西日本のたんぽぽとその分布(続き)と花のしくみ

ざいらい
き ばな
ばいすうたい
25μ
在来の黄花倍数体タンポポ
ーヤマザト・ケンサキ・クシバなど
とくちょう
そうほうがいへん
うえ む
か ふん
おお
タンポポ調査・西日本2010
しら
にし に ほん
西日本のタンポポを調べよう
かたち
特徴:
①総苞外片は上向き
②花粉は大きく、形はバラバラ
山陰地方を中心に四国西部などには、総苞外片が上向きですが、花
粉の大きさや形がバラバラになる倍数体タンポポがあります。頭花も
大型でときには直径5cm以上にもなります。
ヤマザト、ケンサキ、クシバなどがありますが、オオクシバ(仮称)
やロクアイ(仮称)など、正体不明のものも見つかっています。
ヤマザトタンポポの花粉
50μ以上の大きい花粉が多いが、
10μ程度の小さい花粉が混じる。
兵庫県豊岡市日高町
ヤマザトタンポポ
やや大きい頭花で、色は淡い黄色
が特徴。総苞外片に突起は目立た
ないが、へりは赤くなることが多
く、毛も多い。
兵庫県豊岡市竹野町
≧
≧
ケンサキタンポポ
ヤマザトに似ているが、総苞外片に
はっきりとした角状突起がある。区
別しにくい株もあるため、今回の調
査ではヤマザトに含めている。
≧
鳥取県智頭町
外来タンポポの割合(2005年)
クシバタンポポ
花びらは濃い黄色。卵形の総苞外片
は全体の約1/2の長さで中央が隆起。
総苞下部が膨らんで見える。
2 2kmメッシュ内で得られたタンポポのうち
外来種(雑種を含む)の割合
春になると、街かどや田んぼで、タンポポの黄
色の花が目立ってきます。綿毛を吹いたこともあ
るでしょう。
タンポポには、いろいろな種類があります。も
ともと日本にあった「在来種」と外国からやって
きた「外来種」に大きく分かれます。関西では、
田んぼや畑には、在来のカンサイタンポポが、道
ばたなどには、外来のセイヨウタンポポが多いと
いわれてきました。
2005年の「タンポポ調査・近畿2005」では、近
畿7府県の参加者のみなさんから、見かけたタン
ポポの花を送ってもらい、地域ごとの外来タンポ
ポの割合、種類ごとの分布、雑種タンポポの割合
などを調べて来ました。
2010年は、5年間の変化を調べるとともに、西
日本19府県に広げて、タンポポ調査を行います。
あたりまえのタンポポでも楽しい発見があるか
もしれません。ひとつひとつが集まると大きな結
果にもなります。この春はじっくりとタンポポと
つきあってみませんか?
み
とう か
タンポポの頭花をよく見ましょう
角状突起
総苞
京都府綾部市
総苞外片
葉が櫛の歯のようになることが多い
しょうか
がいへん
しょうか
そうほう がいへん
そ
かえ
てい ど
お
タンポポの種類を知るには大切な形
かんもう
かべん
め
しぼう
総苞外片の反り返りの程度 です。よく開いた花で見ましょう。
はな
神戸市六甲アイランド
岡山県井原市
正体不明
トウカイに似るが、頭花は小さい
ないへん
兵庫県豊岡市
ロクアイタンポポ(仮称)
オオクシバタンポポ(仮称)
大きな頭花で、総苞外片は長く、隆
起はない。わずかに角状突起がある
直径5cm以上の大きな頭花で、総苞
外片の中央部がひれ状になる。
タンポポ調査・西日本2010実行委員会 事務局:(社)大阪自然環境保全協会
2010.2
〒530-0041 大阪市北区天神橋1-9-13 ハイム天神橋202 FAX:06-6881-8103 http://www.nature.or.jp/Tampopo2010/Tampopo-index.html
主な参加団体:NPO法人ウェットランド中池見,自然観察指導員三重県連絡会,滋賀県立琵琶湖博物館,京都学園大学,京都生物教育会, 大阪市立自然史博物館,大阪市立
大学理学部,自然観察指導員大阪連絡会,兵庫県立人と自然の博物館,兵庫県生物学会,兵庫県高等学校教育研究会生物部会,山陰海岸ジオパーク推進協議会、自然観察
指導員奈良連絡会,奈良教育大学,和歌山県立自然博物館,和歌山大学教育学部,鳥取県立博物館,鳥取大学地域学部,島根県立三瓶自然館,島根県高等学校理科教育協議
会生物部会,倉敷市立自然史博物館,岡山県自然保護センター,津黒いきものふれあいの里、広島県高等学校教育研究会理科部会生物部,山口県植物研究会,山口県立山
口博物館, 徳島県立博物館,徳島県植物研究会,香川大学教育学部,香川植物の会,松山東雲短期大学,愛媛県立総合科学博物館,高知県立牧野植物園,高知県自然観察指
導員連絡会,九州大学総合研究博物館,北九州市立いのちのたび博物館,西九州大学こども学部 ほか
うえ
む
上を向いてくっついている
うえ
上にななめになる
よこ
横になる
した
した
下にななめになる 下にそりかえる