Interferometry and Synthesis in Radio Astronomy

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Interferometry and Synthesis in Radio Astronomy
課題研究ゼミ*第 7 回
東京大学理学部天文学科 4 年
泉 拓磨
2011 年 7 月 5 日
概要
1 章の続き+ 2 章の頭
Chap.I Introduction and Historical Review
Early Measurements of Angular Width
フリンジの振幅は天体の強度モデルと対応(Fig.1.5)。ビジビリティの式は
VM =
Imax − Imin
Imax + Imin
(1)
だったので、peak to peak を測る+規格化でビジビリティがわかる。
Jodrell Bank のグループは intensity interferometry というやり方を用いた:2 つのアンテナで受信
した電波を各々二乗検波すると、intensity の「ゆらぎ」(= Gaussian のゆらぎ)の相関が取れる。ア
ンテナで受信してから相関までで、位相を保存しないので長基線に便利。感度は悪い(高い S/N が
必要)。これまでに得た結果の例は Cygnus A のフリンジビジビリティは東から西でいったん減少→
また増加、というもの(アンテナ距離を大きく変えるとわかった)。観測にマッチするモデルとして
(i)two-component model:min を通って位相が 180 度変わる、(ii)three-component model:位相が変
わらない、というもの。しかし intensity interferometer は位相情報を与えない。
そこで従来の干渉計で測定。ただ、装置の位相が不安定なので φmn をアンテナ m と n で測ったフリ
ンジパターンの位相とすると
φ123 = φ12 + φ23 + φ31
(2)
は装置や大気の影響を除去できる:Closure Relationships → Section.10.3
アンテナを一つ動かすと、位相が min で位相が 180 度変化→ two-model が正しい@ Cyg A
Survey Interferometers and the Mills Cross
アレイ 2 つを十字架状に組む。各アレイからは fan beam が出る。この 2 つのアレイからの出力は
phase-switching receiver で受信→ pencil beam で出力。中心が同じなのでフリンジは出ない。
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Mills Cross によるものと、Cambridge Interferometer によるカタログが一致しない。Cambridge 側
に source confusion があった(分解能不足)→分解能を上げて測定、3C カタログ。アンテナビームの
何十倍もある天体はちょっと疑った方がいい。その他、1960 年代には新型の装置が登場。
Centimeter-Wavelength Solar Mapping
太陽は重要な観測対象で、強力な電波源のため aperture はそんなに大きくなくてもいい。図 1.13 につ
いて。lλ sin θ = m(整数)になるように配置。grating array という。Christiansen&Warburton(1955)
は東西 32 個、南北 16 個の等間隔に配置されたアンテナで太陽の 2D マップを作成@ 21cm 線(この観
測は時間がかかりすぎた)。
太陽の active region の変動を見るためには 1 日以内でマッピングは終わらせる必要あり。Crossed
grating array は長方形に配置されたアンテナ群が地球の自転を利用することで時間を稼ぐ。Fig.1.13(b)
は grating array にさらに 2 つアンテナを付け加えたもの。1 × lλ ∼16 × lλ までの組を全て取れる。ア
ンテナを 2 個付け加えただけでレスポンスが倍に。
Measurements of Intensity Profiles
天体の構造を調べて行くと、一般に intensity profile は対称な形をしていないと分かった。よって
フーリエ変換やビジビリティも複雑なものになる。フリンジの振幅だけでなく位相もアンテナの配置で
変わる。振幅・位相ともに記録するため、ビジビリティは複素数で記述する。位相測定ができるように
なったのは 1960 年代∼70 年代。この頃にはキャリブレーションに使える天体が多数出揃った。電気信
号の安定性、コンピュータの発達 etc の貢献。アンテナと受信機の発達でセンチ波まで観測可能に。
Spectral Line Interferometry
各受信機のパスバンドはフィルターバンクで IF の段階で多数のチャンネルに分けられる。各チャン
ネルで、2 つのアンテナから来た信号は別々の相関器に入る。あるいは IF 信号はデジタル化され、フィ
ルタリングはデジタルに行われる。
スペクトル線は吸収線としても見える。特に中性水素。単一鏡観測でも見えるが、邪魔なガス放射も
入る→干渉計で細かく見る。
Earth-Rotation Synthesis Mapping
Fig.1.15 参。high declination な天体については東西に話したアンテナの間隔を変えて 12h 観測する
と、地球の自転の影響で 2D マッピングが可能。Cambridge One-Mile Radio Telescope 等。
Development of Synthesis Arrays
Synthesis mapping が採用されていく。70 年代にマッピング速度、感度、分解能の向上があった。
cm 波で 1”以下の分解能が得られるようになった。アンテナ数が na 個のとき、基線の組み合わせは
na (na − 1)/2 通りある。効率的にアンテナを配置することで、ビジビリティ測定の速さは n2a に比例
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する。
80 年代∼90 年代にはミリ波の開拓が進んだ。スペクトル線が特に多い領域。波長が短い分、大気の
ゆらぎの信号位相への影響は深刻になる。減光も大きい。広視野、高分解能を維持するために多数のア
ンテナが必要。
Very-Long-Baseline Interferometry
クエーサーみたいなほとんど点状の光源を詳しく見たい。個別に LO を使って、レコーダーで記録す
ることで感度が大幅に向上。受信した信号は IF に落として磁気テープに記録→後日持ちよって相関さ
せる。このやり方が VLBI。
欠点:同期できていない LO を使うとフリンジ位相のキャリブレーションが大変→ closure relation-
ship でズレをキャンセルさせていた。この手法は hybrid mapping というものに進化。
VLBI の成果例:NGC4258(=AGN)。水メーザー源の位置、速度を出し、Kepler 運動から中心質
量を出す。ブラックホールと判明。
VLBI Using Orbiting Antennas
OVLBI = Orbiting VLBI。
• TDRSS
静止軌道にて。2.3GHz と 15GHz で測定。15GHz のフリンジ幅は 0.3mas で circular Gaussian
モデルだと輝度温度は 2 × 1012 K になる。
• HALCA
非静止軌道にて。1.6GHz と 5GHz で観測。6.6h 周期で地球の周りを回る。遠地点 2100km で
周回しているので基線ベクトルをいくつも取れる。
その他:月からの反射信号を用いて干渉→現状だと精度に問題あり。
Quantum Effect
受信機の応答の不確定性について。ヘテロダインなので信号の位相は保存したい。エネルギーと時間
の不確定性関係より
δE · ∆t ∼ h̄
(3)
ここで、∆E = hν∆N 、∆φ = 2πν∆t として代入すると
∆N · ∆φ ∼ 1
(4)
となる。位相の不定性を減らすと個数の不定性が増える。単位周波数幅、単位時間の測定で少なくとも
光子 1 個の不定性はある。よって光子 1 個を検出するときの S/N 比は 1 以下。どのアンテナで受信し
たかは分からない。
個々の光子はランダム過程に従い入射するが、全体で平均したら信号の強度に比例する。シグナルパ
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ワーを Psig 、観測時間を τ とすると平均的な個数 N̄ は
Psig τ
hν
N̄ =
光子数はポアソン分布に従うとすると ∆N =
(5)
√
N̄ になる。よって位相の不定性は
√
1
hν
∆φ ∼ √ =
Psig τ
N̄
(6)
である。この ∆φ を受信機中のノイズで表す。最小ノイズパワーを Pnoise とすると、これは抵抗線の
熱雑音 hν/k と同等で、Pnoise = hν∆ν と書ける。すると、
√
√
∆φ ∼
1
Pnoise
=
Psig τ ∆ν
Pnoise
Psig τ ∆ν
(7)
となる。具体例は
• ν = 1GHz、hν/k ∼ 0.048K
• ν = 900GHz、hν/k ∼ 43K
• ν = 500THz、hν/k ∼ 30000K ←可視光(CCD)
Chap.2
Introductory Theory of Interferometry and Synthesis Imaging
2.1 Planar Analysis
本当は 3D だけれども、short duration の観測なら 2D で考えても大丈夫。天体からの光を平面波と
みなす。受信機は周波数 ν 近傍の信号しか通さないと仮定する。二つのアンテナ間で信号を受信する時
間の差は幾何学的遅延と呼ばれて
τg =
D sin θ
c
(8)
である。c は光速。振動成分が sin(2πνt) のものと sin 2πν(t − τg ) のものと二つあり、それを二乗検波
することを考えると出力(の振動成分)は
F = 2 sin(2πνt) sin 2πν(t − τg )
= cos(2πντg ) − cos(4πνt) cos(2πντg ) − sin(4πνt) sin(2πντg )
(9)
である。高周波成分をフィルターで落とすと、残るのは
F = cos(2πντg ) = cos(
2πDl
)
λ
(10)
ただし、l = sin θ である。l は地球の自転と共に変動するので、quasi-sinusoidal フリンジができる。こ
れは受信パターンの方向依存性を示したもの。特定の天体を追尾するか、等方的な放射を受ける場合に
表れる。
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フリンジパターンを予測するもう一つの方法は、2 つのアンテナの速度成分が微妙に違うことを用い
たものである(地球の自転に起因)。この速度の違いによりアンテナに入射する信号のドップラーシフ
トがずれる。受信機で結合されると「うなり」に起因する正弦成分が出てくる。
この受信信号において、周波数が ν1 と ν2 の 2 つの成分を考える。
F1 = cos(
2πD
2πDν1
sin θ) = cos(
sin θ)
λ1
c
(11)
F2 = cos(
2πD
2πDν2
sin θ) = cos(
sin θ)
λ2
c
(12)
ν1 と ν2 が異なっていて、F1 と F2 は θ に対する周期が違う→干渉してフリンジの極大値は θ の関数に
なる。
周波数が連続変換する場合も同様で、周波数幅 ∆ν でパワースペクトル密度が一様、中心周波数が ν0
のとき、
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F (l) =
∆ν
∫
ν0 +∆ν/2
cos(
ν0 −∆ν/2
2πDν
2πDlν0 sin(πDl∆ν/c)
l)dν = cos(
)·
c
c
πDl∆ν/c
と sinc 関数の形になる。詳細は後のセクションで。。
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