ポイント A4 主に金融資産について時価で評価しようとするものです。 日本の会計基準が取得原価主義でしたので、高度成長期のように所有する不動産等の 資産の時価が帳簿価額を上回り、含み益を有する時代には問題とされませんでしたが、バ ブル以降今日まで所有する不動産や有価証券において含み損が発生して、取得価額基準が 企業の所有資産の実体を正しく反映していないとの批判を受けました。 これにより金融商品の時価会計として時価が導入されました。この金融商品には債権や 有価証券だけでなしに金融派生取引(デリバティブ取引)やゴルフ会員権も含まれます。 最近では債権の回収可能価額の厳格な引きあてに加えて、株式市場の低迷による評価損 の計上が企業収益の更なる悪化となり時価会計を選択制にしてはという声もあがっている ぐらいです。また、デリバティブ取引では従前の企業会計では決済日が来ない限りデリバ ティブ取引の損益が反映されないことからその含み損を決済延長で繰り延べ損失を膨らま せたという経緯もあって、この時価会計により時価を決算書に反映させるようになりまし た。 取得原価主義 資産の取得した価額で評価 その時々の含み損益が 反映されない 時 価 主 義 時価(評価損益)による評価 時価により資産の増加又は 減少が表現される 取 得 価 額 ( 帳 簿 価 額 ) 負 資 産 債 時 価 純 資 産 時価差額 評価差額金 B/S
© Copyright 2024 Paperzz