果実展望

5月
2017
【5月まとめ】
3月下旬には全国で一番早く東京に桜の開花宣言が出されたが、その
後の冷え込みで満開となったのは4月上旬になってからであった。気温
が低かったことでいちご類は堅調な価格を維持したが、一方でこれま
での好天で生育が前進していた九州産西瓜などは入荷が増えた中で
厳しい販売が続いた。かんきつ類は寒波の影響で入荷減となった前年
を上回る出回り量ながらも引き合い強く、前年好調だった八朔や甘夏
柑などはほぼ前年並みの堅調な価格を維持した。春と冬とを行ったり
来たりするような天候が続いたが、4月中旬以降は気温の高い日も多
く、マンゴーやハウスびわ、各種メロン類の出回りが増えて前年のよう
な不足感を感じることは無かった。
5月主要品目単価見通し
(状況は2017年4月20日現在)
4月
中旬
下旬
530
523
♯
515
△♯
482
♯
470
4月
下旬単価
上旬
(前年価格)
品
目
5 月市況推移
上旬
み か ん 類
ハウスみかん
(前年価格)
かんきつ類
甘
夏
柑
(前年価格)
不
知
火
(前年価格)
河 内 晩 柑
(前年価格)
り ん ご 類
ジョナゴールド
(前年価格)
ふ
じ
(前年価格)
王
林
(前年価格)
い ち ご 類
とちおとめ
(前年価格)
あ ま お う
(前年価格)
さがほのか
(前年価格)
メ ロ ン 類
アールスメロン
(前年価格)
アンデスメロン
(前年価格)
クィンシーメロン
(前年価格)
西
瓜
類
西
瓜
(前年価格)
こだま西瓜
(前年価格)
その他果実
び
わ
(前年価格)
お う と う
(前年価格)
デラウェア
(前年価格)
マ ン ゴ ー
(前年価格)
2,350
2,339
5 月市況推移
中旬
下旬
△♯
2,086
△♯
1,671
△♯
1,441
月平均
前年対比
予想単価
465
489
95%
月平均
前年対比
予想単価
1,600
1,621
220
221
500
599
245
266
♯
232
♯
662
♯
261
♯
241
○♯
702
♯
262
♯
235
○♯
656
♯
269
220
236
540
674
245
263
370
374
285
386
285
337
♯
401
♯
407
♯
331
♯
421
○♯
447
♯
321
○♯
440
○♯
446
♯
290
375
422
350
430
285
316
1,000
966
950
941
1,100
1,050
♯
942
♯
940
♯
1,101
△♯
808
△♯
836
△♯
1,050
♯
779
971
♯
1,039
950
856
900
923
1,080
1,076
1,000
1,118
545
563
650
679
♯
1,080
♯
576
△♯
575
△♯
876
△♯
531
△♯
506
△♯
711
△♯
497
△♯
435
850
876
500
528
480
493
300
298
470
487
△♯
284
♯
483
♯
275
△♯
455
△♯
258
△♯
358
270
271
410
409
2,000
2,094
6,900
6,748
4,000
3,916
4,000
3,921
△♯
2,021
△♯
6,336
△♯
3,342
♯
4,367
△♯
2,068
△♯
5,633
△♯
2,227
△♯
4,757
△♯
1,815
△
3,746
△♯
1,675
♯
5,034
1,400
1,943
4,500
4,766
1,800
1,865
3,900
4,681
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記載内容の文責は営業管理部情報課(電話番号:03-5492-2041)
○強い ○#強保合 #保合 △#弱保合 △弱い 単位:円/g
※価格は東京青果扱い/等階級込み(消費税込み)
果 実 総 体 下旬単価
5月に入るとかんきつ類やいちご類が順次終了となり、西瓜や露地メ
ロン類、施設栽培果実などが販売の中心となる。3月末からの低温や
曇雨天による着果不良などで若干計画よりも出荷量が少なくなる品目
もあるが、概ね作柄は良く、4月同様に不足感は無い。5月上旬の連休
前後からは『母の日』向けにハウスおうとうやマンゴーなど施設栽培
果実の入荷量が増えてくるが、売り込みも活発で順調な荷動きが期待
される。また、過去2年が大不作であった長崎県産を中心とするびわも
本年は作柄良く、しっかりとした存在感を示せるだろう。5月全体では
入荷量は前年より多く、価格は安めを見込むが、引き続き平年よりも
高めの水準を維持。
99%
ハウスみかん情報
すでに4月半ばから大分・愛知産の入荷が始まっているが、
月末には最大産地である佐賀産の入荷も始まって5月は旬を
追うごとに出回り量は増加。しかし需要期である6~8月に
販 売
照準を合わせた作型であり、本格的に増えてくるのは6月に
見通し なってから。施設栽培で作柄・品質内容ともに安定しており、
中心サイズは各地ともS~2S。まだメインシーズンでは無く、
販売先も限定的なことから価格は例年通りの流れ。
主産県 銘柄及び産地
93%
80%
93%
89%
81%
90%
111%
98%
100%
佐賀
唐津
(61%)
( 浜玉 )
3部
主産地の生育及び出荷・入荷情報
栽培面積は前年と変わらず。若干遅れ気味では
あるが、前年同様の4月末(28日)からの販売
開始予定。前半の10月加温の部分は一部で花付
のブレなどもあったが、その後は着果状況も良
かった。出始めは S >2S サイズ、ピークとなる
7月以降は S> M サイズとなろう。荷姿は前年同
様の350g パック(2S は270g)中心に、化粧
箱・5㎏箱もあり。
4月半ばから出 荷 開 始となり、しばらくは週2
回販売。天候が良く若干前倒し気味に生育は良
大分
好。4月出荷部分は前年の半分程度と少ないが、
(19%) おおいた 5月以降はほぼ前年並の出荷量を見込んでいる。
好天で平年よりも糖度高く、内容の仕上がりは
4部
とても良い。シーズン通しての出回りピークは7
~8月であり、5月中は徐々に増えながら推移。
愛知
蒲郡市
(19%)
ほか
3部
当初計画通り4月17日から販売開始となった。
10月の天候 不順の影 響を受けて4・5月の出荷
量は前年よりも少なくなる見込み。出始めはサイ
ズによって5㎏箱・1.2㎏と2㎏化粧箱での出荷
であったが、5月連休明けからは全て5㎏箱での
出荷となる。
97%
95%
97%
99%
100%
72%
部
94%
97%
83%
署
名
果実第1事業部
果実第2事業部
果実第3事業部
果実第4事業部
電
0
0
0
0
話
3
3
3
3
-
5
5
5
5
4
4
4
4
番
9
9
9
9
2
2
2
2
★主産県の欄に取り扱い事業部名を記載してあります。
果実展望 P1
-
号
2
2
2
2
0
0
0
0
5
6
8
9
0
5
0
5
5月
2017
かんきつ類情報
◎その他柑橘
前年は「甘夏柑」等が前進したり、
「不知火」
「河内晩柑」
「ぶ
んたん」などが寒波の影響で大幅に減少したため、5月のか
んきつ類の入荷が非常に少ない年であった。本年は前年よ
販 売
りも出回り量が多く、ほとんどの品目で価格が前年を下回っ
見通し てはいるものの、安定した引き合いもあって概ね順調な販
売が続いている。かんきつ類全体では前年比で入荷増・価
格安をなるが、平年と比べれば高いレベルである。
品種名
4月同様に5月も週2回の販売だが、
河内晩柑
カラー
ニューサマー
5月の出荷は週3回。例年並の出荷量を確保して
いる。前半の中心階級は L~2L、後半は L~ M
になる。6月上旬まで少量ながらも販売有り。
三重
尾呂志
5月の出荷は週3回。平年作であり、安定した入
(17%) 柑橘
荷が見込まれる。中心サイズは2L。
4 部 出荷組合
レモン
◎不知火
主産県 銘柄及び産地
熊本
熊本
(98%)
果実連
4部
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月中旬で露地物のレギュラー品は終了となり、
下旬からは『P プラス』物が出荷される。本年よ
り冷温物は無く、全て『P プラス』物となる。中
心サイズは18・20玉で、平年並の大きさ。前年
は生育の前進や寒波による生 産減で5月の出回
りはほとんど無かったが、本年は6月上旬までの
販売計画。
◎清見
主産県 銘柄及び産地
愛媛
西宇和
(43%)
ほか
3部
えひめ南 日々 の 出 荷 量 は 若 干 増 える。26・
(マルエム) 22玉中心に品質も良い。6月中旬ま
愛媛
えひめ
中央
5月に 入って も4月と同 様 の ペース
でほぼ連日販売。裏年ということも
あり、 前 年 と 比 べ れ ば 数 量 的 に は
80% 程 度と少なめ。M・Lサイズ中
心で5㎏ 箱出荷。内容の 仕上がりは
良い。5月下旬(23日頃)までの販
売計画。
西宇和
(三瓶)
やや出遅 れ 気 味であったが、5月に
は 回 復して増 えてくる。当 初 は4月
中に全体の65% 程 度を販売計画で
あった が、実 際には40 % 程 度とな
りそうであり、5月の出 荷比 率が 高
くなる。Lサイズ中心に5㎏箱での出
荷。5月中旬
(20日頃)で終了予定。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
【田浦柑橘】貯蔵量は前年並。貯蔵品の出荷は4
月21日からで5月に入ってからは週2回、売れ行
熊本 あしきた き次 第では連休明けから週3回になるかもしれ
(46%) 田の浦 ない。中心は L・M サイズ。
柑橘 【あしきた】貯蔵品の出荷が始まっている。全体
4部
数量は少なく、週1~2回の販売となる。5月20
日頃で終了。中心は L・M サイズ。
鹿児島
鹿児島
(28%)
いずみ
4部
愛媛
で安定的な出荷が続く。
◎甘夏柑
主産県 銘柄及び産地
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月までの出荷量は寒波被害で少なかった前年
は上回っているものの、当初計画を1割程下回っ
ている。その要因としては着色不良や小玉傾向
で箱 数が伸び悩んだことが挙げられる。4月末
からは冷蔵物の出荷が始まり、5月下旬まで。そ
の後は長 期貯蔵品が6月いっぱい少量ながら出
回る。冷蔵・長 期貯蔵ともに平年並みの数量は
確保できており、L >2L= Lサイズと玉流れも平
年並み。本年産は糖度高い一方で酸抜け良く食
味は優れている。
愛媛
4月で露地物はほぼ終了となり、5月
からは貯蔵物となる。昨年夏場の低
温・秋口の曇雨 天・年明けからの干
ばつなど、レモン栽 培を取り巻く環
広島
ゆたか 境は厳しく、正品率の低下や玉伸び
不良などにより、これまでの露地物
広島
三原
同様に貯蔵物も数量は少ない。国産
(瀬戸田) レモン人 気は継続しており、愛 媛 産
のハウス物が 始まる7月までは 必 要
数量を確保しようとする動きが強ま
るだろう。
りんご類情報
28年産のふじは小玉果や着色不良などの下等級品の比率
が高く、年明け以降は販売苦戦して数年ぶりに価格安の展
開となった。5月になって気温が高まるにつれて売り場は縮
販 売 小してきて大玉から徐々に有袋ふじの入荷比率が高まってく
見通し るが、本年はサンふじの在庫量が多めであり、品質次第で
は中旬頃までサンふじを販売しようとする店もあるだろう。
6月以降の有袋販売にうまくつなげるためにも、これまで同
様に積極的な売り込みが必要となろう。
主産県 銘柄及び産地
津軽
みらい
青森
(100%) つがる
弘前
1部
ほか
果実展望 P2
主産地の生育及び出荷・入荷情報
例年サンふじは4月末から5月連休にかけて順次
販売終了となり、その後有袋へと切り替わるが、
本年は3月末時点でのサンふじ在 庫量は平年比
で120~130%と多くなっており、若 干後ろに
ずれる可能性あり。ふじ全体の産地在庫量はほ
ぼ前年並となっており、6月以降販売される有袋
ふじは平年よりも少なくなっている。王林は前年・
平年よりも少なめ、ジョナゴールドは平年を上回
る貯蔵量となっている。
5月
2017
びわ情報
おうとう情報
主力となる長崎産の露地びわがはここ2年連続で不作となっ
ており、壊滅的に近いような被害を受けた前年は5月以降の
出回りが大幅に少なかった。本年は久々の平年作であり、
積極的な売り込みも可能となろう。ハウス物の出遅れてい
販 売
た部分が出てくる4月下旬からは前年を大きく上回る入荷と
見通し なり、価格は緩やかな下げ基調。この2年間で薄れてしまっ
たびわの存在感を強め、再び消費者からの支持を取り戻す
ためにも、量販店などでの対面販売や試食を通じた地道な
販促活動が必要となろう。
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
〔ハウス〕当初は4月中旬から本格化すると見て
いたが、天候不良により出遅れて4月下旬に入っ
て一気に増量、ピークとなった。ピーク時には L
玉比率も高まり、5月上旬までの出回りとなる。
〔露地〕ここ数年露地びわは不作が続いており、
長崎
長崎西彼 特に前年は1月の寒波で壊 滅的な数 量 減となっ
(58%)
た。本年は生育良く平年並みの出回り見込み、5
ほか
3部
月連休明けより「長崎早生」の出荷始まり、中旬
には「茂木」も始まって下旬にかけてが出回りの
ピークとなる。荷姿はハウスと同様に500g 化
粧箱と250g パック。ハウスよりやや小さくなっ
て M・L 中心となろう。
安房
〔ハウス〕着果量は平年並であったが、開花のバ
ラつきと低温によりやや生育は遅れている。玉
肥大も遅れ気味で小玉傾向となっており、中心
は化粧箱秀3L・2L。出荷が本格化するのは5月
に入ってからとなる。
〔露地〕ハウス同様に肥大は遅れており、始まる
のは早くても5月下旬から。
えひめ
中央
ほか
5月下旬(20日頃)から「長生(ながお)早生」
が始まり、6月にかけて「田中」も。凍霜害で記
録的に少なかった前年を大きく上回る生産量を
見込むが、これでも平年と比べれば少な目。玉
流れは L >2L >3Lサイズの見込み。荷姿は4L
は1㎏ 化 粧 箱、3L~ L は400g パック、M 以下
は300g パック。6月いっぱいの販売計画。
千葉
(35%)
3部
愛媛
(6%)
3部
もも情報
4月には山形・山梨・長野とハウスおうとうの産地が出揃っ
た。4月下旬からGWにかけて各産地とも出荷量を上げて
販 売 いき、
「母の日」までは出荷数量を安定させながらの販売に
「母の日」絡みは化粧箱中心になるが、その後の出
見通し なる。
荷はパック及び簡素化の形態が中心になる。主力品種は「佐
藤錦」。
主産県 銘柄及び産地
ハウス物については、日照 量が少なかったため
着色にやや遅れが見られたが、生育順調で肥大
も良好。4月下旬からGWにかけて生産者が全員
さがえ 出揃うため、ハウス物( 佐藤錦)のピークになる。
西村山 その後も『母の日』に向け出荷は落ち込まない
山形
(74%) みちのく まま横ばいへ。5月半ば過ぎからは100gのダイ
ヤパックと舟形パックが中心の出荷となり、出荷
村山
1部
量は前年並みの見込み。露地物については、開
ほか
花が前年より10日程遅れたために前年より6月
の出荷比率が低くなりそうであるが、ほぼ平年
並みのペースである。
山梨
巨摩野
(20%)
ほか
1部
長野
(5%)
1部
中野市
信州
うえだ
ほか
ハウス物の出荷が4月中旬から始まっており、5
月連休明けから母の日に向けて「高 砂」中心に
出 荷ピークとなる。露 地 物は5月中 旬以 降 のス
タートになり、品種は「高砂」
「佐藤錦」。
4月は着色不足により生育が遅れ気味に推移して
いる。出荷量は5月連休にかけて増加して『母の
日』に多くなるような作型にしているため、
「高砂」
は若干早いものの、
「佐藤錦」
「紅秀峰」は同じ
スタートになる可能性がある。主力形態は300
g箱(バラ詰め)。
◎いちぢく
主産県 銘柄及び産地
愛知
(100%)
3部
4月下旬から山梨産のハウス物が販売スタートし、連休明
けからは福岡産も販売が始まる、山梨産・福岡産ともに「は
販 売 なよめ・ちよひめ」から始まって、ピーク時には「日川白鳳」
見通し が中心となる。山梨産は「母の日」以降ダラダラ出荷となる
が、福岡産が月後半からピークとなることで、旬を追うごと
に出回り量は増加。
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
フル-ツ
山梨 【ふえふき】本年度は生育が若干遅れ気味。4月
20日売りから「はなよめ」がスタートし、GW
(ハウス 前後が「日川白鳳」のピークとなる。その後はな
桃統一) だらかな出荷となり、ピークらしいピークは無い。
山梨
(49%) ふえふき 中心はパック2Pと化粧箱5玉。
1・2 部 (八代・ 【フルーツ山梨】若干生育遅れで4月27日からの
富士見・ 販 売開始となった。一回目のピークはGW明け
から5月15日頃となる。その後のピークは5月下
石和) 旬頃。
ほか
福岡
ふくおか
(36%)
八女
1部
主産地の生育及び出荷・入荷情報
京浜市場の販売は5月8日頃からとなる。栽培面
積は前年とほぼ同じで5月半ばすぎから出荷ピー
クに入り、5月末から6月上旬にかけてが最ピー
クとなる。販売の中心は2Pパック。
果実展望 P3
安城
知多
主産地の生育及び出荷・入荷情報
すでに連日販売となっており、5月にかけても日
を 追うごとに出 荷 量は 増 加。5月中 旬から下旬
にかけてピークとなる。花芽の状況などは良好
で、品質の高い商品が期待できるが、生産者の
高齢化によりハウスの作付は減っており、5月月
間での出荷量も前年を若干下回る見込み。荷姿
は380g パック。
5月
2017
ぶどう類情報
いちご類情報
デラウェアの栽培面積はほぼ前年並で、山梨産が4月下旬
より例年通り販売開始となった。5月中旬には島根産も始ま
り、下旬より潤沢な出回りが見込まれる。大粒系品種では、
前年より早い4月下旬から長野産の巨峰・ピオーネ・シャイ
販 売
ンマスカットが、月末には岡山産アレキの入荷も始まって徐々
見通し にアイテムは充実してくる。しかし、まだまだ数量は限定的
であり、増えてくるのは6月以降。シャインマスカットなどで
は輸出向けの引き合いもあることから本年も価格高となる
可能性があるが、ぶどう類全体では前年並の価格を見込む。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
島根
全農
(53%)
しまね
3部
本年度の出荷量は改植を進めながら出荷を行う
ため前年比にして95%を計画している。低温続
きで樹勢が低下している為、前半出荷の生産者
に生育のバラつきがみられ全体に遅れ気味に進
んでいる。産 地 出 荷は4月19日~7月末までだ
が、東 京市場での販 売は5月連休明けからとな
る。L 中心の房作りを目標に、6月中旬がピーク
になるように栽培管理をして出荷に努めている。
大阪
(32%) マル東
3部
栽培面積等は前年と増減無いが、市場集約もあっ
て東京市場への出荷量は前年より多くなる見込
み。5月中旬より出荷開始となり、6月上旬より
出荷ピークとなる。荷姿は300g パック中心。
4月20日より東 京市場での販売が始まった。5
月 GW までの出荷量は少なく、増えてくるのは中
山梨
ハウス 旬からの見込み。それでも5月中は目立ったピー
(13%) ブドウ ク無く、6月下旬から増えて7月上旬にピークと
1 部 統一共選 なる。上旬までの出荷量は多くないが、中旬以
降徐々に数量まとまってくる見込み。統一共選で
の販売は6月上旬(9日頃)まで。
品種名
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
アレキサンドリア
本年度のマスカット・オブ・アレキサ
ンドリアの初荷は5月29日を予定し
てい る。一足 早く、ピオーネが5月
岡山西 20日から始まり、シャインマスカッ
岡山
岡山温室 トは6月1日から始まる予定。ぶどう
類 全 体 の 栽 培 面 積 は 前 年並 だ が、
シャインマスカットへの改植が進ん
でいる。
ピオーネ・巨峰
長野
シャインマスカット
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月下旬から連休にかけては現状同様の出荷数
はが野 量で推移し、5月半ばまではある程度まとまった
栃木
(84%) かみつが 数量をキープ できそう。中心はグランデおよび
小粒となる。5月後半からは減少傾向へ向かい、
ほか
2部
終了は6月上旬になる見込み。
茨城
北つくば 4月下旬から連休までは現状の出荷数量で推移
するが、連休明けからは田植え作業を始めるた
(6%)
ほか
め徐々に減少。販売は5月中旬までの見込み。
2部
◎あまおう
主産県 銘柄及び産地
福岡大城
福岡 ふくおか
(100%) 八女
1部
南筑後
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月下旬は4果房中心となる、4月末からの連休
は収穫が多くなる見込みだが、関東向けの品質
が良好であれば、極端な出荷減少は無い、本年
度の販売時期としては5月中旬を終了のめどとし
ている。
◎さがほのか
主産県 銘柄及び産地
◎大粒ぶどう
ピオーネ・巨峰
山梨
シャインマスカット
◎とちおとめ
主産県 銘柄及び産地
◎デラウェア
主産県 銘柄及び産地
東京の桜開花は予定より2日早かったが、その後の天候は
雨や曇りが続き気温も低く満開に時間がかった。その様な
天候でいちご類の出荷量は伸び悩んだ。4月に入ってから
販 売
の曇天続きで品質にも影響が出始めたため品質強化を図り、
見通し 5月GWに向けて出荷数量を上げていく。中旬からは各産地
ともに出荷は終了に向かうが、6月に向けても数量を集めな
がらの販売が続く。
ピオーネ・巨峰の加温は前年より数
日早いスタートとなり、概ね生育は
順 調。巨 峰はデラウェアと同日の4
全農
月20日から販売開始となっており、
やまなし ピオーネも27日頃からの予定。シャ
インマスカットは5月中 旬の 初出 荷
予定で、下旬から加温物が増量して
7月中旬最盛期の見込み。
全農
ながの
生産量はやや微増。巨峰・ピオーネ・
シャインともに4月27日売りから開
始。出荷量は巨峰・ピオーネは減、
シャイン マスカットは 増、パープル
は横ばい。5月全 体はダラダラ出荷
で月末から増えてくる。
佐賀
(88%)
2部
唐津
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月下旬から5月の連休明けまではまとまった出
荷数量となるが、その後は麦の収穫が早くなる
と5月中旬からの出荷は減少する。また、品質に
おいても京浜向けが維持できなければ出荷も早
く終了する可能性があるが、現状では6月上旬ま
での販売を計画している。
◎紅ほっぺ
主産県 銘柄及び産地
静岡 遠州夢咲
(96%) 伊豆の国
1部
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月中旬からの気温が高いため、現在品質を見
ながらの出荷になっている。5月GWは若干少な
めの出荷になるが、品質を維持できれば6月中
旬まで販売していく。
◎その他いちご
品種名
スカイベリー
越後姫
果実展望 P4
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
栃木
新潟
全農
とちぎ
4月下旬からGWは現状の販売数量
より減少し、平パックのGは少なくな
る。連休明けは県南地区から順次終
了となり販売は6月上旬までの計画。
北越後
4月下旬から出荷量増加し、5月 GW
にかけては充分な数量がある。中旬
まで出荷数量は多いままだが、後半
はレギュラーパック中心となり、5月
末で終了となる予定。
5月
2017
メロン類情報
◎その他メロン
前年は年明けの低温で若干熊本産で出遅れが見られたが、
その後の好天で4月中旬以降順調な入荷であった。本年は
生育期間中の気温高により前進気味にスタートしたが、3月
販 売
後半の冷え込み等で若干小ぶりのものも散見され、4月の
見通し 数量は伸び悩んだ。5月には各地出荷が本格化して出回り
は増加。初夏にかけての主力商材として存在感強めていく
だろう。
品種名
県名 銘柄及び産地 主産地の生育及び出荷・入荷情報
タカミ
5月月初より販 売 開 始 予定。クイン
シーからの切替もあって栽培面積は
前 年比115%と増 えてい る。5月下
旬がピークで6月上旬を目途に京 浜
市 場 へ の 出 荷 は 終 了。2L サイズ 中
心。
熊本市
熊本
5月連休明け(10日頃)からの販売
開始。生産者も限定的であり、前年
サンキュウ
並の栽 培 規模を維 持。5玉サイズ中
心に5月いっぱいの出回り。
◎アンデスメロン
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月中 旬より出 荷 開 始となっているが、出 荷 量
茨城
茨城旭村 が増えて連日販売となるのは5月上旬に入ってか
ら。基 本的には作柄良く、食味の仕上がりも良
(67%)
ほか
好。5月中旬から6月中旬にかけてが出荷のピー
4部
クで、ピーク時には2L・LAサイズ中心となろう。
【熊本市】4月下旬からピークとなり、5月上旬で
熊本
熊本市 ほぼ終了。
【球磨】4月下旬より出荷開始となって、5月連休
(33%) 球磨地域
頃までがピークで中旬には終了の見込み。作柄
4部
ほか
は悪く無かったが、3月の低温で若干小ぶりとなっ
熊本
プリンス
・
ホームラン
ており、LA・2L・L ともに万遍なくある。
◎クィンシーメロン
主産県 銘柄及び産地
北つくば
(関城) プリンスは5月連休明け (6日頃)か
ら、ホームランは中旬(12日頃)よ
茨城
常総
り販売開始予定。生産量は前年並を
ひかり 見込む。
(八千代)
主産地の生育及び出荷・入荷情報
【茨城旭村】4月下旬から出荷開始となっており、
茨城
茨城旭村 5月上旬にかけて数量まとまってくる。中旬以降
(61%)
本格化し、6月上旬が出荷のピークで、6月いっ
ほか
4部
ぱいは潤沢な出回り見込み。
【宇城】3月下旬から4月上旬にかけての冷え込
みと曇 天 で玉 肥 大 が 進まず、2L 中 心であ るが
熊本
熊本市 LA の比率も高い。5月の連休にかけては LA 中
心となる。当初5玉での出荷を見込 んでいた物
(39%) 熊本宇城
が6玉入りとなるために箱数も計画を下回る。京
4部
ほか
浜市場 へは5月半ば(15日頃)までの見込み。
新品種「オレンジハート」は4月下旬からの開始で、
京浜市場では5月下旬までの販売計画。
アールスメロン情報
前年よりも露地メロンの出回りが早いことや、果実全体に
不足感が無いことなど、様々な要因はあるが、アールスメロ
ンの販売は厳しい状況が続いている。5月の出回り量として
販 売 は前年を若干下回りそうだが、各産地の露地メロンも潤沢
『メロンの日』
見通し に出回る見込みであり、厳しい状況は続きそう。
なども利用して売り込みを強化することで、例年6月は下げ
基調での価格推移だが、本年は5月とほぼ変わらずの流れ
を期待したい。
主産県 銘柄及び産地
◎オトメメロン
主産県 銘柄及び産地
球磨
地域
プリンス・ホームランともに4月上旬
より販 売 開 始で、ど ちらも5月中 旬
(10日過ぎ)には終了予定。やや小
玉傾向でプリンスは L 中心、ホーム
ランは2L 中心となっている。ホーム
ランは前年の6割程度の生産計画と
なっており、プリンスより若 干早 め
に切り上がろう。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
例年に比べて生育は早く、主力産地となる JA 茨
城旭村も3月末(29日)から販売開始となった。
茨城
茨城旭村 栽 培面 積は前年と変わらず。4月中旬の時点で
は若干小玉傾向となっているが、今後は LA 中心
(100%)
ほか
の2L となろう。出回りのピークは4月下旬から5
4部
月連休明けにかけてで、5月中旬頃までの出回り
となる。
クラウン
支所
静岡
(45%)メロックス
静南
4部
ほか
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月前半は大玉の発生も多かったが、中旬から下
旬にかけては例年通りの大きさに落ち着いた。
4月末から5月連休にかけてはやや小玉の発生が
多くなると見られるが、着果状況などは良 好で
正品率も高くなると見られる。5玉の比率が下が
り、8~9㎏6玉中心となる見込み。
5・6月は「雅」中心で、これまでの JA 熊本市に
加えて4月下旬からは JA 熊本宇城などの出荷も
熊本 熊本宇城 スタート。出荷者によってバラつきはあるものの、
(20%) 熊本市 全体的に作付は減少しており、熊本県下での面
積は前年の8割程度となっている。中心サイズは
ほか
4部
3Lで、5月下旬から6月上旬にかけて増えてこよ
う。
宮崎
こばやし
(16%)
ほか
4部
果実展望 P5
赤肉系品種の「妃メロン」は JA こばやしを中心
に JA 宮崎中央・JA 尾鈴などからも入荷。中心
サイズは3L(5玉)で、旬を追うごとに出回り量
は増加。
5月
2017
西瓜類情報
マンゴー情報
西瓜類全体では、主力となる熊本産大玉西瓜の数量が落
ち込むことで GW 中の出荷量も前年を下回る見込み。連休
販 売 後も出荷量の急増は見込めないが中旬以降は大玉・こだま
見通し 西瓜ともに各産地出荷増加となる。気温の上昇に伴って4月
下旬からは量販店などでのカット販売も始まっており、徐々
に動きは活発化してくる。
◎西瓜(大玉)
主産県 銘柄及び産地
熊本
(88%)
2部
鹿本
益城
主産県 銘柄及び産地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月上旬までは生育が前進していたこともあって
前年を上回る出荷量となったが、4月下旬からは
3月の天候不良で着果状態が今一つの部分の出
荷となり、連休期間中は前年の6割程 度の数量
となる。玉も小ぶりとなって M・L 中心。連休明
けからは例年並の出荷となり、中心サイズも L に
回復。
【富里】栽培面積は前年に比べ若干減少。3月下
旬の低温で交配がうまくいかず前年と比べ生育
は若干遅れている。5月上旬からの出荷となり5
千葉
千葉
みらい 月20日頃から出荷数量が増える。品種は「春の
だんらん」
「味きらら」
「紅大」など。
(10%)
(八街) 【八街】栽培面積は前年とほぼ変わらないが4月
3部
富里市 下旬からのスタートになる。初めは隔日だが連
休明けからは連日出荷となり、5月下旬には出荷
が本格化する。品種は「祭りばやし」。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
4月半ばから生 産 者出揃い、数 量 増えてきた。
好天で前倒し気味の出荷となっており、4月中旬
までの累計出荷量は前年比130%と多くなって
いる。3月の 彼 岸前後で天候が優れなかった部
茨城
北つくば 分が出荷される5月の中旬には一時的に数 量 減
り込むが、下旬以降は6月に向けて増えてくる。
(48%)
ほか
現在は L・2L 中心と例年並の大きさであり、6月
2部
に近付くにつれて M・L 中心と一回り小さくなる。
元々5月は作付の薄い月ではあるが、前倒し気味
に出荷されていることで月間での出回り量は前
年並からやや減を見込む。
熊本
鹿本
(24%)
熊本市
2部
生育は順調で4月上旬は前進出荷で推移したが4
月下旬から連休にかけては出荷減少。その後も
4玉中心ではあるが、ダラダラ出荷となる。黒皮
こだま(ひとりじめBONBON)は5月中旬から
の出荷となる見込み。
群馬
太田市
(13%)
(藪塚)
2部
4月上旬は着果が順調で前年比にして125%、
その後出荷数量は伸び悩むものの4月下旬から
GWは本格 化した出荷になる。5月10日過ぎか
らの出荷は4月11日の雨と低温によって減り込む
が、5月下旬からは順調な出荷となり6月のピー
クへと向かう。
主産地の生育及び出荷・入荷情報
出始めは遅れたが、作柄はとても良く、4月中旬
より順調に増えてきている。しばらくは日々増え
宮崎 宮崎中央 て5月連休頃から母の日にかけてもしっかりと量
(92%) はまゆう が 揃う見 込 み。例 年通り4月13日から『太 陽 の
タマゴ』も始まり、生育期間中に十分日照もあっ
ほか
4部
たことで発生率も高め。5月下旬から県下全体と
しても出荷ピークとなる。
鹿児島
そお
(7%) 鹿児島
4部
ほか
4月8日から京浜市場での販売が始まり、下旬か
らは連日販売となる。生育は前年と比べて約10
日程 遅れており、前年は5月連休前後が出荷の
ピークであったが、本 年は中旬(15日頃~)か
ら下旬にかけてとなろう。天候 不良で着色が進
まず、4月中の数量は少な目であったが、5月に
入れば増えてくる。中心は2Lサイズパックで、
特選品の『夏姫』は化粧箱での出荷。
◎ブルーベリー
主産県 銘柄及び産地
◎こだま西瓜
主産県 銘柄及び産地
主力となる宮崎産は秋口の天候不良などで前年よりも遅め
のスタートとなったが、ほぼ例年通りの4月半ばには特選品
『太陽のタマゴ』も始まった。前年は前進出荷で「母の日」
販 売 前後に品薄となる場面も見られたが、本年は春先に日照が
見通し 多かったことで作柄は良く5月は月通して安定した入荷が期
待できる。入荷の増えた4月半ば過ぎより価格は下げ基調と
なっているが、積極的な売り場作りがなされており、価格も
安定推移。
えひめ
愛媛
(47%) 中央
ほか
3部
主産地の生育及び出荷・入荷情報
天候 不順で生育は遅れ気味。3月下旬から販売
開始となっているが、数量が増えてくるのは5月
に入ってからとなる。
ハウス物は受粉状 況が良く無く、前年の半作に
高知
FRESH 近い 状 況となっている。販 売開始も4月半ば過
ぎからで例年に比べて1ヶ月近く遅くなった。5
(24%)
KOCHI 月下旬頃から露地物が始まれば数量も平年近く
3部
まで回復しよう。
千葉
(11%) 木更津
3部
例年通り5月連休前からの販売開始 予定。若干
の 生育遅れはあるが、5月中旬にかけて出荷の
ピークとなろう。荷姿は基本的には100g パック。
輸入果実情報
外気温の上昇と共に、ニュージーランド産キウイやアメリカ
販 売 ンチェリーをはじめとする輸入果実シーズンが本番入り。
見通し 【輸入果実は東京青果グループ会社の東京青果貿易での取
り扱いとなります】
品 目 産 地
主産地の生育及び出荷・入荷情報
ゴールデンウィーク明けよりシーズンスタート。
母の日から6月上旬にかけて売り込み期を迎え
アメリカ る。5月初旬のシーズン開始後、最初の2週間
チェリー
(カリフォルニア) は、ブルックス、コーラルといった早生品種が多
く、メイン品種のビングの入荷が始まるのは、5
月半ば過ぎの見通し。
4月から入荷しているゴールデンキウイに加え、
ニュージーランド 5月よりグリーンキウイの入荷も始まる。今年は、
キウイ
(ゼスプリ) 特に、近年人気が高まっているゴールドキウイが
多く入荷する見込み。
バナナ フィリピン
ここ数年、天候不順による減産が続いたが 今
年の春は作柄良好により安定入荷が見込まれる。
パイン フィリピン
作柄良く安定入荷見通し。気温上昇に合わせ、
荷動き活発化に期待。
果実展望 P6