2.スコープマネージメント

2.スコープマネージメント
プロダクトスコープ
プロジェクトスコープ
成果物、もしくは提供するサー
ビスに含まれる機 能 お よ び 特
徴
特定された機能と特徴を 有す
る成果物を生成するために行
われる作業
完了は
完了は
当該製品への要求仕様に基づいて
計画に対する達成度に基づいて測
検証される
定される
■プロジェクトの立ち上げ
PMBOK5.1
○プロジェクトの立ち上げとは、遂行組織が新しいプロジェクト発足もしくは既存のプロジェクトが
新たなフェーズに突入することを正式に認めるための一連のプロセスを指す
プロジェクトは通常次の 5 つの事由のうち 1 つもしくは複数が発生した時に立ち上げられる
市場要求
社内ニーズ
顧客要求
新技術への対応
法的要求
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成果物記述書
当該プロジェクトの遂行により生
5.1.1 Input
成される成果物や提供されるサー
1 プロジェクト成果物記述書
ビスの特徴を示したもの
2 戦略計画
プロジェクトの開始時点では大ま
3 プロジェクト選定基準
かな表現で良いが、進行に伴って
4 実績情報
対象となる成果物の特性が明ら
かになるにつれて詳細な記述が
必要である
ローリングウエーブ
! 初期の成果物記述書は通常購入者(Buyer)によって作成される
5.1.2 Tool&techniques
利益測定法
1 プロジェクト選定手法
・同僚のレビュー
2 識者による判断
〔外部レビュー・客観性〕
・マダーボード
〔正当性をディスッカション〕
制約最適化モデル
意思決定モデル
一般化技法
デシジョンツリー
特殊化技法
強制選択法
解析階層プロセス
論理構造分析
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5.1.3 Output
プロジェクト憲章
1 プロジェクト憲章
発行
2PM の選定と選任
PJ に直接関与しないその PJ の
3 制約条件
レベルに応じた上位マネージメント
4 仮定条件
内容
PJ 目標の概要
リソースの使用承認
PJ の発足
PM の選定選任
PJ が実行可能となり次第速や
! プロジェクト憲章はコンセプトフェーズで作成される
かに行われなければならない
PJ 計画の実施開始までには必
ず選任されなければならない
※早ければ早いほど良い
プロジェクト憲章は公式に
プロジェクトを発足
プロジェクトマネジャーにリソースの使用承認
プロジェクト目標概要を記述
■スコープ計画
PMBOK5.2
○スコープ計画とは、プロジェクト遂行過程におけるプロジェクトマネジャーの意思決定、特にプロ
ジェクト、またはフェーズが成功裡に終了したかどうかを判断する事に対する基準となるスコープ
記述書(Scope Statement)の作成に係わる一連の業務をいう。
! 何をやり 何をやらないか
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機能分析
プロジェクト成果物をより深く分
5.2.1 Input
析するために行われる
1 プロジェクト成果物記述書
技法
2 プロジェクト憲章
システム工学・価値工学・機能分析
3 制約条件
品質機能展開
4 仮定条件
QFD:品質管理
(コスト効率が良く
ニーズに合っているか)
5.2.2 Tool&techniques
スコープ記述書(判断根拠)
1 プロジェクト成果物の分析
何のためにやっているのか
2 費用対効果分析
以降のプロジェクトの意思決定
3 代替案の策定
やステークホルダー間のプロジェクトスコー
4 識者による判断
プの共通の理解を図るための
基礎となる文書
プロジェクトの進行に従って、プ
ロジェクトの界面の変化が起こっ
5.2.3 Output
た場合はそれを反映させるた
1 スコープ記述書
めに変更する必要がある
2 詳細バックアップ資料
3 スコープマネージメント計画書
バックアップ資料
全ての制約条件と仮定条件
スコープマネージメント計画書
プロジェクトスコープをいかに管理す
るか、またスコープ変更を如何に
プロジェクト遂行に反映させるか
スコープ記述書の記載事項
○プロジェクトの正当性
プロジェクトにける将来の行動の是非を判断する際の基準を提供
○プロジェクトの成果物
当該プロジェクトの遂行により生成される物
○プロジェクトのプロダクツ
○プロジェクトの定量的な達成目標
コスト・スケジュール・品質の基準値
定量的でない目標の設定は大きなリスクを伴う(顧客満足等)
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■スコープ定義
PMBOK5.3
○スコープ定義とは、スコープ記述書で述べられた3つの観点からより小さな管理可能なコンポーネ
ントに分解することを指す。
-コスト、作業所要期間、資源所要量の正確な見積もりが可能であること
-進捗度測定の基準線を定義すること
-当該作業の責任と権限を明確化できること(責任体制の明確化)
! 正しいスコープ定義は、プロジェクトの成功に最も重要なものである
5.3.1 Input
1 スコープ記述書
2 制約条件
WBS は再利用できる
3 仮定条件
プロジェクトはそれぞれユニークだ
4 他のプロセスよりの計画資料
がほとんどのプロジェクトは作業
5 実績情報
要素がとしてはにかよってい
る部分が多い
テンプレート
5.3.2 Tool&techniques
1 標準 WBS
2 作業分解
作業分解
プロジェクトのプロダクトをより管
理可能なレベルまで分解する
作業分解の Step
①プロジェクトの基幹要素を識別する
②分解された基幹要素のレベルで適切なコストおよび作業期間見積もりが出来るかを検証する
③プロダクツの構成要素を識別する
・下位のレベルの項目が必要十分か
・各作業は明確に定義されているか
④作業分解の精度の検証を行う
・各要素は適切な日程目標と予算を付与す
ることが出来るか
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5.3.3 Output
WBS
1WBS(ワークブレークダウンストラクチャー)
プロジェクト全体のスコープを定義
し、体系化するためのプロダクツ
志向のツリー構造体
○アカウントコード
WBSの各作業項目は一般的に一意の識別子を持つ。この識別子の集合体
○ワークパッケージ
WBSの最下位レベルの作業要素
・ワークパッケージはさらにアクティビティー(作業)に分解される
・各作業要素の内容説明はしばしばWBSディクショナリーとして纏められる
! 正ワークパッケージのサイズ = 80h(2W)程度
注
他の分野で使われるストラクチャーと混同しない
CWBS
〔契約〕
納入者が購買者に提出する報告のレベルを定義したもの
OBS
WBSより粗い
〔組織〕
各作業要素が組織のどの部門に割り当てられるかを示す
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■プロジェクト成果物の検収
PMBOK5.4
○プロジェクト成果物の検収とは、当該プロジェクトの遂行により生成された成果物が、プロジェク
トの計画段階で定義されたスコープと合致したものとなっているか否かを検証する業務
品質管理
成果物の検収
主に各々の作業結果の要求事項への
主にプロジェクト全体の成果の受理
適合性の検証と是正に着目
に着目
5.4.1 Input
1 作業結果
2 プロジェクト成果物に関する
全文書
検査
プロジェクト成果物が所期の要
求に合致しているかどうか検
5.4.2 Tool&techniques
証するために実施される作業
1 検査
〔測定・試験・テスト〕
レビュー、製品レビュー、監査
(Audit)、巡視(Work-Through)
とも呼ばれる
5.4.3 Output
1 プロジェクト成果物の検収
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■スコープ変更管理
PMBOK5.5
○スコープ変更管理とは
(a)当該スコープの変更が有用なものに限られるようにスコープの変更を引き起こす要因に作用
を及ぼす行為
(b)スコープ変更が発生した事の確認
(c)変更事象の管理
WBS
スコープの基準線を定義するもの
5.5.1 Input
スコープが全て記述されている
1WBS
スコープに含まれる作業の進 捗を
2 進捗報告書
測定し、報告の際のベースとなる
3 変更要求書
もの
4 スコープマネージメント計画書
変更要求書
口頭か文書
直接的か間接的
外部要因か内部要因
法的要求か任意性
変更要求の発生事象
○外部要因
→
法規制の改訂など
○製品のスコープ定義の際の見落とし勘違い
○プロジェクトスコープ定義の際の見落とし、勘違い
○付加価値を生み出し変更
→
→
WBS のモレ等
プラスの変更理由
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スコープ変更管理システム
スコープの変更に係わる業務手順
5.5.2 Tool&techniques
を示したもの
1 スコープ変更管理システム
・事務手続き
2 進捗度測定
・変更項目の追跡システム
3 計画の追加作業
・変更事象の承認レベル
スコープ変更
WBS で定められた当該プロジェ
5.5.3 Output
クトのスコープに対するあらゆる修
1 スコープ変更
正項目
2 是正策
スコープ変更はコスト、スケジュール、
3 教訓
品質などのプロジェクト目標の見
直しを必要とする場合がある。
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