食品栄養学Ⅰ

食品栄養学Ⅰ
[健康薬学科]3 年次 (前期) 1 単位(必修) 講義
金谷建一郎
〔授業概要および目標〕ヒトの健康維持・増進には,栄養バランスの良い食生活が重要な要因の一つと考えられている。栄養とは,体外から
生存に必要な物質を取り込み,それらを代謝することにより発育,成長し生命を維持していく営みのことである。食品栄養学Ⅰにおいては,
食品中のタンパク質,脂質,炭水化物,ビタミン,ミネラルなどの栄養成分が人体の機能維持において果たす役割,栄養成分の過不足がもた
らす欠乏症と過剰症,栄養成分の吸収・代謝の動態などについて修得する。また,保健機能食品等に係るアドバイザリースタッフに要求さ
れる基本的な知識についても修得する。
〔授業計画〕前期
項目
1
2
食品と医薬品の区分
食品と医薬品の違いを概説できる。
タンパク質とアミノ
酸
タンパク質(アミノ酸)の栄養学的な役割,消化,吸収,体内動態,代謝の
プロセスの概要について説明できる。
C11(1)1-1,2
3
タンパク質とアミノ
酸
タンパク質の過不足による主な疾病を列挙し,説明できる。食品中のタンパ
ク質の栄養的な価値(栄養価)を説明できる。栄養素の栄養所要量の意義に
ついて説明できる。
C11(1)14,6,8
4
脂質と糖質
脂質と糖質の栄養学的な役割,消化,吸収,体内動態,代謝のプロセスの概
要について説明できる。
C11(1)1-1,2
5
脂質と糖質
脂質の体内運搬における血漿リポタンパク質の栄養学的意義を説明できる。
脂質と糖質の過不足による主な疾病を列挙し,説明できる。
C11(1)1-3,8
6
エネルギー代謝
エネルギー代謝に関わる基礎代謝量,呼吸商,エネルギー所要量の意味を説
明できる。インスリンとグルカゴンの役割を説明できる。グリコーゲンの役
割について説明できる。
C11(1)1-5
C9(4)3-1,6
7
エネルギー代謝
C9(4)21,2,3,6
8
エネルギー代謝
9
ビタミン
10
ビタミン
11
12
ビタミン
13
ミネラル(無機質)
ATP が高エネルギー化合物であることを,化学構造をもとに説明できる。解
糖系について説明できる。クエン酸回路について説明できる。アセチル CoA
のエネルギー代謝における役割を説明できる。
脂肪酸のβ酸化反応について説明できる。エネルギー産生におけるミトコン
ドリアの役割を説明できる。糖新生について説明できる。ケト原性アミノ酸
と糖原性アミノ酸について説明できる。ペントースリン酸回路の生理的役割
を説明できる。
脂溶性ビタミン類の栄養学的な役割,消化,吸収,体内動態,代謝のプロセ
スの概要について説明できる。
水溶性ビタミン類の栄養学的な役割,消化,吸収,体内動態,代謝のプロセ
スの概要について説明できる。
脂溶性,水溶性ビタミン類の過不足による主な疾病を列挙し,説明できる。
主要ミネラル類の栄養学的な役割,消化,吸収,体内動態,代謝のプロセス
の概要について説明できる。
微量ミネラル類の栄養学的な役割,消化,吸収,体内動態,代謝のプロセスの
概要について説明できる。ミネラル類の過不足による主な疾病を列挙し,説
明できる。日本における栄養摂取の現状と問題点について説明できる。
14
試験
ミネラル(無機質)
到達目標(授業内容)
方略
コアカリ
SBO 番号
回
C9(4)2-5,7,9
C9(4)3-2,8
C11(1)1-1,2
C11(1)1-1,2
C11(1)1-8
C11(1)1-1,2
C11(1)11,2,7,8
〔評価方法と基準〕定期試験,出席状況から総合的に評価。
〔学生の質問への対応〕E-mail: [email protected]
〔教科書〕木戸康博,中坊幸弘 編(2005)『栄養科学シリ―ズ NEXT 基礎栄養学』講談社 教科書と講義用プリント(教科書を補足するも
の)を併用する。
〔参考書〕日本栄養・食糧学会 編(2006)
『栄養・食糧学データハンドブック』同文書院、厚生労働省策定(2005)『日本人の食事摂取基準
2005 年版』第一出版、木村 修一,小林 修平 翻訳監修(2007)
『最新栄養学 第 9 版』建帛社、辻 英明, 海老原清 編(2007)
『栄養科学シリ
―ズ NEXT 食品学総論 食べ物と健康 第 2 版』講談社、国立健康・栄養研究所監修(2008)
『健康・栄養食品アドバイザリースタッフ・テキ
ストブック』第一出版
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