秋田市立泉中学校 保 健 室 平成27年10月29日 〈保護者の皆様へ〉 薬物乱用防止教室〈3年生〉を開催しました 去る10月26日,学校薬剤師の小田嶌先生と秋田中央警察 署の藤島さん,初沢さん,秋田県警チャイルドセーフティセン ターの方々を講師にお招きし,3年生を対象に「薬物乱用防止 教室」を開催しました。専門家の立場から,薬物乱用の危険性 について丁寧に分かりやすく説明してくださいました。 チャイルドセーフティセンターの方々からは,危険ドラッグ の 断 り 方 を ,寸 劇 を 通 じ て ご 指 導 い た だ き ま し た 。そ れ ま で「 薬 物 な ん て 自 分 に は 関 係 な い 。」 「 ど う せ 簡 単 に 断 れ る 。」と 思 っ て い た 生 徒 も ,「 他 人 事 で は な い ,自 分 は 大 丈 夫 だ ろ う か 。」 と危機感を抱いたようでした。 最後に生徒を代表し,4組の三浦菜桜さんが感想発表をしました。薬物をめぐる事件,事 故のニュースが後を絶たない中,薬物乱用について考え,正しい知識と意識をもつ良い機会 となりました。 ★学校薬剤師 小田嶌先生のお話 ○『薬物乱用』とは,医薬品を「気持ちよくなりたい」などの不正な目的で使用したり,法 律で禁止されている薬物や,医薬品ではない薬物を使用したりすることを言う。一度の使 用でも「乱用」と言う。 ○最近は10代にも誘惑が多くなっている ~ 薬 物 の 低 価 格 化 ( お 小 遣 い で も 買 え る く ら い 安 価 ), コ ン ビ ニ 化 ( イ ン タ ー ネ ッ ト 等 で 簡 単 に 入 手 で き る ), フ ァ ッ シ ョ ン 化 ( き れ い な パ ッ ケ ー ジ , 親 し み や す い 呼 び 名 ), 間 違 っ た 情 報 の 氾 濫 (「 す ぐ や せ ら れ る 」「 1 回 く ら い な ら 大 丈 夫 」 な ど ) ○主な薬物 シンナー,覚醒剤,大麻,麻薬,幻覚剤(MDMA,LSD等の合成麻薬)など ○薬物による体への影響 脳の萎縮,幻聴,幻覚,妄想,精神障害,ガンなどの病気を引き起こすなど ○薬物の恐いところ 急 性 中 毒 で 死 亡 す る こ と も あ る ,自 分 で は や め ら れ な く な る , 性格や人格の変化,全身の臓器が障害を受ける,やめても後 遺症やフラッシュバックに悩まされる,凶悪犯罪や事故を引 き起こす。 ○薬物乱用は法律で取り締まりされている 使 用 し な く て も , 所 持 だ け で も 重 い 罰 を 受 け る ( 日 本 : 1 0 年 以 下 の 懲 役 な ど ), 外 国 で は死刑になるところもある。 ○たばこの害 喘息や心臓病,肺がんなど罹患率,死亡率が上がる。吸い始める年齢が低いほど死亡率が 高い。喫煙者のそばでたばこの煙を吸う人も,がんや心臓病にかかりやすくなる。 薬物乱用から自分たちを守るために ◎正しい知識をもつ ◎たった一度の好奇心を許さない(何があっても断るという気持ち) ◎家族や友人と話し合う ★秋田中央警察署 藤島さんの話 ○ 平 成 2 6 年 中 の 危 険 ド ラ ッ グ 乱 用 に よ る 検 挙 者 は , 全 国 で 約 6 3 0 人 。 平 成 25年 以 前 に 比 べ 検 挙 数 が 急 増 し て い る 。 年 齢 別 に 見 る と 成 人 ば か り で は な く , 未 成 年 ( 20歳 未 満 ) の 検 挙 者 も 26人 ( 全 体 の 4 % ) い た 。 ○薬物は使用しなくても,持っているだけ,人に渡すだけでも犯罪になる。海外旅行先で荷 物を預かってほしいと頼まれ預かったところ,なかに薬物が入っていて逮捕された,とい うケースもある。 ★秋田県警 チャイルドセーフティセンターの方のお話 ○どんなに危険で悪いものだとわかっていても,身近な人,大切な人,憧れの人からの誘い は,なかなかきっぱり断れないもの。自分を守るため,自分の言葉でしっかり考えて断る 言葉をたくさん準備しておこう。 重要 “断る言葉”を言ったら 逃げる!! ★生徒の感想から★ ◎今回の講話を聞くまで,薬物は危険なものとしか認識していませんでした。スライド,寸 劇を使ってわかりやすく教えていただいたため,正しい知識を得ることができました。最 も驚いたのは,薬物乱用の影響です。人格が変わってしまったり,依存してやめられなく なったりすることが驚きでした。また,酒・タバコも身体に影響を与えることを知り,大 人になっても絶対吸わないようにしようと強く思いました。 ◎今まで薬物は自分とはあまり関係のないものだと思っていました。今回のお話で,私たち の年齢でも乱用者がいるのを知り驚きました。また,様々な種類や形の薬物があり,薬物 とは知らずにもってしまったら怖いと思いました。友だちなどに勧められても,しっかり 断りたいです。 ◎一回くらいなら使っても麻薬(薬物)から抜け出せるだろうと心の奥で思っていました。 で も 今 回 の お 話 を 聞 い て ,「 や っ ぱ り 麻 薬 は 一 回 で も 使 っ た ら ダ メ な の か 」 と 感 じ さ せ ら れました。自分は絶対に使わないと心に決めていましたが,さらに自分の意思を強くもつ ことができました。 ◎今回の薬物乱用防止教室では,特に,誘われた時の断り方のお話を聞くことができたこと が よ か っ た 。こ れ ま で は「 誘 わ れ て も 断 れ ば い い ん で し ょ 。」と 簡 単 に 考 え て い ま し た が , 実際に友だちや先輩に誘われたら断るのは難しいことなのだとわかりました。普段から断 るときの言葉を考えて,いざという時にしっかり断るようにしたいと思いました。
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