第47回日本映画祭開催のお知らせ 在サンクトペテルブルク日本国

第47回日本映画祭開催のお知らせ
在サンクトペテルブルク日本国総領事館
12月11日(水)~15日(日)まで,映画館「ロージナ」において当館及び国際交流基
金の共催で第47回日本映画祭が実施されます。
今回の映画祭では,最新の映画10作品が上映されます(以下上映映画のあらすじ)。
会場の「ロージナ」にてチケットの販売が開始されております。入場料及び上映スケジ
ュールは以下のとおりです。
会場地図のURL(ロシア語)を以下に添付いたしますので,皆様お誘い合わせの上,
是非ご来場ください。また,ロシアのご友人の方にもご案内頂ければ幸いです。
●上映スケジュール
12月11日(水)
19:00 オープニング
19:20 「わが母の記」
(入場無料)
12月12日(木)
13:30 「やじきた道中 てれすこ」(入場料:50ルーブル,小ホールでの上映)
17:00 「しあわせのパン」
(入場料:100ルーブル)
12月13日(金)
11:40 「おかえり はやぶさ」(入場料:50ルーブル,小ホールでの上映)
15:20 「必死剣 鳥刺し」
(入場料:100ルーブル)
17:20 「RAILWAYS 愛を伝えられない大人たちへ」(入場料:100ルーブ
ル)
12月14日(土)
14:00 「ALWAYS三丁目の夕日」
(入場料:100ルーブル)
16:30 「天地明察」
(入場料:100ルーブル)
12月15日(日)
14:35 「ひまわりと子犬の7日間」(入場料:100ルーブル)
16:40 「アントキノイノチ」
(入場料:100ルーブル)
●会場(Киноцентр «Родина»)住所:ул. Караванная д,12
http://maps.yandex.ru/-/CBe0yD9N
第 47 回日本映画祭上映映画あらすじ
『わが母の記』(原田眞人監督、2012 年、118 分)
監督・脚本 - 原田眞人
原作 - 井上靖『わが母の記 花の下・月の光・雪の面』(講談社刊)
プロデューサー - 石塚慶生
撮影 - 芦澤明子
美術 - 山崎秀満
照明 - 永田英則
衣装 - 宮本まさ江
編集 - 原田遊人
音楽 - 富貴晴美
伊上洪作(伊上家の長男、作家) - 役所広司
八重(伊上家の母) - 樹木希林
琴子(洪作の三女) - 宮﨑あおい
桑子(次女、自称古美術商) - 南果歩
志賀子(伊上家の長女) - キムラ緑子
郁子(洪作の長女) - ミムラ
紀子(洪作の次女) - 菊池亜希子
瀬川(編集者) - 三浦貴大
貞代(女中) - 真野恵里菜
美津(洪作の妻) - 赤間麻里子
隼人(伊上家の父) - 三國連太郎 ※2013 年 4 月 14 日に死去したため、これが
遺作となった。
1959 年。小説家の伊上洪作(役所広司)は、父・隼人(三國連太郎)の見舞いに行
った湯ヶ島の両親の家から東京の自宅に帰ってくる。妻の美津(赤間麻里子)、
長女の郁子(ミムラ)、二女の紀子(菊池亜希子)が、伊上の新作小説にせっせと
検印を捺している。それはベストセラー作家の家族の大切な仕事であったが、
三女の琴子(宮崎あおい)の姿はない。自室にこもって夕食にも降りて来ない琴
子に不満を募らせる伊上。深夜、持ち直したかに見えた隼人の訃報が入る。1960
年。父亡き後、伊上の妹・桑子(南果歩)が母・八重(樹木希林)の面倒を見てい
るが、八重の物忘れはますますひどくなっていく。1963 年。八重の誕生日に、
川奈ホテルに集まる一族。伊上のもうひとりの妹・志賀子(キムラ緑子)、夫の
明夫(小宮孝泰)、運転手の瀬川(三浦貴大)、秘書の珠代(伊藤久美子)も参加し
ての盛大なお祝い会。だが、八重の記憶はさらに薄れていた。1966 年。結婚し
た郁子が赤ん坊を抱いて里帰りした日、湯ヶ島は大騒ぎになっていた。八重が、
交通事故に遭って家で療養している明夫を罵倒するというのだ。しばらく伊上
が引きとることになるが、八重を冗談のタネにする家族に、琴子が突然怒り出
す。さらに話は伊上の子育て批判に発展、紀子までもが初めて父に反抗する。
日頃から家族を小説やエッセイのネタにする父への不満が一気に爆発したのだ。
琴子の提案で、八重は軽井沢の別荘で暮らし、琴子と瀬川、手伝いの貞代(真野
恵里菜)の 3 人で面倒を見ることに。1969 年。伊上が 5 歳の時から 8 年間、伊豆
の山奥の土蔵で彼を育てた曾祖父の妾・おぬいの五十回忌の法要で、顔を合わ
せる一族。琴子はプロの写真家になり、瀬川と付き合っている。紀子はハワイ
への留学を父に許される。八重は夜に徘徊するようになり、もう誰が誰かも分
からなくなっていた。ある朝、おぬいに息子を奪われたという八重の言葉に感
情を抑えられなくなった伊上は、初めて母と対決しようと「息子さんを郷里に
置き去りにしたんですよね」と問いつめる。しかし、八重の口からこぼれたの
は、伊上が想像もしなかったある“想い”だった。こらえきれず、母の前で嗚
咽する伊上。母との確執を乗り越え、晴れ晴れとした気持ちで紀子を送るハワ
イ行きの船に乗りこむ伊上。だが、伊上のもとに八重がいなくなったという知
らせが届く……。
『やじきた道中 てれすこ』(平山秀幸監督、2007 年、108 分)
[スタッフ]
監督=平山秀幸
脚本=安倍照雄
撮影=柴崎孝三
照明=上田なりゆき
録音=橋本文雄
[キャスト]
中村勘三郎
柄本明
小泉今日子
ラサール石井
笑福亭松之助
淡路恵子
[物語]
―――時は太平。大阪で“てれすこ”と呼ばれる不思議な生物が捕獲され、人々
の話題を集めていた頃。
江戸は品川の女郎屋「島崎」で、売れっ子花魁・お喜乃(小泉今日子)が、
自分に思いを寄せる新粉細工職人・弥次郎兵衛(中村勘三郎)に言い寄り、足
抜けの画策をしていた。人のいい弥次さんは惚れた女の頼みとあって二つ返事
で聞き入れる。と、その時、部屋の窓外に首をくくろうとしている男が?!
なんと、それは弥次さんと幼馴染みの喜多八(柄本明)だった!売れない歌
舞伎役者の喜多さんは、舞台で大失態を演じてしまい、生きる気力を無くして
いたのだ。
思わぬ形で再会した幼馴染みの弥次さん喜多さん。知恵を絞ってお喜乃の足
抜けを手伝い江戸を脱出。こうして三人の珍道中が始まるが…。
『しあわせのパン』(三島有紀子監督、2012 年、114 分)
[スタッフ]
プロデューサー=森谷雄、遊佐和彦、岩浪泰幸
監督・脚本=三島有紀子
音楽=安川午朗
企画=鈴井亜由美
撮影=瀬川龍
[キャスト]
原田 知世 = 水縞りえ
大泉 洋 = 水縞尚
森 カンナ = 齊藤香織
[解説]
北海道の実在のパンカフェをモデルにしたハートフルドラマ。経営者夫婦と来
訪者たちの日常を、四季の風景や料理シーンなども盛り込んで温かく描く。監
督・脚本はNHKのドキュメンタリーを多く手がけ、本作が長編映画デビュー作と
なった三島有紀子。
東京から洞爺湖のほとりに移住し、宿泊施設付きのパンカフェを始めた水縞(大
泉洋)とりえ(原田知世)。穏やかで働き者の彼らは、店を訪れる訳ありの人々
を笑顔でもてなす。
『おかえり、はやぶさ』(本木克英監督、2012 年、114 分)
監督: 本木克英
プロデューサー: 田村健一、野地千秋、三好英明
製作総指揮: 迫本淳一
ラインプロデューサー: 小松次郎、山田彰久
脚本: 金子ありさ
撮影: 藤澤順一
美術: 西村貴志
編集: 川瀬功
音楽: 冨田勲
大橋健人 - 藤原竜也: JAXA エンジニア助手。
野村奈緒子 - 杏: 新人理学博士。
大橋伊佐夫 - 三浦友和: 健人の父。火星探査機「のぞみ」プロジェクトマネ
ージャー。
岩松風也 岩松多美 岩松大吾 天野克也 山田幸一 大橋小夜子
江本智彦 増沢公孝 -
前田旺志郎: 母・多美の病気からの回復を「はやぶさ」に託す。
森口瑤子: 風也の母。
田中直樹: 健人の同僚。多美の夫で風也の父。
カンニング竹山: 臼田観測所職員。
豊原功補: イオンエンジン・チームリーダー。
- 宮崎美子: 伊佐夫の妻。
大杉漣: 「はやぶさ」プロジェクトマネージャー。
中村梅雀: JAXA 対外協力室長。
文部科学大臣 - 岸本加世子
与党幹事長 - 鶴田忍: 2005 年の新語・流行語大賞を「小泉劇場」で受賞。武
部勤がモデル。
文部科学省職員 - 金田明夫
JAXA 職員 - 岡田圭右: 小学校でのロケット発射イベント担当。
臼田観測所職員 - 村井美樹
JAXA 職員 - 石丸謙二郎
2003 年 5 月 9 日。“小惑星イトカワのカケラを拾って地球に持ち帰る”という、
成功すれば人類初の快挙となるミッションを帯びて、鹿児島県内之浦から、小
惑星探査機“はやぶさ”が打ち上げられた。このプロジェクトには、プロジェ
クトマネージャーの江本智彦(大杉漣)のもと、若手スタッフとしてエンジニ
ア助手の大橋健人(藤原竜也)、新人理学博士の野村奈緒子(杏)らも参加して
いた。同年 12 月。“はやぶさ”が順調な航行を始めた頃、打ち上げから 5 年半
を経過した火星探査機“のぞみ”が、度重なるトラブルと故障のため、プロジ
ェクトを終了。火星に辿り着くことなく宇宙に消えた。プロジェクトマネージ
ャーだった健人の父・伊佐夫(三浦友和)は、税金を無駄にしたと、非難の矢
面に立たされる。打ち上げから 2 年。いつの間にか“はやぶさ”は、宇宙に夢
を抱く人々が願いを託す存在となっていた。健人の同僚、大吾(田中直樹)の
息子・風也(前田旺志郎)も、母・多美(森口瑶子)の病気の回復を“はやぶ
さ”プロジェクトの成功に託していた。そんな風也を励ます健人の悩みは、父
のこと。人生の大半を“のぞみ”に賭けてきた父は引退し、自分を責め続けて
いた。世間との関わりを避けて、同じ道を進む息子の健人にさえ心を開こうと
しない……。2005 年 11 月。イトカワ付近に到着した“はやぶさ”だったが、姿
勢を崩して不時着。リスクを冒して 2 回目のタッチダウンに挑み、見事成功さ
せる。さらに、燃料漏れや通信途絶といった度重なるトラブルを、チームワー
クとアイデアで奇跡的に乗り越え、“はやぶさ”は地球を目指す。その奇跡は、
“はやぶさ”を見守る人々にもそれぞれの形で広がっていく。伊佐夫は社会復
帰を決意、奈緒子からの講演会の依頼を引き受ける。多美の手術も成功。そし
て、2010 年 6 月 13 日。ボロボロになりながら懸命に飛んだ“はやぶさ”は、つ
いに地球へ辿り着く……。
『必死剣
鳥刺し』(平山秀幸監督、2010 年、114 分)
[スタッフ]
プロデューサー=江原信也
監督=平山秀幸
原作=藤沢周平
脚本=伊藤秀裕
脚本=江良至
撮影=石井浩一
プロダクション・デザイン=中澤克巳
照明=椎原教貴
音楽=EDISON
[キャスト]
豊川悦司 = 兼見三左エ門
池脇千鶴 = 里尾
吉川晃司 = 帯屋隼人正
江戸時代。東北の海坂藩で近習頭取を努める兼見三左エ門(豊川悦司)には、
決して消えることのない暗い過去があった。三年前、藩主である右京太夫(村
上淳)の愛妾、連子(関めぐみ)を刺殺したのだ。当時、政治に興味を持つ連
子が右京を通じて藩政に口出ししていることは周知の事実。冷酷で恣意的なそ
の進言は悪政の元凶となっていたが、独善的な右京の存在もあり、逆らえる者
はいなかった。連子の言葉ひとつで人命さえも奪われてゆく毎日。城下の空気
は重苦しさを増していた。三左エ門が連子を刺殺したのはそんな時だった。最
愛の妻、睦江(戸田菜穂)を病気で亡くした三左エ門にとって、それは死に場
所を求めての行動だったが、下されたのは意外にも寛大な処分。一年の閉門後、
再び藩主の傍に仕えることに。釈然としない想いを抱きつつも、亡き妻の姪で
ある里尾(池脇千鶴)の献身によって、再び生きる力を取り戻してゆく。だが
彼は、連子亡き後も変わらぬ窮状を目の当たりにして、日々、自問自答を続け
ていた。自分の行為の意味、そしてそれが藩の役に立ったのか…?そんなある
日、三左エ門は中老の津田民部(岸部一徳)から、右京暗殺計画の情報を入手
したと聞かされる。民部こそ、連子刺殺事件で三左エ門の斬首刑を止まらせた
人物。今またこの重大事を明かしたのは、
“鳥刺し”という技を持つ天心独名流
の剣豪、三左エ門に対して、計画を阻止することで藩への貢献の機会を与える
ためだった。そして、討つべき相手は直心流の達人、帯屋隼人正(吉川晃司)。
右京太夫の従弟であり、臆することなく苦言を呈する唯一の存在だったが、今
では決定的な対立が生じていた。
“負の過去”と向き合う時が来たことを悟った
三左エ門は、藩命に従うことを決意。自分の進む道を見極めた彼は、里尾の愛
をも真正面から受け止める。やがて訪れる隼人正との決着の日。三左エ門を過
酷な運命が待ち受けていた……。
『RAILWAYS
123 分)
愛を伝えられない大人たちへ』(蔵方政俊監督、2011 年、
製作総指揮 - 阿部秀司
監督 - 蔵方政俊
脚本 - ブラジリィー・アン・山田、小林弘利
音楽 - Nick Wood
滝島徹 - 三浦友和
滝島佐和子 - 余貴美子
片山麻衣 - 小池栄子
小田友彦 - 中尾明慶
井上信子 - 吉行和子
片山光太 - 塚本高史
島村洋二 - 岩松了
河野啓司 - 徳井優
楠木雅也 - 中川家礼二
深山朋香 - 仁科亜季子
沢田良子 - 清水ミチコ
出前のオヤジ - 立川志の輔
吉原満 - 米倉斉加年
冴木俊也 - 西村雅彦
滝島徹(三浦友和)は鉄道運転士として仕事一筋の日々を過ごし、59 歳になっ
た。55 歳になった妻・佐和子(余貴美子)は、専業主婦として徹を支えてきた。
徹が 1 か月後に定年退職を控え、夫婦で第 2 の人生をスタートさせようとして
いたある日、佐和子が結婚するときに辞めた看護師の仕事を再開すると宣言す
る。しかし徹は佐和子の申し出を理解せず、2 人は口論となる。思わず家を飛び
出した佐和子と徹の溝は深まる一方で、ついに佐和子は離婚届を徹に手渡す。
これからの人生は妻のためにと思っていた徹に対し、自分の人生を生きたいと
願った佐和子。佐和子には、徹の知らないある理由があった。そばにいるのが
当たり前すぎて、本当の気持ちを言葉にできない 2 人に、ひとり娘とその夫、
徹の同僚や部下、佐和子が担当する患者一家の人生が交錯していく。こうして
徹と佐和子は、思ってもみなかった第 2 の人生の出発点にたどりつく。
『ALWAYS 三丁目の夕日'64』(山崎貴監督、2012 年、142 分)
[スタッフ]
監督=山崎貴
プロデューサー=安藤親広、高橋望、飯沼伸之
エグゼクティヴ・プロデューサー=阿部秀司、奥田誠治
原作=西岸良平
脚本=古沢良太、山崎貴
音楽=佐藤直樹
撮影=柴崎幸三
照明=水野研一
録音=鶴巻仁
美術=上條安里
装飾=龍田哲児
VFX ディレクター=渋谷紀世子
編集=宮島竜治
音響効果=柴崎憲治
[キャスト]
吉岡秀隆 = 茶川竜之介
堤真一 = 鈴木則文
小雪 = 茶川ヒロミ
[物語]
昭和39年(1964年)――東京オリンピックが開催されるこの年。オリンピッ
クを控えた東京は、ビルや高速道路の建築ラッシュとなり、熱気に満ち溢れて
いました。そんな中、東京下町の夕日町三丁目では、5年前と変わらず、個性豊
かな住民たちが元気に暮らしています。
小説家の茶川竜之介(吉岡秀隆)は、ヒロミ(小雪)と結婚し、高校生にな
った古行淳之介(須賀健太)と3人で仲良く生活していました。茶川商店の一角
は改装され、ヒロミがおかみを務める居酒屋「新山藤」ができています。ヒロ
ミは身重で、もうすぐ家族が一人増える様子。茶川は、「冒険少年ブック」の
看板作家として、連載を続けていますが、新人小説家の作品に人気を奪われつ
つありました。編集者の富岡(大森南朋)から、「もっと新しい雰囲気で」と
言われた茶川は、またまたスランプ気味……。
一方、鈴木則文(堤 真一)とその妻・トモエ(薬師丸ひろ子)、一人息子の
一平(小清水一揮)、住み込みで働く星野六子(堀北真希)が暮らす鈴木オー
トは、順調に事業を拡大し、店構えも立派なものに。六子にも後輩の従業員が
でき、厳しく指導をする姿はすっかり一人前。彼女無しでは鈴木オートの仕事
は回らないほどです。そんな六子は、毎朝おめかしをして家を出て行きます。
それは、通勤途中の医者・菊池孝太郎(森山未來)とすれ違い、朝の挨拶をか
わすためでした。六子のほのかな恋心を温かく見守るのは、大田キン(もたい
まさこ)。そして、小児科医・宅間史郎(三浦友和)は、今日も町の人のため
に診療を続けています。
そんな折、茶川が隠していた、とある電報をヒロミが見つけてしまいます。
果たして電報の主は誰なのでしょう? また、新人小説家の意外な正体とは?
一方、六子の恋の行方は? そして、三丁目の人たちにはどんな未来が待ち受
けているのでしょうか?
『天地明察』(滝田洋二郎監督、2012 年、141 分)
監督 - 滝田洋二郎
脚本 - 滝田洋二郎、加藤正人
音楽 - 久石譲
撮影 - 浜田毅
安井算哲(渋川春海) - 岡田准一(V6)
えん〔算哲の妻〕 - 宮崎あおい
村瀬義益〔えんの兄〕 - 佐藤隆太
関孝和 - 市川猿之助[3]
水戸光圀〔算哲の庇護者〕 - 中井貴一
江戸時代前期。安井算哲(岡田准一)の生まれた安井家は将軍に囲碁を教える
名家であるものの、算哲自身は出世欲のない不器用な男だった。星の観測と算
術の問いを解くことが好きで、あまりにも熱中しすぎて周囲が見えなくなるこ
ともしばしばだった。算哲は形ばかりの勝負となった囲碁に次第に疑問を抱き、
真剣勝負の場に身を置きたいとの願いを持つようになる。そんな算哲を、将軍・
徳川家綱の後見人である会津藩主・保科正之(松本幸四郎)は暦の誤りを正す
任に抜擢する。800 年にもおよび使われてきた中国・唐の時代の暦がずれてきた
ため新しい暦を作るというこの計画には、星や太陽の観測をもとに膨大な計算
を必要とし、さらには本来なら朝廷の司る改暦に幕府が口を出すという朝廷の
聖域への介入という問題をはらんでいた。算哲は師や友人、算哲を慕いやがて
妻となったえん(宮崎あおい)や、彼のよき理解者であった水戸光圀(中井貴
一)らに支えられながら、この難関に誠実に取り組んでいく……。
『ひまわりと子犬の 7 日間』(平松恵美子監督、2013 年、117 分)
監督・脚本 - 平松恵美子
原案 - 山下由美『奇跡の母子犬』
企画 - 田沢連二
プロデューサー - 石塚慶生、住田節子
撮影 - 近森眞史
照明 - 渡邊孝一
音楽 - 寺嶋民哉
美術 - 西村貴志
神崎彰司(宮崎県東部保健所 職員) - 堺雅人
五十嵐美久(五十嵐ペットクリニック獣医師) - 中谷美紀
安岡(宮崎県東部保健所 職員) - でんでん
佐々木一也(宮崎県東部保健所 職員) - 若林正恭(オードリー)
長友孝雄(ひまわりの飼い主) - 夏八木勲
長友光子(孝雄の妻) - 草村礼子
松永議員(市議会職員) - 左時枝
神崎里美(彰司の娘・小学 5 年生) - 近藤里沙
神崎冬樹(彰司の息子・小学 1 年生) - 藤本哉汰
神崎千夏(彰司の妻・故人) - 檀れい
桜井(宮崎県東部保健所 職員 彰司の上司) - 小林稔侍
神崎琴江(彰司の母) - 吉行和子
ある冬の日、保健所に生まれて間もない子犬たちとその母犬が連れてこられる。
母犬は近づく人があれば激しく吠え、子犬たちを命がけで守ろうとしていた。
普段から殺処分される犬を一匹でも減らそうと里親探しに奔走する職員の神崎
彰司(堺雅人)はこの様子を見て、この母犬と子犬の命を守ろうと決心する。
殺処分までは 7 日間。このわずかな期間に、新たな飼い主を見つけて人のもと
で暮らせる犬として譲渡できるようにするのは至難の業である。しかし神崎は
母犬が子犬を愛する様子を見て、母犬はかつて人に大切にされていたのではな
いかと思う。神崎は妻を事故で亡くしており、命の尊さを知る娘からも母犬と
子犬が一緒にいられるようお願いされる。神崎は規則を破り収容期間を延長。
また太陽の下で暮らせるように母犬に「ひまわり」と名前をつけ、母犬の心を
なんとか開かせようとするが、期限は刻一刻と迫っていた……。
『アントキノイノチ』(瀬々敬久監督、2011 年、131 分)
原作 - さだまさし
監督 - 瀬々敬久
脚本 - 田中幸子、瀬々敬久
音楽 - 村松崇継
永島杏平(遺品整理業者「クーパーズ」アルバイト) - 岡田将生
久保田ゆき(遺品整理業者「クーパーズ」アルバイト) - 榮倉奈々
松井新太郎(杏平の高校時代の同級生) - 松坂桃李
山木信夫(杏平の高校時代の同級生) - 染谷将太
萩原先生(杏平の高校時代の山岳部顧問) - 津田寛治
佐相(遺品整理業者「クーパーズ」社員) - 原田泰造(ネプチューン)
古田(遺品整理業者「クーパーズ」社長) - 鶴見辰吾
永島信介(杏平の父親) - 吹越満
逸美(杏平の母親) - 洞口依子
大沢稔(遺族) - 堀部圭亮
井上正志(遺族)- 柄本明
岡島あかね(遺族)- 檀れい(友情出演)
美智子(遺族) - 宮崎美子
高校時代に親友を“殺した”ことがきっかけで、心を閉ざしてしまった永島杏
平(岡田将生)は、父・信介(吹越満)の紹介で遺品整理業“クーパーズ”で働く
ことになる。社長の古田(鶴見辰吾)は「荷物を片付けるだけではなく、遺族が
心に区切りをつけるのを手伝う仕事だ」と杏平を迎える。先輩社員・佐相(原田
泰造)、久保田ゆき(榮倉奈々)とともに現場に向かった杏平。死後 1 ヶ月経って
遺体が発見されたその部屋では、ベッドは体液で汚れ、虫がチリのように部屋
中に散乱していた。最初は誰もが怖気づくという現場に杏平は黙って向き合う
が、ゆきに遺品整理のやり方を教わっている最中、彼女の手首にリストカット
の跡を見つける……。3 年前。生まれつき軽い吃音のある杏平は、高校時代、同
じ山岳部の松井(松坂桃李)たちに陰でからかわれていた。そんな中、松井によ
る陰湿ないじめと周囲の無関心に耐えられなくなった山木(染谷将太)が飛び降
り自殺をする。その後、松井の悪意は表立って杏平へと向かい、何も抵抗でき
ない杏平だったが、登山合宿で松井と二人きりになった時にふと殺意が生まれ
る。崖から足を踏み外した松井を突き落とそうとする杏平。結局、杏平は松井
を助けるが、松井は「滑落した杏平を助けたのは自分だ」と周囲にうそぶく。
だが文化祭当日、山岳部の展示室には松井を助ける杏平の写真が大きく飾られ
ていた。顧問の教師が撮影していたのだ。それは、教師や同級生たちが松井の
悪意や嘘を知っていながら、それを見過ごしていたという証拠だった。杏平は
再び松井に殺意を抱き「なんで黙ってるんだよ」と叫びながら松井に刃を向け
た……。ある日、ゆきは仕事中に依頼主の男性に手を触られ、悲鳴をあげ激し
く震えた。心配した杏平は、仕事帰りにゆきを追いかけ、彼女はためらいなが
らも少しずつ自分の過去に起きた出来事を杏平に告げる。そのことでゆきは自
分を責め続けていた。なぜ自分は生きているのか。自分の命は何なのか。何か
を伝えようとするが言葉が見つからない杏平。そして、ゆきは杏平の前から姿
を消した……。