平成26年度授業研究ヘルプデスク通信第4号

平成 26 年度 授業研究ヘルプデスク通信 第4号(平成 26 年7月発行)
~御活用ください!授業についてのお悩み相談~
授業研究ヘルプデスク
東京都教職員研修センター教育開発課
03-5802-0300(直通)
03-5800-4179(土曜日開室日直通)
毎日の授業や研究授業などの教材研究、
校内研究の進め方でお困りの点はありませんか
か
授業研究ヘルプデスクへの連絡方法
平日 月曜日~金曜日〔除く休日〕9:00~17:15
電
話
03-5802-0300(24 時間受付)
(上記以外の時間は留守番電話で対応いたします。
)
土曜日(開室日は下記参照)
開室日の教育資料閲覧室で、研修センターの統括指導主事・
指導主事が授業研究などの電話相談や来所相談に応じます。
場所 教育資料閲覧室 時間 10:00~17:30
電話 03-5800-4179(教育資料閲覧室 直通)
メール:
24 時間受付
ml-S0200332@section.metro.tokyo.jp
ファクシミリ:03-5802-2090
●教育資料閲覧室は平成 26 年度から下記の土曜日に開室します。
東京都教職員研修センター1階には、教育資料閲覧室があります。研修・授業研究の充実を図るために、
研究報告書(教職員研修センター紀要、教育研究員・教員研究生研究報告書等)や教科用図書、教育関係の
雑誌等の情報を収集・整理しています。ぜひ一度お越しください。
【平成 26 年度土曜日開室日】
月 4
(平成 26 年度は年間 22 日)
日
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7
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今年度の土曜日開室日での主な相談内容
○校内研究(音楽)のための資料がほしい。
教材やワークシートなどの相談。
(小・教諭)
○今年度初めて算数少人数担当になった。算数
の習熟度別指導案があれば送付してほしい。
(小・主任教諭)
○校内組織づくり、研修会運営、スクールカウ
ンセラーとの連携の在り方についての資料が
ほしいので送付してほしい。
(高・養護教諭)
○「関心・意欲・態度」の評価について、校内
研究会の講師として話すための資料にしたい。
(中・校長)
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連
載
載 「研究の進め方」
~その3~
研究の方法
・調査研究①
前回、
「研究の種類」と「年間計画」を御紹介させていただき
ました。今回と次回は、現状・実態の把握をどのような方法で行い、
分析するのかという調査研究の実際についてです。研究を進めるう
えで、現任校の課題を的確に捉えることは研究主題や研究仮説を
確かなものにしていくために大事なことです。しかし、回答者の負
担を考慮し、本当に必要な調査なのかどうか、先行研究の調査結果
を活用できないかなどを常に考える必要があります。
調査の種類
・研究主題にかかわる実態調査
例えば、研究主題に「意欲的な子供の育成」とあった場合に、児童・生徒の意欲の現状
分析を行う必要があります。意欲的になるのはどのような場合か、意欲が減退するのはど
のような場合か等を調査し、研究主題にかかわる児童・生徒の実態を明らかにしていきま
す。
・検証授業にかかわる実態調査
検証授業をするに当たって、授業にかかわる学級・学年等の実態調査をする場合もあり
ます。既習事項についての定着度や経験の度合い等についての調査、教材へのレディネス、
関心・意欲・態度の状況調査です。
・調査そのものが研究となる調査
ある種の調査研究の場合は、実態調査そのものが1年間の研究となります。調査で何を
明らかにしたいのか、調査のねらいをはっきりさせて取り組むことが大切です。
調査対象
調査の対象によって、次のように分類できます。
・児童・生徒
・校長・副校長・教員
・保護者・地域の人々
等
調査対象は、調査の意図や内容によっても異なりますが、データの信頼性を増すためには、
なるべく多くの調査人数を確保したいところです。また、回答期間に余裕をもって、対象に
負担とならないように配慮しましょう。また、集計や分析に必要な日数などを考慮して、期
日や時間のゆとりをもって作成する必要があります。
調査の方法
調査方法には、次のような方法があります。次ページで、質問紙法を例にとって詳しく紹
介します。
・質問紙法
・面接法
・行動観察法 等
調査結果を基に、研究主題の確定、仮説の設定、検証授業の見通しなどが
できるようにするためには、調査の時期をいつごろにするかを逆算して準備
しておく必要があります。
アンケート調査の手順
アンケート調査のプロセスの例を、次に示します。
1 アンケート調査の手順
調査の目的の明確化
調査方法の設定
◆調査の目的を明確にします。
◆調査の目的にふさわしい調査方法とは何かを検討し
決めます。
調査対象の確定
◆大集団の場合、一部の対象者を決めます。
(サンプリング)
調査用紙の検討と作成
◆調査用紙は、調査目的に合致し、調査される側にとっ
ても受容できる内容であり、調査する側としてもあま
り煩雑でなく、分析しやすいものでなければなりませ
予備・事前調査
ん。そのために、本調査に先だって予備調査や事前調
査を行うことがあります。これは、本調査の設計をよ
り効果的なものにするための手だてです。
調査用紙の確定
調査対象への調査の依頼
◆調査の目的やプライバシーの保護等について、明確に
伝えることが必要です。
本調査の実施
調査結果の集計・分析
◆面接調査と異なり、誤記があるかもしれないので注意
します。
結果の考察
◆正確を期すため、集計作業は複数で確認することが大
切です。
2 アンケートのフレームの設定
最初に調査目的に従い調査項目を確定します。
3 アンケート作成スケジュールの検討
具体的な質問項目作成には計画的な見通しと十分な時間が必要です。できればプレテストが実施でき
るとよいでしょう。
4 質問項目の決定
調査目的を達成するための調査項目を以下の点に注意しながら決定します。
(1) 回答者の立場を考慮して、質問項目が多くなりすぎないようにします。(20分以内を想定)
(2) 質問事項を確認し、本当に必要な項目か、適さない質問がないかなどを確認します。
(3) 人権上の配慮事項を確認します。
5 回答形式の決定
次に、質問項目ごとにどのような形で回答してもらうかを決めます。
(1) 単一回答
質問に対し、いくつかの選択肢を示し、その中から該当する回答を1つだけ選びます。一番
強い選択を知りたいときに用います。
(2) 複数回答
回答をいくつでも選んでもらう方式です。
(3) 限定回答
該当する回答を限定した数以内で選んでもらう方式です。
ア 順序付け回答
選択肢の中から該当する回答を順序付けて選んでもらう方式です。個人の中での優先順位
を知りたいときに用います。
イ 段階選択
3、5、7段階(奇数)の選択肢を示し、回答をとるものです。中間に中立意見を置き、
+と-が対象になるよう選択肢をつくります。選択の強度を知りたいときに用います。
6 質問文の作成
質問内容が明瞭で、回答しやすい質問文にします。そのために、以下の点に配慮することが必要
です。
(1) 主語を明確にする。
(2) 用語の定義を明らかにする。
(3) 文章全体や一文を短くする。
(4) 一つの質問文には一つの質問内容にする。
(5) 誘導尋問をしない。
(6) 言葉遣いに注意する。
(7) 専門用語・カタカナ(外来語)の使用は極力避ける。
(8) 人権・プライバシーにかかわる配慮をする。
7 サンプル調査と内容の修正
本調査同様の対象者をサンプル調査し、内容を修正します。
サンプル調査は、例えば校内研究で授業する学級の隣の学級で行う
ことが考えられます。
内容としては、教材や教具など授業に関すること、児童・生徒の学
校生活に対する意識や家庭生活の状況に関すること、管理職や教員、
保護者の思い等に関することなどが考えられます。
サンプル調査を行い得られた結果が、研究主題とかけ離れたもので
あったり、研究仮説を支える根拠になりそうもないものであったりし
た場合は、より研究主題に迫るよう、研究仮説を支える根拠になるよ
う、調査内容を修正します。
その4
次回予告
・調査研究②
集計と分析
まとめ 質問紙調査を行う際、調査の目的を明確にすること、回答者の
立場を考えて作成することが大切です。