平成16年12月24日に閣議決定された「今後の行政改革の方針」を踏まえ、平成17年 3月29日に総務省において行政改革に関する新たな指針が策定されました。 この中で、市町村はこの指針に基づき、平成21年度までの具体的な取り組みを明示した 計画を公表することとなり、奥出雲町でも、今後の行政改革の推進において重点的に取り 組む事項を明示した「奥出雲町集中改革プラン」を策定しました。 町 行 政 に 関 す る 集 中 改 革 プ ラ ン 平成18年3月 奥 出 雲 町 目 次 はじめに・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 1 平成17年度からの主な取り組み・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 Ⅰ 人件費の適正化について・・・・・・・・・・・・・・・・ 2 Ⅱ 定員管理の見直しについて・・・・・・・・・・・・・・・ 5 Ⅲ 外郭団体の見直しについて・・・・・・・・・・・・・・・ 6 Ⅳ 公の施設の管理について・・・・・・・・・・・・・・・・ 8 今後検討を予定している事項・・・・・・・・・・・・・・・・・・ 9 はじめに 市町村合併が推進されるなか、平成17年3月仁多・横田両町が合併し奥出雲町が 誕生しました。 これに伴いその行政規模は拡大し、広域的な自治体のあり方の見直しが求められる など、行政の果たすべき役割が改めて問われているところであります。 また、過疎化と少子高齢化による人口減少時代を迎え、厳しい財政状況の中、町民 の多様なニーズに即応し、地域にふさわしい公共サービスを提供する分権型社会シス テムを構築していくことが必要となってきています。 このような状況下にあって、行政においては新しい視点に立って不断に行政改革に 取り組み、その体制を刷新していくことが急務であることから、昨年12月に奥出雲 町行政改革審議会を設置し、行財政の改革について諮問を行ったところです。 一方、国においては平成16年12月「今後の行政改革の方針」が閣議決定され、 昨年3月には「地方公共団体における行政改革の推進のための新たな指針」が策定さ れました。 この中で、平成21年度を目標とした行政改革の具体的な計画を数値で示すことに より、国や地方公共団体間での比較が容易に行えるよう、全自治体にそのとりまとめ と、公表を要請しています。 本町の行政改革の審議、検討については現在進行中であり、審議会においても2月 に第1次答申を、9月に最終答申を予定し鋭意審議を継続していただいているところ です。 第1次答申であった事項については、可能なものから実施すべく検討を行うと共に、 平成17年度からの取り組みをまとめ、 「町行政に関する集中改革プラン」として策 定し、 「職員定数の管理」や「給与の適正化」、 「外郭団体の統廃合」 、「公の施設の管 理」について具体的な計画を掲げました。 奥出雲町の新町建設計画に掲げた、「心豊かで潤いと活力のあるまちづくり」の実 現を目指し、町民の皆様のご理解を得ながら、目標達成に向けて引き続き行政改革を 推進していきます。 - 1 - 平成17年度からの主な取り組み 平成17年度から平成21年度までの向こう5年間の主な取り組みは以下のとおり です。 Ⅰ 人件費の適正化について ○ 給与構造の見直し 合併時から職員の給与を、国家公務員に準拠し、職務(課長、技師長、看護師 長、補佐、係長等)に応じて下表のとおりとしました。 《行政職の給料表 行政職(一) 一般行政職、幼稚園教諭、保育所保育士等》 (人) 職務の級 奥出雲町における標準的な職務 見直し前の 級別在職者 見直し後の 級別在職者 増 減 8 級 参 事 7 0 △7 7 級 課 長 33 18 △15 6 級 課 長 補 佐 82 24 △58 5 級 主 幹 19 23 4 4 級 係 長 15 17 2 3 級 主 任 12 85 73 2 級 主 事 1 3 2 1 級 主 事 2 1 △1 171 171 0 計 (平成17年4月現在) 《行政職の給料表 行政職(二) 運転技手、校務技師》 (人) 職務の級 奥出雲町における標準的な職務 見直し前の 級別在職者 見直し後の 級別在職者 増 減 6 級 4 0 △4 5 級 2 0 △2 4 級 1 0 △1 0 6 6 3 級 主 任 2 級 運転技手、校務技師 0 1 1 1 級 運転技手、校務技師 0 0 0 7 7 0 計 (平成17年4月現在) - 2 - 《医療職の給料表 医療職(二) 病院の薬剤師、医療技術職等》 (人) 職務の級 奥出雲町における標準的な職務 5 級 4 級 技 師 長 副技師長、課長補佐 3 級 係 長 見直し前の 級別在職者 見直し後の 級別在職者 増 減 6 1 △5 2 1 △1 4 6 2 6 10 4 3 4 1 21 22 薬剤師、放射線技師 2 級 歯科衛生士、理学療法士 作業療法士、臨床検査技師等 1 級 同 上 計 ※採用有 1 (平成17年4月現在) 《医療職の給料表 医療職(三) 保健師及び病院の看護師、助産師、保健師等》 (人) 職務の級 奥出雲町における標準的な職務 5 級 総 看 護 師 長 4 級 看護師長、副看護師長、課長補佐 3 級 係 長 見直し前の 級別在職者 見直し後の 級別在職者 増 減 6 1 △5 10 6 △4 34 10 △24 12 48 36 2 級 看護師長、助産師、保健師 1 級 准 看 護 師 0 3 3 行(一)6級 課 長 補 佐 1 0 △1 行(一)2級 主 1 0 △1 64 68 事 計 ※採用有 4 (平成17年4月現在) ○ 給与の減額措置 平成17年8月から、給料の5%減額(手当にも連動)を実施しました。 ○ 55歳昇給停止 平成17年7月から、55歳以降の昇給を停止しました。 ○ 退職時特別昇給の廃止 合併時から、退職時特別昇給を廃止しました。 ○ 特別職、議会議員の報酬の減額措置 平成17年7月から、報酬の減額を実施しました。 - 3 - ○ 在職者調整の実施 旧仁多町、横田町間の給与格差の是正、給与構造の見直しに伴う在職者調整を 実施し、給与の適正化を図ります。 【行政改革審議会の答申・・・給与関係抜粋】 1.職員の給与については、条例等の規定を遵守し、厳正なる運用に努め られたい。 2.旧仁多・横田両町職員間の給与の不均衡是正については、全職員を条 例等の規定に従い平成 18 年 3 月 31 日現在での前歴換算を行い、その 職員の職務に応じた給料表及び級並びに号給に格付けすることによ り速やかに調整されたい。 3.勤務評価システムの導入により、評価が職員の給与に反映するよう検 討されたい。 4.給料表上における職務職階は、組織機構と密接な関連があるため、職 員の昇格昇任については、組織機構の見直しに併せて検討されたい。 5.職員給与の適正化に併せ、町長・助役・収入役・教育長及び議会議員 に対する報酬についても検討されたい。 6.町職員は、町民のリーダー的存在であり全体の奉仕者であることを自 覚し、職務に専念されんことを希望する。 - 4 - Ⅱ 定員管理の見直しについて 今後、退職者の一部不補充等により計画的な職員数の削減を図ります。 新町建設計画による合併後5年間での職員数の推移 区 分 平成 17 年度 職員数 (人・%) 平成 18 年度 平成 19 年度 平成 20 年度 平成 21 年度 平成 22 年度 職員数 増減 職員数 増減 職員数 増減 職員数 増減 職員数 増減 普通会計職員 158 157 △1 156 △1 153 △3 147 △6 146 △1 特別会計職員 21 21 0 21 0 21 0 21 0 21 0 計 179 178 △1 177 △1 174 △3 168 △6 167 △1 対 H17 年度増減率 0.0 △0.6 △1.1 △2.8 △6.1 【行政改革審議会の答申・・・職員定数関係抜粋】 職員数、組織機構については、業務量や事務事業の外部委託、行政執行 上の施策のあり方などにより大きく異なるものと思われるので、弾力的な 運用が好ましいと考えられる。 職員数については、少数精鋭に徹し、新町建設計画における職員減員数 の速やかな達成に努められたい。 現組織機構は、合併時の特殊事情を考慮し施行されて一年を経過した が、合併後の調整などその役割を終えつつある組織もあると思われるの で、平成 18 年 4 月 1 日には組織機構の見直しをされたい。尚、この際、 職員の給与上における職務職階制との関連にも配慮されたい。 - 5 - △6.7 Ⅲ 外郭団体の見直しについて 外郭団体に対する補助金等については、行政として対応すべき必要性、費用対効果、 経費負担のあり方等について検証し、整理合理化を推進します。 平成17年度末までに統合を終えた主な団体等 統合前の団体の名称 仁多町土地開発公社 横田町土地開発公社 仁多町体育協会 横田町体育協会 仁多町国際文化交流協会 横田町海外交流協会 仁多町社会福祉協議会 横田町社会福祉協議会 仁多町観光協会 横田町観光協会 仁多町文化協会 横田町文化協会 統合後の団体の名称 統合期日 奥出雲町土地開発公社 平成 17 年 3 月 31 日 奥出雲町体育協会 平成 17 年 7 月 11 日 奥出雲町国際文化交流協会 平成 17 年 7 月 25 日 奥出雲町社会福祉協議会 平成 17 年 7 月 29 日 奥出雲町観光協会 平成 17 年 8 月 1 日 奥出雲町文化協会 平成 17 年 9 月 1 日 平成18年度中に統合を検討している団体等 統合前の団体の名称 仁多町土地改良区 横田土地改良区 横田町開発土地改良区 奥出雲町情報通信協会 奥出雲町オフトーク通信運営委員会 仁多町学校給食会 横田町学校給食運営委員会 説 明 事務局体制の統合を検討 平成 18 年度地域情報施設の整備に伴い、奥出雲町オフトーク通信運営委員会を 発展的に解散する予定 組織、運営の一体化を検討 【行政改革審議会の答申・・・外郭団体関係抜粋】 1.土地改良区について 土地改良区は、仁多土地改良区・横田土地改良区・開発土地改良区 の3つの組織があるが、それぞれ組合員も異なり生い立ちも違うため 統合は当面困難であると考える。しかしながら、事務内容は大同小異 であるので、平成 18 年度には事務局職員は1箇所へ統合すると共に、 給与体系の一元化を図るべきである。 職員の給与は、仁多土地改良区の給与体系に統一することが望まし いと考える。 2.情報、オフトークについて 奥出雲町情報通信協会とオフトーク放送については、平成 18 年度 - 6 - に横田地域においてケーブルテレビやインターネット、電話などの複 合的なネットワーク事業が計画されており、この施設の完成と同時に 情報通信協会の組織を強化し、最善の管理運営に努められたい。 職員の給与は、奥出雲町情報通信協会の職員の給与制度を適用する ことが望ましいと考える。 3.学校給食会について 仁多、横田にそれぞれ学校給食会が置かれており、その運営形態も 異なっているが、平成 18 年度には、奥出雲町学校給食会として一体 化すべきと考える。 職員の給与は、横田給食会の給料表を適用することが望ましいと考 える。 4.奥出雲町社会福祉協議会について 仁多・横田の社会福祉協議会は、平成 17 年 7 月 29 日合併し奥出雲 町社会福祉協議会となったが、平成 18 年度は両地域における福祉サ ービスを統一した形で事業を実施すべきであると考える。 尚、職員給与は、合併の時点において協議され、旧仁多町社会福祉 協議会の給与ベースに統一され、在職者調整も終えており適正である と考える。 - 7 - Ⅳ 公の施設の管理について ※ 公の施設の管理については、平成18年6月までに直営か指定管理者制度への移行 かを決定し、平成18年9月までに現在の管理委託制度を見直します。 ○ 既指定管理者制度導入施設(4施設) すでに指定管理者制度を活用し管理運営をしている施設 施 設 の 名 称 現在の指定管理者 奥出雲町仁多米交流館 株式会社 奥出雲振興 船通山研修宿泊施設(ヴィラ船通山) 株式会社 奥出雲観光 川西地区農業準備休憩施設 川西自治会 大市西集会所 大市自治会 ○ 既委託施設(18施設) 管理委託者制度により公共的団体や第三セクターに管理運営を委託している 施設(指定管理者制度の導入を検討する施設) ○ 直営施設(70施設) 現在、町が直接管理している施設(一部業務委託している施設を含む)で、当 面は町が直営で管理していくことが適当と考えられる施設 ※指定管理者制度とは これまで法律により公の施設(町民誰もが使用することができる町の施設) は、公の団体(社協、自治会、農協など)か町が設立にあたり出資した法人 (奥出雲振興、アメニティよこたなどの第三セクター法人など)にしか管理 運営を任せることができませんでした。これが、法律の改正により民間事業 者も含めた幅広い団体(株式会社のほか、NPO 法人など)にもお願いするこ とができるようになりました。この制度を指定管理者制度と呼び、民間のも つノウハウを活用し、町民サービスの向上を図るとともに、経費の節減等を 目的としています。 平成18年9月2日以降公の施設の管理運営は、この指定管理者制度によ るか、町が直接(一部業務委託する場合を含む)行うかのいずれか一方に決 めなければなりません。現在、町ではどちらの方法が各々の施設を管理運営 していく上でより適しているのか検討を行っています。 - 8 - 今後検討を予定している事項 現在、行政改革審議会に審議を委ね、今後も検討を深め改善していく事項は以下のと おりです。 ○ 民間委託等の推進について ○ 地方公営企業、第三セクター等の経営の健全化について ○ 地域協働の推進について ○ 財政運営の健全化について - 9 -
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