Cases in Case:ブランド・ケースブック「パナソニックビューティ」 パナソニックビューティ パナソニック 株式会社 [http://panasonic.jp/beauty/] 戦 略 の 背 景 パナソニックの美容・健康部門のブランドとして「パナソニックビューティ(Panasonic Beauty)」を08年から展開している。それまで「きれいなお姉さん」シリーズだった。 女性は微粒子イオンであるナノイーを発生させるドライヤーやスチーマー、男性は シェーバーなどを同一のコンセプトで展開している。 戦略のロジック ● 09年に池袋駅の「エチカ池袋」内に女性専用のパウダールーム& デイリー・エステ「クリュスタ(CLUXTA)」を開設。パナソニックの最新 美容器具や化粧品が自由に試せる「パウダーゾーン(1時間300円)」 と、エステティシャンが美容のコツを教えてくれる「プレミアムケアゾー ン(~60分1,200円)」からなり、情報収集の拠点にしている。 08年に社名&ブランド名をナショナルからパナソニックに変更。11 年4月にパナソニック電工はパナソニックの完全子会社化。12年1 月より、パナソニック電工はパナソニックと合併。 ● 「クリュスタ」は、通勤途中や学校帰りに気軽に立ち寄れ、器具の提 供やエステティシャンのサポートも行っている。11年3月にはキャナル シティ博多、同年11月には札幌パセオにも開設した。 「美」は女性中心だが、男性も「美」を意識してきている。 ● 消費者調査の結果、1日15分も美顔器の前に座っていられないとの 声が多かった。そこで同社は、「寝ながら美容」というコンセプトで展 開。女性は丸い形に癒やされることから、「情緒的価値」として球形の デザインにしたところ、美顔器「スチーマーナノケア」は2ケタ成長で 爆発的に売れた。 パナソニックブランドとして、理美容ブランドを統合 「きれいなお姉さん」から「パナソニックビューティ」へ → 「外見の美、内面の美をケアして得られるココロの美」を「パナ ソニックビューティ」の新コンセプトでブランドを変更した。 肌のキメを整え、潤いを与えるナノイー技術が軸 → 微粒子のマイナスイオンを発生させるナノイーを売りに、フェイ ス・ヘア・ネイル・フットケア/脱毛など目的に合ったラインアッ プが充実。ナノイーの説明や体験談などを専用ウェブサイト 「パナソニックビューティスタイル」で紹介している。 ● イメージキャラクターとして、11年現在、女性は仲間由紀恵、男性は KAT-TUNの亀梨和也を起用している。 【クリュスタとイメージキャラクター】 顧客 クリュスタ 商品を 試せる (体験場) パナソニック 顧客情報の 収集拠点 自宅で手軽にエステが味わえる機器が充実 → ドライヤーや男性髭剃りといったパナソニック得意の分野だけ でなく、ヘッドスパ、マッサージチェア、足浴器、美顔器など、 エステのような機器を充実させている。 六本木ヒルズでパナソニックビューティカフェを展開 → 新製品を顧客に直接体感・実感できるよう、六本木ヒルズに、 「パナソニックビューティカフェ」をオープン。 → そこでは、マッサージチェアなどのビューティ製品を無料で利 用。2泊3日でレンタルしてもらい、実感の輪を広げている。そ れが現在の女性専用エステスペース「クリュスタ」に発展した。 具体的戦略展開 仲間由紀恵 亀梨和也 現在のポジション 計画の2倍を売上 → 「ナイトスチーマー ナノケア」は、08年11月の発売から10 年3月までの累計で35万台を売上げ、当初計画である月1 万台の2倍を上回った。 「GT12」で連結売上高10兆円を目指す → パナソニックは10年に、12年度に連結売上高10兆円、同 営業利 益率5 %( 5 千億円) 以上を目 指す新 中期 計画 「GT12」を発表。
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