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糸西地域市町合併ビジョン策定検討委員会
実施回
日 時
第6回
会 場
平成 14 年 10 月 8 日(火) 19:00∼21:00
参加者
委
員:17人、事務局:4人
欠席者
糸魚川市役所
議事録
2 階 201、202 会議室
委 員:5人
(および名立町委員7人全員)
*糸西地域市町合併ビジョン策定検討委員会要綱第 5 条により、委員会の委員長である
白沢委員長が議長として進行。
*委員の参加が過半数であることを確認し、本日の委員会が成立したことを宣言。
◆関係要綱及び規定
・糸西地域市町合併ビジョン策定検討委員会要綱(第 6 条の 3)
1.委員長あいさつ
①白沢委員長あいさつ
・先回第 5 回目は 9 月 27 日に開催されたが、その後 10 日間に名立町が任意協議会
を脱会したこと、また、10 月 6 日に「合併とまちづくりを考えるシンポジウム」
が開催されたことについて、発言された。
・「合併とまちづくりを考えるシンポジウム」では、前段で小西教授が主に役所に視
点を置いた基調講演があり、地方分権が進展するに伴う地方自治体の権限と、人口
規模あるいは役所規模のアンバランスの問題、また、役所の合併前と合併後のモテ
ィベーションの高さの問題が指摘された。さらに役所の意思決定にあたり、地域住
民の意向をどのようにくみ取るかというシステム化がどのように図られるかとい
うことも大きな問題であると指摘されたことを、紹介された。
・「合併とまちづくりを考えるシンポジウム」の後段では、当委員会の委員である広
瀬委員がパネリストの一人として出席し、非常に学識ある発言をされたが、当委員
会に関わることとしては、合併したらどういうまちになるのかという消極的、受身
的な発想ではなく、合併を機にこのようなまちにしようではないか、というような
能動的な取り組みでビジョンを語る、ビジョンの一員でありたいという建設的な発
言がなされたのが印象的であった、と紹介された。
・また、まちづくりの定義について小西教授は、地域住民にこだわりを形にするのが
まちづくりであると、非常に示唆に富んだ発言をされたことを、紹介された。
2.報告事項
(1)任意協議会 名立町の脱会について(事務局より説明)
・9 月 30 日、名立町の塚田町長より 1 市 2 町の各首長に名立町の離脱が伝えられた。
・10 月 1 日にもたれた任意協議会の幹事会で、渡辺名立町助役より経過と報告がなされ、
正式に離脱の報告があった。併せて文書も提出された。
・そのため本日の当委員会から名立町委員が不参加となった。
(2)要綱等の変更について
・任意協議会規約を、10 月 15 日の任意協議会で一部変更することになる。(構成メンバ
ー等)
・協議会の名称は、変更されない。また、ビジョン策定検討委員会についても名称の変更
はない。
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3.協議事項
委員長:事務局がまとめた資料 No.1 では 18 のレポートが出されており、これをひとつに
まとめることは大変な作業であるが、本日は最初にそれぞれの委員が提出された意
見を、長くとも 5 分以内に発表願いたい。また、レポート未提出の委員からも最後
に意見をいただきたい。それでは、No.1 の委員からお願いしたい。
委 員:『資源』部会に所属していたが、そこで出された 5 つのテーマをひとつに凝縮して
入れたいと考えた。この地域にとっての奴奈川姫と、それらの思いからロマン、そ
してこれからの新しいまちをつくって行く中には、参画、協働が必要になってくる、
また、市民が共生してまちをつくって行くことが必要との思いで、「奴奈川姫のロ
マンと人々が共生するまち」とした。また、この地域の中の資源として、山と海と
か、歴史文化があることもこの中で言い切っている気もしたが、上(サブテーマ)
でこの(豊穣の大地と海、歴史文化が支える)ような表現も付けてみた。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:テーマと基本理念一緒に発表したい。テーマであるが、「自然と人と賑わいのあふ
れる」がひとつのセンテンスであり、もうひとつが「神遊びの里奴奈川」としてい
るが、これは『資源』部会や『課題』部会で出された中で、自然と人というのが大
きく取り上げられていたこと、またもうひとつ忘れてならないのは、まちの賑わい
であり、「自然と人と賑わいのあふれる」というわかりやすい表現とした。もうひ
とつ、そこに地域の特性を表わす表現ということで「神遊びの里奴奈川」を付けて
みた。「神遊びの里」という表現の意味であるが、この地域には奴奈川姫やヒスイ
文化などが存在して、各市町の神社の舞楽とか伝統的な行事が行なわれており、神
と語り、神と遊ぶ歴史文化が存在していることをとらえて、「神遊びの里奴奈川」
という表現を使った。基本理念の方は、できるかぎり短く表現し、自然と人と賑わ
いというフレーズを入れたが、一番大切なことは、これからのまちづくりにおいて
は、市民と行政との関係を捕らえ直すことであり、協力して働くという「協働」で
ある。「協働」という言葉の意味は、能生町の総合計画の中でも使われているが、3
つの要素があり、通常はパートナーシップ、対等な協力関係というとらえ方が強い
が、その他に共同作業という意味のコラボレーションがあり、このようなワークシ
ョップ的なものの中で市民と行政がものをつくっていくこと。もうひとつはアウト
ソーシング、これは簡単に言えば業務委託であるが、最近 IT とかの分野で盛んに
使われている。行政にしてみると、民間委託とか色々やってきているが、単純な施
設管理の委託とかではなく、ある面では運営とかの部分まで含めて委託していくと
いうのがアウトソーシングの考え方であり、日本語でいうと公設民営であるが、市
民がより使いやすいようなシステムといった言葉としてのアウトソーシング、とい
う 3 つの要素があると思うので、「協働」の考え方として 3 つの要素があり、これ
からのまちづくりにとって、このような理念を基本理念として掲げてはと思った。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:非常につらい作業であったが、ロマンティックな表現が多い中、硬い表現となって
いる。というのは、自分の生活を考えた時に、外側から沢山の観光客が来てもらう
ことは、それはそれで活気があって良いことだと思うが、それが本当に自分の生活
の中で潤いとなるであろうか、自分の生活が豊かになることになるのであろうか、
と考えた。例えば能生町の場合ではゴルフ場があり、スキー場があり、観光客だけ
が通過していくので、そこに住む人間にとってどんなのだろうかということをいつ
も疑問に思っていた。そこで冒頭に書いたように、まずまちづくりの基本というの
はそこに住む人にベクトルを合わせていくことが大事ではないだろうか。観光客を
重視していくのではなく、そこに住んでいる人の方をもっと考えてもらいたいなと
いう気持ちを持っていたので、まず基本理念の中にそのような表現をした。
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それから『課題』部会の中でも、少子高齢化とか情報ネットワークとか地域経済基
盤の確立とかの柱が出てきたので、それに少し肉付けをして、自分なりに表現をし
た。ここに教育と書いたのは、これからはやはり何をするにしてもしっかりとした
人間像がなければ、新市は発展していかないと思う。この糸西地域の課題をしっか
りと受け止める人をつくってこそ、やはり未来があるわけであり、人づくりという
問題とともに、賢く人を育てたいということで知の集積、知を流出させないような
ことも問題にしたいと思い、表現した。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:色々な話しがでたが、活気があるという中では、人がやはり一番大きな要素になる
であろうと思う。人が多いというのは、この地域の人たちが、健康で活気があると
いうことであり、人が集うというのは、地域が一体となって広域から人に来てもら
う、それによって地域の人たちにも活気を与えるということから、人に集まっても
らうことが必要と思う。もうひとつテーマにあげた「癒しの郷」は、来てもらった
人に良かったなと思ってもらえるさとと考えた。理念については、すばらしい地域
資源や文化をさらに育んでいこう、また育んでいかなければ変わらない。活動をし
よう、ということで活気が生まれてくる、そして誰もが癒しを実感できることを目
指していこうということである。また、具体的な基盤整備ということでは、このよ
うな地域になったら良いかなということで、色々な人、立ち寄り客を増やすための
有機的な交流施設があるようなまちづくり。また、ここは災害の多い地域であり、
安心、安全な広域道路が必要であろうと思うし、基幹産業を支える土台が必要と思
う。また新幹線であったり、松本糸魚川間の道路の早期の開通開業、それから鉄道
の整備が入れば良いかなと思う。また、新幹線駅周辺の再開発であったり、快適な
まちづくりだ出来たら、すばらしいまちづくり、地域ができるのではと思い、基盤
整備の将来像として表現した。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:基本理念は記入していないが、テーマとしてあげた「神がみとひとのあそぶ」とは、
古代、縄文のロマンを現代に築く、魅力づくりが必要と思う。神々の中で豊かにす
ごせることが必要である。また、「うるおい文化郷」は、癒しの場としてのヒスイ
であるが、訪れるだけではなく、人をいやすことであり、積極的に情報発信を図る
ことが必要である。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:『資源』部会に所属し、キーワードが 5 つというまとめになったが、個人としては
「海」にこだわっていた。マリンのまちづくりとか、マリンロードという言葉と使
っていたが、糸西は、片方がずっと海に面しており、それをいかに有効に利用する
かが重要と思う。『資源』部会の話し合いの中でも海のない長野県との交流の可能
性もあり、以前に観光文化都市という言葉も出たが、他との交流が出来る観光交流
都市であって欲しいと思う。ただ海のことだけではなく、糸西の自然というのは海
あり、山ありであり、他の委員から提案のあった共感できる部分に近づけた。ただ
観光交流都市にこだわりをもち、新しいまちの発展ができないかと思う。5 つのキ
ーワードをすべてつなぎあわせると、このような表現になるのではと思う。それと、
『資源』部会の中で話し合われたことで、奴奈川姫というのが新しいまちづくりの
キャッチフレーズになるのではと思われたが、奴奈川の里ではピンボケになるの
で、やはり姫という言葉を使わないと、ヒスイ文化とからまず、奴奈川姫の里が良
いのではと思う。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:『資源』部会に所属していたが、キャッチフレーズの中に位置がわかるものがない
といけないのではと思い、ヒスイというもので、糸西をくくってみた。そこで「ひ
すい文化」とした。
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また自然について話しをしてきたが、経済基盤においては将来的な構想として、情
報インフラの整った経済都市を目指すべきであろうということから、最後に「情報
都市」という表現とした。
委員長:次は私の意見であるが、前段の「天然の恵み豊かな」というところは、自他ともに
『資源』部会では一番糸西地区は自然の恵みというものが構想された訳であるが、
物質的にも、精神文化的にも天然の恵みというものが、根底にある。そしてまた、
世界的にも 21 世紀の世界の課題は環境問題であるが、これとからめて糸西をどう
するかと考えた。それから後段の「個の存在が光るまち」というのは、これから人
間を快適にするという発想、具体的にいえば個を大切にする、これは人に対しても、
産業に対しても、個性を重んずるという意味合いから、このようなキャッチフレー
ズをつけた。しかし、副題的にこれだけでは糸西地域の特色ある投げかけが出来な
いので、「海の幸、山の幸、奴奈川姫とヒスイのロマン」という表現を付記した。
理念の方であるが、前段の 7 行は資源を示している。『資源』部会でも話しが出た
が、この資源を私たち自らが財産として自覚していない、また喜びと誇りを共有し
ていない、というところにそもそも特色が出せないところがあるのではないかとい
うところから、このような表現を入れてみた。後段では、後世に残したい姿を求め
ていることが『資源』部会で話題になったので、それを理念の中に入れた。分野別
将来像の中では、特に教育文化像のところで、「市民の誰もが、“糸西教育”を自信
と誇りをもって語られているまち」
、この土地の人間が人づくりのひとつのシステ
ムの中で、きちっと成長していかなければならない。現在、教育界というのは、大
学教授は大学教育しか語れない、高校の教師は幼稚園の教育を語れない、という欠
陥があるが、糸西地域においては市民が幼児の教育ではこういうポイントがある、
小学校ではこうだ、中学校ではこうだ、と評価の面においても躾の面においても、
そういうことが書かれるようなタテの教育のトータルデザイン的なものができれ
ばな、と思う。それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:テーマを「姫の王国のまちづくり」とした。『資源』部会でふくらませてきた奴奈
川姫とヒスイを、テーマとして持ってきたかったが、奴奈川姫はよくよく考えると
難しくてマイナーな名前であるので、思いきって奴奈川を取ってしまって、「姫の
国」として、子どもでもわかるのをキーワードに、王国のまちづくりとした。姫と
いうのは高貴なイメージであるので、色々な分野において質の高い生活空間を構築
することにつながるのではないかと考えた。何か日本で一番というのが欲しかった
ので、姫の国ではなく、姫の王国として、全国での交流拠点になればとの願いを込
めてつくった。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:
「みんなが健康 おいしい自然 いきいき生活 しあわせ市民」とした。奴奈川姫とか
ヒスイとかの文化も考えたが、ものの豊かさから心の豊かさといわれている中で、
心の健康と身体の健康が健康の定義と言われており、そのような意味を込めてみん
なが健康とした。おいしい自然というのは、伝統文化、自然を含めておいしいもの
があるという、観光的な面も含めておいしい自然とした。いきいき生活というのは、
産業とか、働く場ができることであり、しあわせ市民とは、括弧を入れるとしあわ
せ家族となるが、市民生活の中でしあわせ感というのはどういうところに求められ
ているのか、ものから心を求めていきたいという願いを込めている。将来に夢の持
てる子どもがいて、健康で元気な高齢者がいて、不安なく生活する障害者、一生懸
命働ける父や母がいて、そういった中で、地元の自然、文化、歴史、豊かなふるさ
とに自信と誇りを持ち、快適で自立した市民生活を目指して幸せの感じられる地域
にしていきたいということで、提案した。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
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委
員:「美しい自然と歴史が織りなす安らぎの街 ○○市」を提案したが、この地域が他
の地域とここが違うのだと、これがこの地域の特色なのだという意味で、奴奈川姫
とかヒスイということを意識してきたが、将来像を考えたときに、外に対してアピ
ールすることばかり意識しているのはどうなのかなという気がしてきて、このよう
な表現となった。この背景の中には、奴奈川姫もヒスイも含まれる訳であるが、ま
ず自然が地域の中で一番恵まれた要素ではないかと、これを生かしたまちづくりを
しなければ、これからの社会のひとつのポイントとなる部分ではないかと考え、そ
のような提案とした。特に自然自然といっているが、自然が沢山あるものの、自然
が偏在している状況に不満があり、もっとバランスのとれたまちにしていかなけれ
ばならないのではというのがひとつ含まれている。それから、歴史のことも当然で
あるが、祖先の築いた文化、あるいは歴史的な遺産、奴奈川姫とかヒスイを含めて
であるが、そのようなものを守り育てることによって、豊かな市民生活を築かなけ
ればいけない、というのが真ん中のところである。人というところでは、色々なも
のが表現されればと思うが、教育であるとか福祉であるとか、あるいは交流を深め
ることによって、豊かな生活を創るのだというもの、人間の営みの要素を 3 つ目の
言葉の中に表現した。特に、そのようなまちづくりを市民みんなの英知を出し合っ
て進めなければならないということを表現した。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:「自然・魅力ある観光と産業のまち」と皆さんの中では一番現実的な表現となって
しまったが、自然というのは、固定した訳ではなく、例えば教育問題、あるいは文
化、あるいは福祉も含めて自然と考えている。特に自然の中には、海と山と川があ
り、海と平野があるけれども山まで含めてある自然というのはそうない、というこ
とから考えていくと、合併してもそれほど大きなまちではないことから、自立した
まちをつくることが必要ではないかと考えた。魅力ある観光と産業のまちというよ
りも、産業と経済が活性化しないと何をやっても駄目であろうと、現実的に考えた。
その中にあって、まちから外に発信すること、また外からまちへ呼び込むこと、こ
ういうこともできるのではないかと考えた。これから産業というものは、農業ひと
つを取り上げてみても、非常に高齢化社会になってきて、この問題は真剣に考えて
いかなければならないだろうと思う。何年か後には今の農地とか、あるいは自然が
荒廃して、また農地がどんどん無くなっていく、この時に果たして自然がどういう
意味を取るのかということを考える。したがって、農業の体験を通しても、あるい
は観光を絡めてそういった体験をし、また教育の中でも、農業体験をさせながら、
子どもたちには思いやりのある教育を進めていくべきであると考える。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:
「人と自然が輝く 生活創造都市」の自然が輝くは、『資源』部会で多く出た意見で
あることから活用した。生活創造都市については、創造の部分は創り出すという意
味で、これから違う市町が一体となって新たにこのまちづくりを起こしていくのだ
ということで、創造としてみた、また、生活は、個別に具体的なものを掲げようと
思ったが、偏りすぎた表現になるかと思い、トータルな生活という言葉に落ち着い
た。また、もうひとつ「市民と地域の環で拓く 生活創造都市」を上げているが、
個人的にはこちらが良いかなと思っている。また、生活という言葉が小さければ、
しあわせ
幸福と書いて「幸福創造都市」でも良いかなと思う。理念であるが、市民の自主的
あるいは主体的な参画がひとつの時代の潮流となってくるであろうと、常々仕事の
中で考えていたし、また『課題』部会の中でもそのような意見が出たことから、そ
ういうことかなと感じていた。それは、少子化であれ、高齢化であれ、新たな地域
産業を起こしていくとか、ということを考えていくと、行政ではなくてやはり市民
参画であろう、という思いを込めて文章化した。個別の将来像の姿については、「美
しさと機能性が調和する安全都市」が気に入っている。また、生活環境像の部分で
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は、「うるおいと自然の恵みが享受できる居住環境」が、また、教育文化像では、
「子どものいきる力を市民で育むまち」が、また、健康福祉像では、現在長寿が喜
ばれる社会になっていないことを考え、「長寿者の知恵と技がいかされるまち」と
「市民一人ひとりが福祉の担い手となるまち」ということを考えた。また、産業経
済像では、「新たな価値づくりで躍動するまち」が良いと、まちづくり像では、「夢
とともに躍動するまち」が自分では良いかなと思う。また、その他の地域像では、
地域づくりということが、全国的に重要になってきていることから、
「主体的な参
加で培う地域」と掲げてみた。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:わたしは基本的に精神論でいうと、心に訴えかける理想主義者であるが、「未来か
ら学ぶ奴奈川ビッグバン」としたが、超新星、どこにもない地域づくりをビッグバ
ンという言葉で表わした。なぜ心とか精神論にこだわるかというと、地域づくりの
基本、主役は住民である。住民が基本で主役であるならば、地域の一番の宝は何を
もっても住民ではないかと、であるから住民に広く訴えかけたい、地域づくりの主
役である住民に是非訴えかけて、その宝をどんどん大きな宝にしていきたいという
ところから、その心を訴えかけていきたいと思う。未来から学ぶというのは、全然
ピンと来ないが、隣りに書いてあるように「既成概念にとらわれない新しい発想」
「過去の延長線上に未来は無い」という、今まで見たことがない、誰もやったこと
がない、そういったことがこれからの地域づくりの基本になってくるのではないか
との意味合いで、ビッグバンという言葉を用いた。
委員長:それでは、次の委員にお願いしたい。
委 員:テーマについては、「高福祉モデルタウンの建設と都市との交流」としたい。これ
については国の施策や、クリアしなければならない問題がいくつもあるが、これか
らは日本の国内の中で、この地域がどのような役割分担をするかということに立つ
ならば、1 市 2 町の共通の課題である高齢化対策というものを、しっかりしていか
なければならない、その先進地になったらどうかということを考えてこのようなテ
ーマを設定した。そしてまた都市との交流というのは、やはり恵まれた自然、それ
から中山間地域という非常に今までは暗いイメージしかなかったのだが、それをこ
の地域の資源としてアピールしていく。そして、高速交通体系が、新幹線の整備が
でき、かつ夢物語というかリニアモーターカーというものが、実現という形になる
と、都市との距離が非常に短くなるという、いわゆる都市との交流がますます盛ん
になるということが考えられる。そしてまた、この間も新聞に載っていたが、シニ
ア世代をどんどん受け入れていく、廃屋とか、新たにセカンドハウスというものを、
地域の自分たちの今まで住んでいるところとは違うところを求めるという、いわゆ
るライフスタイルの変化がこれから考えられるので、そういった意味で都市との交
流を掲げた。そして、今現在でもこの地域ではかなり高齢化が進んでいるが、三世
代が一緒に明るく生活できるものをこれからも続けていくことのできるまちづく
り、そしてその中でのハード面、ソフト面の整備、そしてこの地域だけに限らず、
別のまちからも高齢者を受け入れる、そんな体制ができないだろうかということ
で、このテーマを掲げた。また、やはりクリアしなければならない問題点があるだ
けに、そこのところが課題であろうと思う。
委員長:それでは、ここで休憩をとり、また、再開したい。
(暫時休憩)
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委員長:それでは、再開したい。各委員から今まで協議してきたことを背景として、テーマ
及び理念、将来の姿等について思いを語っていただいた訳であるが、これに関して
言い足りなかったと、また他の委員の意見を聞いて気がつかれたことがあったら、
発言いただきたい。
委 員:皆さんのテーマや意見を聞いて感じたことであるが、夢を描く人もいれば、現実を
も大事だろうという人もいて、伝統文化や生活重視型もいて、色々分け方ができる
のかなと感じた。
委 員:テーマであるが、どこの市町村が使ってもいいようなキャッチコピーになってしま
うのではないか。奴奈川姫とか奴奈川の里とかヒスイとか、なんとかして謳い込め
ないかなと考えたが、それには何か説明がつかないと、果たして分かるのかなと。
このビジョンそのものは、糸魚川、西頚城の市民の皆さんにとっては奴奈川姫とか
ヒスイとかは先刻承知だと、理解されているというふうなことであるとするなら
ば、他に向けての情報発信という分では疑問符が残るが、地元糸西地区のカラーを
入れたいなと自分自身では思う。その点『資源』部会でも色々と出されているが、
それに皆さんがどのように考えているかをお聞きしたい。
委 員:『資源』部会で何回か意見を申し上げたが、その中で、ひとつのテーマをつくる段
階で、5 つのキ−ワードを上げたが、町の総合計画ではないので、外に発信をして
いこう、アピールしていこうというのがあった方が良いのではないかと思う。
委員長:やはり対外的な要素も大切ではないか、という意見であるが、他に意見はないだろ
うか。
委 員:ビジョン策定に向けて、他所に PR することも大切ではないか。また、さりとてま
とまる市民の意識合意も必要ではないかと思う。市民はその部分を期待するのでは
ないか。生活感が安定していないと、衣食住が安定していないと、良いプランにな
らないのではないか。この 2 つをどうまとめていくか、現実がわからないからまと
めにくい。こういう市をつくろうではないか、と現状整備、重点よりも踏み出した
意見を上げるべきではないか。
委員長:この委員会は、求めるビジョンを先に求め、まちづくりを計画することにある。た
だし、前後は錯綜しているが、意見はわかる。
委 員:こういうまちにしたいなとか、しようという時、見慣れたまちで新鮮さは感じられ
ない。でも新しいまちに向かって、一人ひとりの気持ちを奮い起こさせる意見を入
れるべきではないかと思うが、そこに住む人間の気持ちも大事にしなければならな
いのではとも思う。ここにある色々な資料を見ても、視点をどこに置いているか、
外側に向けているか、内側に向けているかで色々なものが出ているが、まずそこを
どっちの視点から見ていこうかという所から整理していかなければ話しはまとま
っていかないと思う。
委 員:どれほど先を見て将来像をつくるのか、10 年位なのか、当面 10 年から 20 年位で
みた構想なのか、また、それが 10 年経ったら新たなものを問い掛けてみるのか、
ということも考える必要があるのではないか。まったく違う 1 市 2 町が一緒になる
のであるから、理想的な内容でも良いのではないか。まず 10 年、次いでその先を
考えるのもひとつの方法であると思う。
委員長:どれほど先を見るかということであるが、これは数値目標を云々というような、具
体的な問題になるが、今現在我々が地域住民として生活をして、これよりこういう
世界をというのは、10 年後、20 年後という時間的なファクターを除いても議論で
きるのではないか。やはり時間というのは、かなり強いのであろうか。
委 員:もっと素朴に考えて、今までの市や町から新たにひとつになる時、対外的に、また
地域の中でどういうまちにしていくかというビジョンを、今現在どういう絵が描け
るのかを示せれば良いのではないかと思う。
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委員長:地域づくりの定義を考えると、地域住民のこだわりを形にすることという意見があ
ったが、『資源』部会では多分にこの発想で議論してきたように思う。
委 員:上越市が高田市と直江津市で合併した時に、いまだに高田の人間、直江津の人間と
いう意識が残っているが、生まれてきた子どもたちが上越市立何とか幼稚園とか、
上越市の人間といえるが、今ここで決めている我々が死なないと新市の本当の意味
での連帯感は出ないのではないか。それをいかに時期を早めに持ってくるかという
ことが大切だと思う。まず一緒になることが大事で、そこを考えないと外堀は埋ま
ってこないのではないか。
委員長:異なった地域が一緒になる、その一緒になったのがひとつの地方自治体として意識
される、それを短時間に達成することがポイントということととらえたが。
委 員:合併するのはこの地域であり、地域の住民がそうだなという、住民が勇気を持てる
ようなビジョンにするべきではないかと思う。その意味では、この際、観光キャッ
チフレーズ的なものはやめたいなと思う。『資源』部会の中で 5 つのキ−ワードが
あったが、できたらその中で奴奈川姫とヒスイについては、今回やめたらどうかと
いうのが自分の気持ちの中にあったが、地域の住民が納得するような位置づけが必
要と思う。であるから、ただ単に、外へ奴奈川姫を情報発信すれば良いではないか
というのは、他の事業でもやっているので、それはさておいて、やはり地域の住民
が納得するような、仮に使うとしてもそういった位置づけが必要ではないかと思
う。
委員長:地域が経済的にもかなり活力を持たないと、地域のコンセンサスを得られないので
はないかと、という声を聞いた時に、『資源』部会でも話題になったが、観光とい
うのはかなり大きな目玉となるような、そういった時に、内に目を向ければ向ける
ほど、外にも目が向くのではと思う。
さて、まとめる方向性を示唆する発言をいただいているが、今後どのような方向に
持っていけば良いかについて、時間を取りたいと思う。今すでに奴奈川姫とかヒス
イについては、キャッチフレーズに入れるのは似合わないという話しが上がってき
たが。
委 員:それについて思うが、奴奈川姫に対する浸透度というのは各地域の中でどのくらい
のものであるのか。例えば能生町の場合は、奴奈川祭りとしてイベントとして取り
上げられているが、寂々と奴奈川姫に関する浸透が深まってきているのかなと思う
反面、なにかこう作り事みたいに感じられるところもある。
委員長:青海町ではどのような状況か。
委 員:私は生涯学習課という部署にいるが、その中に身を置いているので、昔から奴奈川
姫はそれなりに町民の間では認知されているのではないかと思う。
委 員:うちの娘は小学校で、自分たちの課題学習で奴奈川を調べている。
委員長:糸魚川市ではどうだろうか。
委 員:糸魚川では里創プランで、奴奈川は朝起きてから寝るまで。
事務局:奴奈川姫については神社もあり、知らないということはないだろうと思う。ただ進
めている公の施設も最近緑色にしてきて、こだわりを持ちすぎていると中学生から
も批判をもらっているが、ヒスイを介して奴奈川姫を知るのではないだろうか。た
だ能生町のように祭りを演出するほどの流れや積極性はないように思う。
委 員:地域住民のこだわりを形にするのが地域づくりだという、非常に理想的な言葉にな
っているが、地域住民のこだわりと言うけれども、本当は私のこだわりであったり、
あなたのこだわりであったりと、みんなひとつになることは少ないのではないだろ
うか。であるから、それが逆に押し付けにならないことも考えなければならないと
思う。
委員長:地域住民のこだわりというのは、やはり共通理解の上に立ったこだわりではないだ
ろうか。もちろん個人差はあるが。
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委
員:色々なテーマがあるが、産業、福祉、健康ではかなり共通したものがあるのではな
いか。ひとつは賑わいであったり、集うとか、輝き、豊か、このへんはやはり産業
なり、教育なり、福祉なり、基盤があるのではないかということが、このような表
現になっているのではないだろうか。このへんをまとめていけば、方向性が出てく
るのではないかと思う。
委員長:どうまとめるかがこれからの課題であるが、事務局の考えは。
事務局:今後の進め方としては、11 月 12 日に任意協議会が開かれるのであるが、その場で
ビジョン策定検討委員会の中間報告をさせていただきたいと思う。新しい市の描き
方も任意協議会で共有させてもらいたいという意見となっている。調度 10 月いっ
ぱいで集約という話しになっていたこともあり、11 月 12 日の任意協議会で委員長
から報告していただきたいと思っている。逆に任意協議会の皆さんから意見をいた
だければ、それを当委員会にフィードバックし、また皆さんに揉んでもらい、とい
う作業をこれからさせていただければどうかなと思っている。このようにテーマ案
として沢山出されていることから、当面、事務局及び企画分科会、正副委員長それ
から外部的な目で見るという立場でコンサルにより作業をおこない、10 月 24 日に
次回の委員会が予定されているが、それまでに事務局で若干中間報告の素案をつく
らせていただきたいと思っている。どのような内容になるかは未定であるが、最近
県央、燕、三条、田上、栄、下田 5 市町村の任意協議会のビジョンの概要版が手に
入ったが、23 ページで事務事業の調整まで入っており、人口だとか、財政シミュ
レーションだとか、若干それも入れながら、このような概要版が作られている。当
委員会ではここまでは行けないかも知れないが、ある程度のものにして、任意協議
会に出しながら、さらに皆さんからも揉んでもらい、年明けになると思うが、ビジ
ョン策定検討委員会の集約という形で、全戸配布という形に持って行きたいと思
う。今回、素案のまた素案という形になると思うが 24 日には、皆さんにお示しし、
論議をいただければと考えている。
委員長:まとめるのは容易ではないが、事務局、企画分科会、正副委員長、コンサルでこれ
らを踏まえながら、まとめることをご同意いただきたい。
(同意の声あり)
4.その他
(1)第 7 回会議の日程等について(事務局説明)
①10 月 24 日(木)19:00∼ 糸魚川市役所 201、202 会議室での開催を確認。
(2)本日配布の資料等について(事務局説明)
①住民懇談会用資料(A3 版:完成版)について
・前回案内した、首長と住民との懇談会で配布する資料の完成版を提示、その資料を説
明。
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