販売のためのレンタカー

経営革新優秀企業表彰 最優秀企業
経営者に聞く!
経営者に聞く!
お客様と一生のお付き合いを
本気で実現している会社で
あり続ける。
株式会社石山 代表取締役
石山 豊 氏
株式会社石山は、昭和 23 年に現社長の祖父である石山博氏が石山モータースと
して創業している。終戦後、軍の車両が払下げとなり、荷車、台車、トラックなど
が民間でも使われるようになったが、それらを整備・修理するところがなかったの
で、当社は修理工場として整備や修理を行うことからスタートしている。その後、
中古のオートバイの販売や、民間車検場業務、自動車の販売へと業域を広げていっ
た。現社長の石山豊氏は 4 代目となる。都内の有名大学の法学部に通っていた石山
社長は会社法のゼミに所属し、学生の頃から会社経営に興味を持っていた。卒業後
は神奈川県内を拠点としている中古自動車販売会社で経験を積み、1999 年に当社に
入社。最初から社長室長の大役を任され、見積もりや在庫管理のシステム化に取り
組むなど、社内体制整備を進めていった。
❖❖経営革新への取組みが必要と考えた理由は?
1998 年に軽自動車のサイズアップが図られ、入社する前から軽自動車には注目して
いました。当社はもともと普通車をメインとする事業を行っていましたが、2007 年の
社長就任後には、地元の木更津市周辺では 2 台目 3 台目の車を必要とする人が多いので、
価格が高くはなく、性能の良い未使用の軽自動車の販売に事業の主力を移していきまし
た。その後リーマンショックがあり、自動車需要低迷期を迎え、如何にして自動車を低
価格で販売し、かつ、当社の利益を縮小しない仕組みを構築するかが重要な課題となり
ました。そこで着目したのが軽自動車のリース車とレンタカーです。当社が使用し、管
理しているこれらの車両であれば、整備は万全であり、中古車としての販売にも適して
いると考えました。その頃会長の父(現相談役)がある勉強会で経営革新制度を知った
こともあり、レンタカー事業を活用した経営革新に挑戦することとしました。
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❖❖経営革新計画に盛り込んだ内容や目標は?
「レンタカー事業を活用した軽自動車の低価格販売」をテーマに、平成 23 年 1 月から
平成 26 年 3 月までの 4 年計画を作成しました。消費者の中古車に対するニーズは、①初
登録から経過年数が短い、②走行距離が短い、③低価格の 3 つでしたが、これをすべて
満たす中古軽自動車の仕入は困難でありました。そこでこういったニーズをすべて満た
す中古軽自動車を自社で “ 産出 ” し、低価格で販売することとしました。申請時には次
の 2 点を目標として定めています。
1.自 動車需要の低迷に対応するために、消
費者ニーズに合った高品質で低価格な中
古軽自動車を安定してお客様に供給する
仕組みを構築することにより、車両販売
を増やしていく。
2.販売した車を、次回の車検にも取り込み、
低価格の保守整備を行うことでお客様の
固定客化を図り、増客を図っていく。
軽自動車専門店
❖❖承認計画への具体的な取組みは?
当社では、最初に承認を受けた経営革新計画の中で位置づけた実施項目に沿って事業
を展開していましたが、マーケットの拡大に対応するために変更申請を経て、隣接地の
購入及び活用も計画に盛り込み、以下の取組みを行いました。
①レンタカー事業を活用して、高品質・低価格という消費者ニーズに合った中古軽自動
車を安定的に販売できる仕組みを構築し、車両販売を強化しました。
②車検フランチャイズチェーンに加盟し、低価格・短時間の車検サービスを提供できる
体制を整備し、お客様の固定化と増客に取組みました。
(全車種同一検査料金 13 , 000
円、最短 45 分)
③低価格のオイル交換サービス(1 回当り、1 , 000 円)と無料点検を併せて実施するこ
とにより、お客様の来店頻度を上げました。
④隣接地を購入して、車両展示スペースを拡大して、品揃強化を図りました。
(100 台
展示)
⑤隣接地店舗を購入・リニューアルして営業スペースを広げるとともに、ユーザーの快
適空間と安心感、スタッフの仕事のやり易さ向上に取り組みました。
⑥既存店舗・工場(車検、整備部門)の改装・改修を行い、お客様サービスの向上と車
検・整備業務の効率化を図りました。
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❖❖承認計画の成果や効果は?
①レ ンタカー事業の実施により、軽自動車
ユーザーの購入時の選択肢が広がり、お客
様ニーズに合った軽中古車の販売が可能と
なりました。購入したお客様に対する車検
の固定客化への取組みとの相乗効果が大き
くなり、付加価値増大につながりました。
②隣接の土地・店舗を購入・改装し、展示ス
ペースを拡張した新たな営業拠点を整備し
車検の速太郎店
た結果、来店客数が増加し、売上の拡大と付加価値の増加につながりました。 経営革新に取組むことによって、年間車両販売台数が 33 . 5%、年間車検台数が
48 . 6%、顧客登録数が 66 . 7%増加し、その結果、売上は約 1 . 8 倍、付加価値額は約 1 . 4
倍となり、当社の業績向上に大きく貢献しました。
❖❖承認計画の成功要因は?
経営革新計画の承認によって資金調達力が
高まり、設備投資を実行できたことが大きい
と思います。当社の地元である木更津市では、
再開発に伴って 2 台目 3 台目の車両購入ニー
ズが高まっており、当社はこのタイミングを
逃さずに拠点の拡張をすることができまし
た。
お客様を大切にする営業マン
❖❖現状の課題、経営者として取組まれていることは?
顧問経営コンサルタントの勧めもあり、新卒社員採用を開始しています。従来、整
備士は地元の専門学校から採用していました
が、営業や事務は中途採用が中心でした。今
後は、職場環境整備を進めながら既存社員が
新入社員に仕事を教えることで、双方が成長
する仕組みを構築します。自動車業界では、
一人のトップセールスマンが会社全体の売上
を牽引していくことも多いのですが、当社は
組織として販売する体制を整えて、お客様と
の一生の付き合いを本気で実現し続けます。
ヤツルギと一緒にポーズ
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❖❖今後の夢、将来の展望は?
当社もかなり人数が増えてきましたので、経営革新の取組みで拡張したものの現在の
施設では手狭になっています。老朽化の進んでいる設備や建物もありますので、そう遠
くない時期に改装或いは移転が必要となると考えています。
そして何と言っても “ 人材が一番重要 ” です。人材の活用では、経営者一族以外の人
材抜擢も行いたいと思っています。新店舗の責任者や役員への就任など、将来の当社を
支えていく人材の育成に力を入れてきたいと思います。
❖❖これから経営革新にチャレンジされる経営者にアドバイスを
経営革新を成功させるためには、社員、お客様、地域社会を大切にすることが必要に
なると思います。社員は経営者が思っている以上に会社や社長のことをよく見ています。
社員のアイデアは経営革新計画を練る際にも重要な役割を果たすと考えられますので、
日頃から風通しの良い組織にして、意見を出しやすくしておくことがポイントだと思い
ます。お客様に対しては、お客様をよく見て、ニーズを汲み取り、商品やサービスを提
供することが求められます。最後に地域貢献ですが、地元が元気になればそこで事業を
行う中小企業も大いに恩恵を受けることができます。地域に対して何ができるかを念頭
においた事業計画(経営革新計画)作成が貴社にとっても有効となるはずです。
憩いのひと時
株式会社石山
定休日の水曜日にも仕事が入るこ
とが多くてあまり休みを取れない石
山社長は、家族と一緒にテレビを見
たり、ごはんを食べたり、遊んだり
するときに一番安らぎを感じて心身
ともに充電しているという。また、
映画が趣味で、今はケーブルTVや
DVD を見ているが、今度、木更津に
新しく映画館ができたので、大きな
スクリーンで大好きな映画を見るこ
とをとても楽しみにしている。
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承認年月日
平成 22 年 12 月 24 日
承認類型
代 表 者
所 在 地
④
石山 豊
木更津市太田 1 - 1 - 1
電話番号
資 本 金
0438 - 22 - 7231
30 , 000 千円
売 上 高
従業員数
約 1 , 871 , 000 千円
32 名
業
U
自動車小売業
http://www. 1485 .co.jp/
R
種
L