(無断転載を禁ず) 平成19年度 日商簿記検定 問 題 用 紙 1 級 第117回 公開模擬試験 工業簿記・原価計算 (制限時間 1時間30分) (2007年11月検定 著作権者 合格目標) 株式会社東京リーガルマインド (C)2007 TOKYO LEGAL 無断複製・無断転載等を禁じます。 MIND K.K., Printed in Japan 工 業 簿 記 問題(25 点) 当社は、製品Nの製造販売を行っている。原価計算方式として全部標準工程別総合原価計算(累加法)を採用して いる。×9 年度の以下の資料により各問に答えなさい。なお、原価差異の追加配賦にあたっては、追加配賦して得ら れた各期末残高ができるだけ実際原価に一致するように計算すること。また、加工費配賦差異の追加配賦を行う際に は、第1工程加工費配賦差異と第2工程加工費配賦差異の追加配賦は別々に行うこと。 【資 料】 1.製品Nの原価標準(1個あたり)に関する資料 第1工程の始点において直接材料甲と乙が投入される。標準価格は、直接材料甲が 80 円/㎏、乙が 60 円/㎏であ る。標準消費量は、直接材料甲が 100 ㎏/個、乙が 120 ㎏/個である。なお、直接材料甲と乙に代替性はない。 加工費の標準配賦率は、第1工程加工費が 2,800 円/直接作業時間、第2工程加工費が 2,000 円/機械作業時間で ある。また第1工程の標準直接作業時間は1標準直接作業時間/個、第2工程の標準機械作業時間は1標準機械作業 時間/個である。 2.製品Nの生産販売に関する資料 第1工程における当期の完成品は 30,000 個、期末仕掛品は 500 個(加工進捗度 50%)であり、第2工程におけ る当月の完成品は 29,750 個、期末仕掛品は 250 個(加工進捗度 50%)である。当社では、第1工程の完成品全量 をただちに第2工程に振替えている。なお、×9 年度期首において各工程の仕掛品及び製品の在庫はなかった。 また、当期末の製品棚卸量は 250 個である。 3.直接材料に関する資料 直接材料甲の当期の購入量は 3,187,500 ㎏(実際購入原価 274,125,000 円) 、期末有高は 46,000 ㎏である。他方、 直接材料乙の当期の購入量は 3,875,000 ㎏(実際購入原価 217,000,000 円) 、期末有高は 62,500 ㎏である。 なお、×9 年度期首において材料在庫はなく、また、当期において棚卸減耗は生じなかった。 4.加工費に関する資料 加工費の当期実際発生額は、第1工程が 91,113,000 円、第2工程が 65,247,000 円である。 5.計算条件等に関する資料 (1)直接材料の材料勘定への記帳は、購入時に標準価格を用いて行っている。 (2)原価差異の会計処理は、会計年度末に一括して行っている。 (3)材料受入価格差異は異常ではないが、発生額が比較的多額であったため、当年度の材料払出高(材料消費量差 異、各工程の期末仕掛品、期末製品、売上原価)と期末有高とに材料の種類別に配賦する。 (4)材料受入価格差異以外の原価差異の会計処理の方法は、各問の条件に従うこと。 (5)計算上端数が生じる場合には、円未満を四捨五入する。ただし、原価差異の追加配賦にあたって、配賦すべき 金額の総額と配賦された個々の金額の合計額が一致しない場合、売上原価に配賦された金額を修正して配賦すべ き金額の総額と一致させること。 (6)仕掛品勘定の記帳は、パーシャル・プランにより行っている。 問1 答案用紙に示した各原価差異の当期の発生額を求めなさい。 問2 当期の売上原価、期末製品原価、期末仕掛品原価を計算しなさい。なお、材料受入価格差異を除く原価差異は、 正常かつ少額であったものとする。 問3 答案用紙の各勘定を完成させなさい。なお、材料受入価格差異を除く原価差異は、正常かつ(比較的に)多額 であったものとする。 -1-
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