詳細データ - 常磐大学・常磐短期大学

研 究 業 績 等 に 関 す る 事 項
著書,学術論文等の名称
単著,
共著の別
発行又は
発表の年月
発行所,発表雑誌等
又は
発表学会等の名称
概 要
(著書(欧文))
1.
(著書(和文))
1. 公衆栄養学ワーク
ブック
共著
2009年7月
みらい
管理栄養士課程における公衆栄養学実習
は、新カリキュラムがスタートして以来の
新規科目であり、標準的な教科書も発行さ
れていないことから、作成に至った。栄養
アセスメントの基本である食事調査、地域
診断に用いる食事調査を中心に、その標準
化された手法と、健康づくりへの計画策定
の流れをより具体的に学習することができ
るようなワークブックとした。また、指導
者が用いやすいように、学習への時間配分
も示している。
国民健康・栄養調査の背景、根拠、調査
方法について解説、事例検討は地域での公
衆栄養活動の事例の検討方法についてワー
クシートを作成し解説している。
(担当部分)1-3国民健康・栄養調査、2-6
事例検討
徳留裕子、北川郁美、八木典子、今枝奈保
美、後藤千穂、小林実夏、近藤今子、相良
多喜子、東あかね、横山佳子、吉野佳織
2. テキスト食物と栄養 共著
科学シリーズ(6)
公衆栄養学
2011年3月
朝倉書店
管理栄養士国家試験出題基準の新ガイド
ラインに準拠した公衆栄養学の教科書を作
成した。平成22年に発表されたガイドライ
ンに即した構成とし、簡略にまとめてい
る。
(担当部分)諸外国の栄養問題と政策
八木典子、早川史子、池田小夜子、伊藤裕
美、今枝奈保美、大滝直人、北川郁美、木
戸康博、近藤今子、鈴木朋子、西村公子、
東あかね、増田佳昭、山本由喜子、吉野佳
織
3. コンパクト応用栄養 共著
学
2011年4月
朝倉書店
管理栄養士国家試験出題基準の新ガイドラ
インに準拠した応用栄養学の教科書を作成
した。端的にまとめ、みやすいことを目的
に、平成22年に発表されたガイドラインに
即した構成としている。
(担当部分)7 成人期
鈴木和春、近藤雅雄、庄司フミ、真鍋祐
之、山田徳広、久保和弘、吉田隆子、山本
由喜子、笹田陽子、須藤紀子、中島滋、池
田尚子、重田公子、吉野佳織
4. コンパクト公衆栄養 共著
学
2012年3月
朝倉書店
管理栄養士国家試験出題基準の新ガイドラ
インに準拠した公衆栄養学の教科書を改訂
した。端的にまとめ、みやすいことを目的
に、平成22年に発表されたガイドラインに
即した構成としている。
(担当部分)6 公衆栄養プログラムの展
開
梶本雅俊、川野 因、近藤雅雄、田中弘
之、吉岡有紀子、田中久子、小林良子、日
田安寿美、石原淳子、横山公通、多田由
紀、森 佳子、吉崎貴大、五関正江、中谷
弥栄子、長澤伸江、吉野佳織、久喜美和
子、田村須美子
5. 公衆栄養学
共著
2013年4月
光生館
管理栄養士国家試験出題基準の新ガイド
ラインに準拠した公衆栄養学の教科書を作
成した。最新のデータに基づき集団・地域
の公衆栄養活動に必要な理論とその活用法
に重点を置いた内容で構成している。
(担当部分)5-1公衆栄養マネジメント、
5-3公衆栄養プログラムの目標設定
古畑公、松村康弘、鈴木三枝、中嶋加代
子、髙野美奈子、本田佳代子、髙松まり
子、野間義明、今井具子、吉野佳織、岡田
文江、小林陽子、藤澤由美子、高橋佳子
6. 栄養教育・指導実習 共著
ワークブック 第2
版
2015年4月
みらい
栄養教育論は管理栄養士養成課程のカリ
キュラムの総まとめ的な専門科目である。
出題基準のガイドラインや食事摂取基準に
沿って、栄養指導の実践方法を学生が自発
的に実習を取り組むことができるようにプ
ログラム(ワーク)を提供している。基礎
実習編では、マネジメントサイクル一連の
流れを体験しながら、栄養教育や栄養指導
に必要となるスキルを身に付けるように構
成し、応用実習編ではライフステージ別、
特定検診・特定保健指導、食環境などの実
習を行うことで応用力を身に付けるように
構成している。また、できるだけパソコン
を活用したワークも提供し、社会での実践
力につなげるように企画している。
(担当部分)UNIT2-1妊娠期・授乳期の栄
養教育・指導
岩間範子、小上和香、小森まり子、酒井映
子、須永美幸、田上敬子、續順子、豊瀬恵
美子、中尾芙美子、成田美紀、吹野洋子、
松谷康子、武藤志真子、元田由佳、吉野佳
織、吉本優子
7. 新版 公衆栄養学
ワークブック
共著
2016年7月
みらい
行政栄養士業務指針をふまえ、実習を通
して公衆栄養マネジメントの手法を学ぶた
めのワークブック形式のテキストを作成。
実習プログラムを提供することに特化し、
考え方や実践方法を導きながら学生が自主
的に実習できることを目指して編集した。
特にアセスメントでは、既存資料を有効活
用して構造的に地域の実態を把握・分析す
る方法、食事調査や食習慣調査の方法につ
いて学びを深められるように配慮した。
(担当部分)1-5公衆栄養プログラムに関
連する関係者・機関との合意づくり、2-6
食習慣調査票の作成
徳留裕子、東あかね、今井絵理、今井具
子、今枝奈保美、川崎和彦、後藤千穂、小
林実夏、近藤今子、中出麻紀子、横山佳
子、吉野佳織
単著
2007年6月∼
2008年3月
奈良新聞
奈良新聞シニア用のページに、「シニアの
食卓」と題し、少人数の家庭でも手軽に栄
養補給ができる簡単な調理方法を用いて、
栄養バランスをとりながら健康を考えるレ
シピの紹介と健康管理についてのコラムを
連載した。
吉野佳織
2003年1月
J Epidemiol
2003;13: S98-S101
厚生労働省多目的コホート研究(JPHC
Study)での5年後調査研究において、半
定量式食物摂取状況調査票(FFQ)からの
葉酸、ビタミンB6、B12の摂取量に関して
の評価を行うため、食事記録からと血中レ
ベルからの比較により妥当性を検討した。
葉酸、B6、B12のエネルギー補正した食事
からの摂取量と血液中の濃度との間には中
程度の相関が認められた。JPHCスタディの
5年後のフォローアップ調査に用いたFFQ
は、日本人の地域住民の対象者において、
葉酸とB6の摂取量の把握に関しては妥当で
あることがわかった。
Hiroyasu Iso, Yuri Moriyama, Kaori
Yoshino, Satoshi Sasaki, Junko
Ishihara, and Shoichiro Tsugane
(新聞連載記事)
1. シニアの食卓
(学術論文(欧文))
1. Validity of the
共著
Self-administered.
Food Frequency
Questionnaire Used
in the 5-year
Follow-up Survey
for the JPHC Study
to Assess Folate,
Vitamin B6 and B12
Intake: Comparison
with Dietary
Records and Blood
Level.
2. Trends in Dietary 共著
Intake of Folate,
Vitamins B6 and
B12 among Japanese
Adults in Two
Rural Communities
from 1974 to 2001
2005年1月
J Epidemiol
2005;15:29-37
慢性心疾患の危険因子との研究がされてい
るホモシステインと関連の深い葉酸、ビタ
ミンB6、B12の摂取量の把握が、5訂日本食
品標準成分表により可能となった。日本の
2地域における葉酸、ビタミンB6、B12の食
事からの摂取量の長期傾向(1974∼2001年)
を24時間思い出し法による食事調査から分
析した。秋田県井川町では1970∼1980年代
にかけて葉酸の年齢調整平均摂取量が30%
増加した。茨城県協和町の女性では1980年
代においてビタミンB6の平均摂取量が増加
した。葉酸摂取の最も大きな供給源は野菜
(38‐58%)であった。葉酸及びビタミン
B6、B12の栄養素摂取量には顕著な長期傾
向は見られなかったが、1970∼1980年代に
かけて、緑黄色野菜の増加に起因する葉酸
摂取量の増加が見られた。
Kaori Yoshino, Mieko Inagawa, Miyuki
Oshima, Kimiko Yokota, Mitsumasa
Umesawa, Ma Enbo, Kazumasa Yamagishi,
Takeshi Tanigawa, Shinichi Sato,
Takashi Shimamoto and Hiroyasu Iso.
3. Validity of brief 共著
food frequency
questionnaire for
estimation of
dietary intakes of
folate, vitamins
B6 and B12, and
their associations
with plasma
homocysteine
concentrations.
2010年2月
International
Journal of Food
Sciences and
Nutrition
2010:6(1):61-7
食事からの葉酸、ビタミンB6、B12の摂取
状況を簡便に把握し疫学研究、栄養アセス
メントに活用できる判定量食物摂取頻度調
査票の開発と妥当性研究を行った。妥当性
の分析には579名の日本人の検査データを
性・年齢・心臓血管のリスク要因で調整
し、葉酸、ビタミンB6、B12の血中濃度と
比較し、関連するバイオマーカーとしてホ
モシステインの血中濃度とも多変量分析に
より比較検討を行った。葉酸、B6、B12と
血中濃度とは相関がみられ、それらとホモ
シティンには負の相関が確認された。この
調査票から食事由来のこれらのビタミンと
ホモシステインの関係を見出すことが可能
なことを確認できた。
Kaori Yoshino, Midori Nishide, Tomoko
Sankai, Mieko Inagawa, Kimiko Yokota,
Yuri Moriyama, Ai Ikeda, Hiroyuki
Noda, Kazumasa Yamagishi, Takeshi
Tanigawa, Hiroyasu Iso.
(学術論文(和文))
1. 日本人の食形態を考 単著
慮した新しい食物摂
取頻度調査票
(FFQ)の開発と評
価
2001年3月
筑波大学大学院修士 日本人の食形態を考慮した食物摂取頻度
調査票の確立が見られないことから、半定
課程(学位論文)
量式の食物摂取頻度調査票の開発を、対象
者への負担削減、データの後処理の簡易化
を図るとともに行った。本調査票では簡易
食事記録欄を設けていることを特徴とし
た。その予備的評価を行った結果は、質問
項目の細分化からの過大評価、重複回答が
判明、回答者の混乱を防ぐ必要性があるこ
とがわかった。
吉野佳織
2. 虚血性心疾患のリス 共著
ク因子
2003年1月
動脈硬化予防
2003;1(3):46-49
虚血性心疾患のリスク因子として血清脂
質、高血圧、喫煙、糖尿病(インスリン抵
抗性)が挙げられる。このリスク因子に関
する疫学調査のメタアナリシスの成績と最
近のわが国の成績を見た。血清脂質におい
ては、総コレステロールの高値、HDLコレ
ステロールの低値が発症リスクを高めてい
ることは諸外国の研究からも明らかであ
り、日本人の追跡調査でも総コレステロー
ルが高値群と低値群のいずれも、HDLコレ
ステロールの低値群が高値群に比べて発生
率が約2.5倍になることが示されている。
日本の追跡調査では、正常血圧者に比べて
高血圧者は、多変量調整相対危険度が男性
で1.83(95%CI:1.22∼2.77)、女性では
1.75(95%CI:1.08∼2.83)であった。
1990年の大規模メタアナリシスによると、
最小血圧5mmHgの低下は観察研究、介入研
究いずれにおいても約20%の発症リスクの
低下と関連することが報告されている。
磯 博康、谷川 武、山岸良匡、崔 仁
哲、八尾正之、吉野佳織、池田 愛、佐藤
眞一、北村明彦、今野弘規、大平哲也、内
藤義彦、嶋本 喬
3. CRPと炎症・感染症
2003年10月
血圧 2003;10:9294
C反応性蛋白(CRP)は炎症マーカーであ
り、動脈硬化性疾患の新しいリスクファク
ター、発症予測因子として注目されてい
る。欧米人においては虚血性心疾患のリス
クファクターとしてほぼ確立されつつあ
る。しかしながら、日本人におけるCRPの
虚血性心疾患発症への関与は現在のところ
明らかにされていない。また、脳梗塞発症
への関与についても国内を問わずエビデン
スは少ない。今後、日本人におけるコホー
ト研究を中心としたエビデンスの集積が待
たれる。
磯 博康、谷川 武、山岸良匡、崔 仁
哲、吉野佳織、池田 愛、八尾正之、今野
弘規、大平哲也、北村明彦、佐藤眞一、内
藤義彦、嶋本 喬
共著
4. コホート研究の成
果:MRFIT
米国人35∼57歳男性、35万人を対象とし
たMultiple Risk Factor Intervention
Trial の介入研究とコホート研究を概説し
た。介入研究では、虚血性心疾患の3大危
険因子である高血圧、高コレステロール血
症、喫煙習慣を有するハイリスクグループ
を選び、6∼8年間の生活習慣指導(食事、
運動、禁煙)と段階的薬物治療を行う介入
と実施したところ、地域への医療機関の紹
介のみを実施した対照群に比して危険因子
の大きな低下が見られたが、虚血性疾患の
累積死亡率は差が認められなかった。その
後の追跡調査成績では、高血圧者にのみに
絞ると有意に死亡率の低いことが明らかと
なった。介入研究後、スクリーニングの
データを用いてコホート研究が実施され
た。血清総コレステロール値の低値から高
値の広い範囲で虚血性疾患の死亡率が直接
的に上昇することを1つのコホート研究に
おいて初めて示した研究である。血清総コ
レステロール160mg/dl未満の者はそれ以外
の者に比し、脳出血の死亡率が約3倍であ
り、高血圧者に限ると7倍の相対死亡率で
あった。
磯 博康、谷川 武、山岸良匡、崔 仁
哲、櫻井 進、吉野佳織、池田 愛、八尾
正之、野田博之、梅澤光政、横山沙織、角
友起
共著
2004年3月
動脈硬化予防
2004;3(2):74-78
5. Trends in Dietary 単著
Intake of Folate,
Vitamins B6 and
B12 among Japanese
Adults in Two
Rural Communities
from 1974 to 2001
2005年3月
筑波大学大学院博士 慢性疾患の危険因子とも関連するといわ
れる葉酸、ビタミンB6、B12の摂取量の把
課程(学位論文)
握が、5訂日本食品標準成分表により可能
となった。日本の2地域における葉酸、ビ
タミンB6、B12の食事からの摂取量の長期
傾向(1974∼2001年)を24時間思い出し法に
よる食事調査から分析した。秋田県井川町
では1970∼1980年代にかけて葉酸の年齢調
整平均摂取量が30%増加した。茨城県協和
町の女性では1980年代においてビタミンB6
の平均摂取量が増加した。葉酸摂取の最も
大きな供給源は野菜(38‐58%)であった。
葉酸及びビタミンB6、B12の栄養素摂取量
には顕著な長期傾向は見られなかったが、
1970∼1980年代にかけて、緑黄色野菜の増
加に起因する葉酸摂取量の増加が見られ
た。
Kaori Yoshino
6. ホモシステインの動 共著
脈硬化リスクについ
てのpros and cons
(動脈硬化リスクに
ついてのpro and
con)
2011年8月
循環器内科 70(2),
202-209, 2011-08
ホモシステインは、食事中のメチオニン
がシステインに代謝される際の中間産物と
して生成されるアミノ酸であり、シスタチ
オニンβ合成酵素にビタミンB6が、メチオ
ニン合成酵素にはB12と葉酸が補酵素とし
て必要である。これらのビタミンが不足す
ると血中ホモシステイン濃度が上昇する。
10数年前より動脈硬化性疾患の危険因子と
しての意義が検討されているが、観察研究
では摂取不足が危険因子として示されるも
のの、臨床試験では期待される効果は得ら
れていない。JPHC研究の12年間の追跡結果
でもホモシステインと関連するビタミンの
摂取は動脈硬化性疾患のリスクと関連を示
している。しかし臨床試験ではサプリメン
トで投与しても濃度低下はするが、リスク
にはほとんど変化が見られない。観察研究
と介入研究の乖離が認められ、高ホモシス
テイン血症は動脈性硬化疾患の原因ではな
く結果であるとの考えもある。脳卒中とは
関連が強く見られることもあり、今後はさ
らに検証が必要である。サプリメントの補
充療法についての是非があるものの、少な
くとも普通の食事から葉酸、B6、B12を適
切に摂取することは推奨される。日本人の
場合、葉酸は野菜、緑茶、B6、B12は魚介
類が主な摂取減となっている。
岡村智教、久保田芳美、吉野佳織
7. 血漿ホモシステイン 共著
高値, 関連ビタミン
群と動脈硬化性疾患
の関連
2011年10月
綜合臨牀 60(10):
2047-2052, 2011.
ホモシステインは, 食事中の必須アミノ
酸であるメチオニンがシステインに代謝さ
れる際の中間代謝産物である. シスタチオ
ニンβ合成酵素(CBS)の遺伝子欠損は, 血
漿ホモシステインの著しい上昇をもたらす
(ホモシステイン尿症). 従前から, ホモシ
テイチン尿症では若年期から動脈硬化や血
栓症を起こしやすいことが知られており,
そのメカニズムとして, ホモシステインが
酸化される過程で生じた酸化ラジカルが血
管平滑筋細胞の増殖, 血管内皮機能不全や
血小板凝集を引き起こすことなどが報告さ
れている. ホモシテイチン尿症はまれな疾
患であるが, 血漿ホモシステインの軽度高
値も一般集団で普通に観察される. 血漿ホ
モシステインの軽度高値の原因としては,
(1)ホモシステインをメチオニンに再合成
する酵素であるメチレンテトラヒドロ葉酸
還元酵素(MTHFR)やメチオニン合成酵素
(MS)の遺伝子変異, (2)代謝酵素の補酵素
として働く葉酸, ビタミンB6, ビタミン
B12の摂取不足, が主なものである.
久保田芳美、 吉野佳織、 岡村智教
8. 職域における野菜摂 共著
取増加を検証した栄
養・健康教育のシス
テマティックレ
ビュー
2012年2月
日本健康教育学会誌 職域を対象にした栄養・健康教育による
野菜摂取増加をシステマティックレビュー
20(1),3-18,2012
し、介入プログラム内容や行動科学理論を
明らかにした。データベースは、2010年1
月までに出版された論文を対象に国内文献
は医中誌とJdream II、海外文献はPubMed
を使用。"野菜""職域""介入"を示すキー
ワードに、採択基準は1)無作為臨床試験
(RCT)もしくは対照群をおく研究(CT)、
2)栄養・健康教育の領域、3)野菜摂取増
減の検証、4)対象集団が勤労者、5)英語
または日本語の記載とした。海外文献は
134件を採択し、タイトルと抄録より82件
の論文を除外し,フルテキストの精読によ
り21件を抽出した。野菜摂取増加のアウト
カムを評価するために評価指標を設けた。
野菜摂取増加の評価をした結果10件が採択
され、介入により野菜摂取の増加が認めら
れたのは5件(増加量は0.18- 0.77SV、及
び0.18cup)であった。5件の介入プログラ
ムでは,情報提供だけでなく食堂改善や周
囲の支援などを実施した環境プログラム
と、ITを使用した教育プログラムであっ
た。全てに行動科学理論が用いられてお
り、4件にトランスセオレティカルモデル
が使用されていた。野菜摂取が増加した介
入研究は少なく、今後は効果的な介入プロ
グラムの開発が必要である。また職域での
栄養・健康教育を実施する際には,知識等
の情報提供のみではなく、環境支援やITの
使用も積極的に取り入れ,行動科学理論を
適用することが望ましい点が導き出され
た。
澤田樹美、石原孝子、今井具子、吉野佳織
9 よく噛むことと食と 単著
健康
2015年11月
国際健康美学会
歯・口腔の健康の保持・増進は、健康で質
の高い生活を営む上で基礎的かつ重要な事
柄である。平成23年には「歯科口腔保健の
推進に関する法律」、24年には「歯科口腔
保健の推進に関する基本的事項」が策定さ
れた。栄養素を補給する方法には、消化管
を通して栄養物を体内に入れる経腸栄養法
と、経静脈栄養法があるが、摂取した食物
は消化管で消化・吸収され、代謝によって
一部はエネルギーとして利用され、残りは
貯蔵される。歯があれば、噛める/食べら
れるということには必ずしもならないが、
咀嚼とは噛み砕くことで、口腔内に運ばれ
てきた食べ物を飲み込めるように細かく噛
み砕くことで、咀嚼力とは食べ物を咀嚼す
る時に無意識に生じる咬合力のことで、自
分の意志で噛んだ時には、咬合力の大きさ
は自在に調節できる。よく噛むことは、顎
の発達を促進し永久歯の歯並びを良くす
る。食の加齢症候群からは、咀嚼の低下
は、咀嚼筋の力の低下をもたらすことにな
り、身体全体の筋肉量や力の低下を予知す
る指標となりうると考えられる。食が細く
なる程度の現象が、低栄養、地域社会への
不参加に発展することをも示している。可
能なかぎり、会話が持てる会食の中で食事
を楽しみ、かつよく噛むことが望まれる。
そして、子どもの食育にも高齢者の支援に
も、歯の健康状態を良好に保ち、よく噛む
ことを取り入れた保健指導を取り組んでい
くことが望まれる。
(紀要論文)
1. 地域住民を対象とし 共著
た本大学での生涯学
習講座における健康
教育 (第1報)
2006年3月
2. 学生と.実践する地 共著
域シニアを対象とし
た健康教育-人材育
成と地域貢献
2009年2月
聖徳栄養短期大学紀 生涯学習社会の構築は行政を中心に展開
要36号,17∼27,2005 されてきたが、一般市民の関心は高く、本
学でも地域住民、一般社会への生涯学習講
座を開講している。特に健康関連分野での
講座の参加者の特性を分析し、今後の講座
への展開と参加者のニーズアセスメントへ
の基礎資料とすることを目的に、身体状況
と食事・生活状況の調査を実施した。男性
6名、女性28名、20代から80代までの幅広
い年齢層の参加を得た。BMIが25未満であ
りながら体脂肪率の高い、いわゆる隠れ肥
満の者が、全体の41%も占めていた。ま
た、高血圧が問題となりそうな者は、3割
以上であった。睡眠時無呼吸障害のリスク
ファクターであると言われている2点、日
常的ないびきがあり、かつ、肥満傾向が見
受けられる者の割合は約2割だった。健康
増進と生活習慣病を始めとした疾患への予
防のために、健康・栄養関連の情報を提供
し学習を支援することは、生涯学習におけ
る健康教育分野へのヘルスプロモーション
として重要であると思われた。そのために
は、今後も講座への参加者の分析を行って
いくことは有用である。
吉野佳織、中尾祥子、吉田真知子
帝塚山大学現代生活 大学近隣の地域住民を対象に、メタボ
リック症候群予防・改善の健康教室を、食
学部紀要 第5号
物栄養学科の4回生が企画・運営したとこ
ろ、食事内容の改善・運動に関する意識の
向上を図り、その結果として腹囲の減少や
血液検査結果の改善、栄養素等摂取量の特
にエネルギー、タンパク質、脂質、塩分の
摂取量に改善が認められた。これらの点か
ら、本研究での健康教育はメタボリックシ
ンドロームおよびその予備軍に対する、栄
養指導、保健指導プログラムとして効果的
であったと考えられる。医療・栄養・運動
の専門家の教育的な指導の基であれば、管
理栄養士を目指す大学生が主体的に栄養・
保健指導を実施しても、参加者の改善効果
がみられることが確認できた。学生は、多
方面の協力を得ることで、健康教育を実
施・運営できることを学習した。
吉野佳織、石塚理香
3. 食育と食生活に関す 単著
る調査-本学におけ
る学生・母親・幼児
の母親の場合
2010年2月
4. 学生が父親に行う食 単著
育
2011年2月
帝塚山大学現代生活 管理栄養士をめざす学生とその母親、併
設幼稚園に通う母親に食育に関する調査を
学部紀要 第6号
実施し、学生の所属するコミュニティの食
意識について解析した。幼児、その父母、
学生、その母親ともほぼ毎日朝食をとって
いることなどから、他の地域のコミュニ
ティより食意識の高さは伺われたが、野菜
の摂取は少なかった。食についての意識が
高くても、野菜を摂取する頻度、量を増加
することは困難であることが確認された
吉野佳織
帝塚山大学現代生活 メタボリックシンドロームが懸念される
中年男性層への食育指導の開発を行うため
学部紀要 第7号
に、中年層の代表である学生の父親へ食育
活動を実施した。野菜の摂取頻度が1日1回
未満の者が多く、一方身体活動面では、運
動習慣のある者が約半数おり、日常の歩行
機会の多い者の方が運動習慣も持っている
ことがわかった。休養面では、睡眠の状況
からは、いびきをかく人はかかない人より
7倍も疲労感を持つという結果が得られ
た。これが栄養指導の初体験という人が全
体の7割もいた。今後機会を設け、生活習
慣病予防を目的とした食育を中年層男性に
実施していくことが必要と考えられる。今
回の指導により食に関する知識が増加・整
理されることで、行動変容を目指す目標の
設定を促すことができた。このコミュニ
ティの中年層男性は健康への意識も高く、
教育的であることもわかった。本プログラ
ムの学生の様子は、学内から学外へつなげ
る実践的な学習体験が管理栄養士養成教育
として効果的であることを示唆していた。
「食を通じた生涯の健康づくり」、生活習
慣病の予防につながる食育に今回の指導が
有効であることが確認された。
吉野佳織
5. 実践的栄養教育を通 共著
した栄養教諭育成の
充実を目指す取り組
み
6
2015年3月
地域の知的障害者への食生活自立支援の試み
単著
2016年3月
常磐大学人間科学部 栄養教諭は学校において食に関する指導の
紀要 人間科学第32 中核的な役割を担うものとして2005年に創
設されたが、管理栄養士の国家試験受験資
巻第2号
格と並行して栄養教諭の資格を取得するに
は約180単位も履修しなければならず、実
践的な指導力、教員としての資質能力の習
得は十分とは言えない状況にある。そこ
で、栄養教諭に関連した授業のまとめとし
て振り返りを行った卒業生の資料から、学
習内容のニーズを分析し、PDCAサイクルに
則り、次年度の学生に対する学習環境支援
の取り組みを計画・実施した。振り返り学
習の解析から、学生は教育実習をはじめと
する4年間の修学で、教材作りや研究授業
の練習に想像以上に時間を割くこと、栄養
士の知識以外に必要な素養があることなど
を理解していく様子を確認できた。また、
わずか10分程度の小学校での食育の実践体
験を通しても教材準備、発信・情報提供の
責任、プレゼンテーション力などの必要性
を学んでいることをデータとして確認する
ことができた。この結果を踏まえ栄養教諭
育成の充実に向けたプログラムの検討が求
められる。
吉野佳織、助川憲子、高槁アリカ、土田麻
美
常磐大学人間科学部 18∼64歳の知的障碍者人口は増加傾向にあ
紀要 人間科学第33 り、肥満や糖尿病、高血圧症などの健康問
題が潜在している。地域で生活する軽度・
巻第2号
中度の知的障害者に対して、健康管理への
スキルを高め、肥満やメタボリックシンド
ロームに対する予防・改善を促すことを目
標に、管理栄養士による食生活の(自立)
支援を試みた。2010年のニーズ調査の対象
者は23名、2010∼2011年の健康教室では、
会場の近隣に居住する6名(男4名女2名)
を対象とした。好きな食品・料理としては
肉料理が最も多く、その他、寿司や魚料
理、麺類、丼物やカレーライス、チャーハ
ンなどの米飯料理が好物として挙げられて
いた。苦手な食品・料理は、においがある
物に特に敏感なようで、半数の人が苦手と
していた。その他、酸味が強い物、辛い物
が苦手な物として挙げられ、また噛みにく
い物も苦手としていた。識字能力は時間が
かかるが、画像への理解力が高い者もい
た。BMIは21.3∼33.0で6名中5名が肥満を
示す25以上を示していた。3名が体脂肪
30%以上、5名の腹囲がメタボリックシン
ドロームの基準値を超えていた。血圧は全
員が正常の範囲であった。体重測定が健康
管理になることを知り、初年度のプログラ
ム終了後、1年後の再開までの期間、自ら
希望してヘルパーさんに2週間∼1か月おき
に体重を測ってもらっていた。継続的に関
わることにより、健康管理や食生活の関心
を高め、スキルも少しずつ身に付くことが
確認された。
7. 地域の知的障害者に 単著
対するクッキングを
通した健康管理の自
立支援
(辞書・翻訳書等)
1.
(報告書・会報等)
1.
2016年9月
常磐大学人間科学部 在宅で社会生活をしている軽度の成人知的
紀要 人間科学第34 障害者に対して、生活習慣病・メタボリッ
クシンドロームに関する健康管理サポート
巻第1号
を行うことが必要と考えるが、そのような
支援システムはまだ確立されていない。そ
こで管理栄養士による食教育法を検討する
ための資料づくりを目的とし、クッキング
体験を通して自分自身の健康管理スキルを
高め肥満等の予防・改善となる食教育を試
みた。クッキング教室では、あらかじめ参
加者の調理技術力を尋ねたうえ、できるだ
け「火を使わない」「包丁を使わない」を
前提条件として安全に配慮し、献立と調理
方法、調理手順を考え、楽しく・おいし
く、かつ肥満予防・改善となる献立を作成
して教室を企画・運営した。調理指導方法
においては、対象者の理解を円滑にするた
め、写真を多数用い手順説明などに工夫を
凝らした。「3色の食品群」の理解には食
品カードを用いた。男性陣は家庭で料理を
していなかったため、実習後に実際に作っ
てみるという変化にまでは至らなかった
が、仲間の女性たちに実習内容をお話した
とのことだった。女性陣は以前から料理が
好きで関心も高く、メニューの一部を家で
も挑戦していた。全員が栄養のバランスを
考えるようになり、噛むことも意識するよ
うになったと回答していた。継続的な関わ
りの中で食行動の変容も期待できるのでは
と考えられた。女性はクッキング体験を好
み、男性は塩分を測定したり、味覚テスト
をしたりなどの簡単な科学実験のようなプ
ログラムを好むことも確認できた。
(国際学会発表)
1. Health education
for senior local
residents
conducted by
students
共著
(国内学会発表)
1. 日本人の食形態を考 共著
慮した食物摂取頻度
調査の開発―重複回
答―
2. 日本人の食形態を考 共著
慮した食物摂取頻度
調査の開発―予備的
評価―
2009年7月
The first AsiaPacific conference
on health
promotion and
education Book of
abstracts.
2009;603
我が国でも管理栄養士には高度な専門知
識とヘルスプロモーションに対する企画運
営、評価能力が求められるようになった。
そのため、メタボリックシンドロームの予
防と改善には、栄養と食生活の指導方法の
開発と特に人材育成が必要となっている。
そこで若年で若年シニア層を対象とした健
康教室を学生に企画・運営させることによ
り、具体的な栄養指導能力の習得を試み
た。同意の得られた地域住民27名に実施。
参加者には腹囲の減少、エネルギー、タン
パク質、脂質、塩分の摂取量の減少など健
康状態に改善が見られた。自己評価では約
8割の人が達成感を得ていた。今回のプロ
グラムはメタボリックシンドロームの改善
に効果的であることが示唆された。管理栄
養士を目指す学生が主体的に健康教育を実
施した場合にも参加者の改善効果が見られ
ることが確認された。
Kaori Yoshino, Kubota Yoshimi, Mieko
Inagawa.
2001年10月
栄養学雑誌:2001
日本人の食形態を考慮した食物摂取頻度
調査票の確立が見られないことから、半定
量式の食物摂取頻度調査票の開発を、対象
者への負担削減、データの後処理の簡易化
を図るとともに行った。本調査票では簡易
食事記録欄を設けていることを特徴とし
た。食事記録法との比較では、食品の出現
割合では主食であるごはん、おにぎり、パ
ン、菓子パンについての相関が高かったに
もかかわらず、エネルギー摂取量の相関は
低く、質問項目の細分化からの過大評価、
重複回答が判明し、回答者の混乱を防ぐ必
要性があることがわかった。
吉野佳織、磯博康、高橋秀人、梅村詩子
2001年10月
日本公衆衛生学会雑 日本人の食形態を考慮した食物摂取頻度
調査票について、半定量式食物摂取頻度調
誌:2001
査票(FFQ)の開発を、対象者への負担削
減、データの後処理の簡易化を図るととも
に行った。本調査票では簡易食事記録欄を
設けていることを特徴とし、その予備的評
価を行った。 短期大学生を対象に簡易食
事記録をとり、その後、摂取頻度調査を実
施、さらに3日間の食事記録(DR)の調査
を実施した。FFQとDRの比較から妥当性を
みると、主要栄養素では脂質に中程度の相
関が見られたがFFQの方が摂取量が高かっ
た。ごはん、肉、魚、菓子について質問項
目の細分化からの過大評価、重複回答を招
いた。季節変動も含め回答者の混乱を防ぐ
必要性があることが確認された。
吉野佳織、磯博康、高橋秀人、梅村詩子
3. 地域住民における葉 共著
酸、ビタミンB6、
B12の摂取状況の長
期的な推移
2002年10月
4. 茨城県協和町におけ 共著
る脳卒中予防対策の
展開(16)〈栄養
調査成績の変化
2004年10月
日本公衆衛生学会雑 慢性心疾患の危険因子ともみられ研究の
進むホモシステインと関連する葉酸、ビタ
誌:2002
ミンB6、B12の摂取量の把握が、5訂日本食
品標準成分表により可能となった。日本の
2地域における葉酸、ビタミンB6、B12の食
事からの摂取量の長期傾向(1974∼2001年)
を24時間思い出し法による食事調査から分
析した。秋田県井川町では1970∼1980年代
にかけて葉酸の年齢調整平均摂取量が30%
増加した。茨城県協和町の女性では1980年
代においてビタミンB6の平均摂取量が増加
した。葉酸摂取の最も大きな供給源は野菜
(38‐58%)であった。葉酸及びビタミン
B6、B12の栄養素摂取量には顕著な長期傾
向は見られなかったが、1970∼1980年代に
かけて、緑黄色野菜の増加に起因する葉酸
摂取量の増加が見られた。
吉野佳織、磯博康、谷川武、山岸良匡、崔
仁哲、池田愛、野田博之、佐藤眞一、黒川
通典、嶋本喬
日本公衆衛生学会雑 協和町は茨城県の西北部に位置し、現在
では兼業農家が大部分を占める都市近郊の
誌:2004
農村地区である。昭和56年当時、協和町の
死亡原因の第1位は脳卒中であり、循環器
疾患が国民健康保険の総額の25%を占めて
いたことから町の実情を説明し、町医師
会、下館保健所、総合健診協会、筑波大
学、教育委員会、学校、食品協会、地区の
リーダー、農協、農業改良普及所等の協力
を得て、「協和町脳卒中半減対策事業」が
開始され、40歳以上の住民を対象としたコ
ホート研究を実施してきた。現在は筑波大
学、大阪大学、大阪府立健康科学センター
の技術支援のもと、住民組織と共に組織的
な脳卒中予防対策を展開している。対策の
中心は健診と減塩運動をベースにした健康
キャンペーン活動(2次を含む1次予防対
策)であり、25年間で脳卒中発症率40%
減、一人当たり国保医療費の周辺比約6%
(地区全体で約1億円)減を達成してい
る。食生活面では、毎年約200名を順次対
象に24時間思い出し法を実施、その結果か
らの栄養教育に取り組んできたところ、乳
製品の摂取頻度が高くなり、1日の摂取食
品数も増加した。塩分に関しては男女とも
減少しており、特に40代に関しては有意な
変化(男3g女2g)が確認された。
稲川三枝子、大島美幸、原田美知子、若林
洋子、梅沢光政、吉野佳織 、山岸良匡 、
佐藤真一、嶋本喬
5. 地域における集団・ 共著
個別併用の栄養教育
の介入効果−筑西市
国保ヘルスアップモ
デル事業 栄養プロ
グラム その1−
2006年10月
栄養学雑誌
Supplement: 64
(5).297.2006
長年にわたり脳卒中半減対策を実施してき
た地域ではその効果をみているが、一方、
中年男性層に過体重、肥満者が増加してき
たため、国保ヘルスアップ事業の一環とし
て、地域における肥満改善を目的に集団と
個別の健康教育を併用した栄養指導方法の
開発を試みた。35∼60歳でBMI25以上の男
性に実施、指導目標に、個々人の栄養摂取
状況をより正確に把握し、一定レベル以上
の指導を提供、脱落の予防、月1回の集団
指導の実施とし、管理栄養士10名のチーム
を作り、保健師、医師のサポートの下実施
したところ、145名中9割が自己評価にまで
至り、8割の者が目標達成に満足感を得て
いた。今回の指導モデルでは脱落を予防し
住民との信頼関係を高めたことが示唆され
た。
大島美幸、野田博之、梅澤光政、稲川三枝
子、吉野佳織、磯博康
6. 地域における集団・ 共著
個別併用の栄養教育
の介入効果−筑西市
国保ヘルスアップモ
デル事業 栄養プロ
グラム その2−
2006年10月
栄養学雑誌
Supplement: 64
(5).297.2006
集団・個別併用の栄養教育を実施した参加
者の生活習慣アンケートと各指標をスコア
化しを介入前後でみたところ、介入群は、
食生活改善、脂質改善、減塩、BMIが有意
に改善した。対照群は脂質、BMIが有意に
改善した。主観的評価で達成感の高かった
ものは、低かったものより体重の変化量が
大きかった。今回の指導モデルでは、生活
習慣を改善し、肥満の改善に寄与すること
が示唆された。
稲川三枝子、梅澤光政、野田博之、大島美
幸、吉野佳織、磯博康
7. 地域における栄養教 共著
育の食習慣改善と肥
満改善の関係−筑西
市国保ヘルスアップ
モデル事業 栄養プ
ログラム その3
2006年10月
栄養学雑誌
Supplement: 64
(5).304.2006
筑西市国保ヘルスアップモデル事業の一環
として開発した指導モデルによる食生活改
善と肥満改善の関係を分析した。生活習慣
アンケートの結果をスコア化したところ、
食生活、脂質の改善が10点の増加に対し、
体重、BMI、腹囲に減少の関係が見られ
た。減塩では体重に減少の関係が見られ
た。今回の指導モデルでは、参加者の生活
習慣が特に食生活と脂質摂取に減少が見ら
れた場合、肥満の改善に寄与することが示
唆された。133名に対し全プログラムの追
跡率は79%と非常に高く、担当栄養士との
信頼関係を結ぶことが参加率につながり、
栄養指導効果を上げるための支援体制を他
職種から行うにも、効果を引き出すために
は有能な管理栄養士のマンパワー確保が重
要であることも確認された。
吉野佳織、梅澤光政、野田博之、稲川三枝
子、大島美幸、磯博康
8. 学生と実践する地域 共著
シニアを対象とした
健康教育(人材育成
と地域貢献の試み)
2009年11月
日本公衆衛生学雑
誌:68.584.2009
2008年より特定健診・特定保健指導が開始
され、メタボリックシンドロームの予防と
改善には、栄養と食生活の指導方法の開発
と人材育成が必要となっている。そこで先
行する形で2007年に若年で若年シニア層を
対象とした健康教室を学生に企画・運営さ
せることにより、具体的な栄養指導能力の
習得を試みた。同意の得られた地域住民27
名に実施。参加者には腹囲の減少、エネル
ギー、タンパク質、脂質、塩分の摂取量の
減少など健康状態に改善が見られた。自己
評価では約8割の人が達成感を得ていた。
今回のプログラムはメタボリックシンド
ロームの改善に効果的であることが示唆さ
れた。管理栄養士を目指す学生が主体的に
健康教育を実施した場合にも参加者の改善
効果が見られることが確認された。
吉野佳織 、石塚理香、絹田皆子、長尾匡
則、西出緑、久保田芳美
9. 食育と食生活に関す 共著
る調査̶T大学にお
ける学生・母親・幼
児の母親の場合̶
2010年9月
栄養学雑誌
Supplement: 68
(5).375.2010
大学生とその母親および大学併設幼稚園児
童の母親を対象として,食育並びに食生活
の状況をアンケート調査した。その結果以
下が明らかになった。1)幼児の父親,母親,
幼児とその兄弟,大学生,その母親の5群と
も毎日朝食を摂っており,牛乳も毎日摂取
が多かった,2)大学生において野菜摂取量
が少なかった,3)大学生とその母親におい
て食事の際の栄養バランス意識から2群に
分類して食生活との相関を調べ,運動習慣・
健康情報への関心・野菜の摂取量・その他の
項目の自己評価で有意な相関が見られた,
など。
吉野佳織 、久保田芳美、岩木博久、久住
有香、石沢真奈
10. 学生と実践する地域 共著
シニアを対象とした
健康教育(人材育成
と地域貢献の試み)
第2報
2010年11月
日本公衆衛生学雑
誌:2010
公衆栄養学では高度な専門知識の習得とと
もに、コミュニケーション力や企画運営能
力に裏付けされた栄養管理・指導能力が重
要である。特定健診・特定保健指導の新制
度開始に伴い、養成施設卒後の管理栄養士
の確かな実践力が望まれる。平成19∼21年
度にかけて若年シニア層を対象とした健康
教室を学生に運営させることにより、管理
栄養士としての具体的な栄養指導能力の習
得を試みた。参加者に血液検査、身体状
況、食事・生活習慣調査、栄養・運動指導
等を実施した。学生は専門教員(医学・栄
養・運動)から学習後、6か月間の継続的な
健康教室の企画・運営を担当した。腹囲
(93.1±8.8から90.8±9.0cmに減少、p<
0.01)、体重、BMIに有意な減少が見られ
た。血液検査では、中性脂肪(117.0±68.4
から93.8±43.8mg/dl、p<0.01)、HbA1c、
LDL−Cが有意な減少を示し、エネルギー
(2218.2±484.9から2019.4±
444.7kcal/dayに減
少、p<0.01)、タンパク質、脂質、食塩
の摂取量が有意に減少した。目標達成度に
関する自己評価は、「出来た」「大体でき
た」を合わせると約9割であり、ほとんど
の参加者が目標を達成できた。介入群では
腹囲とともに、診断基準に含まれる血液項
目に関連した中性脂肪、HDL−C、HbA1cと
栄養素等摂取量に変化が認められた点か
ら、メタボリックシンドロームとその予備
群に対する栄養・保健指導プログラムとし
ての効果が示唆された。専門家の教育的指
導の下であれば、管理栄養士を目指す学生
の主体的な実施であっても参加者の改善効
果を見られることが確認できた。学生は、
多方面の協力を得て健康教育を実施・運営
できることを学習した。
吉野佳織 、石塚理香、絹田皆子、長尾匡
則、西出緑、久保田芳美
11. メタボリックシンド 単著
ローム予防教室参加
者の食生活状況と咀
嚼能率の検討
2010年10月
12. 女子大学生の咀嚼能 共著
力と食生活状況の検
討
2011年10月
日本咀嚼学会学術大 よく噛むことが肥満防止につながることは
会プログラム・抄録 周知であるが、生活習慣病の予防と改善が
必要である階層において実践できている人
集 :21.49.2010
は少ない。管理栄養士の立場から栄養指導
時に咀嚼の重要性を示していくことが求め
られる。メタボリックシンドロームの予防
改善を目的とした地域における健康教室参
加者の食物摂取状況と咀嚼能率の関連を分
析し、今後の栄養指導の指針を得ることを
試みた。同意を得られた28名を対象に、身
体状況調査、血液検査、食事・生活習慣調
査、グミゼリーによる咀嚼能率検査(グル
コース法)を実施した。「レベル6
(284mg/dl)自分の歯で咬合しない人の平
均」に至っていない人が全体の75%を占め
ていた。よく噛めていない人は野菜が苦手
で軟食傾向にあるのではと予測したが、咀
嚼能率の低い人ほど体脂肪率が有意に高く
BMIも高めの傾向にあることが確認され
た。食品群でみると咀嚼能率の低い人ほど
有意に魚類が多く、その他の野菜類が少な
かった。
吉野佳織
日本咀嚼学会学術大 離乳食指導や幼少年児へ食育において、管
会プログラム・抄録 理栄養士の立場から食生活指導に「よく噛
むこと」は取り入れられてきたが、成人、
集 22.2011
特に若年層にはほとんど実施されていな
い。女子大学生を対象に食生活及び生活習
慣と咀嚼力の関連を分析し、若い女性の健
康づくりを推進するための具体的な今後の
栄養指導の指針を得ることを試みた。同意
の得られた女子大学生76名を対象に、食生
活状況(食事調査、食生活)、身体状況お
よび生活習慣調査を実施した(平成23年4
∼8月)。グルコース法を用い、グミゼ
リーによる咀嚼能率検査を行った。1日の
平均摂取量はエネルギー1787.4kcal、炭水
化物215.6g、塩分9.6g、穀類284.7g、野菜
類220.3g、魚介類47.8gであった。咀嚼能
力は、スコアレベルの平均が6.3(9‐
1)、レベル7が最も多く20名で次はレベル
6だった。スコアレベルと各摂取量の相関
は、各栄養成分、各食品群別とも有意な関
連を見いだせなかった。野菜類は食物繊維
が多く、摂取量の少ない人の方がスコアレ
ベルは低いのではないかと予測したが、有
意な関連を見なかった。これは野菜の調理
方法により食物繊維をある程度食べやすく
できることから、若年層ではこの要因は差
異が表面化されにくいのではないか、幼少
時の食習慣や食育内容などとも比較する必
要性がある、等々が考えられた。しかし、
わずかではあるが野菜を摂るように心がけ
たり、多くの種類を摂ろうとしていた者の
方が、スコアレベルは高かった。
吉野佳織、久保田芳美
13. 地域の知的障害者へ 共著
の食生活自立支援の
試み
2011年12月
第10回日本栄養改善 平成18年の障害者自立支援法、21年の栄養
学会近畿支部学術総 ケア・マネジメント加算の創設で、施設で
の個々人の具体的な栄養管理の重要性が理
会抄録集
解されたが、地域で生活している知的障害
者に対する栄養管理を担当するシステムは
まだない。知的障害者にはBMI25以上の者
が多く肥満傾向にあり、若年層でのメタボ
リックシンドロームが多いとの報告もあ
る。そこで、地域で生活する知的障害者へ
健康管理へのスキルを高めてもらうため、
管理栄養士が行う食生活の自立支援を検討
すべく食教育を試みた。健康教室参加ス
タッフの学生は事前に福祉の専門家からレ
クチャーを受け、知的障害者の特徴につい
て学習、ニーズ調査実施後に企画立案を
行った。1年後にフォローアップ教室を実
施した。健常者に比べ偏食、食事が好き、
活動量が少ないなどの点を特徴と推測した
が、ニーズ調査からは、ほとんどの人が1
日3食摂っており、23名中21名が家族と同
居、朝晩の食事を一緒に摂っていた。好き
な食品は肉類で、においがある、酸味が強
い物が苦手なようだった。自分で料理をす
る人はしない人に比べ、健康面で注意して
いることに食事をあげていた(オッズ比
5.6)。健康教室参加者は男4名女2名(35
∼47歳)、BMIは21.3∼33.0で6名中5名が
25以上を示していた。体脂肪は3名が30%
を超えており、腹囲は5名が基準値を超え
ていた。教室参加後の目標達成について
は、赤黄緑の食品を理解し、以前よりも野
菜を食べるようになり、よく噛むように気
をつけており、資料を帰宅後も見ていた。
1年後に体重、腹囲に減少が見られた者も
あり、参加を楽しんでいる様子から、この
ような食教育の機会を設け、健康管理を啓
発していくことは重要であることが確認さ
れた。
吉野佳織、山口賢作、田口 舞、計良美
紀、東田陽子、石沢真奈、稲川三枝子
14
スポーツを行う小学 単著
生に対する 健康・
栄養教育のニーズに
ついて
2015年6月
日本食育学会誌
スポーツ行う小学生に対し、栄養管理を意
識した統一された指導方法が浸透していな
いことから、サッカー活動中の小学生とそ
の保護者に対し、食に関する調査と食育指
導を行い、食意識や食行動、アセスメン
ト、栄養教育の方法、教材の選び方等の
ニーズについて検討した。約7ヶ月の期間
を置いて身体状況を測定したが、この時期
の子ども達の成長が目覚しいことを統計学
上も有意に確認することができた。シャト
ルランの回数と体脂肪率の関係に中等度の
相関が見られた。塩分摂取量は主菜の量よ
りも副菜の量に影響されることが有意に確
認された。食育プログラム実施前後で比較
すると、食事の準備などを「良く手伝う」
「ときどき手伝う」が増加した。子どもの
身体的な成長に合わせた食教育には、パ
フォーマンス力の向上を考えた身体づくり
のための食事内容を指導し、それには、食
の選択力を身につけさせることが重要であ
ることを改めて確認することができた。
15
スポーツをする小学 単著
生の 食生活と咀嚼
能力の関係について
2015年9月
日本咀嚼学会雑誌
サッカー活動中の小学生とその保護者に対
し、食に関する調査と食育指導を行い、食
意識や食行動について、咀嚼能力の向上を
目指した栄養教育の方法について、検討し
た。よく噛めているグループは全体の約3
割だった。咀嚼能力と体力(シャトルラン
の回数)と体格(体脂肪率・BMI)の関
係に特徴は見いだせなかった。よく噛めて
いない者の食事内容を個別に見た場合、麺
類の摂取頻度が高い、咀嚼回数が多いと推
測される料理(食品)の出現は高くない等
の特徴を見ることができた。有意性は認め
られなかったが、よく噛めているグループ
の方が、あまり噛めていないグループよ
り、虫歯の有無、一口量、食事時間、ゆっ
くりと噛んで食べるなどの食意識・行動、
授業への集中、排便の有無などの生活面で
オッズ比が高かった。子どもの身体的な成
長に合わせた食教育、スポーツのパフォー
マンス力の向上を考えた身体づくりには、
「咀嚼能力の向上」を意識した指導が必要
である。それには、食の選択力を身につけ
させることが重要であることを改めて確認
することができた。
16
サッカーをしている 単著
中学生の食傾向と食
教育について
2016年7月
日本スポーツ栄養研 学校以外のスポーツ活動の場では、技能の
習得と向上が中心となり、栄養管理及び健
究誌
康管理の方法を積極的に指導しているチー
ムは限れている。放課後に学外のサッカー
チームで練習をしている中学生へのプレ食
意識調査では栄養に関心があまりない生徒
が7割いたことから、選手と保護者に食教
育を行い、食事内容、食に関する意識など
を確認し、今後の食教育の課題を検討する
資料を得ることを目的とした。①身体状況
対象集団は体重、身長ともに全国平均を下
回り、身体が小さいことから、大きくなる
ことを目指した方が良い。②食に対する関
心
食事は大切だが、食・栄養に対する興味は
薄い。③食に関する知識 栄養素の働きの
理解度・・・たんぱく質>炭水化物、脂質
>ミネラル、ビタミン たんぱく質には関
心があることを確認した。その他の食知識
を持たせるためにも食事の振り返りは重要
と考える。④食情報交換・活用活動 情報
交換・・・家族>友人 食品栄養成分表示
を利用する者は半数。⑤食教育の評価と今
後のニーズ
学んだ知識を現在も活用している者が多
かった。今後求める栄養サポート・・・
「筋力アップについて」 ⑥食事記録(食
事調査) クラウド型WEBアプリケーショ
ンを用いることで、参加率が高まった。3
食を摂っていても、主食・主菜・副菜がそ
ろえられていないことと、適正範囲のエネ
ルギー量が確保されていないことが確認で
きた。 ⑦チームの栄養改善目標 身体を
大きくするためにも、3食をしっかり摂
り、内容も主食・主菜・副菜をそろえる。
そろっている選手でも食事量が少ない傾向
にあった。栄養の正しい知識を身につけ、
食生活の中で活用できるようにする。ジュ
ニアアスリートとして食べることが大切な
ことを選手・保護者の両対象が改めて知る
ことが重要であることが確認された。
17
サッカーをしている 単著
男子中学生の食生活
状況と咀嚼の様子
2016年9月
日本咀嚼学会雑誌
中学校外のチームでスポーツを行っている
ような選手達は技術の向上と戦績をあげて
いくことが活動の中心となり、栄養管理に
ついて指導しているチームはごく限られた
ケースとなっている。他方、噛むことの大
切さについても指導や体験学習の機会がま
だ不十分な現状である。今後の咀嚼に関す
る食教育の課題について資料を得ることを
目的とし調査研究を実施した。サッカーを
している男子中学生に対し、2015年度の中
学1,2年生36名について身体状況の他、食
生活状況と噛む力をアセスメントした。咀
嚼能力測定用グミゼリーと歯科用咬合力計
を用いて実施した。身体状況の平均値では
BMIが18.0±1.45、筋肉量が36.4±6.37kg
で、咀嚼能力測定では、レベル8(噛め
る)から2(噛めていない)までと幅広
く、平均値は5.25±1.71となった。上位群
(6‐9)と下位群(0−5)に分け、アン
ケートとのクロス集計を行った。有意差は
見られなかったものの、食べる時の姿勢に
気を使わない人は気を使っている人に比べ
て3.88倍あまり噛めていないことが確認さ
れた。咬合力の平均値は右が21.8±13.71
㎏、左19.0±13.33㎏で、右で噛むことが
多いとの答えだったため、今回は右の咬合
力の平均値を基準に上位を噛めている群、
下位をあまり噛めていない群とした。クロ
ス集計からは、主食に麺類を好む人はご飯
を好む人に比べて、有意差は見られなかっ
たものの4.38倍、あまり噛めていないこと
が確認された。また、左右の咬合力の相関
は0.92と高く有意性も認められ、左右がバ
ランスよく使われていることが推測され
た。筋肉量と咬合力は関連性が高いと示さ
れるデータも多いが、今回はその点を見出
すことはできなかった。筋肉量とBMIの関
係は0.63と中等度の相関を有意に確認する
ことができた。これらのことから、咀嚼力
の向上につながるような食教育の1つに、
今後は食べる時の姿勢の改善を給食指導な
どの学習に取り入れていくことも考えてい
きたい。そして、麺類などのあまり噛まな
くても食べられる料理や食材の影響などを
確認する必要性が示唆されたことから、食
事内容との関係もさらに分析を進めていき
たい。
(演奏会・展覧会等)
1.
(招待講演・基調講演)
1.
(受賞(学術賞等))
1.
研 究 活 動 項 目
助成を受けた研究等の名称
代表,
分担等
の別
種 類
採択年度
交付・
受入元
交付・
受入額
(科学研究費採択)
1. 咀嚼能力評価システ 分担者
基盤研究 2008年度 日本学術 18,980千
ムの開発に関するマ (連携研 (B)
2009年度 振興会
円
ルチセンター・リ
究者)
2010年度
サーチ
(競争的研究助成費獲得(科研費除く))
1.
(共同研究・受託研究受入れ)
1.
(奨学・指定寄付金受入れ)
1.
(学内課題研究(共同研究))
1.
概 要
口腔機能の中の最も重要な咀嚼機能
に対し、いつでも、どこでも、誰で
も簡便に、かつ正確に測定できる方
法の開発を目指すため、まず咀嚼機
能の検査用食品として規格化したβカロチン含有グミゼリーを製作し
た。次いで、その成分であるグル
コースの濃度を測定する手動法を多
くの施設で使用し、口腔内の様々な
状況に対する咀嚼機能が有用に評価
でき、また新たに開発したセミオー
トならびにフルオートの測定装置を
用いる色素濃度の自動測定法により
精度が向上し、研究や社会の様々な
測定環境への汎用の可能性が示され
た。
(学内課題研究(各個研究))
1. スポーツ活動を行う
小・中学生とその家
族への食育の取組み
(知的財産(特許・実用新案等))
1.
2013年度
2014年度
2015年度
1,200千円 子ども達には習い事や学習塾ととも
にスポーツ活動も盛んであり参加す
る人数も多い。運動技術の向上を目
指すことが中心となったこれまでの
指導に対し、「成長期であることを
意識した栄養管理」「パフォーマン
ス力向上の栄養管理」を統合した栄
養管理・食育指導は、スポーツ活動
を行う子ども達にまだ浸透していな
い。スポーツを頻繁に行い他の子ど
もより活動量が多い小・中学生とそ
の保護者に食と健康に関心を持つこ
とが、身体活動への影響が高いこと
を理解してもらえるようなプログラ
ムと教材を開発し評価を行う。身体
状況、栄養摂取状況、生活習慣など
測定する経験を通し、各自が「食の
自己管理能力」を身につけ、現在と
将来の健康を得るための食育プログ
ラムを開発することを目的に、小・
中学生それぞれに、介入前後の比較
と個々人別の詳細な変化などを精査
し、実施した食育プログラムの評価
を行い、今後の栄養教育介入に提言
をする。