小説家藤沢周平氏の記念館がOPENしました 鶴岡市立藤沢周平記念館 所在地/山形県鶴岡市 建築主/鶴岡市 敷地面積/ 1,718.95 ㎡ 工事種別/新築 用 途/文学館 主要構造/RC造、一部S造 最高高さ/ 10.65m 建築面積/ 716.16 ㎡ 延べ面積/ 928.81 ㎡ 竣 工/平成 21 年 5 月 OPEN/平成 22 年 4 月 藤沢周平氏の業績を顕彰し、 貴重な資料 と描かれた作品世界を後世に伝え残すこと、 「藤沢文学」 の原点とも言える鶴岡の自然と 歴史・文化への理解を深めることを目的に 「鶴 岡市立藤沢周平記念館」 が設立されました。 (鶴岡市資料 ) 鶴岡城の本丸に位置する藤沢周平記念館は、隣接する大正建築・大宝館や明治の名工高橋兼吉作の荘内神社などへの配慮 から四周に下屋状に低い屋根をめぐらせるとともに、松の大木をよけるために外壁をアルコーブ状に後退させたり、屋根を 斜めに切りこんだりしました。内部は高い吹き抜けをもつ細長いギャラリーと天井を低く抑えたロビーが L 型の骨格を成し ているが、それぞれ大宝館と城の土塁が正面に見えるように配置しました。これは道路の正面に山を配した城下町の町割の 方法を参照しました。また、建物全体が地域の伝統的工法である鞘堂方式を取っています。このように周辺環境や地域の伝 統・文化との関係性の中で外観や空間構成を決定することで、記念館は藤沢周平氏の故郷に脈々と流れる時間や文化的伝統 の系譜上に確かな存在感を獲得できると考えました。 旧宅の屋根瓦を再利用した坪庭 エントランスホールよりロビーを見る 旧図書館のオマージュであるサロン 1 0.529 ▽最高高さ 屋根:(下地)硬質木片セメント板t18 ゴムアスファルトルーフィング (仕上)フッ素樹脂ガルバリウム鋼板立ハゼ葺 1 屋根:(下地)硬質木片セメント板t18 ゴムアスファルトルーフィング (仕上)フッ素樹脂ガルバリウム鋼板立ハゼ葺 148 100 25 45 100 2,600 0.108 天井:(下地)押出発泡ポリスチレン板t40 GBt9.5 (仕上)杉縁甲板t15本実加工 化粧垂木(杉) 300 350 100 148 50 250 キャットウォーク ▽RF FL 展示室の地場産杉根太天井 壁:(下地)GBt12.5 (仕上)漆喰調珪藻土塗り 天井:(下地) 木質系不透湿板 t12 両面アルミフィルム貼り (仕上) 杉板 t10本実加工 200 300 125 0.18 床:(下地)木質系不透湿板t15 両面アルミフィルム貼り (仕上)ブナフローリング t15 無塗装研磨仕上げ乱尺貼 ▽2F FL 95 75 180 屋根:(下地)モルタル金ゴテ仕上げ ゴムアスファルトルーフィング (仕上)フッ素樹脂ガルバリウム鋼板立ハゼ葺 100 200 100 25 巾木:スプルス フィニッシュネイル止め 220 1,500 ライティングレール 天井:杉縁甲板 t=15(本実) 木材保護着色塗装 壁:(下地)GBラスボードt9.5 (仕上)現場塗り漆喰押えt13 95 300 60 2,900 展 示 室 床:(下地)押出発泡ポリスチレンフォームt25 制振合板 t12 目地部テープ貼り(チャンバー対応) (仕上)クリムクフローリングt15(フリーアクセスフロア) ギャラリー 天井:(下地)押出発泡ポリスチレン板t40 GBt9.5 (仕上)杉縁甲板 t15 本実加工 木材保護着色塗装 壁:(上部)GBt12.5EP (下部)杉板t15横羽目張り 木材保護着色塗装 4,155 化粧根太:杉集成材75×180 木材保護着色塗装 190 300 95 事 務 室 170 床:(下地)ケイカル板 (仕上)カーペットタイル(フリーアクセスフロア) SA 400 ピット 400 ピット 14,150 300 300 ピット 200 200 ピット 300 150 300 SAダクト 1,500 SAダクト ▽1F FL 150 50 1,750 壁:(下地)押出発泡ポリスチレン板t30 (仕上)GBt12.5EP パーテーション CH=3,250 外壁:(下地)断熱材 押出発泡ポリスチレン板t30 空気層 (仕上)押出成形セメント板 吹付タイル 1 壁:GBt12.5 GW t25 木ルーバー(杉) 25×50 10,650 特別収蔵庫 495 150 105 185 115 100 210 CH=2,700 壁:(下地)木質系不透湿板 t12 両面アルミフィルム貼り 無機質系中性調湿板t18 (仕上)杉板 t=10鎧張り フィニッシュネイル止め 1,005 3,200 290 300 200 3,750 外壁:(下地)硬質ウレタンフォーム吹付t30 押出成形セメント板t60 (仕上)杉板竪羽目張り本実加工 4,000 外壁:(下地)断熱材 押出発泡ポリスチレン板t30 空気層 (仕上)押出成形セメント板 木ルーバー(杉)木材保護着色塗装 2,700 ▽GL 地域の伝統工法・文化に学び、RC 造の 堅固な「蔵」(展示室・収蔵庫)を S 造の 軽やかな「鞘」(事務室、ギャラリーなど) が取り囲む現代的な鞘堂を提案しました。 伝統的な地域・風土の知恵を取り入れる ことで、資料保管に必要な安定した室内環 境と防火性能を満たすだけでなく時間とと もに培われてきた空間的豊かさ、品格を現 代に伝えることができると考えました。 6,800 23,650 S=1/80 2010.MAY HP http://www15.ocn.ne.jp/~takatani/ NEWS LETTER ㈱設計 ・ 計画高谷時彦事務所
© Copyright 2024 Paperzz