でででで書 アンダーソン・毛利・友常法律事務所 中国法令調査報告書 報告日:2007 年 1 月 17 日 管理番号:20070117 今回のご報告のポイント 本弁法は、商務部が優良な製品及びサービスブランドを評定し、これに対し称号及 びマークの使用権を与えることにより、商業領域におけるブランドを保護することを 目的として制定されたものである。申請を行うことができるブランドには一定の制約 があるが(商標の第一登録地が中国であること等。第 6 条参照)、評定を受けた企業 は、ブランドマークを製品等に表示し,宣伝の手段として用いることができる。商務部 は、昨年より国内ブランド戦略の実施を進めており、本弁法もその一つに位置付ける ことができる。 1. 法令等の名称・番号 中国語名称: 商務領域品牌評定興保護弁法(試行) 日本語訳: 商業領域ブランド評定及び保護弁法(試行) 法令番号: 商法発〔2006〕703 号 (ソース)新法規速逓ウェブサイト 2. 公布した政府部門 商務部 3. 発表日 2007.1.8 4. 施行日 2007.1.8 5. 分野 市場管理 6. 概要・コメント 本弁法は、貿易の拡大方法の転換を促進し、ブランド戦略の実施を促進し、商業領域 1 におけるブランドの評定を規範化し、商業領域ブランドの保護を強化するため、制定 されたものである。 その概要は以下の通りである。 一、 商務部は、国務院が与えた職能の範囲内で、商業領域におけるブランドの評定及び 保護業務の統一的な展開に責任を負う。(第 2 条) 二、 商業領域におけるブランドの申請は、次に掲げる条件を備えなければならない。 (一) 申請企業が、中国国内において法に基づき設立されて適法に存続しており、商務 部のブランド評定及び保護に関連する各種規定及び要求の遵守に自発的に参加し、 かつ、同意すること。 (二) 申請ブランドが、中国国内で創られ、申請企業に所有権が帰属し、使用歴が 3 年 以上であり、国内外の主要な販売市場において商標登録を取得しているか、又は同 等の効力を有する法律保護を受けており、かつ、商標の最初の登録地が中国である こと。 (三) 申請ブランドが、比較的強い市場競争力、影響力及び比較的高い知名度を備え、 品質が国内でトップであるか、又は国際的に先進的な水準に達しており、比較的強 い自主的イノベーション能力及び持続可能な発展能力を有していなければならず、 かつ、市場社会及び幅広いユーザーの認知を獲得した企業ブランド、製品ブランド 又はサービスブランドであること。 (四) 申請企業の経済的効率及び利益並びに社会的効率及び利益が良好で、売上総収入 及びブランド収益能力(ブランド製品及びサービスの売上純利益及び販売総コスト の比率)が、その業界のトップにあること。 (五) 申請するブランドに関連する製品及びサービス並びに申請企業それ自体が、国家 の産業、安全、衛生、環境保護及び関連する社会的責任などの法律法規の規定に合 致していること。(第 6 条) 三、 商務部は、評定予定のブランドリストを公示し、公示の状況に基づき、企業に対し、 相応のブランド称号及びブランドマークの使用権を授与して、社会に公布する。(第 10 条) 四、 商務部が評定したブランドが国内においてその知的財産権を侵害され、又は不正競 争に遭ったときは、企業は、関連部門に告発又は報告することができるほか、各地の 知的財産権告発報告センター又は商務部に対し、告発し、又は報告することもできる。 知的財産権告発報告センター及び商務部は、速やかに関係部門に引き継ぎ、処理状況 を追跡してフィードバックする。 2 商務部が評定したブランドが国外においてその知的財産権を侵害されたときは、企 業は、駐外大使館経商参処(室)に報告することができるほか、商務部又は商務部中 国企業国外商務告発サービスセンターに報告することもできる。(第 20 条) 五、 第 10 条にいうブランドマークは、商務部の所有に属する。企業は、ブランド称号を 得た製品及びサービス並びにその包装、装飾、説明書及び広告宣伝など関連資料にお いてこのマークを使用することができ、いかなる企業又は個人も、偽造、販売又は冒 用してはならない。(第 23 条) 六、 第 23 条の規定に反し、勝手に使用範囲を拡大し、その他の製品、サービス又はその 包装、装飾、説明書及び広告宣伝など関連資料において商務部の評定ブランドマーク を使用したときは、商務部が警告を与え、期限を定めて是正を命じる。期限どおりに 是正しないときは、相応のブランド称号を取り消す。 第 23 条の規定に反し、商務部の評定ブランドマークを偽造、販売又は冒用したとき は、商務部が警告を与えるか、又は 3 万元以下の罰金に処し、期限を定めて是正を命 じ、かつ、法に基づき、相応の法律責任を追及する。 違法行為が発生した日から 2 年間は、商業領域におけるブランドの評定への参加を 申請しても、受理しない。(第 27 条) 以上 3
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