みどりヶ丘訪問看護ステーション「第19回介護の学び舎」(平成27年12月11日開催)から一部紹介 糖尿病性足病変を予防する(フットケアのすすめ) (看護師・糖尿病療養指導士:生澤真由美) 糖尿病はその予備軍も含めると、2050万 足病変は、予防・早期発見することが重要で 人。日本人の約17%、5人に1人くらいは糖 す。そのための「フットケア」を紹介します。 尿病(予備軍)ということになります。 フットケア 糖尿病自体は、痛みなどの苦痛な症状はす ① 毎日足の変化を観察し、洗う、よく乾燥さ くないので、つい、治療せずに放置しがちで せて、清潔にする。 すが、問題なのは「合併症」です。 (十分観察しにくいなら、家族・看護師に 協力してもらいましょう) その中で3大合併症と呼ばれるのが、 ② はだしでなく、靴下を履いて歩く。 ①神経障害 ③ 靴は、自分の足にあった物を選び、靴ひも ②腎症 は、毎回結び直す。靴の中に小石などの異 ③網膜症 物がないか靴を履くときに確かめる。 です。 ④ こたつ・カイロを直接皮膚に近づけない。 一番早い時期に発症しやすいのが神経障害 低温やけどに注意。 です。神経障害になると、足の先にしびれや ⑤ 乾燥による皮膚のひび割れに注意。保湿 痛みが出てきて、重度化すると感覚がなく クリームなどを利用。 なってしまいます。 ⑥ たこ・魚の目は、自分で削らない。 ⑦ 深爪に注意。切りにくい場合は、家族や看 足先の感覚が分かりにくくなると、傷がで 護師に切ってもらう。 きたとしても気が付かないこともあります。 ⑧足の異変があれば、すぐに受診する。 糖尿病の場合、血行不良や、免疫力の低下が おこりやすくなります。そのため、傷から細 先程紹介した神経障害や、視力を低下させ 菌などに感染してしまうと、なかなか治らず る網膜症がある場合は、自分では足病変に気 傷が拡がってしまうことがあります。もし、 付きにくくなります。できれば、看護師など そのまま放置しておくと、場合によっては足 にフットケアの方法を指導してもらうこと が腐ってしまい(壊疽)、切断を余儀なくさ をお勧めします。 れることもあります。 足病変(あしびょうへん)とフットケア このような足の異変を「足病変」といいま す。足病変には次のようなものがあります。 ● 爪の変形 ● 爪や皮膚の白癬(水虫) ● 爪周囲の炎症 ● 足指や足の変形 ● 胼胝(たこ) ● 皮膚潰瘍 ● 壊疽 ● 火傷など みどりヶ丘訪問看護ステーションニュース ニュース
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