2011 年 7 月 3 日(日)PM6:30 初のオーストラリア検定試験へ 成田空港

2011 年 7 月 3 日(日)PM6:30
初のオーストラリア検定試験へ
成田空港第2ターミナルにて、尾形将司氏と落ち合う。彼とは多くのイベントを共に活動した経
験があり心強い助っ人である。
3月11日東日本を襲った大地震により津波が発生し、彼の務める店舗も壊滅状態
で、2年ほど営
業は無理と聞かされた。今回彼は多くの方に助け
られたので、その恩返しにと快く協力してくれた。
ルフトハンザのチェックインカウンターで手続きをするが、
スターアライアンスではないので重量オーバーが気になる。しか
し上手く切り抜け出国前の食事をする。第2ターミナルは久々で、
搭乗ゲートを間違え徒労をする。PM8:00 82 番ゲートより機内奥に入りフライトを待つ。
今日は空いているだろうと予想をしていたが、満席状態で QF22 は成田を離陸した。
7月4日(月) 晩秋の Sydney へ
日本とオーストラリアのシドニーとは時差が 1 時間である。約 9
時間の飛行で早朝の 7 時シドニーに到着する。空港は朝の到着であ
るが入管には長蛇の列が長く緒を引いている。
30 分も列の中で無事の入国を待つ。この国は食材等の持ち込みは
禁止されているので、お菓子の食べ残しも持ち込みは許されない。
それを証明するかのように、子供のバッグにまで検査犬の鼻は調べ
ている。いつもの事ではあるが、滞在先のホテルの名前も知らない
が、案の定入管で滞在先を聞かれたが、友人が外で待っていると言
って通過。閉ざされた扉が開きホールを右手に進みマクドナルド前
へ。今回の検定試験の依頼主である JAKRIS の近藤氏と落ち合う。近藤氏とはシンガポール以来で今回の検定試
験の実行委員長である。眠気冷ましにコーヒーを注文するが、ミルク入りはホワイトでストレートはブラックの
表現である。荷物を載せたカートを介護の手押し車の様に頼る足どりは、歩道のペイントでも時々躓く。仕事を
していても、昔はネタ切り名人と崇められたが、今では寝たきり老人との囁きが飛び始める。広い駐車場に置か
れたポルシェのカイエンに荷物を載せ空港を後にする。街はラッシュの時間で時折渋滞に嵌りながら、40 分程
で港に面した魚市場へと辿り着く。L 字型に大きな魚の店舗がありその中に、何重もの駐車スペースがありその
数 300 台は可能であろう。ここで検定試
験の材料を調達する。先ずは近藤さん行
き付けの魚屋さんで物色。マグロは生で
あるが脂はあまり無く、色も落ちた感じ
である。漁から少なくとも4日は経過し
ていると見た。他にサーモンと鯛を決め
エビを買う。ここで同じ敷地の隣接した
場所の、フードコートで朝食を買う。生牡蠣と鱈の揚げ物と茹で海老、オイスターのグラタン等を使い捨て容器
に入れて
桟橋で食事をする。晩秋の朝の冷気は気怠い体に心地良い。食事を済ませ残りの鯖と鯵など
を買い、宿泊先のホテルに向かう。ホテルは中華街の中にあり、スタッフも中
国人でオーストラリアに居るような気がしない。チェックインして荷物だけ預け、
試験会場へと向かう。
試験会場は立派な施設であった
し、Wesley
途中で JAKRIS 会長の山形社長とメンバーと合流
Conference Centre に入る。場所は大きなビルの中で、その施設は奥行きもあり開放的な雰
囲気である。施設内には300人は収容出来る教会もあり、その奥に今回の試験会場が作られていた、縦長の講
堂と同じ形式である。正面には1㍍程の高さのステージがあり、それを緞帳が覆っている。今回の検定試験の講
習はその前に低いステージが設置され、受講者の席は学校形式で100名がゆったりと着席可能である。素晴ら
しい会場を設営して頂いた事に関係者の皆様の意気込みが窺える。
試験会場を確認し、明日の調理講習の為の魚の仕込みをする。場所は JAKRIS の食材配送部の調理場で
仕事をさせて頂く。帰りに高級外車のハマーでホテルまで送って頂いた。夜には明日開催される認定試験に向け
て、歓迎会がホテル近くの朝7時にホテルを出て会場へと向かう。
7 月 5 日(火) 第1回オーストラリア検定試験
途中朝マックをして腹ごしらえをする。
会場は既に整えられ、関係者も8時前に集合して、音声や映像の確認等を行う。
8時半過ぎには受講者も姿を見せ開催の時間を待つ。受講者はオーストラリア各地から集まり55人である。
会場には現地衛生局職員2人が参加しての講習である。9時前には受講者全員が集まり、JAKRIS 会長の山形氏
の挨拶で定刻の9時に始まった。午前中は3時間の講義
である。会場の皆さんは熱心にテキストを開き、線を引
き書き込んでいる。途中10分の休憩を入れて3時間の
講義を済ませる。参加者は各店の代表やそれに属する方
達で、取り組み方に真剣さが窺がえる。正午に昼食時間
を1時間取り、13時に再度講習に入る。講習は
私がパワーポイントの映像とテキストに合わせて衛生調
理を説明し、講師助手が実技を披露する。普段目にして
いる実技でも、すしの仕事は目で見て学べと言う中で身
に着けて来たものと、言葉を持って説明する難しさを参
加者は実感している様である。15時には試験用紙が配布
され、全員が真剣な面持ちで取り組んでいる。この検定講
習に先立ち、参加者は事前の勉強をしていたせいか、試験
の解答用紙を受け付けに出す人の足並みが順調である。定
刻の16時には試験も終了し全ての回答が集められた。こ
の試験が終わると直ぐ飛行機に乗り帰る人もいる。皆さん
衛生管理に対しとても熱心な事が窺がえる。当方は朝の準
備段階から、束の間の昼食以外座る事は無く、長時間の疲
れが出始める。しかし夕刻、初回の検定講習の打ち上げが、
JAKRIS の検定試験実行委員長、近藤氏の経営する侍で
開催された。魚介類の豊富なこの地での和食店は料理に対
しても違和感無く、料理も日本にいるのと変わらず堪能した。それにしても JAKRIS のメンバーは山形会長さん
始め仲が良く、パワー溢れている素晴らしい集まりである。
7月6日(水) 朝のシドニー観光
本日の講習は11時から始まるので、近藤さんの配慮でシドニーの港を見学する。途中公園の脇を通り名物のオ
ペラハウスに向かうが、聞いた事のある
公園の名前だと思ったら、ロンドンのパクリであった。海は秋の色である。蒸し暑い日本とは違い涼しい風が湾
を撫ぜている。そこに突き出た所に名物のオペラハウスがあった。幾知れぬタイルを張り合わせた巨大な建造物
は、対岸のベイブリッジとシドニーのシンボルである。日本とは違い晩秋の斜陽は、海原に反射して眩い。フェ
リーターミナルを巡り朝食を済ませ、試験会場へと向かう。
2日目の検定試験も大成功
昨日と同じように会場に着くと、関係者は準備を進めていた。前日の進行を
確認し本日の標準に合わせる。市の衛生局から一人、本日も参加である。受
講参加者は56名であり熱気も伝わって来る。
昨日と同じように、午前11時に JARIS 山形会長の挨拶の後、検定講習は
スタート。
12時に昼食を挟み、実技も交えた講習会を行う。途中参加者の中から握りの実技をしてもらい、魚に対しての
包丁の入れ方なども勉強してもらう。17時まで長い講習ではあるが、受講者は皆さん真剣に取り組んでいたの
が印象的である。その後試験が行われ18時に全ての行事が終了した。今回の検定試験は皆さんが事前に勉強し
ていたため、合格率が非常に高かった事が嬉しい。
全ての事業が無事に終わり、最後の打ち上げ式が、JAKRIS メンバーの
美花で開催された。総勢40人は居たであろうか、大いなる盛り上がり
でシドニーの夜は更けて行った。
7月7日(木) シドニー観光を堪能
帰国のフライトは夕刻である。10 時過ぎにホテルを出てチャイナタウン
のお土産屋さんを訪問。小学校の体育館を数個合わせた様な大きさであ
る。同行の尾形さんは子供に帽子のお土産を探している。私はマッサー
ジ屋を見つけ、パイプ椅子に逆座わりをしてマッサージを受ける。しかし物足らなくて1時間半ほど続けてもら
う。最後にマッサージ代を払おうとしたら有る筈の$200が無い。代金は$150 であったが結局日本円で 15,000
円を払い其処を後にした。施設を出て紺澤美沙子さんを待つ。そこに大きな白い車体のダッジナイトロが到着。
小さな体でとにかく大きな車を操る。昨夜、シドニー観光のサポートを買って出て頂いた。事もあろうか市内全
域を案内してくださり、ランチはお気に入りのすし店にてご馳走して頂く。その後も元観光案内をしていたミサ
さんらしく、様々な名所を案内してくださった。同行の尾形さんもそのご厚意に深く感謝。締めくくりにはチャ
イニーズレストランで鮑のシャブシャブをご馳走して頂く。夕刻空港まで送って頂き、近藤氏と合流する。短い
滞在ではあったが互いに素晴らしい時を過ごせたことに話が弾んだ。