パワーアンプ GPA1 マニュアル GPA1 は電圧増幅(ボルテージ・アンプ

パワーアンプ GPA1 マニュアル
GPA1 は電圧増幅(ボルテージ・アンプ)ではなく電力増幅(パワー・アンプ)を
実現した次世代のパワーアンプです。今後のパワーアンプのデファクト・スタ
ンダード(実質的な標準)となるでしょう。
好評をいただいている入門用電力アンプ AD00026 を高性能化、高精度化しま
した。調整抵抗による高い精度の電力増幅、周波数特性の改善、応答速度の改
善をしました。そして進化を続けています。オーバーヒート・プロテクション
内蔵の出力 IC を採用しました。
■特長
(1)スピーカー本来の性能を引き出す LIIE 搭載
電圧増幅器ではなく電力増幅器を実現しました。スピーカーのインピーダンス
変動を最小限に抑え、低音と高音を再現します。スピーカーの個性が現れます。
※LIIE:Load Impedance Independent Engine
※実用新案登録済み
図 1 一般的な電圧増幅器の出力電力
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スピーカーのインピーダンスに影響され、正しい電力が伝わっていません。
それゆえ、低音不足、高音不足を発生します。
低音不足のため、誤った手法としてパワー競争に走ります。
周波数によって電力が変わると、音量が変わり、音色が変わります。つまり音
が歪みます。
図 2 電力増幅器の出力電力
スピーカーのインピーダンスに影響されず、正しい電力が伝わっています。
それゆえ、低音不足、高音不足を発生しません。
単に音量が正しくなるだけではなく、音色が元に近くなることを意味します。
※パワー(=電力)アンプ(=増幅器)は電力を出力します。電圧ではありません。
※電力の周波数特性が重要です。
※科学的に音は電力に比例します。
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(2)音の遅れを改善
波形の応答特性を改善しています。力強い、歯切れの良い音を実現しました。
図 3 一般的な電圧増幅器の立ち上がり特性
赤色が入力、黄色が出力です。
横軸は 10us/div です。
D 級アンプのため、高周波が見えます。
遅延は約 10us です。
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図 4 電力増幅器の立ち上がり特性
赤色が入力、黄色が出力です。
横軸は 10us/div です。
遅延はほとんどありません。
(3)美しい表示
自己発光で視認性のよい OLED を採用しています。
(4)安全装置
過大出力からパワーアンプを保護します。過大入力を検出してミュートします。
※故障を完全に防ぐ機能ではありません。適度な音量でお楽しみください。
※解除するために電源のオフ操作が必要です。
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(5)ボリュームの左右誤差を低減
電子ボリュームを採用しています。機械式ボリュームでは避けられない左右バ
ランスの誤差(相互偏差、ギャングエラー)を低減しています。
図 x 機械式ボリュームのギャングエラー例(10KΩ)
特に音量の小さい時に顕著であり、経験的にも知られています。
最大出力電力の大きいアンプほど、ボリュームを絞るため影響が大きいです。
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(6)電源ノイズを低減
電源トランスを採用しています。ノイズの多いスイッチング電源ではなく、ノ
イズの少ない電源トランスを使用しています。
■使用上の注意
(1)修理、改造をしないでください。
(2)誤った接続や誤った使用方法はスピーカーを壊すことがあります。
(3)電源オン状態でケーブル接続作業をしないでください。
故障の原因になります。
(4)短時間に電源のオフオンを繰り返さないでください。
正しく電源が入らないことがあります。
必ず5秒以上の間隔をあけてください。
(5)公称インピーダンスに最適化されたスピーカーを利用ください。
基準となる公称インピーダンスを外れると、スピーカーのインピーダンス変動
を押さえ込めません。このパワーアンプの特長を活かしきれません。
(6)直接間接に関わらず、使用によって生じたいかなる損害も責任を負いませ
ん。
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■仕様
オーディオ入力端子
RCA
スピーカー端子
バナナプラグ対応
最大出力電力
1W+1W(8Ω時)
周波数特性
20Hz~20KHz
適合公称インピーダンス
8Ω(オプション設定で6Ω)
電子ボリューム
-95~0dB(1dB間隔)
入力インピーダンス
50KΩ(ライン入力)
サイズ(幅x高さx奥行)
160x50x150mm(突起部を含まず)
重量
1kg
電源
AC100V(50/60Hz)
最大消費電力
10W
付属品
ACメガネコード
※適合公称インピーダンスの標準値は 8Ω です。
※オプションで 6Ω を選択できます。
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■接続図
BTL 接続しないでください。動作が予測できません。
■スピーカー・ケーブル
粗悪品は適しません。標準的なケーブルをお勧めします。もちろん、スピー
カー・ケーブルの内部抵抗値が低いことに越したことはありません。
■主要搭載技術
(1)LIIE:Load Impedance Independent Engine テクノロジー
スピーカーのインピーダンスに影響されず、低音から高音まで音量を忠実に再
現する技術。電力増幅器を実現するための根幹技術。
(2)OCL:Output Capacitor-less circuit
パワーアンプの出力にコンデンサを使わないことで低音特性を改善。ポップ・
ノイズも低減。
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■調整抵抗
スピーカーの公称インピーダンスに対して最適化する調整抵抗です。
ケースを開け、パワーアンプ・モジュール基板の2つのソケットに調整抵抗が
セットされています。簡単に抜き差しできます。下記の表を参考に調整抵抗を
セットしてください。
調整抵抗
調整抵抗
公称インピーダンス
調整抵抗
帯色
6Ω
1.5Ω
茶緑銀金
8Ω
2Ω
赤黒金金
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