地域密着型サービス事業所の運営の考え方 1.事業所の運営理念 加賀中央グループホーム ①事業所の運営理念 運営理念 一.私たちは常に利用者本人の意思を尊重します。 ニ.私たちは常に利用者一人ひとりに対し、公正・公平に接します。 三.私たちは常にゆったりとした家庭的な雰囲気を大切にします。 四.私たちは常に利用者に対して尊敬の念を忘れません。 基本方針 一、利用者本意 一、自立支援 一、個別ケア 要介護者であって認知症である利用者に対し、利用者の意思及び人格を尊重 し、家庭的な環境の下で入浴、排泄、食事等の介護その他の日常生活上の世話 及び機能訓練を行うことにより、利用者がその有する能力に応じ自立した日常 生活を営むことができるよう支援する。 モットーは「愛即実践」 愛とはすなわち高齢者お一人おひとりを思いやり行動すること。愛をもって高齢者のご希望をしっ かりと受けとめ、すぐに対応すること。私たちは常にこの2つの決意を胸に、高齢者お一人おひとり の充実した生活を支援していきます。 2.権利擁護制度の理解と活用 ①高齢者の権利擁護と尊厳の保持についての考え方 利用者の尊厳を確保するため、利用者の日常生活や自らが提供する介護サービスについて利用者の 自己決定が最大限尊重されるよう、職員は利用者の権利を擁護する意識をもって支援しなければなら ない。管理者及び職員全員が成年後見人制度、地域福祉権利擁護事業、高齢者虐待防止法などの勉強 会や外部研修会への参加等により制度の理解に努めるとともに、市町村、社会福祉協議会、関係機関 ・団体と連携を図り、利用者が安心して生活できるよう努力する。 ②高齢者の権利と尊厳を守るための、具体的な方策 具体的な対応として、認知症等により判断能力の低下した利用者が不利益を被ることのないよう、 加賀市社会福祉協議会へ相談し地域福祉権利擁護事業を活用し、福祉サービスの利用援助、日常的金 銭管理、書類等の預かり等を依頼する。また、管理者及び法人事務局は職員の意識・対応について利 用者への身体拘束や虐待があってはならないこととしての理解を深めることに努めるとともに、加賀 市包括支援センターと連携を図り事件・事故の未然防止に努める。 3.サービス評価の理解と活用 ①サービス評価を実施することの必要性 地域に開かれた施設運営と利用者により質の高いサービスを提供するためには、利用者でも事業者 でもない第三者の目でサービス評価を実施しその評価結果を広く情報提供することにより、利用者が 自分にあった質の高い福祉サービスとして安心して選択できるよう努めるとともに、当ホーム自らが サービスの向上及び職員の資質向上に努めることが必要である。 ②サービス評価の具体的な活用方法 当ホームにおいて自己評価を実施することにより適切なサービスの実施状況・質・継続性を点検し、 実態把握を行う。また外部評価の実施によりサービスの仕組みが働いているか、また理念が具体化さ れているかを気づくきっかけとし、改善に取り組むことにより利用者は当然のこと、職員にとっても 満足度を高めることとしたい。 4.運営推進会議の活用 ①運営推進会議を開催する意義、目的 認知症対応型共同生活介護事業を実施するにあたり、当ホーム自らが運営推進会議を開催し、利用 者や利用者の家族、地域住民の代表者、市町村の職員などに対して、提供するサービスの内容等を明 らかにすることにより、利用者の「抱え込み」を防止し地域に開かれたサービスにすることでサービ スの質の確保を図るとともに、地域に住んでいる方や地域の活動等と連携し、また協力をするなどし て地域との交流を図るものとする。 ②運営推進会議の具体的な活用方法(開設前・開設後) 開設前 開設前については、町内区長及び班長並びに地域住民への地元説明会を開催し、ホームの業務内容、 建物の概要、工事工程 等を説明するとともに、地域からの意見・要望(行事への参加協力や防火・ 防犯活動への協力 等)についての協議を行い、できる限り地域に根ざした施設運営となるよう努め るものとする。 開設後 ホームは運営推進会議を自ら設置し、利用者・利用者の家族・地域住民の代表者・加賀市職員・加 賀市高齢者こころまちセンター職員・認知症対応型共同生活介護の有識者により、概ね2ヶ月に1回 以上実施し、当施設のサービス内容を明らかにするとともに、運営推進会議による評価・要望・助言 等については記録を作成するとともに、当該記録を公表する。 また運営推進会議においては必要な要望や助言を聴く機会とし、当ホームにて協議のうえ改善の取組 みを行うとともに、その内容を議事録や広報により運営推進会議の委員や利用者の家族へ報告し、地 域に開かれたサービスとしての質の確保を図るものとする。 5.適正な契約と同意 ①適正な契約と同意を確保する方策 適正な認知症対応型共同生活介護を提供するため、その提供の開始に際し、あらかじめ利用申込者 又はその家族に対し、当ホームの重要事項に関する規程の概要、従業者の勤務体制、事故発生時の対 応苦情処理の体制等の利用申込者がサービスを選択するために必要な重要事項について、わかりやす い説明書やパンフレット等の文書を交付して懇切丁寧に説明を行い、当ホームからの認知症対応型共 同生活介護の提供を受けることについて書面により同意を得る。 また、説明にあたっては利用者・家族のプライバシーを配慮した場所で行うものとし、業務上知り 得た利用者・家族の情報については守秘義務を遵守するとともに、正当な理由がない限り当施設の都 合によりサービス提供の拒否は行わないものとする。 6.意見の尊重 ①利用者の意見を運営に反映させる方策 認知症対応型共同生活介護の提供にあたっては、日常生活における利用者の要望・意見・苦情等を 踏まえ要望等をできる限り反映したサービスの提供に努めるとともに、要望等のない場合にも利用者 の表情や行動から利用者の思いを理解できるよう心掛ける。また常に利用者及びその家族と連携を図 り、遠慮なく要望・意見・苦情等を申し出ることができるような関係づくりに努める。 ②家族等の意見を運営に反映させる方策 当ホームは、常に利用者の家族との連携を図るとともに、利用者とその家族との交流等の機会を確 保するよう努めるとともに、利用者と利用者の家族が交流された場合は当ホームの提供するサービス についての意見、要望等を聞く機会とする。また、定期的に意見交換会の開催、アンケート調査等に より家族の要望・意見を聞く機会を設け、要望等をできる限り運営に反映し提供するサービスの質の 確保を図るものとする。 また、当ホームに苦情・相談窓口を設置し受付担当者・解決責任者を定め 、当法人の苦情処理委員会と連携した体制を整備し、家族からの苦情・相談が寄せられた場合も意見 ・要望等と受け止め、当該苦情・相談を早期に解決・改善することにより、提供するサービスに対す る利用者の満足度の向上、家族への信頼の確保を図る。 ③職員一人ひとりの意見を運営に反映させる方策 職員全員による職員会議(月一回予定)や定期的に行われるカンファレンス、個々の利用者に対す る介護計画作成会議においては、管理者は個々の職員が意見を述べやすいよう配慮し、職員一人ひと り並びに各職種の意見を尊重するとともに、協議のうえプラスとなる意見については施設の運営及び サービスの提供に反映させる。 会議・検討した内容については会議録を作成し、参加していない職員も内容を確認することにより 全職員への周知を図る。また、会議等により検討できない相談等に対しては管理者が個別で話を聞く 機会を設け解決にあたるとともに、管理者又は施設内で解決できない内容については代表者・法人事 務局にて支援し解決にあたる。 7.勤務体制 ①職員(介護従事者)の確保(雇用)方策 利用者に対する適切なサービス提供を確保するため、職員の勤務体制については、月ごとに勤務表 を作成し当ホームの従業者によりサービスを提供するものとする。 当ホームの従業者の体制については、法令に基づき管理者と法人事務局にて協議のうえ利用者への 適切な支援ができるような職員数・勤務時間等の体制を整備するとともに、欠員等により当該勤務体 制が確保できない場合は法人による新規職員の確保、又は当法人が運営する他の施設より人員の確保 を行う。また新卒者を中心とする新規採用者に対しては年一回の法人による新規採用者研修(一週間 )を実施し、職員としての心構えや基本的な知識・技術の習得を図る。 ②職員の異動等による影響への配慮方策 管理者と法人事務局は、利用者と職員の関係に配慮し職員の異動はできる限り抑えるとともに、利 用者が安心して日常生活を送ることができるよう支援するため、職員個々の能力を把握し適切なサー ビス提供を行うことができる職員体制に努める。 また、管理者等は職員の勤務上の悩みや相談、職員間の人間関係を日常的に確認し、勤務体制や勤 務時間等の見直しを行うとともに、職員へ助言・指導を行う等適切な措置を講じる 8.人材育成 ①職員の質の向上についての考え 職員の研修については、石川県グループホーム協会及び社会福祉協議会福祉総合研修センターを中 心に関係機関が開催する職員研修会等の各種外部研修への参加、並びに当法人・当ホームが実施する 内部研修等への参加を積極的に行い、職員の資質の向上に努める。 参加した職員については職員会議(月一回予定)や定期的に行われるカンファレンス等の会議にお いて研修報告を行い、研修から得た知識・技術を他の職員に伝えるとともに、当ホームにて実践すべ き内容・課題については積極的な取り組みを行い、全体的な職員の資質の向上に努める。 ②具体的な研修計画(開設前、初任者、現任者)の内容 適切な認知症対応型共同生活介護の提供を行うことができるよう、介護従事者としての心構えや、 職員の段階に応じた基本的または専門的知識や技術の習得を図る研修計画を作成し、内部研修・外部 研修への計画的な参加を図る。 初任者については、法人が実施する新規採用者研修(年一回)や施設運営の中で発生する課題に応 じた内部研修(勉強会)、石川県グループホーム協会主催の研修及び各種外部研修への参加、現任者 (中堅職員)等については加えて認知症介護実践者研修や介護支援専門員研修等のより専門性の高い 研修への参加を図り、職員の資質の向上及び職務へのモチベーションの高揚に努める。 9.地域との支え合い 地域との具体的な交流方法 当ホームは松ヶ丘団地の住宅街に近いことから、利用者の介護度を勘案しながらではあるが、基本 的にはこの地域の特性を活かし買い物、飲食、散歩などを行うことにより、ホーム内だけでなく地域 の資源を活用し地域に密着した利用者の日常生活の支援を図る。また、広報誌の発行、地域行事への 参加及び施設行事への招待、ボランティアとの交流等の活動を行い、地域住民との積極的な交流を図 る。 事業所が行う地域貢献の内容 地域で活発に行われる祭りや奉仕活動等の活動に対して積極的に参加協力するとともに、地域住民 に対しホームを開放し又は地域の地区会館等へ出向き介護教室や転倒予防教室等の講座を行い、地域 のニーズ合わせた支援を図るとともに、認知症サポーター養成講座の実施に協力し認知症の人やその 家族を支援し誰もが暮らしやすい地域をつくっていく積極的な活動に努めたい。 10.関係づくりと支援 ①利用者と職員がなじみの関係をつくるための方策 利用者のプライバシーを配慮しながら、利用者の生い立ち、趣味等の情報をできる限り把握すると ともに、逆に職員の情報も提供しながら介護以外での人間関係を築くよう努める。 ・ 職員はできる限り地域につながりのある者の配置を考慮する。 ・ 利用者とのコミュニケーションについては、利用者が受け入れられるような優しい声かけに心が ける。 ・ 利用者が自信を持った日常生活を送ることができるよう、個々の利用者には役割のあるケアとな るよう働きかけを行う。 ②利用者と家族の関係が保たれるための方策 当ホームが実施する行事のほか地域の季節ごとの行事等への参加については、家族を招待し一緒に 過ごす機会を増やすなど、家族と利用者の関係が希薄にならないよう努める。また、利用者と家族の 家庭での環境がどのようなものであったかを充分に考慮し、使い慣れた家具等を居室に置く等自宅に 近い雰囲気作りを行うとともに、利用者の希望・家族の希望・家族が支援できること及びできないこ とを充分に協議してうえで、施設と家族が一体となり利用者を支援するよう努める。 ③利用者が大切にしている知人・友人との関係が保たれるための方策 利用者あるいはその家族から情報を収集し、利用者の友人・知人関係の把握に努め、利用者が大切 にする友人・知人については家族同様に施設への訪問を歓迎し、外出等を含めた行事等への参加につ いても呼びかけを行う。 11.ケアマネジメント ①介護計画の作成・見直し(使用するケアマネジメント・アセスメント方式) 介護計画の作成にあたっては認知症の人のためのケアマネジメントセンター方式を使用し、利用者 がその人らしい生活を継続することができるよう、本人・家族・職員が協働により、利用者と家族の 希望及びできること・できないこと、心身の状況、その置かれている環境を踏まえて利用者と家族を 支援することができるよう介護計画を作成し、利用者・家族に同意を得るとともに当該計画を交付す る。また、定期的に介護計画を見直すともに、介護計画の実施状況及び利用者の様態の変化等に応じ 、利用者・家族の意向を踏まえて見直しを随時に行うものとする。 ②医療との連携方法 当ホームは、利用者の主治の医師との連携を図り、利用者の既往歴を踏まえた健康状態の把握に努 め、健康管理に係る相談援助を得られるよう支援する。また、利用者の病状の急変等に備えるためあ らかじめ協力医療機関(協力医療機関 久藤総合病院、協力歯科医療機関 竹浪歯科医院)を定め、適 切な医療が受けられるよう利用者・家族、主事の医師、協力医療機関との連携に努める。なお、夜間 における緊急時については当ホームの夜勤者により対応することとするが、応援の必要がある場合に は当ホームの併設施設並びに近隣施設等との連携を図り支援体制を整備しておく。 ③重度化・ターミナルへの取り組み 重度化への対応については「重度化した場合における対応の指針」を定め、対応方針の明確化及び 職員全員への理解と周知を図り、日常生活の中の生活リハビリによりできる限り重度化しない対応を 行うとともに、重度化した場合は本人の意思ならびに家族の意向を最大限に尊重し、利用者・家族、 主治の医師、職員が協働により利用者が「その人らしい」生活を送ることができるよう介護方法、治 療等についてのケア計画を作成し、ケア計画に沿って心身の状態に応じた適切なケアの提供に努め る。また、利用者の終末期については「看取りに関する指針」を定め、ターミナルケアについて職員 全員への理解と周知を図り、利用者の身体的・精神的な苦痛や苦悩をできる限り緩和するとともに、 その方が充実して納得して生き抜くことができるように日々の暮らしを営めることを目的として援 助し、利用者の尊厳・安楽に十分配慮しながら終末期の介護について心をこめてこれを行なうものと する。 ターミナルケアにあたっては、利用者・家族との協議及び同意の下、医師及び医療機関との連携を 図り、医師の指示により管理者を中心に全職員が利用者及び家族の尊厳を支える看取りに努めるとと もに、利用者及び家族の意向を尊重した看取りのケア計画の作成及び利用者・家族にその内容を懇切 丁寧に説明し、終末期の適切なケアの提供を行う。 12.認知症ケア キャラバンメイト・認知症サポーター養成等の取り組み 当法人においては19名がキャラバンメイト養成講座を受講し、現在16名が加賀市キャラバンメ イトとして活動しており、認知症になっても、安心して地域に住み続けることができるような地域づ くりを目指して厚生労働省が主唱する「認知症を知り地域をつくる」キャンペーンの中の「認知症サ ポーター100万人キャラバン」を受けて加賀市が実施する住民講座(サポーター養成講座)に事業所 (法人)単位で開催協力を行っており、今年度中に市内各地区に分かれて計10回の住民講座を予定 している。当施設としても地域住民に対して正しい認知症の理解を促す普及啓発の取り組みとして認 知症サポーター養成講座の実施に協力し、認知症を理解し認知症の人やその家族を支援し誰もが暮ら しやすい地域をつくっていく積極的な活動に努めたい。 13.その人らしい暮らしへの支援 ①一人ひとりのペースを尊重したケアのためにできる具体的な支援例 一律的な集団ケアではなく、利用者一人ひとりについて今何がしたのか、何が必要であるのかとい った個々のニーズに合わせた個別ケアを実施することにより、利用者一人ひとりのペースを尊重した ケアの実施に努める。 個別ケアの実施にあたっては利用者・家族の意向を尊重し、利用者の身体状況、生活歴等に配慮し 、利用者一人ひとりの起床、食事、入浴、就寝等の時間について利用者のペースを尊重したケア計画 を作成及びケアの実施にあたる。 ②利用者が食事を楽しむためにできる具体的な支援例 利用者・家族へ食事に関する嗜好調査を行い、利用者の心身の状況及び嗜好に配慮した献立とし、 盛り付けや彩りを工夫し、季節に因んだ行事ごとの食事や利用者に選択していただく選択食の実施、 近隣の商店街を活用した外食など利用者が楽しむことができる食事提供に心掛ける。また食堂の環境 づくりに気を配り、採光、食器、テーブルクロス、絵を飾る、音楽を流す等の工夫を行うとともに、 食事の準備等を職員と利用者が共同で行う等、利用者の役割のある生活の支援を含めた対応を行う。 利用者の栄養管理については、併設施設の栄養士等との連携により利用者の身体状況に応じた食事 提供に努める。 ③利用者がトイレで用を足すためにできる具体的な支援例 排泄については、利用者の羞恥心や尊厳に配慮し出来る限り排泄の自立を支援するとともに、トイ レはバリアフリーとし介護用手摺をつける等により利用者が使いやすい構造となるよう工夫し、利用 者が使用しやすい環境を整える。また、個々の利用者ごとに尿測定を実施し、利用者の排泄パターン を把握してトイレ誘導を行うなどの排泄自立に向けた取り組みを行う。 ④利用者が入浴を楽しむためにできる具体的な支援例 利用者のプライバシーを保護することはもちろんであるが、利用者が楽しんで入浴できるよう利用 者の希望する入浴時間、一人での入浴や気の合う仲間同士の入浴などニーズに応じた入浴を実施する とともに、利用者の既往歴、当日の健康状態を把握し、入浴により利用者が体調を崩さぬよう注意し 、入浴できない場合は清拭等により身体の清潔の保持に努める。 浴室はバリアフリーとし、介護用手摺等をつけることにより利用者が使いやすい構造とするととも に、浴室の環境にも気を配り、安全はもちろんであるが、温度、湿度等の調整、絵を飾る等の工夫を 行う。 ⑤利用者が日常的に外出するためにできる具体的な支援例 利用者の時間的ニーズに合わせた外出介助の支援体制(マンツーマン対応等)を整えるとともに、 外出に車が必要な場合は車輌を確保する。 外出については日常的な買い物や散歩、友人との交流のほか、季節ごとの行事、地域の行事への参 加など積極的な外出について働きかけを行うとともに、利用者の家族・地域住民・知人・友人との交 流を含めた支援を行う。また、地域との連携により外出時には地域住民の見守りを得られるよう安全 性の確保に努める。 ⑥身体拘束をしないための具体的取組み 当法人の「身体拘束廃止委員会指針」並びに厚生労働省「身体拘束ゼロへの手引き」に基づき身体 拘束は行わないこととし、個々の利用者の身体的・精神的状況に応じ、ケースごとに具体的な行為ご との工夫(代替的な方法)を検討し、ケア方法の改善や環境の整備を図り身体拘束をしない工夫によ り適切なケアを実施する。 また、職員に対し身体拘束廃止に係る理解や身体拘束をしない工夫(代替的な方法)等の知識を深め るための研修会を実施し周知を図るとともに、利用者の家族との連携により利用者の生活歴や生活環 境を理解し行動パターンの把握に努め、職員と家族の協働により身体拘束をしないケアを実施する。 ⑥事故対応及びリスクマネジメント 当法人の事故防止マニュアルに基づき事故防止に努めるものとするが、利用者に対しサービスの提 供により事故が発生した場合は、加賀市、利用者の家族等に連絡を行うとともに、必要な措置を講ず る。 事故が発生した場合は、その事故の状況及び事故に際して行った処置について記録する。また、利 用者に対するサービスの提供により賠償すべき事故が発生した場合は、損害賠償を速やかに行う。 事故の再発防止・事故予防対策については、ヒヤリハット報告書・事故報告書の分析を行い対策を 講じるとともに、利用者に予測されるリスク等については利用者の家族にあらかじめ説明を行う。 ⑦利用者の健康管理 管理者又は介護職員は、常に利用者の健康状態に注意し、必要に応じて利用者の主治の医師や協力 医療機関との連携により健康保持のための適切な措置を取る。 利用者の健康状態については、利用者の食事の状況、排泄の状況、入浴時には皮膚等の心身の状態 を日常的に把握し、定期的に体重測定を行い必要に応じ併設施設の栄養士等との連携により栄養状態 を把握するなど健康管理に努める。 食中毒・感染症の予防についても併設施設の栄養士等との連携により食事提供等に係る衛生管理対 策を講じるとともに、職員間で感染症予防マニュアルから予防対策の周知を図り利用者の安全の確保 に努める。 14.加賀市との連携 ①加賀市の実施する保健福祉施策に協力できる事項 当法人においては、既に加賀市機能訓練事業、高齢者筋力向上トレーニング事業、訪問型介護予防 事業等の保健福祉施策について委託により実施協力いたしておりますが、当ホームにおいても協力で きる事業については実施場所の提供や人的協力について積極的な協力を図りたい。 15.災害時の対応 ①地域災害発生時に協力できる事項 地域災害が発生した場合については、利用者の安否を確認し一時的な受け入れ・避難場所の提供等 家族と連携し利用者の支援を行う。また、地域の避難場所としての利用および食事提供、地域住民及 びボランティア組織への活動支援など、利用者を含めた地域への必要な支援に努める。 また、災害に備えるための具体的な取り組みとしては、消防計画及び風水害、地震等の災害に対す る対応策(防災マニュアル)を整備し、火気・消防等についての責任者を定め、職員へ周知徹底を図り 万全を期すよう努める。 16.その他 ①事業所独自に行う取り組みやアピールしたい事項 ホームを開放し地域住民を迎え入れ、利用者との交流について推進するとともに、利用者及びその 家族並びに施設の職員が積極的に地域の行事等、定期清掃や空き缶拾い、花の栽培等の美化活動に参 加し、地域に密着したホームの運営を図りたい。
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