第14章 安全監査

2013 年度安全報告書
神戸 - 鹿児島
66,035
130,210
1,164
神戸 - 石垣
42,509
110,915
神戸 - 茨城
110,876
192,886
373
1,453
千歳 - 茨城
91,668
173,835
1,217
千歳 - 仙台
241,050
中部 –千歳
117,084
189,677
278,976
2,051
1,454
中部 - 那覇
268,446
377,796
1,452
那覇 - 茨城
44,026
70,917
230
那覇 - 宮古
46,081
79,251
1,272
那覇 - 石垣
72,233
165,668
1,983
石垣 – 成田
合計
69,825
156,227
440
6,973,514
10,172,711
56,009
旅客キロ、座席キロ:x1,000
第3章
安全上の支障を及ぼす事態の報告(法第 111 条の 4)に関する事項
航空法第 111 条の 4 に規定する「航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態」(事故、重大イ
ンシデントおよびその他の安全上のトラブル)の発生状況
(1) 航空事故・重大インシデント(安全上の重大性や社会的反響が大きかった事態)
2013 年度においては、航空事故、ならびに重大インシデントはありませんでした。
(2) 安全上のトラブルの種類別、機種別の発生状況
発生件数合計: 167 件
2013 年 4 月 1 日から 2014 年 3 月 31 日までに発生した安全上のトラブルは以下のとおりです。
2013 年度トラブルの種類別発生件数(すべてボーイング 737 型機での発生事例)
事態
航空機の損傷
計
被雷による機体の損傷
25
鳥衝突による機体の損傷
2
異物による機体の損傷(FOD)
1
9
2
3
警報機能の不具合(TCAS* 、GPWS* 、PWS* )
60
機内放送装置の不具合
4
逆推力装置システム不具合
9
操縦系統の作動の制限、固着、鈍い反応又は反応の遅れ
5
着陸装置又は脚格納室扉の不確実な引込
2
キャビン・ドア又は操縦室窓の不具合
4
燃料計の不具合
1
非常用照明灯等の不具合
15
与圧系統の不適切なままの操縦
1
航空機用救命無線機(ELT)のアンテナの不具合
1
運用限界の超過、または経路もし
運用限界の超過
1
くは高度の逸脱
高度の逸脱
1
航空機衝突防止装置(TCAS)による回避操作
19
離陸中断(RTO)
1
システムの不具合
非常装置の不具合または不適切な
操作
緊急の操作を要した事態
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2013 年度安全報告書
その他
喫煙行為に伴う化粧室内の煙検知器の作動及び不作動
2
片方のエンジンの一時的な推力低下
1
整備委託先作業による不具合
1
定時整備における部品の誤装着
2
製造元における部品の誤装着
1
合計件数
*1
167
TCAS(航空機衝突防止装置: Traffic alert and Collision Avoidance System)
航空機衝突防止装置(TCAS)とは、他の航空機から発信される信号を受信して、異常接近や空中衝突の恐
れのある航空機の飛行情報及び衝突回避に必要な指示を運航乗務員に指示することにより、空中衝突を未然
に防止するための機上搭載装置をいいます。
なお TCAS の指示には、次図のように通常の管制指示に従った正常運航においても、相手機との位置や
速度関係によって回避指示が作動することがあります。
*2
GPWS(対地接近警報装置: Ground Proximity Warning System)
対地接近警報装置(GPWS)とは、航空機が地面や海面に近づいた場合に警報を発する装置です。弊社では、
本装置をさらに発展させ、地形や空港の位置と周辺の障害物のデータを搭載した EGPWS(Enhanced
GPWS)を全機に装備しております。
*3
PWS(ウィンドシア予知型検知警報装置: Predictive Windshear System)
風向風速が急激に変化する現象をウィンドシアといいます。激しいウィンドシアに航空機が遭遇すると、航
空機のコントロールができなくなる危険性があります。弊社では、ウィンドシアの発生を事前に検知する装
置を全機に装備しております。
(3) 航空機の正常な運航に安全上の支障を及ぼす事態の原因と再発防止のために講じた措置
上記、トラブルについては、それぞれの発生事象に応じ、装置や機器の交換および動作点検を実
施し、正常な状態に復旧したことを確認するとともに、他の機材についても予防的な点検を実施
し同種トラブルの再発防止を図り、それぞれに対応した措置を行いました。なお、主な事態の原
因は以下のとおりです。
主な事態
原因
警報機能の不具合(TCAS)(36 件)
特定コンピューター及びアンテナの不良、コンピューターの一時的な不具合
警報機能の不具合(GPWS)(13 件)
コンピューターの不具合、コンピューターの一時的な内部不具合
警報機能の不具合(PWS)(11 件)
ウェザーレーダーの不具合
航空機衝突防止装置(TCAS)による回
管制機関から指示された経路上の自機に対し、脅威機の存在を知らせる航空
避操作(19 件)
機衝突防止装置(TCAS)が作動し、回避操作を実施
非常用照明灯等の不具合(15 件)
非常用照明灯の電球切れ又はバッテリーパックの容量の不足
逆推力装置の格納システム不具合
センサーの誤検知、レバーのロック機構の不良
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2013 年度安全報告書
(9 件)
(4) 2013 年度(2013.04.01~2014.03.31)総括
2013 年度の法第 111 条の 4 に規定される報告事態は 167 件となりました。
事態別では、「警報機能の不具合」が最も多く、60 件発生しました(前年度の発生件数 89 件)。
内訳としては、
「航空機衝突防止装置(TCAS)の不具合 36 件、
「対地接近警報装置(GPWS)
の不具合」11 件、
「ウィンドシア予知型検知警報装置(PWS)の不具合」13 件であり、いずれ
も特定の製造元の装備品によるものでした。
続いて、多く発生していたのが「航空機衝突防止装置(TCAS)による回避操作」(発生件数 19
件)でした。
これからも不具合事態に対する原因究明及び対策を図り、不具合事態の低減に尽力いたします。
第 4 章 輸送の安全を確保するために講じた措置
4-1 国から受けた行政処分
行政処分に該当する事例はありませんでした。
4-2 安全管理目標
2013 年度の安全管理目標および実績評価、2014 年度の安全管理目標は以下のとおりです。
(1) 2013 年度安全管理目標達成度評価
①
基本動作の励行と確認行為の徹底
「航空事故ゼロ」
航空事故はゼロで、目標は達成されました。
「不具合事象の発生全社目標総数 20 件以内」
2013 年度のヒューマンエラーに係る不具合事象は、36 件でした。この主たる背景は生産規
模の拡大に加え、以下の取り組みにより『報告の文化』が醸成された結果と考えられます。
・ 2013 年度に 36 回実施した安全プロモーション活動等による報告文化の啓蒙
②
管理職による安全姿勢の確立と職場規律の向上
2013 年度は、航空機に関わる事故や人身事故もなく、所属社員一人ひとりが、過去の不具合事
象を繰り返して学び続け日常業務に結びつける環境を管理職が率先して醸し出す活動を具体的
に織り込むこととしました。
③
2013 年度安全管理目標の総括
2013 年度も年間を通して「基本動作の励行」と「確認行為の徹底」を業務の基本姿勢と位置付
けて活動を展開したものの、不具合事象の発生件数は全社総計で 36 件となり、年間目標の 20
件以下を達成することはできず、2012 年度の 32 件を 4 件上回る結果となりました。しかし、
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