平成28年度 第1回新潟北警察署協議会議事概要

平 成 28年 度
第 1 回 新 潟 北 警 察署 協 議 会 議 事 概 要
開催日時
平成28年5月31日(火)午後3時00分から午後5時40分まで
開催場所
新潟北警察署講堂及び留置施設(視察)
委
員
(定数7人)
山田会長
小林委員
佐久間副会長
髙橋委員
小熊委員
南委員
計6人
(会長・副会長以下50音順)
出 席 者
警
察
太田署長 五十嵐副署長 清水警務課長
小島会計課長 田代生活安全課長 木村地域課長
山口刑事課長 小泉交通課長 藤崎警備課長
警務係長
計10人
管内 の治 安情 勢
署長から、平成28年4月末現在の管内の治安情勢について、資料に基づき説明があ
った。
前回 の答 申事 項に 対す る業 務推 進状 況
署長から、前回答申した重点推進項目の取組状況について説明があった。
1 特殊詐欺被害抑止対策の推進 ~ 高齢者被害、電子マネー被害を中心に
(1) 防犯研修会における被害防止広報
(2) 当署管内における未然防止状況(平成28年4月末現在)
(3) スーパー、コンビニエンスストア、住民による未然防止状況
スーパー従業員、コンビニエンスストア従業員及び住民による未然防止に対し
て感謝状を贈呈した。
2 交通事故防止対策の推進 ~ 春の全国交通安全運動を中心に
4月6日から15日までの10日間、
○ 子供と高齢者の交通事故防止
○ 自転車安全利用の促進
○ 後部座席を含めた全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着
用の徹底
○ 飲酒運転の根絶
○ 歩行者の保護
を重点に実施した。主な行事は、以下のとおりである。
- 1 -
(1) 4月7日(木)松浜市場事故防止広報
(2) 4月8日(金)ランドセルカバー贈呈式
(3) 4月10日(日)交通安全パレード、マーチングバンドによるミニコンサート
(4) 4月10日(日)葛塚市場事故防止広報
(5) 4月14日(木)シルバードライビングスクール
(6) 4月14日(木)豊栄公民館「ご近所だんぎ」会場事故防止広報
(7) 当署オリジナル広報資料(高齢者向け)の作成及びこれを活用した広報の実施
3 G7新潟農業大臣会合の事前対策の推進
(1) 管内のソフトターゲット等に対する制服警察官による警戒、パトカーによる立
寄り警戒等の実施
(2) 上記(1)の施設管理者に対する必要な情報の提供及び自主警備強化の依頼
(3) 上記(1)の施設管理者に対する不審者や不審物を発見した際の早期通報の要請
(4) 化学物質を取り扱う業者への管理者対策及び東港などの沿岸線での警戒を強化
諮問
署長から、当面の重点推進事項について次のとおり諮問があった。
1 「高齢者を中心とした特殊詐欺被害抑止対策の推進」~生活安全課
県内の特殊詐欺被害全体のうち、高齢者の割合が約6割を占め、
「オレオレ詐欺」
については高齢者が9割以上を占めていることから、高齢者を中心とした特殊詐欺
被害抑止対策を重点業務と定めた。
2 「シートベルト着用率向上を通じての交通事故防止対策の推進」~交通課
シートベルト、チャイルドシートは、交通事故発生時の人的被害を軽減する効果
が大きいが、本県ではチャイルドシートを含めたシートベルトの着用率が全国平均
より低いため、これを重点業務として設定した。
3 「新潟東港周辺における治安対策の推進」
新潟東港は、「新潟市犯罪のない安心・安全なまちづくり条例」により、「防犯活
動モデル地域」に指定されており、外国人を含めた人の出入りが多く、同所の治安
対策が当署管内の治安情勢に大きな影響を与えるものとなることから、これを重点
業務として設定した。
4 速度等取締り指針の策定
諮問 に対 する 意見 ・質 疑等 (○ は署 長等 の説明 )
1
協議会出席前に、94歳のおばあさんの家に立ち寄ってきたが、その人が「警察の
方が年に1回くらい、訪問してくれるが、それはとても安心できる。」旨を言って
いた。こうした訪問回数を増やしていただければありがたいと思う。
また、毎回申し上げているが、自転車に乗る人のマナーは年齢に関係なく非常に
悪いと思う。特に高齢者は、車の方がよけてくれると思っているのか、後ろも見ず
に急に方向変換して道路を横断することが多い。「もしものことがあれば家族は悲
しむのだ。」ということを高齢者の方々に理解してもらうような広報に力を入れて
いただきたい。一方、若い人たちによる無謀な運転も本当に危険である。こうした
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危険な行為には、厳罰の方向で臨んでいただきたい。年配者に対する声掛け、自転
車の交通安全に対する啓発活動(対象年齢不問)を、よろしくお願いしたい。
○ 警察としては、年に1回は各世帯を訪問することとしていますが、受け持ち世
帯数が多く、なかなか回り切れないというのが実情です。しかし、高齢化社会の
進展に伴い独居世帯が増加する中、高齢者が地域の安全に不安を抱くばかりか、
特殊詐欺被害や交通事故に遭うなどの可能性もあることから、引き続き交番、駐
在所勤務員による巡回連絡に力を入れていきたいと考えています。
また、自転車のマナーの向上について、自転車の正しい乗り方に関する安全教
育は、小学校1年生のときから行っていますが、高齢者はそのような機会が少な
いのが実情です。自転車は「手軽な乗り物」として、道路交通法上の「運転」、
「車
両」というイメージがなく、歩行者と大して変わらないという意識が高齢者の中
にまだあるのではないかと思います。指導取締りの空白があったことを反省材料
として、引き続き街頭指導を強化してまいります。また、自転車の飲酒運転や整
備不良(ブレーキ設備のないピスト自転車)などの悪質な違反に対しては、検挙
で臨むこととしています。
2
管内の交通事故発生状況の中で、「負傷者数~人」とあるが、統計上はどの程度
のけがを言うのか。最近、身体のどこにも異常はないが、
「心配だから医者に行く。」
というケースが多い。医者に行って「診断書を出してくれ。」と言えば、「全治1週
間」という診断書がすぐ出る。そのような事案もこの件数にカウントされているの
か。
○ 基本的には、交通事故のうち、全治3日であれ、1週間であれ、また1か月で
あれ、診断書が出されているものは全て人身事故として計上しており、非常に幅
が広いです。詳細な統計データは持ち合わせていませんが、おおむね「全治3週
間以内」の「軽傷事故」が、全体の約70%を占めているのではないかと思われま
す。警察としては、診断書が出され、「私は事故の影響で~が痛い。」と言われた
場合は人身事故として扱いますが、こちらが「この人は、本当に大丈夫なのかな。」
と思うような人が診断書を出さないケースもあります。
3
最近、コンビニエンスストアやスーパーの駐車場でのバック事故が増えてきたよ
うに思う。この点を重点に、注意喚起の広報に力を入れていただきたい。
○ 確かにバック事故が増えています。マナーが悪い、緊張感が足りないのはもち
ろんですが、鉄の塊を動かしている、そしてそれが凶器になるという意識が、ど
うしても毎日の運転の中で希薄になってしまいがちです。大変重い責任を負って
いるのだということを、ドライバーに分かってもらうことが重要であることから、
交番、駐在所が参加する各種会合に交通課員が出向き、交通安全の指導を行って
いるほか、安全運転管理者協会と協働し、引き続きバック事故防止のための交通
安全教育に力を入れてまいります。また、警察内部においても、同乗者がいる場
合には必ず降車して誘導することを指導し、実践させているところです。
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特殊詐欺被害の件数、被害額が共に減ってきているということは大変良いことで
あり、この傾向がずっと継続してくれれば良いと思う。
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5
高齢者の交通事故防止について、自動車学校で開催しているシルバードライビン
グスクールはどのような方々が受講されているのか、お聞かせ願いたい。
○ 65歳以上の高齢者が対象で、交通安全協会が参加希望者を募集しています。参
加者は、自ら参加を希望されるような、非常に交通安全意識の高い人が多いです。
それでも、やはり衰えを感じたり、実際に自動車学校の教官を同乗させて運転し
てみると、「受講して良かった。」という感想を持って帰る方が多いです。このよ
うな講習に参加しない高齢者の方々に経験していただきたいところですが、なか
なか難しい面がありますので、その点は運転免許講習時の高齢者講習でカバーで
きればと思っています。
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新年度に入ると、新1年生が黄色い帽子とランドセルカバーを身に付けて通学し
ているのを目にするが、この制度はどこの組織が主体となっているのか。
○ 黄色い帽子等の制度の財政支出割合は、新潟県が3分の1、市町村が3分の1
及び日本赤十字社が3分の1で運営されています。
7
私は赤十字の活動に関わらせていただいていたが、中には黄色い帽子は警察の事
業と思っていた人も少なくなかった。この事業が皆でお金(税金)を出し合って進
めているのだという意識を、子供たちの親にも持ってもらえたら良いなと感じた。
○ おっしゃるとおりです。そうすれば、交通安全意識が段々高まっていくのでは
ないかと考えています。
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4月末現在の統計で、特殊詐欺の減少が顕著であり、良かったと思う反面、犯人
側が「今の手口では捕まってしまうから、今度は違う手口でやってみよう。」と思
うのではと危惧している。北区内で発生したプリペイドカード利用の手口などはそ
の典型であるような気がするが、最近新たな傾向というものは出てきているのか。
○ 特殊詐欺被害は確かに減ってきているという状況ですが、なお高水準で発生し
ているというのが実情であり、警察として、今後も手を緩めずに広報活動、検挙
活動を推進していきたいと思っています。
手口については、今、はやっている手口を広報すると犯人側はそれを使わなく
なり、その社会情勢に応じて手口を変化させていったり、新たな手口を考えたり
します。例えば、電子マネーを使う手口もあります。さらに忘れた頃になると、
また、元の手口を使うなど、常に変化させていきます。油断せずに、広報等の各
種施策を推進してまいります。
また、特殊詐欺捜査においては、当初はなかなか検挙することが困難でしたが、
報道されているように、最近では検挙実績も上がってきています。やはり、「検
挙こそ最大の防犯」であり、今後も力を入れていかなければなりません。特に、
高齢者を中心に防犯意識を高めて、だまされないようにすることも重要であると
考えています。交通事故防止、特殊詐欺被害防止も、高齢者対策が中心となりま
す。両者がともに減少傾向にあるのも、高齢者の防犯意識が高まってきたことが
結果であると思われるので、引き続き、各種施策に力を入れてまいります。
答申
- 4 -
質疑の後、新潟北警察署協議会として協議、検討した結果、諮問のとおり推進する
よう答申した。
意見 ・要 望・ 質疑 等( ○は 署長 等の 説明 )
1
小学校低学年の子供3、4人が、住宅街でジグザクで追いかけっこをしているの
を見た。車の往来が激しく、とても危ないので注意した。学校での安全教育に力を
入れていただければ、大変有り難い。
○ 一時停止をしないで自転車で走るなど、子供たちの交通マナーが悪い面が見受
けられますので、今後も子供たちへの指導を強化してまいります。また、子供た
ちの危険な行為を見掛けた際は、注意していただきたいのと同時に、交通課長に
電話で速報していただければ、交通課から学校側に申し入れるほか、自治会への
申入れを行うことも可能です。
2
高齢者用の交通事故防止広報ちらしで、既存のものがなかったことから、新潟北
署独自のちらしを作ったと聞き、大変工夫されているなと感心した。
3
スクールサポーターが不審者対策に従事されているとのことであるが、各小・中
学校を担当されているのか、またその職務内容について詳しく教えていただきたい。
○ 当署に配属されているスクールサポーターは、1人のみです。学校からの要望
があれば不審者対策訓練や防犯指導に関する講話等を行っています。スクールサ
ポーターは各学校に配置されているのではなく、当署に配置されていて、各学校
に赴いて情報交換をしたり、要望に応じた各種活動を行っています。
また、スクールサポーターは県下10署に配置され、当署は警察官OBが、各学
校(小学校が中心)を回って先生方との連携を図ったり、近くの公園に不審者が
いたという情報があれば、しばらくの間その場で警戒したり、不審者対策訓練を
実施するなどの非常にきめ細やかな活動を行っています。
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スクールサポーターの活動は良い活動だと思う。スクールサポーターの活動が広
がれば良いですね。
その 他
会議終了後、留置施設を視察し、警務課長から留置業務に関する説明があった。
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