阪大微研・分子遺伝研究分野(および共同研究者)における LATS1/LATS2 の研究の流れ Lats2(Large tumor suppressor 2)は我々が独自に開発した多段差引法(Step-wise cDNA subtraction)を用いて包括 的単離したマウスの精子形成過程 (spermiogenesis)において転写誘 導される遺伝子群 (TISP; transcript induced in spermiogenesis)のひとつ (TISP139)として単離した新規な 遺伝子である。 TISP139 は Ser/Thr キナーゼをコー ドし、ショウジョウバエで発見さ れていた癌抑制遺伝子である Lats/Warts に類似していた。論文発 表を準備していたところ、類似な 構造を持つヒトの LATS1 (WARTS) が発表されたので、我々も TISP139= LATS2 と命名して急いで 論 文 を 発 表 し た ( Yabuta et al., Genomics, 2000) 。 この論文で論点の一つとしたのは LATS2 が RB, BRCA1 などの重要な癌抑制遺伝子が集中して配座し、ヒトの 臨床癌組織で頻繁に癌発生の原因 となっているヘテロ接合性の喪失 (loss of heterozygosity: LOH)が報告 されている、13q11-q12 染色体に配 座することを見出した点である。 すなわち LATS2 が癌抑制遺伝子と してヒトの癌組織で重要な役割を 果たすことを示唆される。実際、 乳癌(breast cancer) 、白血病(acute lymphoblastic leukemia: ALL)、非小 細胞肺癌(non-small-cell lung cancer: NSCLC)、星状細胞腫(astrocytoma) などで LATS2 が遺伝子の発現低下 が報告されている。この事実は LATS2 が実験室レベルのみでなく 臨床レベルでも重要な意味を持つ ことを示唆する。 1 その後 LATS1/LATS2 は酵母からヒトまで広範な種で進化的に保存されていることが分かってきた。そして、それ らいずれの生物種においても増殖・アポトーシスの制御あるいは細胞周期進行における染色体の安定化に重要な 役割を果たしている。興味深いことに、ヒ トやマウスには LATS1/LATS2 という2つの 類似遺伝子が存在するが、ショウジョウバ エ、線虫、酵母などにはゲノム中に1種類 の遺伝子しかない。構造を比較してみると キナーゼ領域がC末端側に位置していると いう全体構造やキナーゼ部分のアミノ酸配 列は類似しているが、N末端側のアミノ酸 配列の保存性は低い。さらに、臓器のサイ ズや癌とは縁が遠くなるほど非キナーゼ領 域であるN末端側が短くなっている(右図 参照) 。このことは❶LATS1 と LATS2 には異 なる役割がある、❷N末端側が癌の制御に 関わる、ことを示唆する。そして、これらの解明が我々の当面の研究テーマである。 LATS1/LATS2 遺伝子から産生される Ser/Thr キナーゼである Lats1/Lats2 タンパク質が組織や臓器のサイズを 決定する Hippo 経路を伝達するリン酸化カスケードの主要な制御因子であることが発見されてから、発生分化の 世界で Lats1/Lats2 はこの数年間注目を浴び てきた。構成する遺伝子が欠損するとカバ (河馬:hippo)に似た体を持つショウジョ ウバエが生まれることから命名された Hippo 経路においては、Hippo と呼ばれる Ser/Thr キナーゼが Lats1/Lats2 をリン酸化し て活性化する。次いで、Lats1/Lats2 が Yki (転写制御因子)をリン酸化し、そのリン 酸化部位を認識して結合した 14-3-3 が Yki を細胞質に係留する。Lats1/Lats2 が欠損す ると、リン酸化されなくなった Yki が核内 へ移行し、その結果 Yki の転写標的である 増殖/アポトーシス関連因子の発現が誘導さ れる。Hippo 経路の欠損は癌細胞の特徴であるアポトーシスや接触阻害からの逃避をも説明することから、Hippo 経路という視点は癌抑制遺伝子でもある LATS1/LATS2 の癌抑制における重要性を一層際立てることになる。 そこで、 我々は集中的に LATS2 の研究を進めてきた。 とくに癌化ストレスである DNA 障害に対する ATM/ATR を発信源とするDNA損傷チェックポイント制御を構成する新たなリン酸化経路の発見と解明に力を注いでき た。そのために、複数の LATS1/LATS2 ノックアウトマウス、それら由来するマウス胎児線維芽細胞 (Mouse Embryonic Fibroblast: MEF)、Lats1/Lats2 を特異的に認識する抗体、Lats1/Lats2 が受けるリン酸化を特異的に認識 するリン酸化抗体(10 種類程度)などを独自に作製してきた。それらを用いて新たな分子経路を発見する中で、 2 これらの分子機構の全貌を解明し癌の悪性化の原因である染色体不安定性との関連を含めた研究を目指してい る。それらの結果を、共同研究の成果も含めて以下に列挙する。 ❶ Lats2 の細胞周期における機能:(Toji et al., Genes Cells, 2004) Lats2 が細胞周期依存的、特に微小管重合阻害剤ノコダゾールで処理したときに特異的なリン酸化制御を受けて いることを見出だした。これは Lats2 が M 期チェックポイント制御に関与している可能性を示唆する。そこで、 このリン酸化を制御するプロテインキナーゼを同定するために候補となるキナーゼ蛋白質を探索した結果、Lats2 が中心体キナーゼの一つである Aurora-A により特異的にリ ン酸化されることを発見した。さらに、Aurora-A によるリン 酸化部位の尐なくとも一つが 83 番目のセリン残基(S83)で あることを明らかにし、この部位に対する抗リン酸化モノク ローナル抗体を利用することによって、この部位が中心体で リン酸化されることを見出した。興味深いことに、細胞質分 裂の際には S83 のリン酸化シグナルは中心体から消失し、そ の代わりに中央体において局在が見られた。このことは、 Lats2 が Aurora-A の下流で中心体と細胞質分裂の制御を行っ ていることを示唆している。 実際、Lats2 の S83 変異体 (S83C) を HeLa 細胞に導入した実験により S83 のリン酸化が Lats2 の中心体局在に重要な役割を果たしていることを明らかに した(Toji et al., 2004) 。 ❷LATS2 ノックアウトマウスの解析:(Yabuta et al., J. Biol. Chem. 2007) LATS2 ともう一つの類似遺伝子 LATS1 それぞれの全遺伝子欠失(LATS2-/-, LATS1-/-)マウスを作製した。その結果、 Lats1 の KO マウスは発育遅延を示すものの致死ではなく、Lats2 KO マウスは胎生 11.5 日目で致死であった。そ の死因として Lats2 KO マウスでは脳・脊髄における神経細胞の減尐を高頻度に認めた。これらの結果から、Lats2 が Lats1 とは異なり胚の発生・分化に必須な遺伝子であることを明らかにした。Lats2 KO の胚由来線維芽細胞株 (Lats2-/- MEF)において細胞増殖速度の増加、中心体の断片化、スピンドルおよび染色体分配の異常が観察され たことから、Lats2 が正常な M 期進行に必 要であることを明らかにした。また、 Lats2-/- MEF では細胞核の巨大化と多核化 も認められたことから、Lats2 欠損が細胞 質分裂の異常を引き起こすことも突き止 めた。さらに、Lats2 が M 期脱出の制御因 子である Mob1 ファミリーの一つと結合 し、活性化されることを見出した(Yabuta et al., 2007) 。 自作の Lats2 欠損細胞 (Lats2-/MEF)の場合と同様に、siRNA により内 在性 Lats2 をノックダウンすると細胞質分 裂の異常が観察された。このことから、 Lats2 は細胞質分裂の進行に重要な役割を 果たしていることが示唆される。 3 ❸ 癌 LATS2 を標的とする miRNA の発見(Agami グループの成果): (Voorhoeve et al., Cell, 2006) オランダの R. Agami 教授のグループはヒトの癌組織で重要な働きをしている LATS2 を標的とするマイクロ RNA (miRNA)を発見した。我々は標 的が LATS2 であることを確定す る部分において彼らの研究の一 部を手伝った。彼らが見出したの は miR-372 および miR-373 で、そ れらが LATS2 mRNA の発現を抑 制することによって精巣胚細胞 腫瘍における新規癌遺伝子とし て機能していることを発見した。 また過剰発現させた GFP-Lats2 は 核内に局在せずに中心体と細胞 質全体に局在するが、Exportin の ひとつである CRM1 に特異的な 阻害剤レプトマイシンBで細胞 を処理すると、GFP-Lats2 は核内 に集積した。このことから、Lats2 の一部は CRM1 経路を利用して強制的に核内から核外へ排出されて中心体に移行している可能性が考えられる。 ❹ Lats2 による四倍体チェックポイント制御(Oren グループの成果) :(Aylon et al., Genes Dev, 2006) イスラエルの M. Oren 教授のグループの Y. Aylon らは Lats2-Mdm2-p53 軸が正のフィードバックループを構成す ることを発見した。細胞周期の G1/S/G2 期で中心体に局在していた Lats2 は核膜が崩壊した M 期では染色体に移 行する。そこで紡錘体の傷害を検知すると活性化され、標的である Mdm2(p53 のユビキチンリガーゼ)を不活 性化することで p53 の分解を抑 制する。すると p53 の転写標的で ある LATS2 遺伝子の転写が誘導 され Lats2 の発現が亢進する。そ の結果 Mdm2 の不活性化(ひいて は p53 の安定化)が促進され、 Lats2 が一層増加する。この結果、 やはり p53 の転写標的である p21 遺伝子の転写が誘導され p21 の 量が増加する。p21 は M 期を通過 したすぐ後の G1/S 期の進行を阻 害するので、M 期に異常を起こし て染色体が 2 倍体から 4 倍体にな ってしまった細胞は新たな S 期 に入れない(四倍体チェックポイ ント制御)。 4 ❺ 癌の染色体不安定性に果たす Lats2 機能の解明(Oren グループの成果) :(Aylon et al., Oncogene, 2009) 次に Aylon らは Lats2 が欠損すると悪性化した癌に特徴的な染色体不安定性(細胞分裂の後、娘細胞に染色体が 均等に分配されない)が生じること を発見した。使用した実験系はヒト の癌のうち 30%で変異(RasV12)が 報告されている発癌遺伝子 Ras によ る癌化シグナル系(Ras-Lats2-p53 経 路)で、正常細胞(あるいは両性の腫 瘍)では細胞周期チェックポイント が働いて、癌化した細胞(RasV12) はアポトーシスを起こしてしまい (図で赤矢印) 4 倍体染色体は出現し ない(緑枠)。しかし Lats2 を siRNA によってノックダウンするとアポ トーシスが減尐し(図で緑矢印) 4 倍 体以上の不安定化した染色体が出 現する(赤枠)。すなわち、Lats2 は悪性化癌特有の多倍体(polyploid)染色体の発生防止に重要な役割を果たしているのである。 ❻ ASSP1 の Lats2 にリン酸化制御(Oren グループの成果) :(Aylon et al., Genes Dev, 2010) 続けて Aylon らは Lats2 のリン酸化標的であり p53 と結合して活性化因子として作用する ASPP1 が上記の制御に 主要な働きをすることを突き止めた。彼らによると Ras シグナルにより活性化された Lats2 は ASPP1 をリン酸化 して本来の局在場所である細胞質から核内へ移行させる。するとそれまで核内で p21 などの増殖(細胞周期)制 御遺伝子の転写を制御していた p53 をアポトーシス促進遺伝子のプロモーター上へ移動させられ、Bax などが発 現して細胞がアポトーシス死する。 ところが Lats2 が欠損していると ASPP1 をリン酸化、ひいては p53 に よるアポトーシス誘導ができなくい なるため癌のアポトーシス忌避を許 してしまう。実際、癌化した細胞 (RasV12)でアポトーシスを起こし ている条件で(図で赤矢印) Lats2 ま たは ASSP1(あるいは両方) を siRNA によってノックダウンするとアポト ーシスが減尐し(図で緑矢印) 4 倍体 以上の不安定化した染色体が出現す る(赤枠)。すなわち❺の論文で示 した多倍体染色体制御の本質が ASSP1 の Lats2 によるリン酸化と核 移行だったのだ。 5 他のグループ(Vigneron et al., Genes Dev, 2010)は Lats1 も同様な機能を有し、Hippo 経路の YAP(哺乳動物型 Yki) が Lats2 の ASPP1 リン酸化において競合的阻害をすることを示した。これらの発見は悪性化した癌だけを アポトーシスで殺す分子標的薬の開発に大きなヒントを与える。 ❼ CLP 経路の発見:(Okada et al., J Cell Sci, 2011) DNA は様々な環境刺激により損傷を受けている。これらの DNA 損傷は染色体不安定 性、異常な細胞増殖、癌の悪性化などの原因になり得る。そのため、DNA 損傷応答 機構がゲノムの維持および癌の悪性化の阻止に重要な機能を果たしている。我々は癌 抑制遺伝子 Lats2 の DNA 損傷応答における機能を解析し、染色体を安定に保つこと で染色体不安定化および癌の悪性化を防いでいる制御機構の解明を進めてきた。 我々はまず DNA 損傷後に Lats2-S408 が Chk1 によりリン酸化され、リン酸化され た Lats2 は活性化して 14-3-3 の S59 を標的としてリン酸化することを見出した。 14-3-3-S59 リン酸化部位特異的なリン酸化抗体を作成して免疫染色解析を行ったと ころ、miRNA を介した mRNA 分解や翻訳抑制を行っている P (processing)-body に局 在した。さらに、 この局在は DNA 損 傷に依存 して 強度を増した。さ ら に 、 14-3-3 や Lats2 のノックダ ウ ン に よ り GW182 ( P-body 足場タンパク質) の P-body 局在が 消失した。これらの結果は Chk1-Lats2-14-3-3 経路が新規な DNA 損傷シグナル伝達経路と して P-body 形成を制御していることを示し ている。 ❽ 現在進めている Lats 関連の研究: 我々が現在以下の研究を進めている。 (1) 新規な ALB 経路の発見とその生理的意義の検証: Lats2 の N 末端領域に Aurora-A によってリン酸化される全ての部位(3箇所)を同定した。これらの部位に 対する3種類のリン酸化特異的なポリクローナル抗体を作製して細胞周期におけるリン酸化時期を調べたとこ ろ、これらはいずれも M 期特異的に高度にリン酸化されることを見出した。さらに、リン酸化された Lats2 の M 期進行における細胞内局在を調べたところ、非常に興味深いことに、3箇所のリン酸化は互いに異なる分裂装置 上への局在を示した。つまり、異なるリン酸化部位のリン酸化状態によって Lats2 が核内や中心体、セントラル・ スピンドルや中央体に分配されることを見出した。これらの結果は、Aurora-A による複数のリン酸化が Lats2 の 多様な局在を制御していることを示唆している。 リン酸化 Lats2 の局在の一部は細胞質分裂の主要キナーゼである Aurora-B の細胞内局在と類似している。そ こで、我々は Lats2 と Aurora-B の結合を調べたところ、予想通り両者の結合を確認した。さらに、我々は Lats2 6 が Lats1 と結合し、Lats1 が Aurora-B のリン酸化に寄与していることを見出した。これらの結果から、我々は Aurora-A-Lats2 経路が Aurora-B の制御を介して正確な染色体分配と細胞質分裂を行う新たなシグナルカスケード が存在することを提唱し、これを「ALB(Aurora-A-Lats1/2-Aurora-B)経路」と命名した。この経路の一部は出芽酵 母の M 期脱出経路(MEN)においても保存されていたことから、ALB 経路は種間で保存されている重要な細胞 質分裂/M 期脱出の制御機構である可能性が示唆された。 (2) Lats1 ノックアウト(KO)マウスの解析: Lats1 KO マウスを作製した。その胚から樹立した Lats1-/- MEF は Lats1 の N 末端領域を欠損していることを見出 した。この領域はキナーゼドメインとは異なるが Lats1 の局在などの制御領域と予測され、Lats1 の生理的機能に 重要な役割を果たしていると考えられる。そこで、中心体制御と Hippo pathway から、癌悪性化における Lats1 の機能を解析している。具体的にはまず、Lats1 KO マウスを用いてその腫瘍形成能を確認した。そこで Lats1-/MEF に癌細胞特有の性質があるか調べ、同時に Hippo pathway の異常についても調べている。また、Lats1-/- 細 胞における中心体制御について調べ、野生型やこれまでに報告された Lats2 KO MEF の表現型との差異を比較検 討している。 (3) Lats1-/-Lats2-/-のダブルノックアウト(DKO)マウスの解析: Lats1-/-Lats2-/-のダブルノックアウト(DKO)マウスを作製したところ、予測どおり胎生致死であった(Nishioka et al. Dev Cell 2009)。その原因を詳細に調べた結果、Lats2 と Lats1 が協調して細胞増殖や胚発生に必須な Hippo-Lats 経路を介して着床前の胚発生過程に不可欠な役割を果たしていることを見出した。 Lats キナーゼ群が 介在する Hippo-Lats 経路は転写制御因子 Yap をリン酸化することで Yap の核移行を阻害して G0 期(静止期)細 胞が増殖サイクルへ進入することを抑制している。つまり、Yap のリン酸化状態や細胞内局在の異常が癌化ある いは癌の悪性化へ影響すると考えられる。Lats 両遺伝子がホモで欠失している DKO (Lats1-/-;Lats2-/-)マウスは上 述のとおり Hippo-Lats 経路に欠損が生じて胎生致死となったが、ダブルへテロ欠損(Lats1+/-;Lats2+/-)マウスは 無事に生まれた。我々はこれを長期飼育することによって自然発症的な乳癌が発症することを見つけた。この結 果は、Lats2 と Lats1 が相補的に乳癌抑制遺伝子として機能していることを示唆している。将来的には Lats DKO マウスを散発性乳癌の新たなモデルマウスとして使用し新しい乳癌の診断・治療システムの開発への応用も期待 できる。 また細胞増殖と器官サイズのコントロールにおける Lats2 の機能を解析するために、Lats2 の TG マウスを 作製し心臓の過形成における Lats2 の役割を調べた結果、Lats2 が心臓の過形成を抑制していることを見出した (Matsui et al. Circ Res, 2008)。 <文献> 原著論文: (1) Okada N, Yabuta N, Suzuki H, Aylon Y, Oren M, Nojima H. A novel Chk1/2-Lats2-14-3-3 signaling pathway regulates P-body formation in response to UV damage. J. Cell Sci. 2011 Jan 1;124(Pt 1):57-67. (2) Aylon Y, Ofir-Rosenfeld, Y., Yabuta N, Lap, E. Nojima H, Lu, X. and Oren M. The Lats2 tumor suppressor augments p53-mediated apoptosis by promoting the nuclear proapoptotic function of ASPP1. Genes Dev., 2010 Nov 1;24(21):2420-9. (3) Aylon Y, Yabuta N, Besserglick H, Buganim Y, Rotter V, Nojima H, Oren M. Silencing of the Lats2 tumor suppressor overrides a p53-dependent oncogenic stress checkpoint and enables mutant H-Ras-driven cell transformation. Oncogene. 2009 Dec 17;28(50):4469-79. 7 (4) Nishioka, N., Inoue, K., Adachi, K., Kiyonari, H., Ota, M., Ralston, A., Yabuta, N., Hirahara, S., Stephenson., R. O., Ogonuki, N., Makita, R., Kurihara, H., Morin-Kensicki, E. M., Nojima, H., Rossant, J., Nakao, K., Niwa, H., and *Sasaki, H. The Hippo signaling pathway components Lats and Yap pattern Tead4 activity to distinguish mouse trophectoderm from inner cell mass. Dev Cell. 2009 Mar;16(3):398-410. (5) Matsui Y, Nakano N, Shao D, Gao S, Luo W, Hong C, Zhai P, Holle E, Yu X, Yabuta N, Tao W, Wagner T, Nojima H, Sadoshima J. Lats2 is a negative regulator of myocyte size in the heart. Circ Res. 2008 Nov 21;103(11):1309-18. (6) Yabuta, N., Okada, N., Ito, A., Hosomi, T., Nishihara, S., Sasayama, Y., Fujimori, A., Okuzaki, D., Zhao, H., Ikawa, M., Okabe, M. Nojima, H. Lats2 is an essential mitotic regulator required for the coordination of cell division. J. Biol. Chem., 282(26):19259-71, 2007. (7) Aylon, Y., Michael, D., Shmuel A., Yabuta, N., Nojima, H. and Oren, M. A positive feed back loop between the p53 and Lats2 tumor suppressors prevents tetraploidization. Gene Dev., 20(19):2687-700, 2006. (8) Voorhoeve PM, le Sage C, Schrier M, Gillis AJ, Stoop H, Nagel R, Liu YP, van Duijse J, Drost J, Griekspoor A, Zlotorynski E, Yabuta N, De Vita G, Nojima H, Looijenga LH, Agami R. A genetic screen implicates miRNA-372 and miRNA-373 as oncogenes in testicular germ cell tumors. Cell, 124(6):1169-1181, 2006. (9) Toji, S., Yabuta, N., Hosomi, T. Nishihara, S., Kobayashi, T., Suzuki, S., Tamai, K. and Nojima, H.: The centrosomal protein Lats2 is a phosphorylation target of Aurora-A kinase. Genes Cells, 9: 383-397, 2004. (10) Yabuta N, Fujii T, Copeland NG, Gilbert DJ, Jenkins NA, Nishiguchi H, Endo Y, Toji S, Tanaka H, Nishimune Y, Nojima H. Structure, expression, and chromosome mapping of LATS2, a mammalian homologue of the Drosophila tumor suppressor gene lats/warts. Genomics. 2000 Jan 15;63(2):263-70. 総説: (11) Nojima, H.: G1 and S-phase checkpoints, chromosome instability, and cancer. In Methods in Molecular Biology, Checkpoint Controls and Cancer - Methods and Protocols. Humana Press, pp.3-49, 2004. (12) Nojima, H.; Protein kinases and their downstream targets that regulate chromosome stability. In Genome and Disease, Karger Publishers, pp.131-148, 2006. 8
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