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企 業 理念
CSR レポート 2013
企業目的
私たちジェイテクトは、社 会の信 頼
E>8 @
に応え、モノづくりを通じて、人々の
幸福と豊かな社会づくりに貢献する
JE
経営姿勢
1. 新たな価値を創造し、広く社会に「喜びと感動」を提供する
2. グローバルで革新的な経営により、社会との調和ある成長を目指す
3. 人間尊重を基本に、明るく活力ある企業風土をつくる
4. 安全で豊かなくらしの実現に取り組む
2012 年度の活動の中から代表的なものを、
五つのキーワードに沿ってご紹介します。
キーワードのうち四つは、
CSR 方針の一部である経営姿勢の 4 項目に基づいています。
そこに「災害復興支援」を、
現在の日本社会における重要な課題であると考え、加えました。
新たな価値の創造
P6
安全・安心・快適
P12
社内浸透
P14
グローバル
P16
災害復興支援
P17
'%&'
キ ー ワ ード
CSR Report 2 013
5
CSR レポート 2013
【キーワード】
新たな
価値の創造
地球環境や人々の暮らしにより広く深く貢献するために、
そして社会に喜びと感動を提供するために、
ジェイテクトはこれまでの実績に満足することなく、
モノづくりを通じて新たな価値の創造に挑戦していきます。
&
自動車部品事業本部
第1電子技術部 第1ECU開発室
第1設計グループ
小池 進
電動パワーステアリングシステム用一体型モータ/ECU
燃費向上にも室内空間の拡大にも
貢献する「一体化」
トヨタ オーリス
イテクトが仕様を提示し、協力
費電力を約10%削減。2012年
会社が設計・製造をするという
に量産を立ち上げ、
日本やヨー
体制でした。
しかし、
目標とする
ロッパ各国で販売されているト
省電力化・小型化・軽量化を実
ヨタ自動車株式会社の新型オ
現するためには、従来の延長
ーリスに採用されています。
線上の方法ではなく、
新たな構
「これまでにない製品を自分た
造設計や工法開発を自分たち
ちで開発できたことに、
誇りと責
で行う必要があると考え、内製
任を感じています。
ここで満足
ドライバーのハンドル操作に
となっています。ジェイテクトは
化を決めました」
せず、
さらなる小型・軽量化と
直結するステアリングシステム
これらの課題に応えるために、
開発にあたっては、初期段階
効率化、そして付加機能につ
は、燃費向上・安全性向上を
基幹部品を自ら開発するとい
から設計、
実験、
生産技術など、 いても追求し、
これからも燃費
求め続ける市場ニーズを反映
う決断をしました。
量産化に関わるすべての部門
向上と安全性向上に貢献して
して、従来の油圧式から電動
と課題を共有する「大部屋活
いきたいですね」
これまでにないモノを
と急速に移行しています。一方、 つくるために、
内製化を決断
そのEPSには省電力化・軽量
動」を実施。発生する課題を、
パワーステアリング
(EPS)へ
化が求められるとともに、室内
従来、
EPSのモータとそれを制
空間を広げて快適性を高める
御するコンピュータ
(ECU)
は、
ために小型化も重要なテーマ
別々に搭 載されていました。
知恵を出し合って早期解決す
ることで、
開発は効率的に進め
られました。
]ZgZ
大きな成果を
出すこ
とができた。
ジェイテクトは、
ゴールではない
E P S の 省 電 力 しかし、
化・小型化・軽量
多くの部門の緊密な連携から
化へのニーズに
生まれた本製品は、従来製品
応えるために、
そ
と比べて約30%の小型化と、
約
従来品より
体積
れらを一体化し
35%の軽量化を実現。
また、一
重量
た製品を内製で
体化によってモータとECUをつ
従来品より
開発しました。
なぐハーネス
(配線)がなくなっ
消費電力
「それまではジェ
たことで電力のロスも減り、消
従来品より
(% (* &% 約
小型化
約
軽量化
約
削減
*オーリスはトヨタ自動車株式会社の登録商標です。
6
CSR Report 2 013
CSR レポート 2013
新 たな価 値 の 創 造
【キーワード】
'
自動車部品事業本部
油圧システム技術部 油圧ポンプ技術室
電動ポンプグループ
河野 晶彦
搭載が当たり前になる、
アイドリングストップ機構用電動オイルポンプ
経済や社会に対する貢献度の
普段通りの運転がエコドライブになる
新機構の普及に貢献
高さが認められ、
日本フルード
パワーシステム学会の技術開
アイドリングストップ車は、
エンジ
小 型 化と、消 費 電 力 最 大 約
本製品の開発過程で蓄積した
ン停止時にトランスミッションの
47%削減、
さらには低コスト化も
技術は、電気自動車のモータ
発賞を受賞しました。
油圧が低下します。
そのため、 実現したEOPを開発。2012年
の潤滑などさまざまな自動車部
スムーズに再発進させるため
から本格生産を開始しました。
品に展開可能。
ジェイテクトは
にはエンジン停止中にオイルを
アイドリングストップ機構は、
ハイ
これからも高い技術力を発揮
供 給 する電 動オイルポンプ
ブリッド車などと比較して低コス
し、
クルマの低燃費化に貢献し
(EOP)
が必要です。
ジェイテク トで低燃費化できるため、今後
トは、従来品と比べて約30%の
ていきます。
さらに広く普及することが予想
されます。大幅な
その日まで
小 型 化により、現
CMなどで
「アイドリングストップ
行のガソリン車か
機構搭載」
とアピールしているク
ルマをよく見るようになりました。
らの 構 造 変 更を
うれしいことですが、
アピールさ
最 小 限に抑えて
れているうちはまだ発展途上とも
搭載できる本製品
いえます。将来は搭載されていて
]ZgZ
当たり前になってくるでしょうし、
は、
アイドリングスト 体積
なってほしい。
その普及に、
より
ップの普及を促進
優れたEOPの開発を通じて貢献
する効 果 が 期 待
消費電力
できます。
こうした
従来品より
していきたいと考えています。
(
トルセンタイプC
性能スポーツ車やSUVなどの
ハイブリッド4WD車の静粛性を
向上させた画期的な摩擦制御技術
きましたが、
開発した技術により、
従来品より
(% ), 小型化
約
約
削減
大型車を中心に採用拡大して
ハイブリッド車などのより軽量化
や静粛性が求められる車両に
も搭載車種が広がってきました。
この技術はトライボロジー(※)
を基盤とする自動車部品の新
技術として画期的であることが
認められ、
日本トライボロジー学
会技術賞と自動車技術会論文
賞を受賞。すでに実用化され、
ハイブリッド4WD車など幅広い
トルセンタイプC(遊星歯車式ト
自動車部品事業本部
第2駆動技術部 カップリングシステム技術室
ディファレンシャルグループ
安藤 淳二
幸せがつながって
いくような
仕事をしていきたい
開発した技術を論文として発表
重要性が再認識されています。 車種に採用されています。
することは、一つの社会貢献であ
ルク感応型LSD:Limited Slip
また同時に、高い静粛性も求
Differential)は、
フルタイム
められています。
4WD車において、前後輪への
ジェイテクトは、株式会社豊田
トルク配分を走行条件に応じ
中央研究所との共同研究によ
て瞬時に最適化する役割を担
り、歯車の表面をナノレベルで
う製品です。近年、走行安定
解析し、
トルセンの信頼性・静
へと幸せがつながっていくような
性・安全性向上へのニーズが
粛性を向上させる摩擦制御技
仕事をこれからもしていきたいと
高まる中、世界的に4WD車の
術を開発。従来、
トルセンは高
※ 摩擦・摩耗・潤滑に関する科学と技術。
ると考えています。
その論文を世
界中の技術者が見ることで、世
]ZgZ
界全体の技術レベル向上につな
がるわけですから。私の信条は
「幸せ一番」。
自分、
チーム、
その
家族、
ジェイテクト、社会、地球
考えています。
*トルセンは株式会社ジェイテクトの登録商標です。
CSR Report 2 013
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CSR レポート 2013
【キーワード】
新 たな価 値 の 創 造
)
軸受事業本部
中部テクニカルセンター
シャシー技術室
石川 鉄也
軽自動車用低トルクハブユニット
軽自動車の省エネ性を
さらに高める
軽さと滑らかさ
る機会を積極的に設けること 「ハブユニットは、
ドライバーの
で、
開発の効率化を図りました。 目にふれることもカタログに記
「どうすれば軽量化できるか、
載されることもない、
目立たない
つくりやすいか、
コストを抑えら
製品ですが、低燃費化に貢献
れるか、
などを各担当が集まっ
できていることに技術者として
て同時に検討することで、
開発
喜びを感じています。今後もこ
をスムーズに進めることができ
の経験と実績を生かして、
地球
ました」
環境に貢献できる製品を開発
していきたいと考えています」
近年、新車販売台数の上位に
品を一体化した製品。
クルマに
軽自動車が占める割合が増え
とって重要な役割を担う製品
アルト エコ以降、
スズキの軽自動車に
順次採用
ています。背景の一つとして
の一つで、
車体の重さを受けと
開発した製品は、従来品と比
]ZgZ
人々の省エネ志向と環境意識
めながら回転するタイヤを支
較して重量を約48%削減。
ま
の高まりがあり、自動車メーカ
持するタイプと、
さらにエンジン
た、
エネルギーロスについては
ーではこうしたニーズに応える
からの駆動力をタイヤに伝える
約30%低減を達成しました。
ために、
さらなる省エネ化を追
二つのタイプがあります。
ジェイ
2012年に発売されたアルト エコ
重量
求し、
あらゆる部品において工
テクトはエネルギーロスの低減
を皮切りに、
その後に発売され
従来品より
夫を積み重ねています。ジェイ
と軽量化を図ることのできるハ
たスズキの軽自動車に採用さ
エネルギーロス
テクトがスズキ株式会社に納
ブユニットを開発しました。
れています。
従来品より
入しているハブユニットもその
一つです。
約
)- (% 軽量化
約
低減
「苦労したのは、開発期間の
短さ。
より燃費の良いクルマを
より早く世に出したいというお
クルマにとって
重要な部品である
ハブユニットの
さらなる進化を目指す
客様のご要望に応えるために、
短い期間で量産化を実現する
必要があったのです」
そこで、設計、調達、生産技術
ハブユニットとは、車体とタイヤ
などの担当者が開発の初期
をつなぐ軸受と、
その周辺の部
段階から一堂に会して検討す
スズキ アルト エコ
*アルトはスズキ株式会社の登録商標です。
8
CSR Report 2 013
CSR レポート 2013
新 たな価 値 の 創 造
【キーワード】
*
希薄潤滑下対応 低トルクスラスト針状ころ軸受
動力を使って動作します。
その
カーエアコンの性能向上を支える
世界オンリーワン製品
ためエアコンの基幹部品であ
るコンプレッサの性能を向上さ
せることは、
クルマの低燃費化
ジェイテクトは、
3mm2/sという水
プレッサ用軸受として開発した
につながります。
のように低い粘度の潤滑油の
もの。潤滑油の粘度は高い方
2011年5月に国内工場で生産
もとでも摩耗を発生させずに使
が焼きつきを防ぐことができま
開始し、2012年には北米で生
用できるスラスト針状ころ軸受
すが、抵抗も高くなるためエネ
産をスタート。2013年には欧州
を、世界で初めて開発・量産化
ルギーをロスします。低い粘度
とアセアンでも生産を開始する
しました。本製品は、
カーエアコ
に対応できる本製品は、
コンプ
予定です。世界中を走るクルマ
ン用コンプレッサで世界トップの
レッサの効率を向上させる上で
の低燃費化に、本製品が貢献
シェアを持つ株式会社豊田自
重要な役割を果たしています。 しています。
動織機からの依頼を受け、
コン
クルマのエアコンはエンジンの
軸受事業本部
軸受技術部 軸受技術室
NRBグループ
早稲田 義孝
お客様と
議論を重ねながら
難題を解決
家庭用エアコンのコンプレッサと
違い、
カーエアコンのコンプレッ
]ZgZ
サは常に振動や熱が加わる過酷
な環境で動作します。
その条件
下でこれまでにない仕様の実現
を目指すわけですから、
非常に難
しい開発でした。
お客様と垣根な
く議論できるチームの一員として
プロジェクトに参加できたことが、
エネルギーロス
従来品より
+
*%
約
オンリーワン製品の開発につな
低減
がりました。
型加工工程設計支援システム B^aa"EaVc$J=*6m^h
ジェイテクトは株式会社豊田中
工程設計にかかる時間の短縮により
市場ニーズへの迅速な対応を可能に
央研究所と共同で、
5軸加工の
工程設計を支援するシステムを
開発。
数値入力のみでシステム
が効率の良い工程を短時間で
自動設計するため、
初心者でも
工程設計を簡便に行うことがで
きます。
また工程設計者による
バラツキをなくし、
安定した品質
工作機械・メカトロ事業本部
ユニットシステム技術部 加工・工法開発室
切削グループ
を確保できるメリットもあります。
山田 綾子
その意義が認められ、精密工
学会技術賞を受賞しました。
お客様から感謝の
※ X 軸・Y 軸・Z 軸の3 軸に加え、二つの旋
メールをいただくことも
この開発プロジェクトでは、
どう
回軸を備えた加工機。
金型製作の分野では、絶えず
す。
しかし、5軸加工機の能力
導入効果の事例
程設計者の視点から提案すると
変化する市場ニーズに迅速に
を十分に引き出せる工程を設
[お客様 A 社の場合]
ともに、
ジェイテクトにおいて蓄
対応するために、設計から完
計するには、
豊富な経験と知識、
積された工程設計のノウハウを
プラスチックパックの金型
加工時間
成までにかかる時間をいかに
そして時間が必要でした。
加工
導入後 (#(時間に短縮
&(時間 短縮するかが重要となっていま
時間を短縮できたとしても、そ
ら感謝のメールをいただくことも
す。
そのため、
複雑な形状の金
の準備である工程設計に多く
あり、社会に貢献できていること
型も短時間に加工できる5軸加
の時間がかかってしまうことが
工機(※)に注目が集まっていま
課題となっていたのです。
したらより使いやすくなるかを工
織り込むためのデータ提供を担
当しました。導入されたお客様か
を実感しています。
[お客様 B 社の場合]
自動車部品の金型
工程設計時間 + 加工時間
導入後 ')時間に短縮
(.時間 *Mill-Planは株式会社豊田中央研究所の登録商標です。
CSR Report 2 013
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CSR レポート 2013
新 たな価 値 の 創 造
【キーワード】
,
工作機械・メカトロ事業本部
工作機械技術部 標準機開発室
研削グループ
納谷 敏明(左)
工作機械・メカトロ事業本部
メカトロ制御技術部 制御ユニット開発室
米津 寿宏(右)
工作機械/クランクシャフト研削フレキシブルセル
多様化するニーズに応える
世界最高峰の研削盤技術
消費者ニーズの多様化が進む
研削は、
5台の研削盤設備をラ
中、あらゆる分野の生産現場
イン化して行う必要がありまし
において多品種少量生産へ
た。
ジェイテクトは複数の研削
のニーズが高まっています。ク
工程を集約して行うことのでき
ルマのクランクシャフトについ
る研削盤設備、
グラインディン
てもそれは例外ではありません。 グセンタTG4と、
クランクシャフト
加工の速さや精度はもちろん、
研削盤GF50M-70Tを開発。
こ
いかに生産量の変化や工作
れら2台で完了できる研削シス
物の変更に柔軟に対応できる
テムとして提案しています。
かが問われています。
グラインディングセンタTG4と、
クランクシャフト研削盤GF50M-70Tの外観
「多品種少量生産をより効率
的に実践したい、
という生産現
砥石台の自動旋回で
世界最高クラスの
精度とスピードを実現
は、
平成24年度砥粒加工学会
加工時間の短縮と
設備台数の削減により、
消費電力を約39%削減
して開発しました。正味率(※)
を約55%から約74%に向上さ
「TG4は、
2種の砥石を取りつ
当、機械担当、制御担当が三
ピストンの往復運動を回転運
せるとともに、加工時間短縮と
けた砥石台を自動旋回させる
位一体となって開発に取り組
動に変えるためのエンジン部
設備台数削減により、約39%
ことで砥石を切り替える方法を
める体制が整っていること。今
品、
クランクシャフト。その形状
の消費電力削減を実現してい
採用しています。旋回のスピー
後もこの強みを生かして、生産
は複雑で、最終仕上げとなる
ます」
(米津)
ドと精度をいかに高めるかに
効率向上と省エネルギーを実
特に苦労しました」
と開発過程
現できる生産設備の開発に取
を振り返る納谷。結果、
±1万分
り組んでいきたいと考えていま
場のニーズに応えることを目指
技術賞を受賞しました。
「ジェイテクトの強みは、
加工担
の2度という世界最高クラスの
す」
(納谷)
旋回精度と、2秒という世界最
※製品一個あたりの総加工時間における、
速の砥石切り替え時間を実現
しています。そのほかにもジェ
実際に加工作業が行われている時間(総
加工時間から機械が止まっている時間を省
いたもの)
の割合。
イテクトグループ会社の豊田バ
ンモップス株式会社と共同開
10
CSR Report 2 013
正味率
従来品
発した砥石を採用するなど、
さ
約55%→約74%
まざまな工夫を取り入れて高
消費電力
速・高精度化を実現したTG4
従来品より
&.
(. ポイント
約
約
向上
削減
CSR レポート 2013
新 たな価 値 の 創 造
【キーワード】
-
超省エネルギー小型油圧ユニット
(スモールパック) 動機やタンク容量の小型化な
どにより、
大幅な小型化も実現。
保持時の消費電力をゼロに。
次代を見据えた製品開発
加工対象物を固定する装置
の直近に配置できるサイズにし
工作機械に搭載されている油
固定の動作は、圧力をかける
ました。
圧ユニットは、電力のほとんど
→保つ→解除する、
という3段
豊興工業は今後も、次代を見
を加工対象物の固定に使用し
階に分けられます。圧力を保つ
据えた製品の開発を通じて社
豊興工業株式会社
技術部 油空圧技術室 装置設計グループ
ています。それはつまり、固定
段階では油圧ユニットの駆動
会に貢献していきます。
安藤 隆史
に使用する電力を削減できれ
部分は基本的に動作しません
豊興工業株式会社
ば、大幅な省エネを実現できる
が、従来はこの間もポンプとモ
本社
今後の課題は
グローバル展開
ことを意味します。
信頼性・安全性の向上とコスト
ータを連続運転させる必要が
従業員数
ありました。
事業内容
444人(2013年4月1日現在)
油圧・空気圧・自動車部品、
各種試験装置の製造・販売
ジェイテクトグループ会社であ
ダウンの両立に苦労しましたが、
愛知県岡崎市鉢地町字開山45番地
設立年月日 1958年2月1日
設計、実験、製造など各部署の
る豊興工業株式会社では、
ポ
連携で乗り越えることができまし
ンプとモータを停止させても加
従来品より
た。今後も市場調査に力を入れ、
工対象物を固定するだけの圧
タンク容量
えて製品開発に取り組むことが
力を保つことのできる油圧ユニ
従来品
重要だと考えています。
また、い
ットを開発。モータを間欠運転
社会が何を求めているかを見据
かにグローバル展開を進めるか
が課題だと思います。
.
超省エネルギー
小型油圧ユニットの外観
させることで大幅な消費電力
削減を実現しました。
また、電
国分工場コージェネレーションシステム導入
も活用できること。
また、発電時
より無駄なくエネルギーを使うために
小型設備を分散配置
の排熱をより無駄なく使うこと
++ -- 電動機の大きさ
10 L→1.2L
約
小型化
約
小型化
保持時の消費電力
従来品
0.55kW→0kW
ゼロ化
ができるよう、小型設備4台を
分散配置する方式を採用しま
ジェイテクトは国分工場におい
東日本大震災以降、計画停電
した。
て、
ガスで発電して排熱も利用
や電力制限令への対策が重
ジェイテクトではこれまでに香
するコージェネレーションシステ
要課題として浮上していました。 川工場、岡崎工場、徳島工場
ムを導入。2012年秋から第1期
電力を安定確保し、非常時に
において自家発電設備を導入。
を稼働させており、
引き続き第2
も生産を継続できる体制を整
今後は国分工場に加え、東京
軸受事業本部
国分工場 製造技術部 第3技術課
期を2013年5月から稼働させて
えるために本システムの導入を
工場、田戸岬工場、亀山工場
います。
決めました。
においてもコージェネレーション
国分工場は軸受の主力生産
本システムの特色は、吸着式
システムを2016年度までに順
拠点。熱処理工程の炉は連続
冷凍機を導入することで、
排熱
次導入し、
ジェイテクト全体の
感動と安堵感は
運転させる必要があるため、 だけではなく、低温エネルギー
自家発電比率を2011年度の
忘れられません
長谷 恵
起動させたときの
4.3%から20%に引き上げる計
今回は新技術の吸着式冷凍機
画です。
を採用したこともあり、
プレッシャ
ーは相当なものでした。
1号機を
初起動させ、排熱回収が設計通
国分工場
コージェネレーション
システム
エネルギー利用効率
りうまくいったときの感動と安堵
感は今も忘れられません。今回
,) 目標
ジェイテクト 自家発電比率
2011年度
実績
)#(
2016年度
目標
'%
の成功のカギは熱利用と熱輸送
の最適化です。小型分散方式の
採用により、大きな省エネ効果を
あげることができました。支援し
てくださったみなさまに心から感
謝いたします。
CSR Report 2 013
11
CSR レポート 2013
【キーワー
@:NLDG9 ド】
安全・安心・快適
伊賀試験場を開設
New!
クルマ社会の未来に貢献するため
大規模テストコースを自社に設置
&
)
'
(
*
&
多彩な評価試験を自社で
行うことのできる環境を整備
ます。世界各国の道路を想定
で実車走行解析・評価を行うこ
した実車走行解析・評価を行う
とは、
自動車メーカーにおける
ース「 伊 賀 試 験 場 」を2 0 1 2
伊賀試験場は、
ジェイテクトにと
ことができるこのテストコースを、 開発コスト削減・期間短縮につ
年10月、三重県伊賀市に開
って初となる大規模テストコー
世界中で選ばれる商品の開発
ながります。それは、
より安全、
設。実車走行解析・評価ので
スです 。敷 地 面 積は約 5 0 万
に生かしていく考えです。
より快適なクルマの普及を促
きる環境を自社内に整えるこ
コース面積は約17万m 。
m、
ジェイテクトは、設 立 以 来の
念願であった大規模テストコ
2
進させ、人と調和したクルマ社
2
とで、自動 車 部 品メーカーと
高速試験用の直線路、
一般道
してこれまで 以 上に付 加 価
より安全、
より快適な
クルマの普及を促進
会の形成につながっていくと確
をイメージしたワインディング路
値の高い商 品の開 発・提 案
のほか、石畳路や波状路など
クルマに対する安全・快適への
アリング、駆動部品、軸受のメ
に取り組み、より安全で快適
さまざまな路面を再現した異音
ニーズが高まる一方で、
自動車
ーカーとして培った豊富な知
なクルマづくりに貢献してい
評価路、最大水深50cmの冠
メーカーでは開発コスト・期間
見をもとに、
クルマ社会の未来
きます。
水路、
スラローム走行などを行
をいかに抑えるかが課題とな
への貢献を目指していきます。
うダイナミクスパッドを設けてい
っています。
ジェイテクトが自社
試験場メンバー
信しています。
これからもステ
S_02 関連記事
運転する楽しみや喜びを
て取り組んでいます。
これから、
この
提供したい
の安全性や操作性を徹底的に追求
伊賀試験場を活用することで、商品
し、
お客様の期待を超えるモノづくり
ジェイテクトは
「走る」
「曲がる」
を熟
に取り組むとともに、
クルマを運転す
知する専門メーカー。私たちは、
より る楽しみや喜びを世の中の方々に提
高性能で、
より高品質な商品づくり
に必要な、試験環境の充実に向け
12
CSR Report 2 013
供したいと考えています。
モノづくり企業にとって安全・安心・快適は、社会から強く要請されている要素であると認識しています。
提供する製品の安全・安心・快適と、
従業員をはじめとした関係者全員の安全を守る責務が、私たちにはあります。
'
安全道場の設置
N ew !
危険を疑似体験することで
安全への意識を高める新たな教育の場
ジェイテクトでは、労働災害ゼロ
工場に入る可能性のある従業
を目標にさまざまな安全活動を
員全員の受講を想定しており、
継続して行っています。近年は
2013年度に全工場で設置を完
特に「止めず災害(※1)」の対策
了させる計画です。
を最重要課題とし、作業ルール
※1 機械を止めずに異常処置などの作業
や修理を行う中で発生する災害。
※2 ジェイテクトでは、休業 1日以上の労
働災害を休業災害と定義しています。
遵守の徹底を図ることで撲滅に
注 力してきました。その結 果 、
2011年度7件だった休業災害
S_08 関連記事
(※2)
は2012年度4件に減少しま
したが、止めず災害については
全災害における止めず災害の割合
2011年度4件から2012年度6件
と増え、結果につなげることがで
きませんでした。
そのため、作業ルール遵守の大
切さを知識として理解するだけ
& ワインディング路(総合周回路)
でなく、体で感じてもらう新たな
取り組みが必要と考え、2012年
から安全道場の設置準備をスタ
1 ワインディング路(総合周回路)
● 全長
1,200m
● 最小半径
20R
● 最大半径
200R
ートさせました。安全道場は実際
に機械を使用して止めず災害を
疑似体験することで、作業ルー
● 最大縦断勾配
5.0%
ル遵守への意識を高めることを
● 横断勾配
1.0%
目的とした教育の場です。講師
' 直線路(総合周回路)
2 直線路(総合周回路)
● 全長
1,000m
ち、設備に精通している従業員
(評価区間:400m)
● 最大設計速度
が務めます。作業に携わる従業
120km/h
員はもちろん、事務職も含めて
● 一部区間低騒音舗装
●
は生産現場で豊富な経験を持
全災害
止めず災害
2010年度
17件
10件
2011年度
17件
4件
2012年度
17件
6件
※ 2010 年 度・2011 年 度の全 災 害 発 生 件 数が
「 CSRレポート2012 」掲載のものと異なっています
が、
これは後に報告漏れがあったことが判明し、
その
分の件数を加えているためです。
休業度数率
0.30
0.25
0.20
0.15
0.10
0.05
0.00
0.29
0.26
0.14
2010
2012(年度)
2011
※「 CSRレポート2012 」では2011 年度の休業度
数率を0.23と掲載しましたが、後日障がい認定した
ケースを休業災害として加えたことから数値が変わ
っています。
休業度数率
休業災害件数
のべ労働時間
×
100万
4車線
3 冠水路
● 全長
50m
● 全幅
5m
● 最大水深
50cm
( 冠水路
怪我をさせないために何ができるか
人は慌てるとミスやルール違反をし
4 ダイナミクスパッド
● 面積
● 直線路
仲間として、
2
てしまうもの。安全道場は、
とっさの
54,000m
場合でもルール通りに行動できるよ
750m
(評価区間:350m)
)
ダイナミクスパッド
う、意識づけを徹底する必要がある
と考えて設置を決めました。企業に
5 異音評価路
● 全長
310m
● 全幅
28m
とっての大切な従業員であり、仲間
であるみなさんに怪我をさせないた
めに何ができるか。
そのことを常々
● 特殊試験路
石畳路、波状路、
くり石路、
考えています。
これからも災害ゼロ
ロープ路、
亀甲路、
を目指して、
さまざまな取り組みを
生産技術本部
安全衛生管理部
実施していきます。
寺田 誠
ランブルストリップス路
* 異音評価路
CSR Report 2 013
13
CSR レポート 2013
【キーワード】
社内浸透
&
2012年度の主な社内浸透活動
自分で考えられる
一人ひとりが、毎日の仕事の中でCSRを考え
実践できるようになるために
人づくりを
全従業員へのレポート配布から、
各職場での
取り組み結果報告まで
進めたい
「CSR HAND BOOK」を改訂
2012年11月に「CSR HAND BOOK」
を
改訂し、携帯できる
「ポケット版」を12月か
株式会社豊幸
大竹 利治
2011年度に引き続き、
2012年度も
「CSRレ
ら全従業員に配布し
ポート」
を全従業員に配布し、
9月から12月
ました。改訂では、行
にかけて各職場で勉強会を開催しました。
動指針の具体例の追
ト版)
」
を制作して全従業員に説明会開催と併せて
これまでジェイテクト社内では、
CSRとは法
加、関連法令に関す
配布するとともに、
「CSRニュース」
を毎月発行し、
令やルールを守ることだけという理解にとど
る記 述の強 化などを
員一人ひとりの意識向上に努め、
自分で社会から
まり、
「世のため人のため」であるという積
行いました。
企業全体のCSR活動を充実させるための社内啓
発に取り組んでいます。
「CSR HAND BOOK
(ポケッ
各職場の朝礼で活用しています。
これからも従業
自分で考え
られる
の期待を把握し、
何ができるかを考えられる人づく
人りを進めていきたいと考えています。
づくりを進めたい
極的な意識にまではつながっていないケ
CSR方針の理解度調査を継続
従業員が対話を重ねることで、従業員一
全職場を対象にした職場マネジメントアン
人ひとりが仕事の中でCSRについて考え、
ケート
(2013年1月∼2月)
の中で、CSR方
実践できるようになることを目指しています。 針理解度を調査しています。その結果、
C S R 方 針について、基 幹 職 以 上では
◎取り組み結果報告
79%、一般従業員では36%から理解した
2013 年 1月に各職場から取り組み結果
という回答が得られました。理解度は年々
報告を受けました。その中で「 従業員が
上がっていますが、
さらなる浸透活動が必
CSRを自分のこととして捉えることが大
要であり、特に生産現場への浸透が弱い
切」
「 CSR 意識は日常のコミュニケーショ
状況です。
ダイベア株式会社 木村 俊裕
社内研修や社内報による活動を通して社内のコンプ
ライアンス意識の向上を図っていますが、
まだまだ浸
透が進んでいない部分もあると感じています。特に、
プライベートでのコンプライアンス違反に対しても、
企業として厳しい態度で臨むことを十分に認識でき
ンから芽生える」
などの声がありました。
課題
常日頃から意識して
の成長につながりません。
各職場で上司と
行動することが重要
ースもありました。
しかし、
それでは従業員
CSR方針について「十分理解した」
「かなり理解した」の上位2回答(全6択)の比率
自分の仕事の中で
実践できるCSRを、
従業員一人ひとりが考え、
行動につなげる
2010年度 2011年度 2012年度
基幹職以上
47%
64%
79%
一般従業員
13%
26%
36%
全従業員
21%
35%
43%
ていないように思います。一人ひとりが常日頃からコ
ンプライアンスを意識した行動をとることが重要であ
ると考えています。今後も継続して従業員の意識向
上に努め、
CSRを推進していきたいと思います。
地域と連携して
「南としょかん祭」を
開催
'
14
グループ企業へのCSR浸透強化
ジェイテクトグループ全体で
より良い社会づくりへの貢献を目指す
宇都宮機器
株式会社
田中 朋美
N ew!
CSR推進の一環として、
地域と連携して開催する行
ジェイテクト社内への浸透と並行して2008
会を発足。2013年2月22日、
名古屋本社に
年から行ってきたジェイテクトグループ企
て初会合を開催し、
各企業のCSR推進担
業へのCSR浸透を、2012年度は一層強
当者が現状と課題の把握、
浸透活動案な
化しました。第一歩として主要構成企業
どを話し合いました。今後も半年に一度の
である国内11社とジェイテクトでCSR連絡
ペースで会合を持つ予定です。
CSR Report 2 013
従業員の福利厚生として、
また経営理念でもある
事の企画・運営を行っています。2012年9月には宇
都宮市立南図書館で第1回
「南としょかん祭」
を開
催。
従業員、
当社OB、
関連会社の方々をご招待する
などして約8,200人にご参加いただくことができ、
大
盛況でした。次回も楽しい企画にチャレンジしてい
きたいと考えています。
組織が社会的責任を果たすためには、マネジメントと並び、
構成員への浸透が重要である旨がISO26000などに記載されています。
ジェイテクトにおいても最重要課題の一つと捉えて活動を続けており、加えてグループ会社への展開も重視しています。
信 頼 獲 得への第一歩
当社はジェイテクトと同様に
「社会の信頼に応え、
モノづくりを通じて、人々の幸福と豊かな社会づく
りに貢献する」
を企業目的として掲げています。
こ
の理念を基本に、
これからも企業の一員として、
さ
らには地域社会の一員として、
従業員一人ひとりに
コンプライアンスは
毎日元気で
﹁た だ いま ﹂と 言 え る
当たり前を
支えるために
光洋シーリングテクノ株式会社 世直 均
までCSR活動を深く浸透させるために、
さまざまな
取り組みを社 内の
光洋機械工業株式会社 石橋 忠信
情報発信ツールや
私は社内の安全衛生事務局を担当しており、職場
て進めていきたいと
法務担当として社内のCSRへの意識を向上させる
考えています。
ために、新入社員コンプライアンス研修や、社内報
光洋電子工業株式会社 室橋 健二
従業員教育を通じ
のみなさんの協力を得てさまざまな安全活動を展
による全社的な教育活動を行っています。
どの部
開しています。安全で快適な職場環境づくりが私
に取り組める社会貢献と捉えています。従業員全
署においても、業務にはさまざまな人(ステークホ
員が仕事を怪我なく元気に終え、家族の待つ家路
ルダー)が関わります。
その信頼に応える第一歩
につく、
そんな日々が当たり前であり続けられるよ
う、通勤時の災害への取り組みも含めて、
これから
も安全活動を進めていきたいと思います。
企業の一員として、
が、
コンプライアンス意識の向上だと思います。今
後も多彩な手段を通じて社内啓発に取り組み、
地域社会の
CSR活動を推進していきたいと考えています。
一員として
日々、廃棄物の削減に努めています。地球環境へ
の負荷を減らすためにも、
削減活動は重要です。
中
にはどうしても捨てざるを得ない物もあります。
しか
し、廃ウエスの洗浄による再使用など、工夫一つで
資源を有効に活用できることにやりがいを感じて
グ ル ープ 企 業
からの
管理部門が率先して
CSR活動を推進
豊興工業株式会社 近藤 慎吾
います。今後も現状に慣れることなく、
日々知恵を
絞って改善を続けることで、
ゼロエミッションに近
づけるよう励んでいきたいと考えています。
メッセ ー ジ
光洋サーモシステム株式会社 喜夛 陽一
目指す
日 々 知 恵 を 絞って ゼロエ ミッション を
CSR活動におけるコンプライアンス遵守について、
「企業を守るため」
というよりも、
むしろ
「違反するこ
ジェイテクトグループCSR連絡会
とで従業員
(個人)
への被害が及ぶこと
(加害者と
なること)
を防ぐため」
と意識することが重要と考
11社のCSRに関する担当者に、
え、
新入社員の段階から教育しています。
全従業員
取り組み内容や意気込みを
のCSRへの意識を高めるために、各部門で発生し
ているリスクの対策に取り組むとともに、管理部門
書いていただきました。
が率先してCSR活動を推進していきます。
ス点検を全従業員に行いました。
これからも一人ひ
とりの意識向上を目指し、教育を含めたさまざまな
機 密 管 理への意 識 を
て全従業員に配り、2013年2月にはコンプライアン
社 内 全 体 で 高 め たい
や社内報へのコンプライアンス記事掲載を担当し
ています。
2012年は
「CSR HAND BOOK」
を作成し
安全文化を育み
災 害のない企 業へ
CSR推進委員会事務局として、CSRとコンプライア
ンスの意識向上のために、階層別・事業場別教育
取り組みを行っていきたいと考えています。
光洋販売株式会社
池尻 幸博
一人ひとりの
積み重ねが
大切
豊田バンモップス株式会社 岩瀬 司
株式会社CNK 長坂 修平
入社時から安全担当をしています。製造現場では
私は情報システム担当として、情報セキュリティ体
機械への巻き込まれ、重量物の落下、
ちょっとした
制の強化を推進しています。2012年度に新たな機
ルール違反が重大災害につながることを知りまし
密管理システムを導入した際、
運用面でさまざまな
た。従業員が安全な環境で働き、安全な作業をす
問題が発生し、
情報セキュリティの確保には従業員
ることが大切だと感じています。一人ひとりが安全
のみなさんの協力が不可欠だと実感しました。
今後
への意識を持ち、危険な作業をしない、
ルール違
は定期的な啓発活動を通じて従業員一人ひとりの
反をしない文化を構築し、災害のない企業にして
意識向上に努め、高い管理意識を持って行動して
いくことにより、
CSRに貢献したいと思います。
いただけるように取り組んでいきたいと思います。
CSR Report 2 013
15
CSR レポート 2013
【キーワー
@:NLDG9 ド】
世界に139社を展開するジェイテクトグループ。
グローバル
&
真のグローバル企業を目指し、それぞれの地域特性にも配慮しながら、
世界規模でのCSR浸透を一歩ずつ進めています。
マネジメント体制
ジェイテクトグループは世界の
置しました。
での成長への基盤強化にとも
世界各地で
成長基盤を強化
主要地域ごとに統括会社を設
北米では2012年、事業を再編
ない、社会に与える影響も拡大
置し、
グローバルでのマネジメン
成し、経営基盤の強化を図りま
するという自覚を持ってマネジメ
ト体制を整えています。その監
した。
モノづくりでは、良い商品
ントの充実に努めています。
査体制強化のため、2011年に
をうまくつくるための仕組みをグ
北米、欧州、
アセアン、
インド、
中
ローバルで展開・構築する取り
国、中南米に地域監査室を設
組みを進めています。世界各地
所在地別売上構成
アジア・
オセアニア・
その他
(2012年度連結売上高)
19.0%
北米
17.2%
日本
50.8%
E_02 関連記事
日本
北米
会社数:41社
従業員数:17,215人
売上高:5,419億円
会社数:17社
従業員数:5,503人
売上高:1,836億円
欧州
13.0%
所在地別従業員構成
(2013年3月31日現在、連結)
アジア・
オセアニア・
その他
28.4%
日本
41.3%
北米
13.2% 欧州
17.1%
'
アジア・オセアニア・
その他
会社数:26社
従業員数:7,150人
売上高:1,393億円
(
グローバル標準ライン
コンセプト浸透へ
勉強会を開催
国内工場の優れた生産ライン
を世界各地の現地法人に展開
会社数:55社
従業員数:11,846人
売上高:2,025億円
欧州
工程勉強会
(欧州)
する「グローバル標準ラインの
2012トピックス
品である小型玉軸受の生産設
そのほかにも
多彩な取り組み
備を一部更新。KNBWでは従
来海外生産品を輸入していた
ロッカーアームというエンジン部
韓国に軸受工場を新設
品の生産ラインを新設。両社は
ジェイテクトと韓国企業JICO社
今後も生産性と品質の向上を
の合弁会社KJKCの新工場が
図り、
中国市場の需要増に応え
2012年6月に竣工。KJKCはク
ていく考えです。
構築」
を2010年度からスタート。
がると考えています。
これは世界中どこででも同一品
2012年度はそのコンセプトの理
ルマのウォーターポンプ用軸受
質を確保し、競争力のあるモノ
解を社内でより深めるために冊
を生産し、
現代自動車向けでは
づくり体制を構築することです。
子「グローバル標準ラインの考
トップシェア。米国やアジアで存
現地の安定雇用や人材育成、
え方」を発行しました。
これを教
在感を高める現代自動車との
欧州各国における軸受事業の
地域活性化への貢献にもつな
材とした工程勉強会を国内各
取引量増大を見込み、生産体
サービス改善とブランドイメージ
工場で2012年10月から開催。
制を拡充しました。
向上を目指し、統一ウェブサイト
欧州軸受
統一ウェブサイトを開設
講師は 田相談役が務めまし
を2012年5月25日に開設。事業
た。
2013年からは同会を海外や
所案内、製品情報、認定代理
ジェイテクトジュニア協力会(※)
店限定のメンバーエリアなど充
でも展開しました。
KJKC社屋
実した内容となっています。
これからもグローバル標準ライ
ンの高い理想を追求し、歩を進
中国の新工場が竣工
めていきます。
ジェイテクトの中国現地法人、
WKBの新工場が2012年12月
アセアンでの工程勉強会で講話する
田相談役
16
CSR Report 2 013
New !
※ ジェイテクトの取引先様212社で構
成される
「ジェイテクト協力会」の次期
経営層による勉強会。
に、KNBWの新工場が2013年
3月に竣工。WKBでは主力製
ホーム画面
CSR レポート 2013
【キーワード】
東日本大震災から丸2年が経ちましたが、復興は今もなお
災害復興支援
&
日本における重要な課題であると考え、復興支援に積極的に取り組んでいます。
2013年度も継続して支援に取り組んでいきます。
東日本大震災の復興支援
仮設住宅地域と市街部を結ぶ
オンデマンドバスに協賛
N ew!
(
※2 原発の影響で外遊びが
東日本大震災の復興支援
「おいでん!
福島っ子!」に協力
制限されている福島の子ども
たちを東三河に呼び、外で思
N ew!
いっきり遊んでもらおうという
企画。
トヨタ自動車株式会社はココロ
域と釜石市市街部の区間を走
市民グループ「東北応援団・東
けて開催され、
豊橋工場では募
ハコブプロジェクト
(※1)
の一環と
行するもの。
ジェイテクトもこのプ
三河」が主催する「おいでん!
金・運営の両面から協力しまし
して、岩手県釜石市と共同でオ
ロジェクトに協賛しています。
福島っ子!」
(※2)
の夏休みプロジ
た。
山登り、
川遊び、
星の観察会
ンデマンドバス「にこにこバス」
※1 トヨタ自動車による東日本大震災被災
ェクトが7月31日から8月9日にか
などさまざまな企画を通じて子
の運行実証実験を2012年10月
から開始しました。
このバスは新
たに開発した「オンデマンド交通
システム」
を使って、
仮設住宅地
'
地支援プロジェクト。地産品の活用、
イベン
どもたちは外遊びを満喫。
ト、子ども・教育などさまざまな面から活動を
「このお水さわっていいの?」
実施。
と聞かれ、
福島の子どもたち
●BUS+AID
(バスエイド)
の置かれた現実に胸をつか
http://bus-aid.com
れた従業員も。今後も地域
東日本大震災の復興支援
トヨタグループの
復興支援ボランティア活動に参加
の一員として社会貢献活動
に参加していきます。
いただけるよう、
みんなでがんばってきま
した。現地のみなさんは私たちの乗る復
トヨタグループでは従業員によ
自動車部品事業本部
岡崎工場 品質管理部 技術課
る復興支援ボランティア活動を
稲垣 和彦
震災直後からすればかなり復興してい
行っています。2012年度、
ジェイ
期間:7月25日∼29日
るのですが、ボランティアはまだまだ必
テクトからは4人の従業員が参
場所:岩手県陸前高田市・大船渡市
要とされていました。
加。それぞれの体験談は社内
興支援バスを見ると手を振ってくれます。
内容:被災して空き地となった場所の草刈り、
有しました。
さまざまな
災害への支援
奈良県南部災害の復興支援
2012年5月開催の奈良工場フェ
瓦礫の片づけなど
報に写真も含めて大きく掲載さ
れ、
感じた思いを従業員間で共
)
2012トピックス
スティバルにおいて、
JTEKTタオ
現地ならではの心に残る体験
ルのチャリティー販売を実施。
作業を終えたとき、地主の方から笑顔で
感謝の言葉をいただき、充実感を味わ
売上金15万円を、2011年台風
いました。災害当日のこと、避難所生活
12号による奈良県南部災害復
のこと、1年半経ってもほとんど変わらな
研究開発本部
研究企画部 研究企画室
い現状など、被災者の思いを直接聞く
稲田 豊
ことができ、愛知にいては感じ取れない、
営業本部
営業統括部 第2統括室
通商グループ
期間:7月11日∼15日
心に残る体験ができました。
井上 陽子
場所:岩手県陸前高田市・住田町・大船渡市
期間:10月17日∼21日
内容:仮説住宅・公園の草刈りなど
場所:岩手県陸前高田市・大船渡市
興支援として寄付しました。
内容:側溝の泥出し、草刈りなど
現地ニーズはハードからソフトへ
「遠くから来てくれた人に草刈りなんか
継続は力なり! 風化させない!
やらせて、
すまない」
との声も聞きました
まだ当時のままになっている場所も多く、
が、地域振興やメンタルケアに取り組む
復興には時間がかかると感じました。活
九州北部集中豪雨
被災地への支援
志高き依頼主のみなさんの役に立つな
動中、地元の方からお礼の言葉をいた
らばぜひと思い、作業しました。現地ニー
だいたり、当時の状況を伺ったり、本当
2012年7月に発生した九州北部
人事・総務機能
総務部 本社総務室
総務企画グループ
に心に残る貴重な経験でした。
またぜひ
集中豪雨の被災地への物資支
大蜘蛛 俊樹
させるな東日本大震災!
ズはハードからソフトに移りつつあり、息
の長い支援活動が必要とされています。
期間:9月5日∼9日
参加したいです。継続は力なり! 風化
援要請を「1%クラブ」
(※3)から
受け、
緊急対応。東京支社を中
場所:岩手県陸前高田市・大船渡市
心に従業員から集めたタオル・
内容:田んぼの水路復旧、
石鹸・ウェットティッシュなど計60
仮設住宅内側溝の泥出し、草刈りなど
個の支援物資を送付しました。
ボランティアはまだまだ必要
※3 日本経団連で組織している社会貢
被災地の方々に少しでも元気を出して
献支援団体。
【2012年度義援金】中国四川省大地震の義援金として、
ジェイテクトとジェイテクトグループ国内4社、中国現地法人15社は、総額450万円
(約28万元)
を寄付しました。
CSR Report 2 013
17