平成26年度事業終了時における講座・科目

1.5 講座・科目
「講座・科目」は、「学習ユニット」を学修ニーズに合わせて組み合わせ、一定
の学修単位としたものである。本年度は、「スキル・知識体系」と「学習ユニット」
の見直しに伴い、学修ニーズに合わせた「講座・科目」の枠組みについて検討した。
ただし、25 年度事業において構築した「モデルカリキュラム」との整合性に配慮
したので、まず、そのカリキュラムについて概観しておきたい。
1.5.1 モデルカリキュラム
25 年度事業では、抽象的なレベルでモデルカリキュラムを構築した。その構築
は、本事業にとって最も身近なハリウッドビューティ専門学校・ハリウッド大学院
大学の既存カリキュラム要素、既存の各種資格受験対策講座などを「講座・科目」
と見なし、学習の動機として、キャリアゲット(美容師になるなど)、キャリアア
ップ(美容師がスキルアップするなど)、キャリアチェンジ(他の職種から美容人
材を目指すなど)という 3 つの観点を設定し、モデルカリキュラムの全体像を描く
ことを試みたものであった。
その結果は次ページの図のようなものであり、そこでは、「(専門学校生・大学
院生にとっての)キャリアゲット」、「(美容師にとっての)キャリアアップ(キ
ャリアリフレッシュ)」、「(美容師以外にとっての)キャリアチェンジ」という
目標にあわせたカリキュラムが展開されていた。
52
図 6
モデルカリキュラムのイメージ
53
 (専門学校生、大学院生にとっての)キャリアゲット
3 つの段階が考えられる。
・第 1 段階
美容師免許を取得するまで
我が国において美容師資格は「免許」、すなわち、業務独占資格である。他人の
髪の毛に対して施術を行うには「免許」が必要、言い換えれば、「免許」がなけれ
ば美容師の仕事はできない。美容専門学校のように美容師養成機関のカリキュラム
は、厚生労働省の厳しい規制があり、この第 1 段階のカリキュラムの多くはこの規
制に基づいて構築されることになる。
・第 2 段階
美容師がスキル領域を広げる
美容師免許を獲得するための主学習領域は「ヘア」である。免許を持っているこ
とは、実務スキルとしての必要水準をクリアしていることの証明であり、実務とし
ての必要水準を満たすためには、
「ヘア」領域でも高度な内容の学習が必要である。
また、「エステ」「ネイル」など他の専門領域のスキルを高めることや、「レセプ
ション」「サロンマネジメント」など専門技術以外の領域に関する学習も必要であ
る。これら実務に就くのに必要な学習を進めることが第 2 段階である。
・第 3 段階
ビューティビジネスを実践できる
美容市場、美容関連市場を開拓し、市場のニーズに適合した美容サービスを実践
するには、マーケティング、会計学、経営戦略といった知識も身につけ、ビューテ
ィビジネスを実践的に展開できる能力が必要である。このように、技術のスペシャ
リストではなく、マネジメント系の人材を指向するのもキャリアゲットの一側面と
して考えられる。
 (美容師にとっての)キャリアアップ(キャリアリフレッシュ)
前項の第 2 段階、第 3 段階が相当するが、一つ忘れてはならないのが、結婚や出
産に伴って一時的に美容師の仕事から離れた者の復職という段階である。美容の技
術も日進月歩であり、1~2 年現場から離れれば、たとえ復職したとしても、元の
技術水準に戻るのに相応の時間がかかる。まして、他の理由もあって 4~5 年の空
白期間ができてしまうと、免許は持っているものの一から技術を磨き直さなければ
ならないことも考えられる。そこで求められるのは、常に「最新の」技術を習得で
きる学習ユニット、3 級・2 級・1 級と段階的に知識・技術を獲得できる各種資格
取得のための学習ユニットである。後者については、我が国の場合、美容業界の共
益団体が、美容師のために段階的に「メイク」「ネイル」「エステ」のスキル・知
識を認定する資格制度を実施しており、たとえばこのような学習機会を利用するこ
とが可能である。
 (美容師以外にとっての)キャリアチェンジ
54
これは、美容師の免許を持っていない(別のキャリアを持っている)者が、美容
人材としてのキャリアにチェンジしようとする段階である。我が国の場合、
「ヘア」
は免許がないと施術できないので、
「ヘア」を指向する場合は、美容師としての「キ
ャリアゲット」に進むしかないが、「メイク」「ネイル」「エステ」「まつげエク
ステ」などの領域は、美容師免許の有無と関係なく学習を進めることが可能な資格
制度あるいはその制度の上に成り立つ各種の講座を通じて学習が可能である。
1.5.2 モデルカリキュラムの要素例
25 年度事業において、メイクアップに関する主要な検定では、3 段階のレベルを
設定し(3 級、2 級、1 級)、その対策講座の実施を通じて、メイクアップに関す
る技術の向上に貢献している例を取り上げた。
3 級[60h]
2 級[120h]
1 級[180h]
メイクアップベーシック A
30h
和装メイク
メイクアップベーシック B
メイクアップ応用
60h
60h
10h
ステージメイク
20h
(注意)数字は学習時間。[
図 7
]内の数字は累積学習時間。
25 年度事業において想定したメイクアップの講座展開例
本年度事業では、見直した「スキル・知識体系」及び「学習ユニット」をもとに、
メイクアップの主要な検定試験内容と照らし合わせた結果、次のページからの表に
示す「講座」の体系を構築した。講座は、大きく分けて、「レベル 1 講座」「レベ
ル 2 講座」「レベル 3 講座」となっており、それぞれの学習時間は、45 時間、45
時間、90 時間である。このような総時間とし、かつ、1 つの学習単元を 3 時間とし
たのは、専門学校の専門課程への導入や、社会人向けの課外講座としての開講など、
運用面に配慮した結果である。表では、「細目」を最下位として表示しているが、
前節で掲示した「学習ユニット」と組み合わせて拡張すれば、この 1 表で、実質的
なシラバスに相当するものとして取扱いが可能である。
55
■
メイク・講座
講座 ID
MK001
講座
レベル
レベル 1 講座
1
学習単元 ID
MK00101
MK00102
MK00103
学習単元
学習内容概要
学習方法
ガイダンス(メイクをす
メイクアップアーティストとして
講義、デモ、実習
る前に)、顔の名称、フ
の心構え、接客マナー、メイク小
KMK0102
身だしなみ
ェースプロポーション
道具、顔の名称、フェースプロポ
KMK0103
小道具の種類と機能、配置
ーション
KMK0201
顔の各部の名称と位置
KMK0202
フェースプロポーション
ベースメイクアップ(1)
ベースメイクアップ(2)
スキンケア、メイクアップベース、 講義、デモ、実習
学習時間
細目 ID
3 KMK0101
細目
心構え
3 SMK0101
洗顔
コントロールカラー、ファンデー
SMK0102
保湿
ションの種類、ファンデーション
SMK0103
その他スキンケア
テクニック
SMK0201
コントロールカラーテクニック
SMK0202
ファンデーションテクニック
KMK0301
メイクアップの手順とその要素
KMK0401
スキンケアの基本知識
KMK0402
皮膚の内部の知識
KMK0501
メイクアップベース
KMK0502
コンシーラーなど
KMK0503
コントロールカラー
KMK0504
ファンデーション
リキッドファンデーションテクニ
講義、デモ、実習
3 SMK0202
ファンデーションテクニック
ック、ファンデーションの色、フ
KMK0504
ファンデーション
ェースパウダー
KMK0505
ファンデーションの色
56
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
MK00104
学習単元
目元、眉
学習内容概要
学習方法
アイシャドウ、アイライン、マス
講義、デモ、実習
学習時間
リップ、仕上げ
口紅の種類、リップテクニック、
講義、デモ、実習
フェースパウダーの種類
3 SMK0301
アイシャドウテクニック
SMK0302
アイラインテクニック
SMK0303
マスカラテクニック
SMK0304
アイラッシュテクニック
SMK0401
アイブロウテクニック
KMK0601
アイシャドウの機能と各種タイプ、基本的なデザイン
KMK0602
アイラインの機能と各種タイプ
KMK0603
マスカラの機能と各種タイプ
KMK0701
アイブロウ
KMK0702
眉の位置
KMK0703
眉の形とイメージ
3 SMK0501
チーク、ハイライト、シャドウ
MK00106
フルメイク(1)
ベースから仕上げまで
実習
3
MK00107
フルメイク(2)
相モデル、40 分でフルメイク
実習
3
57
細目
KMK0506
カラ、アイブロウ、眉の位置
MK00105
細目 ID
リップブラシテクニック
SMK0601
チークテクニック
SMK0602
ハイライト・シャドウテクニック
KMK0801
唇の化粧道具
KMK0802
唇の形のいろいろ
KMK0901
チーク
KMK0902
ハイライト・シャドウ
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
学習単元
学習内容概要
学習方法
学習時間
細目 ID
細目
MK00108
フルメイク(3)
相モデル、40 分でフルメイク
実習
3
MK00109
フルメイク(4)
相モデル、40 分でフルメイク
実習
3
MK00110
アセスメント
テスト、実技試験
3
MK00111
男性メイク
男性らしく、自然な仕上がりに
講義、デモ、実習
3 KMK1001
男性メイクアップの基本
MK00112
和装メイク(1)
着物に似合うメイクアップ、振袖、 講義、デモ、実習
3 KMK1101
目的別の着物とメイクアップイメージ
3 KMK1102
和装メイクアップの技術的ポイント
講義、デモ、実習
3 KMK1201
ステージメイクアップの考え方
講義、デモ、実習
3 KMK1301
色彩の基礎知識
訪問着、付け下げ、小紋など
MK00113
和装メイク(2)
着物に似合うメイクアップ、振袖、 講義、デモ、実習
訪問着、付け下げ、小紋など
MK00114
ステージメイクアップ
ステージメイクアップの基本、ベ
ース、立体感、ポイントメイク
MK00115
MK002
レベル 2 講座
2
MK00201
色彩
基礎知識、色相、配色など
ガイダンス、イメージの
イメージのとらえ方、イメージ創
とらえ方について
りについて
色相と色相が持つ表情
KMK1303
配色
KMK1304
トーン別色相環
講義、デモ、実習
3
講義、デモ、実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0211
スキントラブルテクニック
3 SMK0211
スキントラブルテクニック
MK00202
レベル 1 の復習
MK00203
ベースメイクアップ・ス
肌の質感、ベースメイクの化粧品
キントラブルテクニック
について、スキントラブル隠し、
(1)
シミ、ニキビ、くすみなど
ベースメイクアップ・ス
修整メイク、スキントラブル隠し、 講義、デモ、実習
キントラブルテクニック
髭、刺青
MK00204
KMK1302
KMK0511
58
いろいろな肌の質感
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
学習単元
学習内容概要
学習方法
(2)
MK00205
MK00206
目元
眉
MK00208
口元
顔の特徴のとらえ方
アイメイクデモ、アイシャドウデ
講義、デモ、実習
仕上げ
色彩
修整メイクアップのいろいろ
さまざまな目元とアイメイクアップテクニック
SMK0312
アイシャドウデザイン
げの効果
SMK0313
つけまつ毛のつけ方応用テクニック
SMK0314
アイラッシュカット応用テクニック
SMK0315
描きまつ毛テクニック
SMK0316
その他目元テクニック
眉、毛流、形、位置、色、トリミ
講義、デモ、実習
リップテクニック、リップ修整
講義、デモ、実習
顔の配置、8 つの顔、配置、顔の特 講義、デモ、実習
チークテクニック、シャドウ・ハ
講義、デモ、実習
イライトテクニック
MK00210
3 SMK0311
細目
ザイン、アイラッシュ、つけまつ
徴を捉える
MK00209
細目 ID
KMK0512
ング
MK00207
学習時間
色相対比・照度対比の効果、コス
59
講義、デモ、実習
3 SMK0411
アイブロウ応用テクニック
SMK0412
眉のトリミング
KMK0711
眉の毛流
KMK0712
眉の色
3 SMK0511
リップペンシルテクニック
SMK0512
リップの修整
SMK0513
唇の大きさを変化させるテクニック
3 KMK1411
イメージのとらえ方
KMK1412
配置の効果
KMK1413
好感が持たれる顔の条件要素
KMK1414
テーマ
3 SMK0611
チーク応用テクニック
SMK0612
ハイライト・シャドウ応用テクニック
3 KMK1311
色相対比の効果を考えたメイクアップ
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
学習単元
学習内容概要
チューム
MK00211
ブライダル(1)
学習方法
学習時間
照明とメイクの関係
ブライダル 洋装
講義、デモ、実習
細目 ID
KMK1312
明度対比の効果を考えたメイクアップ
KMK1313
対比効果で注意する点
KMK1314
コスチューム&照明とメイクアップ
3 KMK1511
KMK1512
MK00212
ブライダル(2)
MK00213
皮膚のメカニズム(1)
MK00214
ブライダル 和装
皮膚のメカニズム(2)
MK003
レベル 3 講座
3
アセスメント
MK00301
ガイダンス
MK00302
レベル 2 の復習
MK00303
メイクアップ理論とイメ
長い顔・短い顔、細い顔・広い顔
和装の場合のポイント
講義、デモ、実習
3 KMK1611
皮膚の構造と働き
KMK1612
皮膚の内部
KMK1613
皮膚の働き
3 KMK1614
テスト、実技試験
3
講義、デモ、実習
3
講義、デモ、実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0721
ージメイクアップ(1)
MK00304
メイクアップドール(1)
MK00305
メイクアップ理論とイメ
フェースライン、配置
ージメイクアップ(2)
皮脂膜
表皮のターンオーバー
イメージ別メイクアップ
SMK0722
シーン・TPO 別メイクアップ
KMK1721
顔の長さ・短さ
KMK1722
縦・横の効果
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0721
SMK0722
60
洋装の場合の留意点
3 KMK1513
講義、デモ、実習
レベル 3 の全体像
洋装の場合のポイント
講義、デモ、実習
KMK1615
MK00215
細目
イメージ別メイクアップ
シーン・TPO 別メイクアップ
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
学習単元
MK00306
メイクアップドール(2)
MK00307
メイクアップ理論とイメ
学習内容概要
学習方法
表情の表現
学習時間
メイクアップドール(3)
MK00309
メイクアップ理論とイメ
シーン別
2 つのフェースライン
KMK1724
配置のよる効果(小顔)
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0721
イメージ別メイクアップ
メイクアップドール(4)
MK00311
色彩
MK00312
メイクアップドール(5)
MK00313
加齢とメイクアップ(1)
MK00314
メイクアップドール(6)
MK00315
加齢とメイクアップ(2)
SMK0722
シーン・TPO 別メイクアップ
KMK1725
表情の表現
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0721
ージメイクアップ(4)
MK00310
SMK0722
色の名前、色マップ
基本
身体の変化への対応
実習
3
講義、デモ、実習
3 KMK1321
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0821
イメージ別メイクアップ
シーン・TPO 別メイクアップ
色の名前
高齢者向けメイクアップテクニック
KMK1821
年齢を重ねるということ
KMK1822
肌色の変化
KMK1823
ポイントの形状変化
KMK1824
たるみの発生
KMK1825
スキントラブル
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0821
KMK1826
61
細目
KMK1723
ージメイクアップ(3)
MK00308
細目 ID
高齢者向けメイクアップテクニック
毛の変化
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
学習単元
MK00316
メイクアップドール(7)
MK00317
複合トラブル解決(1)
MK00318
メイクアップドール(8)
MK00319
複合トラブル解決(2)
MK00320
メイクアップドール(9)
MK00321
メディカルメイクアップ
学習内容概要
学習方法
首が黒い&太り気味など
目小さい&色白&ソバカスなど
褐色・青味・赤み・白みなどのト
学習時間
メイクアップドール(10)
MK00323
特殊メイクアップ
古傷、切り傷、水ぶくれ、火傷な
細目
KMK1827
唇の形・色
KMK1828
骨格の変化
KMK1829
歯の変化
KMK1830
目の変化
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0921
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK0921
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK1221
褐色のトラブル
SMK1222
青味のトラブル
SMK1223
赤みのトラブル
SMK1224
白みのトラブル
SMK1225
その他
ラブル解決
MK00322
細目 ID
実習
3
講義、デモ、実習
3 SMK1121
実習
3
講義、デモ、実習
3 KMK2021
複合トラブル解決テクニック
複合トラブル解決テクニック
特殊メイク
どのカバー
MK00324
メイクアップドール(11)
MK00325
ボディメイクアップ(1)
トラブルを目立たなくする、日焼
け肌に見せる
MK00326
ボディメイクアップ(2)
KMK2022
装飾的なメイクアップ、全般的な
62
講義、デモ、実習
3 KMK2023
トラブルを目立たなくするメイクアップ
日焼け肌に見せるメイクアップ
装飾的なメイクアップ
講座 ID
講座
レベル
学習単元 ID
学習単元
学習内容概要
学習方法
学習時間
注意点
MK00327
MK00328
カウンセリング(1)
カウンセリング(2)
MK00329
デモンストレーション
MK00330
アセスメント
細目 ID
KMK2024
観察テクニック
講義、デモ、実習
技術指導、販売現場、カルテ作り
デモンストレーションの実際
63
講義、デモ、実習
3 SMK1021
細目
ボディメイクアップの注意点
観察テクニック
SMK1022
細部の観察(どこに重点をおいているかを知る)
SMK1023
細部の観察(特徴を知る)
KMK1921
観察の基本
KMK1922
基本的な流れ(事例)
3 SMK1024
技術指導(レベルにあわせる)
SMK1025
技術指導(テスティング&半顔メイク)
SMK1026
技術指導(プロテクニックを見せて信頼を得る)
KMK1923
ほめる
KMK1924
販売現場における色の選定・勧め方
KMK1925
メイクアップとスキンケアの連動
KMK1926
カルテ作り
講義、デモ、実習
3 KMK2121
テスト、実技試験
3
デモンストレーションの実際