第 11 回 世 界 ｼﾞｭﾆｱ陸 上 陸 上 競 技 選 手 権 大 会 視 察 の 報 告 １．大会日程 2006 年 8 月 15 日 ∼ 20 日 中国北京朝陽スポーツセンター陸上競技場 （ 大 会 観 戦 は 16 日 午 後 か ら 18 日 ま で ） 参 加 者 ５ 名 団 長 海 野 俊 彦 (県 陸 協 副 会 長 ) 普 及 委 員 会 推 薦 指 導 者 ： 長 尾 康 弘 (渋 : 橘 北 小 )、 山 籐 一 也 (桐 : 黒 保 根 小 )・ 中 体 連 推 薦 指 導 者 ： 依 田 哲 夫 (高 : 矢 中 中 ) 総 務 中 村 寧 孝 (県 陸 協 ) ２．主な観戦種目 16 日 (夜 )・ 十 種 競 技 走 り 高 跳 び ・ 男 女 800m 準 決 勝 ・ 男 女 400m 準 決 勝 ・ 男 女 100m 決 勝 ・ 女 400mH 準 決 勝 ・ 男 1 万 m 決 勝 17 日 (昼 )・ 男 十 種 110mH ･ 女 100mH 予 選 ･ 男 女 200m 予 選 (夜 )・ 男 女 200m 準 決 勝 ・ 男 走 り 高 跳 び 決 勝 ・ 女 400mH 準 決 勝 ・ 男 女 400m 決 勝 ・ 男 400mH 準 決 勝 ・ 男 1500m 決 勝 18 日 (昼 )七 種 100mH ・ 110mH 予 選 ・ 女 1500m 予 選 (夜 )・ 女 棒 高 跳 び 決 勝 ・ 女 100mH 準 決 、 決 勝 ・ 男 女 800m 決 勝 ・ 女 200m 決 勝 ・ 男 400mH 決 勝 ３ ． 大 会 結 果 (日 本 人 選 手 ) 銅 メ ダ ル ２ ： 小 林 祐 梨 子 ( 1500m ) 4'12"88 、 鈴 木 雄 介 ( 1 万 m 競 歩 ) 43'45"62 入 賞 ６ ： 金 丸 祐 三 ( 400m ) 46"70 7 位 、 我 孫 子 智 美 (棒 高 ) 4m00 7 位 、 平 野 博 之 ( 1 万 m 競 歩 ) 44'18"91 6 位 ・ 高 吉 理 恵 ( 3000m ) 9'13"15 6 位 、 桐 生 文 香 ( 1 万 m 競 歩 ） 49'20"35 8 位 4 × ４ ０ ０ ｍ Ｒ ８ 位 (安 孫 子 、 石 塚 、 山 本 、 金 丸 ） 3'16"61 ４．競技観戦の感想 男 女 800m 準 決 勝 ： 日 本 選 手 の 走 り 方 が 男 女 で 分 か れ た 。 ま ず 男 子 の 横 田 真 人 (慶 大 ） 選 手 の 場 合 は 、 1 週 目 を 抑 え て 2 週 目 の ラ ス ト 150 ｍ か ら の 追 い 上 げ レースであった。1 週目から飛ばすケニアの選手を追撃できないまま レースが終わってしまった。 女 子 の 陣 内 綾 子 (佐 賀 大 ） 選 手 は 、 序 盤 か ら 飛 ば す タ イ プ 。 一 時 は 先 頭 に 躍 り 出 た が 、 ラ ス ト 50m で 抜 か れ て し ま っ た 。 や は り 、 序 盤 から勝負した方がよいと思った。女子はダブル準決勝進出。 男 女 400m 準 決 勝 ： 一 番 の 注 目 選 手 は や は り 金 丸 (法 大 )選 手 。 序 盤 か ら リ ー ド し 1 位 で 準決勝を通過。腰を中心に大きく足を振り子のように動かす理想的な 走りが見られた。金丸ダンスも見られ、会場は大声援。 男 1 万 m 決 勝 ： 1 周 目 68 2 周 目 73" そ の 後 ほ ぼ 70" ペ ー ス で レースが展開された。 2000m ； 5'56" 4000m ； 11'44" 6000m ； 17'33" 8000m ； 23'21" 10000m ； 28'52" で あ っ た 。 驚いたのは、ラスト 1 周のラップタイム。 そ れ ま で は 1 周 68 ∼ 70 で あ っ た の が 、 56" で 回 っ て き た で あ る 。「 25 周 目 に 56 秒 ！ 」 これには会場も沸きに沸いた。とにかく世界のレベルの高さを実感。 女 100mH： 外 国 人 選 手 は か な り 大 柄 で あ り 、 ハ ー ド ル を 「 跳 ぶ 」 と い う よ り 「 ま た ぐ 」 感じで走り抜けていく。上体は上下動や左右への揺らぎがなく安定し、走る 動 作 と 全 く 同 じ で あ っ た 。「 遠 く 、 前 へ 」 踏 み 切 る 動 作 が と て も 印 象 的 で あ った。ハードル感のリズムもきわめて速い。 男子走り高跳び決勝：助走のリズム、踏切足の付き方、バーを超えるときの身体の反 り、空中での動作などが選手一人一人個性があり、見ていて面白かった。決勝が行 わ れ て い る 最 中 に 400m 決 勝 や 400mH 準 決 勝 な ど が 行 わ れ 、 再 三 「 待 つ 」 こ と が 多 く、選手の集中力がとぎれそうであったが、やはり世界の舞台に出てくるだけのこ と は あ り 、 そ の よ う な 不 安 は 全 く 競 技 に は 出 な か っ た 。 ２ ｍ 25cm を 超 え て か ら の 戦 い が す ば ら し か っ た 。 1， 2 本 目 に 落 と し て も 3 本 目 に 必 ず 決 め て く る 強 さ 。 と く に 、 中 国 の 黄 海 強 選 手 (世 界 ユ ー ス も 優 勝 )が 2m32cm を 超 え た と き は 400m の レ ースで「待ち」が多かったのだが、これも 3 本目で見事クリア。会場は大歓声につ つまれた。 男 400m 決 勝 ： 金 丸 、 ま さ か の 失 速 で 7 位 。 ジ ュ ニ ア 世 界ランキング 2 位の金丸選手。優秀候補の一角として 会 場 内 で も 大 歓 声 。 予 選 は 46 秒 53 で 1 位 通 過 。 準 決 勝 は 46 秒 01 で 1 位 。 決 勝 は シ ー ド の 3 レ ー ン 。 ス タ ー ト 直 後 か ら 軽 快 に 飛 ば し ト ッ プ に 躍 り 出 た が 、 200m 付 近 で マ ー テ ィ ン (英 )に か わ さ れ 、 コ ー ナ ー で 後 退 し もがくようにしながらゴール。ゴール後悔しがりミッ クスゾーンでうなだれしばらく動かなかった。 日本選手団と平方副会長 スタート前に「金丸ガンバ！」と日本語で声をかけたが届かず残念。 男 1500m 決 勝 00m ラ ッ プ 59" 800m ラ ッ プ 2'01" ( 62" ) 1000m ラ ッ プ 2'32" 1200m ラ ッ プ 3'01" ( 60" ) 1500m 3'40"44 (ラ ス ト 300m 38 秒 ) ケ ニ ア 2 選 手 (優 勝 ・ 4 位 )モ ロ ッ コ 2 選 手 （ 2 位 、 6 位 ） と 黒 人 選 手 が 強 い 。 足が振り子のように前後にリズムよく動き、走りに攻めや守りの強弱が随所に見 ら れ た 。 ラ ス ト 300m の 速 さ に 目 を 見 張 っ た 。 110mH ： 優 勝 し た ノ ガ (ポ ー ラ ン ド )の 選 手 は と に か く パワフルなハードリングであった。スタートから第 1 ハ ー ド ル リ ー ド 足 着 地 ま で 2． 0 秒 。 女 子 の ハ ー ド ル に 比 べ 0． 2 秒 速 か っ た 。 そ の ス ピ ー ド が 7 台 目 ま で 維持される。なおハードル間のテンポは一定のまま。 刻みが速く、遠くへ踏み切り、腰の真下にリード足を 素 早 く 振 り 下 ろ す 。 上 体 の ぶ れ は な く (頭 の 上 下 動 が な い )空 中 に い る 時 間 が 短 い 。 録 画 し た ビ デ オ を 見 る と「抜き足を前に送り出すときに、腰がはいった状態で振り出されている」様子が 見 ら れ た 。 ま さ に 、「 走 る 」 フ ォ ー ム が 崩 れ ず に ハ ー ド リ ン グ を し て い る 。 大変勉強になった。 女 1500m ： 3 位 に 入 賞 し た 小 林 祐 梨 子 選 手 の 予 選 の レ ー ス 。 ス タ ー ト 直 後 第 3 コ ー ナ ー 入り口で選手と接触し、転倒。トップから最下位へ落ちた。しかし立ち上がるとす ぐに走り出し、第 4 コーナーを出たときにはトップにいた。小林の「強さ」を改め て実感した 小林選手 予選のラップ 400m ラ ッ プ 70 秒 9 800m ラ ッ プ 2'19"6 ( 68"6 ) 1000m ラ ッ プ 2'52" 1200m 3'27"6 ( 68" ) 1500m 4'18"9 (ラ ス ト 300m 51"3 ) 女 200 ｍ ： 中 村 宝 子 (浜 松 西 )選 手 は 予 選 を 1 着 通 過 ( 24"27 )し 、準 決 勝 で は 4 着 ( 24"35 ) 。 惜しくも決勝を逃したが、最後まで上位を狙うすばらしい走りを見せてくれた。 コーナーの出口を駆け抜ける速さが圧巻だった。 そ の 他 来 年 ( 2007 )に 大 阪 で 行 わ れ る「 世 界 選 手 権 」の ア ピ ー ル が 盛 ん に 行 わ れ て い た 。 ま た 、 再 来 年 ( 2008 ) に 行 わ れ る 「 北 京 オ リ ン ピ ﾏｽｺｯﾄ ック」に向けて市内では急ピッチにスタジアムや ホ テ ル が 建 設 中 で あ っ た (写 真 左 )。 平方副会長に「世界ジュニア」の舞台裏を案内 していただいた。貴重な体験であった。
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