(2) たばこ 《目指すべき姿》 ○たばこの煙で不快な思いをする人がなくなり、妊婦や乳幼児が煙か ら守られる ○青少年にはたばこのない環境が、禁煙したい人には禁煙教育の機会 が約束される ≪達成条件≫ ・禁煙・節煙の支援 ・分煙環境の拡大 ・防煙のすすめ 《重点取り組み》 ◎未成年者の喫煙防止対策の推進 ◎受動喫煙防止対策の徹底 健康マメ知識 ◎喫煙の健康への影響の知識の普及啓発 たばこの害を正しく知ろう たばこが引き起こす病気 喫煙者のがんによる死亡の危険性(男) 発がん物質は、気管を通って、肺で吸収さ れ、血液で全身にまわります。つまり、すべて の臓器が発がん物質の影響を受けるのです。 副流煙の方が有害物質が多い 副流煙 主流煙 喉頭がん 32.5 倍 肺がん 4.5 倍 肝臓がん 1.5 倍 腎臓がん 1.6 倍 副流煙は、フィルターを通らないため、有害 物質がそのまま漂い、主流煙よりも有害物質 が 2~4 倍多く含まれています。 食道がん 2.2 倍 胃がん 1.5 倍 すい臓がん 1.6 倍 その他 流・早・死産・低体重児 動脈硬化・胃潰瘍・ぜんそくなど 資料:平山雄、計画調査(1966~1982 年) 健康マメ知識 未成年がたばこを吸ってはいけない理由 たばこを吸い始める年齢と発がんのリスク (非喫煙者を1としたときに、60 歳で肺がんで死亡する確率) 40 30 30 未成年の体は、成長途中のため、 細胞分裂や新陳代謝が活発で、外か ら入ってくる物質を受け入れやすく、 20 15 10 刺激に感じやすい性質があります。そ のため、たばこの煙に含まれる有害 7 1 非喫煙者 16 歳を過ぎて から喫煙開始 15 ~ 歳の間 に喫煙開始 歳になる前 から喫煙開始 0 26 25 喫煙状況 物質も吸収されやすいのです。 また、若いうちにたばこを吸い始め た人ほど、短期間でニコチン依存症に なりやすくなるため、一度吸い始める と簡単にやめることが難しくなります。 (財)がん研究振興財団「君たちとタバコと肺がんの話」より 《取り組み》 個人や家庭の取り組み ●未成年者及び成年者はたばこを吸いません ●家庭等で、たばこの害について話し合います ●歩きたばこやポイ捨てをしません ●周囲の人は、禁煙したい人に協力します ●家庭において未成年者がたばこにふれる機会がないようにします ●周囲がたばこの煙で不快な思いをしないように心がけます 地域の取り組み ●未成年者にたばこを吸わせない環境づくりをします ●歩きたばこやポイ捨てをしないように働きかけます ●禁煙経験者が禁煙のアドバイザーになります ●地域の集会所等は、禁煙・分煙にします 団体の取り組み ●未成年者にたばこを吸わせないための対策を推進します ●喫煙者のマナー向上について、普及啓発します ●大学や企業等において、たばこに関する健康教育を実施します ●医療機関における禁煙や健康増進法(*1)該当施設における禁煙・分煙を推進 します ●医療機関の禁煙外来や薬局等の禁煙相談を周知し、活用を促します ※1 国民の健康の増進を図るための基本的な事項を定めた法律(平成 15 年 5 月 1 日施行) 行政の取り組み ●妊婦や保護者、小中学生に対し、たばこについての教育を実施します (学校指導課・保健所) ●学校における喫煙対策を推進します ●たばこの害についての健康教育を実施します ●公共施設における禁煙・分煙を徹底します ●受動喫煙 (*2) 防止について普及啓発をします ●受動喫煙防止対策普及ボランティアの養成をします ●ポイ捨て防止対策を推進します (学校指導課) (保健所) (人事課・担当各課) (保健所) (保健所) (環境保全課) ※2 室内またはこれに準ずる環境で、他人のたばこの煙を吸わされること 《中間評価時の状況》 死亡統計では、岡崎市の肺がん死亡率は全国と比較して低くなっています。市民 アンケートでは、喫煙者の割合は 25.1%と全国の 26.4%(平成 16 年国民健康・栄養 調査)と比較して低くなっています。また、妊娠中もたばこを吸っている人は 3.2%(策定時 4.8%)に減少しました。たばこの煙で不快な思いをする人は 68.9%で、 たばこの煙が気になる場所は飲食店、路上、集会所、遊技場、駅構内の順となって います。 【たばこを吸う人】 市民アンケートでは、喫煙者の割合は 25.1%と全国の 26.4%(平成 16 年国民健 康・栄養調査)と比較して低くなっています。また、以前吸っていた人は 14.1% (策定時 13.5%)に増えています。男性は女性に比べ喫煙率が高く、男女共に喫 煙者が多い年代は 40 歳代でした。 【妊娠中にたばこを吸っている人】 妊娠中にたばこを吸っている人は、3.2%(策定時 4.8%)に減っています。 【未成年者の喫煙】 16~18 歳で喫煙したことがある人は 8.8%、そのうち毎日喫煙している人は 1.0%、時々喫煙している人は 1.0%でした。 【たばこの煙で不快な思いをする人・たばこの煙が気になる場所】 策定時と比べて、たばこの煙が気になる人は 68.9%と増加しています。また、 たばこの煙が気になる場所は、「飲食店 66.1%」、 「路上 28.4%」、「集会所 21.6%」 「遊技場 21.2%」 「駅構内 19.5%」でした。集会所、駅構内は減少していますが、 他は策定時から横ばいでした。今回、新たに調査した「分煙がすすんでいると思 いますか」の問いには、 「思う」が 30.9%、「どちらかと言えば思う」が 44.7%で した。 また、 「たばこを吸わない人」では、 「たばこの煙が気になる」と答えたものが、 84.1%と高く、 「たばこを吸う人」では 35.4%、 「以前は吸っていたがやめた人」で は 72.2%でした。 【ストレスとの関連】 「最近 1 ヶ月に大いにストレスを感じる、多少感じる人」で、たばこを吸う 人は 26.7%「あまり感じない、全く感じない人」で、吸う人は 22.0%という結果 でした。 《中間評価の結果》 たばこを吸う人の割合は減少してきていますが、たばこの煙が気になる人が増加 しているため、公共の場における分煙の充実、特に飲食店における受動喫煙防止対 策の充実が必要です。 喫煙が及ぼす健康への影響について、まだ十分な知識を持っているものが少ない ため、今後も喫煙の健康への影響について、十分な知識の普及が必要です。 特に喫煙の健康への影響が大きい未成年者、妊婦への禁煙対策を充実することが 必要です。未成年者については、喫煙に対して、関心が高まる小中学生、高校生に 対するたばこの害の知識の普及が必要です。 そして、分煙、受動喫煙防止対策には喫煙のマナーの普及も必要です。 《目標》 指 岡 標 ベースライン 崎 市 中間評価時 目標値 健康・保健水準の指標 2-1 肺がんの標準化死亡比 気管・気管支及び 肺がん 2-2 脳血管疾患の標準化死亡比 脳血管疾患 2-3 虚血性心疾患の 標準化死亡比 心疾患 (高血圧を除く) 男性 女性 男性 102.3 95.4 97.5 88.1 92.7 101.8 A A C 女性 男性 108.1 99.1 99.6 87.5 A A 女性 103.9 104.5 C 減少 減少 減少 住民自らが取り組む行動指標 2-4 たばこを吸う人が 家庭内にいる 48.9% - E 減少 家庭内分煙をしている 52.8% - E 増加 2-5 家庭内でたばこの害について話し合ったことがある 55.4% - E 増加 吸う 26.9% 25.1% A 減少 2-6 たばこを吸う人 以前吸っていたがやめた 13.5% 14.1% A 増加 吸わない 56.7% 58.2% A 増加 妊娠中も現在も吸っている 4.8% 3.2% B 女性20歳代 女性30歳代 喫煙経験者(喫煙したことがある人) 18.9% 15.3% 24.1% 8.8% E E B 0% 毎日喫煙している人 時々喫煙している人 16~18歳 16~18歳 肺がん 喘息 8.0% 3.5% 95.2% 61.2% 1.0% 1.0% 95.7% 63.4% B B B B 0% 気管支炎 心臓病 脳卒中 胃潰瘍 66.5% 37.6% 22.0% 20.9% 69.6% 41.4% 31.4% 20.4% B B B C 妊娠に関連した異常 歯周病 65.5% 13.4% 62.6% 17.7% C B 68.4% 68.9% C 65.9% 28.1% 66.1% 28.4% C C 25.6% 24.2% 未実施 19.5% 21.6% 禁144 分4 禁162 分5 B B D D 禁6 分1 禁1 分1 禁 1 禁 6 D D D D 妊娠中の喫煙者 2-7 女性の喫煙者 2-8 未成年者の喫煙 2-9 喫煙が及ぼす 健康影響についての 十分な知識の普及 知っている人 100% 行政・団体等が取り組む環境指標 2-10 たばこの煙で不愉快な思いをする者 たばこの煙が気になる たばこの煙が 気になる場所 2-11 公共の場における 分煙の推進 岡崎市の受動 喫煙防止対策 実施認定施設数 禁…禁煙施設 分…分煙施設 2-12 妊婦・保護者への喫煙防止教 育実施 飲食店 路上 駅構内 集会所 公的施設 保健医療福祉施設 教育施設 小学校 教育施設 中学校 教育施設専門学校 飲食店 企業・事務所 店舗娯楽施設 未実施 その他 両親学級等における禁煙教育の実施 未実施 禁 禁 2 3 D D 禁 4 D 実施 A 0% 0% 禁煙施設の 増加 実施する ☆マークは中間評価において策定時の目標値が変更となったもの
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