レーシック手術と医療費控除 個人の確定申告で、所得から控除できるのものの中に「医療費控除」というものがあり ます。簡潔にいえば、確定申告される本人及びその家族が一年間支払った医療費の一部 (10万円以上の部分が目安)を所得金額から計算上差し引けるというものです。ただ、この 控除が受けられる医療費と受けられない医療費の判定が微妙です。次の場合なども、知ら なければ医療費控除の対象外として考えてしまうのではないでしょうか。 視力の回復方法として、レーシック手術が広く行われています。レーシック手術とは、目の 角膜をレーザーで削り角膜の形を変えて屈折率を変えることにより、近視や乱視などを矯 正する手術方法です。手術は30分程度で終わるうえ、入院等も必要ないため年々手術を 受ける人が増加しているそうです。 ところで、レーシック手術に係る費用は、保険適用外の自由診療であるため20~50万円 程度と病院によって差がありますが、いずれの場合であってもこの手術に係る費用は、所 得税の医療費控除の対象となります。 一般的な近視や遠視等を矯正する眼鏡やコンタクトレンズの購入費用は、医療費控除の 対象外とされていることからすると、レーシック手術に係る費用についてもこれと同様に取り 扱われるものと考えがちですが、そもそもレーシック手術は、医師の診療に基づき医学的な 方法で目の機能を回復させる「治療」です。そのため、所得税法73条で規定する「医師に よる診療または治療、治療又は療養に必要な医薬品の購入」に該当することとなります。 また、医療費控除の対象となる医療費には、「医師等による診療、治療、施術等を受ける ために直接必要な費用(所基通73-3)」が含まれます。したがって、レーシック手術を受 けるための検査代金についても、併せて医療費控除の対象です。 なお、レーシック手術を受けた際、加入している保険会社から手術を受けた際、加入して いる保険会社から手術給付金が支払われるケースもあるようですが、この場合は当然のこ とながら給付を受けた保険金を控除した金額が、医療費控除の対象金額となるので要注 意です。 <非上場株式等についての贈与税の納税猶予の特例> <非上場株式等についての贈与税の納税猶予の特例> 経営の安定、強化・革新を図る皆様へ 今回は、日本政策金融公庫の中小企業事業より『挑戦支援資本強化特例制度』のご案内 です。 これは新規事業や企業再建等に取り組む中小企業の財務体質強化を図るために資本性 資金(务後ローン)を供給する制度です。 ○対象者: 直接貸付において、新企業育成貸付又は企業再生貸付(一部の制度を除く)を利用される 方で、地域経済の活性化のために、一定の雇用効果(新たな雇用又は雇用の維持)が認め られる事業、地域社会にとって不可欠な事業、技術力の高い事業などに取り組む方。 ○融資条件: (1)融資限度額・・・・・1社あたり 2億円 (2)融資期間・・・・・・・15年以内(期限一括償還) (3)融資利率・・・・・・・貸付後1年毎に、直近決算の成功度合いに応じて、 9.95%、5.30%、0.40%の3区分の利率が適用。 (4)担保・保証人・・・・無担保・無保証人 (5)その他 ①本特例による債務については、金融検査上自己資本とみなすことができます。 ②本特例による債務については、法的倒産手続きの開始決定が裁判所によってなされ た場合、全ての債務(償還順位が同等以下とされているものを除く)に务後します。 <务後ローンとは> 务後ローンとは、一般の債権者よりも債務弁済の順位が务るローンのことです。 債務弁済の順位というのは、万が一会社が解散又は破産などをした場合に、債権者への 支払い順位が低く、普通の債権や債券への支払いが終えた後に、資産が残っていれば、そ れを分配してもらえるということです。その代わりに、金利は高く設定されています。このよう に、リスクもリターンも高いことから、株式に近い性格をもっています。そのために、上記融資 条件(5)①に記載されているように、务後ローンは自己資本の一部とみなされ、民間金融機 関の融資が受けやすくなるというメリットがあります。 さくら会計通信についてのご意見・ご感想、ご要望等ございましたらお聞かせ下さい。 より、お役に立てる情報を提供させていただけるよう参考にさせて頂ければと思います。
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