CEDXMを活用したビジネスレポート CEDXMを活用する CEDXMは木造住宅の意匠CADとプレカットCAD/CAMを連携させるための標 準データ仕様である。 通常こうした標準仕様を作成した機関では、仕様書を有償でオープンにして、しかもデ ータの適合性を評価する規格ポリス機能を有しているが、CEDXMは今のところそのど ちらも持ち合わせていない。 そのため、一体どんなデータが意匠CADから掃き出され、プレカットCAD/CAM に渡されているか、勝手に解読するしかない。 幸い、CEDXMはXML(Extensible Markup Language)で記述されているので、誰で も読むことができ、しかも<開始タグ>データ</終了タグ>というように構造化されて 表現されているので、その意味の理解も容易である。 例えば、部屋データは次のように記述されている。 <名称>寝室</名称><種類><コード>3</コード><名称/></種類><壁区分><コード>2</コー ド><名称/></壁区分><壁仕上げ><コード/><固定荷重/></壁仕上げ><床高>673</床高><床 仕上げ><コード/><固定荷重/></床仕上げ><天井高>3073</天井高><天井仕上げ><コード /><固定荷重/></天井仕上げ><領域 2D 点数="4" 点列="6750,11000 6750,7500 9500,7500 9500,11000"/></部屋> また、構造材のデータは、次のようになっている。 <横架材 ><層 >2</層 ><ID>A3445142-693F-4B1D-85B0-3CA2E62B7477</ID><種類 ><コー ド >4</ コ ー ド >< 名 称 /></ 種 類 >< 形 状 >< コ ー ド >1</ コ ー ド >< 名 称 /></ 形 状 >< 寸 法 >< 寸 法 1>105</寸法 1><寸法 2>150</寸法 2></寸法><樹種>レッドウッド</樹種><等級>集成材</等級>< 化粧/><始端 3D 点="16000,11000,3630"><形状><コード/><名称/></形状><補正値>0</補正 値></始端 3D><終端 3D 点="15000,11000,3630"><形状><コード/><名称/></形状><補正値 >0</補正値></終端 3D> CAD/CAMに詳しくない人でも、これを見ればデータの中身がどうなっているか、 おおよそ理解してもらえるに違いない。 CEDXMを活用したビジネスレポート CADに詳しい人ならば、1週間もあればこのデータを取り込んで、同じXMLを使っ たVRMLやW3Dの3次元データへのコンバータを作ることができ、任意の位置から見 ることができる住宅のウォークスルーモデルのソフトを作ることができる。 しかもCEDXMは、部品のメーカーや型番まで表現できるので、単に意匠CADとプ レカットCAD/CAMのリンクだけでなく、住宅生産関係者の間の標準データ仕様とし て利用できる。 そのためには上流から下流に向かって、データを取り込むだけでなく、それぞれの段階 で校正確定したデータを掃き出す必要がある。 例えば意匠CADから出される横架材のCEDXMデータは、芯止めになっているが、 プレカットCAD/CAMで勝ち負けを決めたり、結合したりする。 その結果を校正してより現実的になったデータがCEDXMとして掃き出されると、さ らにその下流で利用することが可能となる。一部のプレカットCAD/CAMでは、そう したCEDXMデータの掃き出しができるようになっている。
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