ホンジュラス医療情報 以下は必ずしも最新の医療事情ではありません。詳細(特に緊急時対応や予防薬の服 用方法など)については現地医療事情に詳しい医療専門家から常に最新のアドバイスを 受けるようにしてください。 最新更新履歴:2017 年 3 月更新 1.赴任前の準備 (1)予防接種 黄熱流行国(パラグアイ、ブラジル、コロンビア、エクアドルなど)から入国する際には、 国際予防接種証明書(イエローカード)の携帯を義務付けられている。その他、特に義務 付けられている予防接種はないが、①A型肝炎、②狂犬病、③破傷風、④B型肝炎の順 で接種を推奨する。赴任までに接種期間が十分にない場合は、少なくとも①②③は事前 に接種してきたほうがよい。これらのワクチンは、当国では常に入手可能な状況にないた め、日本で接種してくることを勧める。 狂犬病については、2009 年 5 月、ホンジュラス国内で 9 年振りに人への感染死亡例 が確認された。野犬などの哺乳類に咬まれた場合、狂犬病ワクチンを接種していても追 加接種が必要である。また、同様破傷風ワクチンについても、外傷、汚染の程度により追 加接種が必要である。 新生児、乳幼児の予防接種は、免疫獲得までの期間や予防接種後の体調管理など の問題があり、また、日本と当国の接種計画は異なることから、かかりつけの小児科医と 相談し、赴任前の接種が望ましい。現地で行う場合には、英文の接種証明書(母子手 帳)を持参することを勧める。当国で可能な予防接種は、BCG、ポリオ、5 種混合、麻疹 などである。また、3種混合ではなく、日本の3種に Hib(ヘモフィリス・インフルエンザ菌b 型)とB型肝炎が加わった5種混合となる。 (2)その他の準備 眼鏡・コンタクトレンズは当国でも購入可能であるが、1 日で交換するタイプのコンタク トレンズは販売していない。また、コンタクトレンズの作製については可能だが、時間を要 し高価な為、持参したほうが良い。 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency 歯科治療については、歯科医院によってレベルの差が大きく、信頼できる歯科医院を 選択することは必須である。う歯や充填物の装着、歯周炎等、一般的な治療は可能であ るが、歯の温存には消極的で、抜歯をした上で審美歯科やインプラントなど高度な治療 を推奨するケースが多い為、注意が必要である。また治療費は総じて高額であり、日本 で治療を終えてから赴任することが望ましい。 2.医療事情 (1)医療機関 国公立の医療機関は、施設・設備とも不充分なため、受診は施設・設備の整った私立 病院を推奨している。私立病院では、海外(日本を含む)で研修・留学や就業経験のある 医師も存在し、医療機器も整っているが、日本とは治療方針が異なり(保存療法を好ま ず、積極的な外科的処置を推奨する等)、重症な場合は医療事情のよい第三国での治 療を考慮する。 受診の際には予約をし、診察後、必要時は医師の処方箋を提示し、病院内もしくは最 寄りの薬局で薬を購入する。検査等も医師の指示書が必要になる。 邦人がよく利用する医療機関は次のとおりである。 <総合病院(全科)> 1)テグシガルパ市内 ①Honduras Medical Center(私立) 所在地:Col. Las Minitas, Ave. Juan Lindo 電話:(504)2280-1500/Fax (504)2280-1560 首都テグシガルパで最も設備が整った総合病 院で、英語対応が可能な医師が多数在籍する。 24 時間対応。診察料は約 1,000 レンピーラ(約 5000 円) ②Diagnosticos Medicos-DIME(私立) 所在地:Col. Humuya Ave. Ucrania No.2901 電話:(504)2239-2149/Fax(504)2239-9631 日本留学経験のある医師(循環器内科、循環器外科)が2名おり、日本語及び英語で All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency の対応が可能である。 ③Hospital y Clinicas Viera(私立) 所在地:Barrio la ronda, Ave. colon 5ta calle No. 1115 電話:(504)2237-3160 Fax(504)2237-6983 2)サン・ペドロ・スーラ市内 ①Hospital del Valle(私立) 所在地:Blvd. del Norte, frente a Texaco Palenque 電話:(504)2527-8400/34/36 Fax:(504)2551-8435 サン・ペドロ・スーラで最も設備の整った医療機関。 ②Centro Medico S.P.S -CEMESA(私立) 所在地:Col. Altamira, Boulevard del Sur 電話:(504)2516-0174 Fax:(504)2556-7180 <歯科医> テグシガルパ市内 ①Centro de Implantes Dentales 所在地:Blvrd. Suyapa col. Florencia Sur #4402 電話:(504)2239-9761/1331 多数の専門医が在籍している。 ②Dr.Jose Francisco Barahona 所在地:Condominio Lomas Ave. Rep. Dominicana, Col.Lomas Del Guijarro 電話:(504)2239-5310/3974 歯科医は日本への留学経験あり。日本語での治療が可能。 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency (2)緊急時の対応と措置 緊急時は、前述の私立病院の利用を第一選択とする。移送が必要な場合、赤十字や 病院が所有する救急車は燃料不足や、整備不良等、迅速に対応できないこともある。私 立の緊急移送会社はあるが、利用する場合は別途契約が必要である。 Tegucigalpa(首都)の緊急移送会社 POR SALUD Yohana Leiva cel.3391-5116 Jared Velasquez cel.3391-5793 3.医薬品、衛生用品 (1)携行することが望ましい医薬品 日本製の医薬品は購入できず、薬によっては入手が難しかったり、入手不可である為、 常備薬等は持参を勧める。目薬、風邪薬、胃腸薬、漢方薬なども、購入できるものは作 用が強いものが多く、持参したほうがよい。小児がいる場合は、シート状冷却剤を持参す ると便利である。また、冷・温湿布の購入は難しく、高額である為、携行を勧める。 (2)現地で調達できる医薬品 大手チェーンの薬局等もあり、基本的な痛み止め等の医薬品は豊富に出回っている。 しかし、薬によっては流通が安定しておらず、医師の処方した薬が薬局になく、購入でき ない場合もある。小児の場合、購入した医薬品の作用や副作用が強く現れることがある ため、小児用の解熱剤(アセトアミノフェン系)、風邪薬、整腸剤などを使用する際は、容 量に注意する。 (3)現地で調達できる衛生用品 生理用品は容易に入手が可能だが、生理用下着は販売していない。ガーゼ、包帯、 綿棒、避妊具などは、薬局やスーパーで購入できる。 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency (4)薬局 近年、都市にはチェーン店の薬局が多く開店しており、車に乗ったまま購入できるドライ ブスルーの店も増えている。 ①Farmacia Center Plaza 所在地:Calle Las Minitas, Colonia Tepeyac, Tegucigalpa 電話:2235-8869 ②kielsa チェーン店であり、主な都市には必ずある。 所在地:Edificio Farinter, atrás de la Toyota, Barrio la Granja 電話: 2289-6544 ③Farma City チェーン店であり、ドライブスルーでの購入も可能。主な都市には必ずある。 所在地:Col.Las Minitas Cont H.M.C 電話:2235-6318 4.妊娠、出産、育児 (1)妊娠時の対応 日本と比較すると、妊娠期間中の尿検査、血液検査などの実施頻度が低い為、不安 であれば医師に検査の指示を依頼する。早産や異常妊娠/分娩への対応は困難な場合 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency があるので、現地での出産は勧められない。また、出産前に新生児の担当小児科医を 決める必要があり、分娩時は産科医とともに担当の小児科医が立ち会うこととなる。 (2)出産後の対応 入院期間は普通分娩で 1 日、帝王切開では3日程度である。担当小児科医が出産後 の新生児の管理や予防接種、その後の検診などを担当する。 (3)育児 育児用品は、紙おむつや哺乳瓶、離乳食、粉ミルク、おしり拭きティッシュ、衣類など、 容易に入手が可能である。布おむつを使用する場合、おむつカバーは入手できないので 持参することを勧める。 衛生状態が悪い公共の場所などでは、乳幼児が感染症に罹患する可能性も高い。特 に複数の子供との接触が多い場合、乳幼児に帽子やマスク等を着用させる、幼児に関し ては手洗いや嗽の励行等、感染予防に留意する。 5.手術 (1)現地で可能な手術 全科の手術が可能であるが、技術水準は高いとは言えず、手術後の合併症の不安も あり、緊急以外の手術や高度な治療が必要な場合は、医療事情のよい第三国での治療 を勧める。 入院は完全看護であるが、付き添いも可能である。病院により違いはあるが、私立の 総合病院は基本的に個室で、病室には、TV、冷蔵庫、トイレ、シャワーが完備され、病衣、 タオル、シーツも定期的に交換される。 (2)その他の留意点 輸血用血液に対しては、各種感染症の事前検査をしているが、輸血後感染症の可能 性は否定できない。輸血はその緊急性と重要性を十分考慮したうえで行うべきで、現地 で輸血を実施した場合にはその後、感染の有無についてモニタリングが必要である。 ホンジュラス人の血液型は、O型(72%)と A 型(15%)が大半を占め、B型は 10%、A B型は 3%と全人口に対して占める割合が少ないため、B型、AB 型は血液の確保が困 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency 難である。 また、6 ヶ月以内にマラリアやデング熱に罹患した場合は献血できない。 6.現地での傷病 (1)一般の疾病 細菌や寄生虫による下痢を伴う消化器疾患の発症が多く、水や生ものなどの飲食物 や衛生環境に注意するとともに、手洗い等の感染予防行動が必須である。インフルエン ザは 6 月頃と 12 月頃の年に 2 回、流行の時期がある。高地では昼夜の温度差が大き いため風邪をひきやすく、注意が必要である。 (2)風土病、感染症 マラリア、デング熱、チクングニア熱、ジカ熱、シャーガス病、A 型肝炎、アメーバ赤痢、 結核、寄生虫症など様々な感染症が存在する。 マラリアはカリブ海沿岸および南部地方など高温多湿地域で多く発生し、三日熱マラリ アが主であるが、熱帯熱マラリアも存在する。アフリカなどに比較すると発症数も少ない ため、マラリア予防内服の必要性は少ないが、防蚊対策に十分注意する必要がある。 デング熱、チクングニア熱等の蚊の媒介する感染症は、首都テグシガルパや大都市 (特にサン・ペドロ・スーラ)など、人口密度が高く衛生状況の悪い場所で多発し、5 月から 7 月にかけて流行する。2015 年は、チクングニア熱が大流行し、また、同じく蚊の媒介す るジカ熱も 2015 年 12 月から 2016 年にかけて流行した。デング熱は状況によっては重 症化する場合がある為、早期に検査・治療を開始したほうがよい。また、アスピリン系の 解熱鎮痛剤は出血傾向を助長させるため、デング熱と確定されなくとも、解熱鎮痛剤は アセトアミノフェン系を利用する。ジカ熱に関しては、妊婦の感染と小頭症との関連がある とされ、また、性行為での感染もある為、妊娠初期、妊娠する可能性のある場合の渡航 はできるだけ控えたほうが良い。 アメーバ赤痢、A 型肝炎、消化器系寄生虫疾患などの予防には、食事、水に対する注 意が必要である。 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency (3)有害動物、病害虫 野犬や放し飼いの犬が多く、狂犬病の患者も報告されているので要注意である。家畜 や犬以外のペットも狂犬病ウイルスを保有している可能性があるため、犬と同様に注意 が必要であり、不用意に近寄らない。 防蚊対策として、蚊取り線香、蚊帳、虫除けスプレーや虫除けクリーム、マット式蚊取 り器などの入手が可能であるが、日本製のものと比較すると目や咽頭への刺激が強いも のが多い。 ダニによる被害も多く、居室の衛生や換気に注意する必要がある。また、サソリ、ムカ デ、毒グモによる被害もあり、受傷後はすみやかに受診することが必要である。海岸線 にはヘヘンという小さなブヨがおり、咬傷により長期間掻痒感が持続する。日本製防虫ス プレーよりも、現地で購入できる防虫スプレーのほうが効果が高いものが多い。 7.保健衛生 (1)飲料水 水道水を直接飲用することは避け、水道水を煮沸するか、市販のペットボトル等の水 を飲用する。街頭で売られているかき氷や氷の入った飲み物等、水の安全性が判別でき ないものは購入を避けたほうがよい。 (2)濾過器の入手 濾過器は現地でも調達が可能であるが、カートリッジが在庫切れ等の場合が多い。蛇 口の形状が日本の製品とは異なるため、日本から浄水器を持参する場合は蛇口接続部 が万能タイプのものを選ぶ必要がある。 All Rights Reserved, Copyright(c) 2017 Japan International Cooperation Agency
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