Small Voice 細き 聲 聖書研究

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ほ そ き こえ
Small Voice
細き聲
聖書研究
大いなる強き風山を裂き岩石を砕きしが風の中にはエホバ在さざりき、風の後に地震ありしが地震の中にはエホバ在さざりき。
又地震の後に火ありしが、火の中にはエホバ在さざりき、火の後に静なる細微き声ありき。
列王記略上19:11、12 明治元訳聖書
日本学生宣教会
マタイによる福音書
10章10節
福音書縦観 「宣教 ⅰ」 マタイ10:5~15
マタイ10:5~15 マルコ6:7~11 ルカ9:1~5、10:1~2,4~12
Matt.10:10 旅行のための袋も、二枚の下着も、くつも、つえも持って行くな。働き人がその食物を得るのは当然
である(6:8 また旅のために、つえ一本のほかには何も持たないように、パンも、袋も、帯の中に銭も持たず、 6:9
ただわらじをはくだけで、下着も二枚は着ないように命じられた。 マルコ 6:8~9
9:3 言われた、
「旅のため
に何も携えるな。つえも袋もパンも銭も持たず、また下着も二枚は持つな ルカ 9:3 10:4 財布も袋もくつも持
って行くな。だれにも道であいさつするな ルカ 10:4)
。 口語訳聖書
†
日本語訳聖書 マタイ10:10
【漢訳聖書】
Matt. 10:10 或行嚢、或二衣、或履、或杖、蓋工得其値、宜也。
【明治元訳】
Matt. 10:10 行囊(たびぶくろ)二の裏衣(したぎ)履(くつ)杖(つえ)も亦然(しかり)そは工人(はたらくもの)の其食
物(しよくもつ)を得(うる)は宜(うべ)なり
【大正文語訳】
Matt. 10:10 旅の嚢も、二枚の下衣も、鞋も、杖ももつな。勞動人の、その食物を得るは相應しきなり。
【ラゲ訳】
Matt. 10:10 旅嚢も二枚の下着も、沓も杖も亦同じ、其は働く人は其糧を受くるに價すればなり。
【口語訳】
Matt. 10:10 旅行のための袋も、二枚の下着も、くつも、つえも持って行くな。働き人がその食物を得るのは当
然である。
【新改訳改訂3】
Matt. 10:10 旅行用の袋も、二枚目の下着も、くつも、杖も持たずに行きなさい。働く者が食べ物を与えられる
のは当然だからです。
【新共同訳】
Matt. 10:10 旅には袋も二枚の下着も、履物も杖も持って行ってはならない。働く者が食べ物を受けるのは当然
である。
【バルバロ訳】
Matt. 10:10 旅袋も、二枚の上着もくつもつえも持ってはならぬ。働く人は自分の糧を受ける権利がある。
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【フランシスコ会訳】
Matt. 10:10 旅行袋を持つな。重ね着もせず、はきものもはかず、杖も持ってはならない。働く人が生活のかて
を得るのは当然だからである。
【日本正教会訳】
Matt. 10:10 行嚢をも二の衣をも履をも杖をも執る勿れ、蓋勞する者の其糧を得るは宜しきなり。
【塚本虎二訳】
Matt. 10:10 旅行には旅行袋も、着替えの下着も、靴も、杖も(なんの用意も)いらない。働く者が食べ物をい
ただくのは当然だから。
【前田護郎訳】
Matt. 10:10 道中に旅行袋も、着替えの肌着も、靴も杖も持つな。働き人はなりわいへの資格があるから。
【永井直治訳】
Matt. 10:10 旅路のために糧袋(かてぶくろ)をも、また二つの下衣をも、また鞋をも、また杖をも[用意する]
勿れ。そは働き人はその食物の値あればなり。
【詳訳聖書】
Matt. 10:10 旅行に糧食袋<すだ袋>も、二枚の下着も、くつも、一本のつえも持ってはいけない。働き人が自
分のささえ<自分の生活費、自分の食物>を受けるのは当然だからである。
†
ギリシャ語聖書
Matt. 10:10
†
Interlinear
mh. ph,ran eivj o`do.n mhde. du,o citw/naj mhde. u`podh,mata mhde. r`a,bdon¥ a;xioj ga.r o` evrga,thj th/j trofh/j auvtou/Å
mh.
ph,ran
not
a wallet
eivj
for
a;xioj ga.r
o`
for worthy[is]
the
o`do.n
mhde.
du,o
[the]way
nor
two
evrga,thj
th/j
workman of the
citw/naj
tunics
trofh/j
auvtou/Å
food
of him.
mhde.
u`podh,mata
mhde.
nor
sandals
nor
r`a,bdon¥
a staff;
私訳(詳訳)
【私訳】 「旅には革袋も[持っては]ならない。二枚の下着も[持っては]ならない。履物も[持っては]ならな
い。杖も[持っては]ならない。というのは働き人(労働者、行為者)は彼の食べ物にふさわしい(受けるの
は当然である)」
†
新約聖書ギリシャ語語句研究
【旅には】 永井訳「旅路のために」
【旅】 o`do.n o`do,j ホドス hodos {hod-os‘} (n-af-s 名詞・対女単)
1)道、道路、通路、通り 2)旅、旅路、行路、旅行、旅程、歩行 3)生き方、行為、やり方、方法
【には】 eivj eivj エイス eis {ice} (pa 前置詞・対)
1)~の中へ 2)~へ 3)~まで 4)~のために 5)~に対して 6)~に向かって 7)
~を目標にして 8)の間に
【袋も】 ph,ran ph,ra ぺーラ
pēra {pay‘-rah} (n-af-s 名詞・対女単)
1)(食糧を入れる)皮袋 2)(財布用の)袋 3)(乞食僧が喜捨を受ける為の)袋 4)革の子袋
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【ならない】 Mh. mh, メー
1)~ない
mē {may}
(qn 不変詞・否定)
【二枚の下着も】
【二枚の】 du,o du,o ドゆオ duo {doo‘-o } (a-cam-p 数詞・対男複)
1)二人 2)二つの 3)両
【下着も】 citw/naj citw,n きトーン chitōn {khee-tone‘} (n-am-p 名詞・対男複)
1)下着、肌に直接着る 2)肌着 3)衣服 4)被うもの、被覆
【ならない】 mhde. mhde, メーデ
mēde {may-deh‘} (cc 接続詞・等位)
1)また~してはいけない 2)そして~ない、また~でない 3)~でもない、~でさえもない
【履物も】 u`podh,mata u`po,dhma
ヒゆポデーマ hupodēma {hoop-od‘-ah-mah}
(n-an-p 名詞・対中複)
< u`po, 下に + de,w 結びつける
1)サンダル 2)はきもの 3)わらじ 4)靴
【ならない】 mhde. mhde, メーデ
mēde {may-deh‘} (cc 接続詞・等位)
1)また~してはいけない 2)そして~ない、また~でない 3)~でもない、~でさえもない
【杖も】 r`a,bdon r`a,bdoj ¥ ラブドス rhabdos {hrab‘-dos} (n-af-s 名詞・対女単)
1)杖 2)むち 3)細長い棒 4)さお
【ならない】 mhde. mhde, メーデ
mēde {may-deh‘} (cc 接続詞・等位)
1)また~してはいけない 2)そして~ない、また~でない 3)~でもない、~でさえもない
【というのは】 ga.r ga,r ガル gar {gar} (cs 接続詞・従位)
1)なぜなら、というのは、その理由は、だから 2)すなわち、では、いったい、結局 4)確
かに、もちろん、だって
【働き人が】 evrga,thj evrga,thj エルガテース ergatēs {er-gat‘-ace} (n-nm-s 名詞・主男単)
< evrga,zomai 働く
1)働く(仕事をすることが)人、働き手、労働者、(特に)畑で働く人、農夫、耕作者 2)為す人、
行為者、遂行者
【彼の】 auvtou/ auvto,j アウトス autos {ow-tos‘} (npgm3s 代名詞・属男3)
1) 彼、彼女、それ(三人称の代名詞) 2)自身で、自分から、自分として(強調用法) 3)同
じ同一の 4)まさに、ちょうど
【食べ物を】 trofh/j trofh, トロふェー
trophē {trof-ay‘}
(n-gf-s 名詞・属女単)
1)生きていく為に必要なもの 2)食物、食べ物、栄養 3)生活、暮らし、生き方 4)養われたも
の、子ども、子孫
【受けるのは当然である】 原文「食べ物にふさわしい」
【当然である】 a;xioj a;xioj アクシオス axios {ax‘-ee-os} (a--nm-s 形容詞・主男単)
< a;gw 重さを量る、目方がある
1)重さがある、価値がある、適当な 2)~にふさわしい、~にかなった 3)同じ重さの、等価値の
†
英語訳聖書
Latin Vulgate
10:10 non peram in via neque duas tunicas neque calciamenta neque virgam dignus enim est operarius cibo
suo
King James Version
10:10 Nor scrip for [your] journey, neither two coats, neither shoes, nor yet staves: for the workman is worthy
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of his meat.
American Standard Version
10:10 no wallet for your journey, neither two coats, nor shoes, nor staff: for the laborer is worthy of his food.
New International Version
10:10 take no bag for the journey, or extra tunic, or sandals or a staff; for the worker is worth his keep.
Bible in Basic English
10:10 Take no bag for your journey and do not take two coats or shoes or a stick: for the workman has a right
to his food.
Darby's English Translation
10:10 nor scrip for the way, nor two body coats, nor sandals, nor a staff: for the workman is worthy of his
nourishment.
Douay Rheims
10:10 Nor scrip for your journey, nor two coats, nor shoes, nor a staff; for the workman is worthy of his meat.
Noah Webster Bible
10:10 Nor bag for your journey, neither two coats, neither shoes, nor a staff: for the workman is worthy of his
food.
Weymouth New Testament
10:10 no bag for your journey, nor change of linen, nor shoes, nor stick; for the labourer deserves his food.
World English Bible
10:10 Take no bag for your journey, neither two coats, nor shoes, nor staff: for the laborer is worthy of his
food.
Young's Literal Translation
10:10 nor scrip for the way, nor two coats, nor sandals, nor staff -- for the workman is worthy of his
nourishment.
†
細き聲 聖書研究ノート
<宣教者の旅支度>
イエスは弟子たちに「宣教者の旅支度」について、
「つえ一本のほかには何も持たないように」マルコ6:8 と命
じられたが、ルカ福音書では「旅のために何も携えるな。つえも袋もパンも銭も持たず、また下着も二枚は持つ
な 財布も袋もくつも持って行くな。だれにも道であいさつするな」
(ルカ9:3、10:4)と命じられている。
「旅路のために糧袋をも、また二つの下衣をも、また靴をも、また杖をも[用意する]なかれ。そは働き人はその
食物の値あればなり」Matt. 10:10 永井直治訳
旅路のために「用意するなかれ」と命じられるのは「働き人はその食物の値ある」からであった。
<袋>
「袋 ph,ra ぺーラ
pēra {pay‘-rah}」は 「革の小さい袋」で食糧を入れたり、金銭を入れた。乞食僧が喜捨
を受ける為にもつかわれた。
<下着>
「下着 citw,n
きトーン
chitōn {khee-tone‘} 」は肌に直接着る「肌着」で、
「上着
i`ma,tion」と区別される。
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<履物>
「履物 u`po,dhma
ヒゆポデーマ hupodēma {hoop-od‘-ah-mah} 」は、
「u`po,
らきた言葉で、一枚の皮をわらじのように紐で足に結びつけたものであった。
下に
+ de,w 結びつける」か
<杖>
「杖 r`a,bdoj ¥ ラブドス rhabdos {hrab‘-dos}」は細長い棒で、旅人は疲れたときに寄りかかり、野獣を撃退す
るなどのために持参した。
†
心のデボーション
「旅路のために糧袋をも、また二つの下衣をも、また靴をも、また杖をも[用意する]なかれ。そは働き人はその
食物の値あればなり」 マタイ10:10 永井直治訳
弟子たちは行く先々で旅を続ける為に必要なものを受けた。それは「施し」ではなく、「働く者」として受ける
に価するものであった。
†
心のデボーション
「旅路のために糧袋をも、また二つの下衣をも、また靴をも、また杖をも[用意する]なかれ。そは働き人はその
食物の値あればなり」 マタイ10:10 永井直治訳
働く者はその重さに等しいものを受けることができる。流した汗だけの食べ物を受け取ることのできない社会で
は、少しも汗を流すことなく多くを受け取る者が必ずいる。「その値なき」働き人もまた存在するのである
†
心のデボーション
「旅の嚢も、二枚の下衣も、鞋も、杖ももつな。勞動人の、その食物を得るは相應しきなり」
10 大正文語訳聖書
マタイ10:
兵士は金をいれるために、皮や青銅でできた銭入れを使い、ブレスレットのように腕にはめて持ち歩いた。盗難
防止のため、ふたが内側についていて、腕からはずなさないと中身が出せない仕組みになっていた。
(「ギリシャ・ローマの盛衰」 村川堅太郎)
†
心のデボーション
「旅の嚢も、二枚の下衣も、鞋も、杖ももつな。勞動人の、その食物を得るは相應しきなり」
10 大正文語訳聖書
マタイ10:
「わたしには金や銀はないが、持っているものをあげよう。ナザレの人イエス・キリストの名によって立ち上が
り、歩きなさい」 (使徒3:6)
神の働き人が「旅には袋も二枚の下着も、履物も杖も持って行ってはならない」と命じられるのは、その働きが
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必要なものを与えられるに値するからではない。「金や銀」によらないものを手渡すためである。
†
心のデボーション
「旅の嚢も、二枚の下衣も、鞋も、杖ももつな。勞動人の、その食物を得るは相應しきなり」
10 大正文語訳聖書
マタイ10:
宣教者は旅のために、携える言葉がその旅に「値ある」かをよく吟味し、旅をつづけるに値するものを「用意」
しなければならない。
†
細き聲 説教