物理科学コース 物性化学研究分野 研究内容

物性化学研究分野
物性化学研究
分野
電磁物理学
原子核理論
高知大学理学部理学科 物理科学コース
担当 : 西澤均 ・ 島内理恵
化 学
新しい物質を創り出す
セン スを 磨くため
新しい物性を持つ
新しい物質を合成
物 理
物性化学
物性物理
新しい筋道を理解し
応用する 力をつける ため
主としてエレクトロニクス分野で活躍する
機能性セラミックス材料の研究
研究内容
物理科学コース
物理科学
コース
新しい電池の新規材料合成
新しい
電池の新規材料合成
★電力貯蔵用 NAS電池の固体電解質・電極材料の合成
★発電用燃料電池の固体電解質の合成
★ニッケル2次電池材料の新規合成プロセスの開発
物性化学研究分野
新しい光機能性セラミックスの合成
2007年
大学学
島内理恵
★有機物を分解できる光触媒の新規合成手法の開発
★新しい 太陽電池薄膜の合成
1
地球環境に関する諸問題
人口と食料問題
地球温暖化
酸性雨
熱帯雨林の減少
有害廃棄物
エネルギー問題
オゾン層破壊
野生生物種の危機
大気汚染
海洋汚染
地球環境に関する諸問題
無機材料化学の果たす役割
エネルギ ー問題や
大気・海洋汚染を
解決 するための
方法の模索
新しい
技術システム
の提案
エネルギー問題解決に挑む
電力用電池
電池って小さくて軽いもの?
人口と食料問題
地球温暖化
酸性雨
熱帯雨林の減少
有害廃棄物
エネルギー問題
オゾン層破壊
野生生物種の危機
大気汚染
海洋汚染
なくなったら使い捨てるもの?
発電用電池
燃料電池
電力貯蔵用電池
従来の電池のイメージ
に あてはまらない
「新しい電池」の登場
NAS電池
2
「燃料」と「酸素」の出会い?
普通の電池と燃料電池の違い
同じ場所だと
燃焼反応
燃料 + 酸素
酸化される
還元される
電池の外部から燃料と酸素を供給できる
「発電器」 「エネルギー変換器」
酸化反応と還元反応
燃料の化学エネルギー
電子を出す
=酸化される
電子をもらう
=還元される
今までの発電
燃料∥(イオンが通ることができる壁)∥酸素
電解質
熱エネルギー
回転(熱機関)
運動エネルギー
発電(発電機)
発電効率 約50%
電子の移動=電流が流れる
燃料電池発電
燃焼(ボイラー)
約100%
電気エネルギー
3
固体電解質セラミックス
酸化反応と還元反応
固体なのに
イオンが
移動できる
燃料∥(イオンが通ることができる壁)∥酸素
電解質
電子をもらう
=還元される
電子を出す
=酸化される
高温に耐える
高強度
安定
電子の移動=電流が流れる
固体電解質とは…
固体電解質とは
…
電力貯蔵用電池――
電力貯蔵用電池
――NAS
NAS電池
電池――
――
イオンが移動できるような
結晶構造を持った固体
4+
1次電池
使い捨て
2+
(例)安定化ジルコニア ( Zr O2 に Ca O を固溶)
Zr O2
Zr 1-xCa xO2-x
Zr O Zr O Zr
Zr O Zr O Zr
O Zr O Zr O
O Ca
Zr O Zr O Zr
Zr O Zr O Zr
■
酸素イオンの空孔
Zr O
酸素イオン
伝導性
2次電池
充電と放電ができ、繰り返し使える「地球にやさしい」電池
家庭電化製品 (ニッカド電池)
自動車のバッテリー (鉛蓄電池)
携帯電話 (リチウムイオン電池)
次世代の新しい展開
電力貯蔵システム
4
電気は貯められないから…
電気は貯められないから
…
NAS電池
NAS
電池 −高効率2次電池−
発電所の「大きさ」
電力消費のピーク時を想定して決定
●真夏、皆がクーラーを回して、
高校野球の決勝戦をテレビで見ている時
100%
稼働
●普通の時
数十% しか稼働していない
NAS電池の特徴
NAS
電池の特徴
電力需要曲線の平準化
研究されている
電力貯蔵技術
・揚水発電
・超伝導の利用
・2次電池
セラミック(ナトリウムイオン伝導体)を固体電解質
として使用するため、
●充放電に伴う複次反応や自己放電がない
●内部抵抗による熱エネルギーロスも保温に利用
できる−−>高効率
コンパクト
高効率
軽量
無保守
長寿命
鉛蓄電池に比較して約1/3のスペース
システムの直流端で>86%の充放電効率
鉛蓄電池に比較して約1/3の重量
定期的な維持管理作業が不要
15年・2,250サイクル
5
新しいナトリウムイオン伝導体
高知大学理学部では今・・
燃料電池の固体電解質として期待できる
安定化ジルコニア
(酸素イオン伝導体)
プロトン置換型NASICON(水素イオン伝導体)
Na Ti2 (PO4)3
NAS 電池の固体電解質として期待できる
新しいNASICON 型物質(ナトリウムイオン伝導体)
遷移金属−酸素 8面体
非金属元素−酸素 4面体
3次元ネットワーク型構造
PO4四面体サイトを
他の非金属元素で置換
Ti
Na
などの高機能な新規イオン伝導体の合成とその物
性評価について系統的な研究を行っている。
四面体位置へ非金属元素を
置換固溶させると…
置換固溶させると
…
より高イオン伝導性を持つ新規固体電解質の合成
6