一般社団法人 日本照明工業会 工業会指定試験所制度 試験所間比較個別手順書(JLMA-IC007~IC010) 1. 適用範囲 本手順書は,一般社団法人日本照明工業会 (以下,工業会と記す)が主催する試験所間比較 のうち,次に示すものを規定する。本手順書は,工業会指定試験所制度 試験所間比較実施要 領にもとづき,個別に必要となる事項を補足するものである。 電球形LEDランプ測光試験【識別番号:JLMA-IC007】 直管LEDランプ測光試験【識別番号:JLMA-IC008】 光生物学的安全性試験【識別番号:JLMA-IC009】 照明器具測光試験【識別番号:JLMA-IC010】 2. 試験規格及び試験の量目 本試験所間比較における対象試験規格及び試験の量目は,表1の通りとする。対象試験規格 及び試験の量目のそれぞれを選択して,申し込むこと。 表1.対象試験規格及び試験の量目 識別番号 試験名 対象試験規格 試験の量目 ① 全光束( Φ ) ② 効率( ) ③ 色度( x 及び y ) JIS C 7801 JLMA-IC007 電球形LEDラン プ測光試験 ④ 相関色温度( Tcp ) ⑤ 平均演色評価数( Ra ) (③~⑤はCIE1931による) JIS C 8105-5 ① 全光束( Φ ) ② 効率( ) ① 全光束( Φ ) ② 効率( ) ③ 色度( x 及び y ) JIS C 8152-2 JLMA-IC008 直管LEDランプ 測光試験 ④ 相関色温度( Tcp ) ⑤ 平均演色評価数( Ra ) (③~⑤はCIE1931による) JIS C 8105-5 JLMA-IC009 光生物学的 安全性試験 JLMA-IC010 照明器具測光試験 JIS C 7550 JIS C 8105-5 -1- ① 全光束( Φ ) ② 効率( ) ① 青色光による網膜傷害(LB) ② 小形光源の青色光による 網膜傷害(EB) ③ 網膜の熱傷害(LR) ① 全光束( Φ ) ② 効率( ) 参照試験機関 3. 本試験所間比較における参照試験機関は,表2に示す通りとする。表2に掲げる参照試験機関 が自ら試験所間比較に参加する場合には,その試験機関と参加試験機関が同一とならない様 に,複数の参照試験機関及び巡回方法を設定する。 表2.参照試験機関 識別番号 参照試験機関 試験名 JNLA登録試験事業者のうち,次のもの。 (一財)電気安全環境研究所 【登録番号:Z80112JP】 パナソニック(株) 【登録番号:110324JP】 JNLA登録試験事業者のうち,次のもの。 東芝ライテック(株) 【登録番号:120336JP】 パナソニック(株) 【登録番号:110324JP】 JLMA-IC007 電球形LE Dランプ 測光試験 JLMA-IC008 直管LEDランプ 測光試験 JLMA-IC009 光生物学的 安全性試験 (一財)日本品質保証機構(JQA) JLMA-IC010 照明器具測光試験 JNLA登録試験事業者のうち,次のもの。 (一財)電気安全環境研究所 【登録番号:Z80112JP】 仲介器 4. 本試験所間比較で用意した仲介器群の主な仕様は,表3-1~表3-4に示す通りとする。実際の 試験では,表3-1~表3-4で示すもの又は,表3-1~表3-4で示すものの中から工業会が別途指定 したものを試験する。 表 3-1. 電球形 LED ランプ測光試験仲介器群の主な仕様 No. 名称 形式 メーカー 主な電気仕様 1 電球形 LED ラ ンプ LDA9L-G NEC ライティング E26 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:9 W 2 電球形 LED ラ ンプ LDR5L-W-E17 三菱電機照明 E17 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:5 W 3 電球形 LED ラ ンプ LDA9N-G NEC ライティング E26 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:9 W 4 電球形 LED ラ ンプ LDA11D-G 日立アプライアンス E26 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:11.2 W 5 電球形 LED ラ ンプ LDA11D-G パナソニック E26 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:11 W 6 電球形 LED ラ ンプ LDA11L-G パナソニック E26 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:11 W -2- 7 電球形 LED ラ ンプ LDR9L-W 東芝ライテック E26 口金,定格入力電圧:交流 100 V,定格 周波数:50/60 Hz,定格消費電力:9.3 W 8 電球形 LED ラ ンプ LED8PAR20/DIM /830/NFL25 シルバニア E27(E26)口金,定格入力電圧:交流 120 V,定格周波数:60 Hz,定格消費電力:8 W 9 耐震電球 RC110V100W・C パナソニック E26 口金,定格入力電圧:110 V,定格消費 電力:100 W E17/E26 口金 アダプター K-NK26170 パナソニック サンプル No.2 に使用,300 V,6 A 付1 表 3-2. 直管 LED ランプ測光試験仲介器群の主な仕様 No. 名称 形式 メーカー 主な電気仕様 1 直管LEDラン プ LDL20SN/11/12 パナソニック GX16t-5口金,定格入力電流:直流350 mA, 定格消費電力:10.8 W 2 直管LEDラン プ LDL20T・ N/13/12-02 東芝ライテック GX16t-5口金,定格入力電流:直流350 mA, 定格消費電力:13.0 W 3 直管LEDラン プ LDL20T・ N/12/12・G2 三菱電機照明 GX16t-5口金,定格入力電流:直流350 mA, 定格消費電力:11.7 W 表 3-3. 光生物学的安全性試験仲介器群の主な仕様 No. 名称 形式 メーカー 主な電気仕様 1 青 色 標 準 LED ランプ NLSC06S01-ND 日亜化学工業 定格入力電流:直流 350 mA 2 白 色 標 準 LED ランプ NLSW06S01-ND 日亜化学工業 定格入力電流:直流 350 mA 付1 分岐ケーブ ル STSS01-06 日亜化学工業 サンプル No.1 及び No.2 に使用 付2 中継ケーブ ル STSS01-05 日亜化学工業 サンプル No.1 及び No.2 に使用 付3 ペルチェコ ントローラ TDU-5000G セルシステム 入力定格電圧:直流 20 V~28 V, 定格消費 電力:150 VA 以下(付属の専用 AC アダプタ を使用) 表 3-4. 照明器具測光試験仲介器群の主な仕様 No. 1 2 名称 形式 メーカー LED照明器具 LET-21307-LD9 (5000 K) 東芝ライテック 入力定格電圧:交流 100 V~242 V(50/60 Hz),定格消費電力:17 W LED照明器具 LET-21307-LD9 (3500 K) 東芝ライテック 入力定格電圧:交流 100 V~242 V(50/60 Hz),定格消費電力:17 W -3- 主な電気仕様 5. 測定条件 本試験所間比較における測定条件は,表1の対象試験規格によるほか,次による。 (1) 電球形LEDランプ測光試験 A) 仲介器の点灯姿勢は,口金を上向きとする。 B) 仲介器を点灯する前に,口金とソケットの電気的接触が十分であることを確認する こと。特に,E17/E26口金アダプタ(表3-1のNo.付1)を使用する場合には,E17口 金側の電気的接触及びE26口金側の電気的接触について確認すること。 C) 電球形LEDランプ(表3-1のNo.1~No.8)の点灯電気条件は,入力電圧が交流100.0 V,点灯周波数が50 Hzとする。 D) 耐震電球(表3-1のNo.9)の点灯電気条件は,入力電圧が100.0 V(直流点灯の場合 は,100.00 V)とし,直流及び交流のいずれかを選択して,点灯する。電圧の上昇 及び下降は徐々に行い,急峻に入力電圧を変化させないこと。 E) 直流点灯する場合,口金のアイレット(先端)に正の電圧を印加すること。 F) 仲介器は,光出力が安定するまで予備点灯を行うこと。 G) 試験は,2回実施して,2回の結果及びその平均値について,試験報告書に従い報告 すること。 H) 参加試験機関において,仲介器の1試験所における累積点灯時間が10時間を超える 場合,及び,仲介器及び付帯物に異常があることが発見された場合,直ちに使用を 中止して,事務局に連絡すること。 I) 試験に指定された仲介器(及びその付帯物)以外は,使用しないこと。 (2) 直管LEDランプ測光試験 A) 仲介器の点灯姿勢は水平として,照明方向(光度が大きい方向)を下方に向けて点 灯する。 B) 仲介器を点灯する前に,配線口金とソケットの電気的接触が十分であることを確認 すること。 C) 直管LEDランプ(表3-2のNo.1~No.3)の点灯電気条件は,入力電流が直流350 mA とする。 D) 口金給電側ピン(2本)のいずれかに正の電圧を印加すること(ピンの極性はな い)。 E) 仲介器は,光出力が安定するまで予備点灯を行うこと。 F) 試験は,2回実施して,2回の結果及びその平均値について,試験報告書に従い報告 すること。 G) 参加試験機関において,仲介器の1試験所における累積点灯時間が10時間を超える 場合,及び,仲介器(付帯物を含む)に異常があることが発見された場合,直ちに 使用を中止して,事務局に連絡すること。 H) 試験に指定された仲介器(及びその付帯物)以外は,使用しないこと。 (3) 光生物学的安全性試験 A) 仲介器の点灯姿勢は水平とする。 B) 仲介器を点灯する前に,仲介器(表3-3のNo.1~No.2),分岐ケーブル(表3-3のNo. 付1),中継ケーブル(表3-3のNo.付2),及びペルチェコントローラ(表3-3のNo. 付3)の接続が十分であることを確認すること。 C) 青色標準LED(表3-3のNo.1)及び白色標準LED(表3-3のNo.2)の点灯電気条件は, 入力電流が直流350 mA とする。 D) ペルチェコントローラの設定温度は,55 ℃とする。 E) 仲介器は,光出力が安定するまで予備点灯を行うこと。 F) 試験距離は,青色標準LED(表3-3のNo.1)及び白色標準LED(表3-3のNo.2)の先 端(アパーチャ前面)を距離の基点として,200 mmとする。 -4- G) 試験は,2回実施して,2回の結果及びその平均値について,試験報告書に従い報告 すること。 H) 参加試験機関において,仲介器の1試験所における累積点灯時間が10時間を超える 場合,及び, 仲介器(付帯物を含む)に異常があることが発見された場合,直ち に使用を中止して,事務局に連絡すること。 I) 分光放射輝度測定における測定視野は,リスクグループによらず 0.011 rad とする。 J) 仲介器における光源の大きさは,φ2.2 mm (アパーチャ径)とする。 K) 試験に指定された仲介器(及びその付帯物)以外は,使用しないこと。 (4) 照明器具測光試験 A) 仲介器は,真下に向けて,水平に設置する。設置方法は,同梱の設置手順書に従う こと。 B) 仲介器を点灯する前に,電気的接続が十分であることを確認すること。 C) 点灯電気条件は,入力電圧が交流100.0 V,点灯周波数が50 Hzとする。 D) 仲介器を構成する直管LEDランプ及び専用器具の組み合わせを変えないこと。 E) 仲介器は,光出力が安定するまで予備点灯を行うこと。 F) 試験は,2回実施して,2回の結果及びその平均値について,試験報告書に従い報告 すること。 G) 参加試験機関において,仲介器の1試験所における累積点灯時間が10時間を超える 場合,及び,仲介器及び付帯物に異常があることが発見された場合,直ちに使用を 中止して,事務局に連絡すること。 H) 試験に指定された仲介器(及びその付帯物)以外は,使用しないこと。 6. 結果の評価 試験結果の評価は,次による。 A) 試験報告書に拡張不確かさが報告されていない場合には,参照試験機関と参加試験機関 との値から,パーセント差(差を含む)による評価を行う。評価に用いる精度判定値を 表4に示す。ただし,相関色温度 Tcp の精度判定値 DTcp Tcp は,次式による。 ここに, DTcp Tcp 0.0585 Tcp - 81 K 相関色温度 Tcp に おける相関色温度の精度判 DTcp Tcp : Tcp 定値(K) : 相関色温度(K) B) 試験報告書に拡張不確かさが報告されている場合には,参照試験機関と参加試験機関と の値から, En 数による評価を行う。なお,工業会指定試験所制度では,拡張不確かさ の上限値を超える試験所は指定を受けることができない。拡張不確かさの上限値を表4 に示す。ただし,相関色温度Tcpにおける拡張不確かさの上限値 U ULTcp Tcp は,次式 による。 ここに, U ULTcp Tcp 0.0559 Tcp - 77 K 相関色温度 Tcp に おける相関色温度の拡張不 U ULTcp Tcp : 確かさ( k =2)の上限値(K) Tcp : 相関色温度(K) C) 評価結果をJNLA制度における技能試験の代替手法として用いる場合には,試験報告書 に拡張不確かさが報告され, En 数での評価を受ける必要がある(拡張不確かさの上限 値はない)。 -5- 表4. 工業会指定試験所精度における精度判定値及び拡張不確かさ( k =2)の上限値 拡張不確かさ( k =2) 対象試験規格 試験の量目 精度判定値 の上限値 JIS C 7801及び JIS C 8152-2 全光束( Φ ) 4.2 % 4.0 % 効率( ) 4.6 % 4.5 % x : 0.005 y : 0.005 x : 0.004 y : 0.004 6.A)参照 6.B)参照 色度( x 及び y ) 相関色温度( Tcp ) 平均演色評価数( Ra ) JIS C 8105-5 JIS C 7550 3.6( Tcp : 5000 K未満) 3.6( Tcp : 5000 K未満) 1.8( Tcp : 5000 K以上) 1.6( Tcp : 5000 K以上) 全光束( Φ ) 6.2 % 5.4 % 効率( ) 6.9 % 6.2 % 10.8 % 8.9 % 10.8 % 8.9 % 10.5 % 8.6 % 青色光による網膜傷害 (LB) 小形光源の青色光によ る網膜傷害(EB) 網膜の熱傷害(LR) -6- (別紙1) 試験報告書仕様 試験報告書は,本仕様にもとづき,試験所間比較(識別番号)毎,対象試験規格毎に作成し て,提出のこと。必要項目が記載された,別紙(別ファイル)を採用してもよい。 1. 試験所間比較に関する事項 試験所間比較試験名 識別番号 仲介器群識別番号 仲介器受領日 仲介器発送日 報告日 対象試験規格 試験の量目 2. 参加試験機関に関する事項 (1) 連絡先 参加試験機関の連絡先に関する情報を下表に記入のこと。 参加試験機関名 担当者名(役職) 責任者名(役職) 担当部署 住所 電話 FAX E-mail -7- (2) 試験に使用した,設備,計測器,参照標準など 試験に使用した設備,計測器,参照標準に関する情報を下表に記入のこと(記入欄は適宜 追加のこと)。 No. 名称 識別番号 形式 製造者 校正の内容 1 2 3 4 5 3. 試験結果に関する事項 試験結果に関する事項は,以下の仕様例を参考にして,仲介器毎に作成して報告のこと。 仲介器識別番号 累積点灯時間(分) 点灯条件に関する事項 1回目 2回目 平均 1回目 2回目 平均 温度(℃) 湿度(%) 指定点灯電気条件 電圧(V) 電流(A) 電力(W) 周波数(Hz) 量目に関する事項 -8- 全光束(lm) 効率(%) 色度 x 色度 y 相関色温度(K) 平均演色評価数 拡張不確かさ( k =2) 全光束 効率 色度 x 色度 y 相関色温度 平均演色評価数 4. その他の報告事項 その他の特記事項がある場合には,以下にその内容を記すこと。 以上 -9-
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