生徒講評文 - 岐阜県高校演劇

平成22年度岐阜県大会
生徒講評文
8月
5日
2校目
恵那高等学校
シックス・センス・シンドローム-sixth sense syndrome-(既成・創作)
この劇は最初から最後まで、とても明るく楽しく見ることができました。
劇の始まりからとてもハイテンションでテンポが良かったため、後半までそ
の勢いを維持できるのかが気になりましたが、最後まで失速することなく、
飽きずに見ることが出来ました。見ながら何度も笑ってしまったのですが、
それは適当なアドリブによって生まれる笑いではなく、台本上きちんと計算
され、練習されたものだったことによる笑いであったと思います。
装置は、壁のポスターや、本棚、テーブルの上の乱雑さなどから、一目で
男の子の部屋だということが分かりました。また、ギャグのための小道具の
使い方もおもしろかったです。
音響は面白い選曲がしてあって、場面それぞれの雰囲気を引き立てていま
した。照明も自然で、違和感は感じられませんでした。
キャスト一人ひとりのキャラクターがはっきりしていて、演技力の高さが
印象的でした。主人公の和之は、特に体の柔軟な動きが印象的で、キャラク
ターが強かったのですが、山本や真太郎などのキャストもそれに負けること
なく、よいアンサンブルが出来ていました。あれだけギャグに徹しながら、
やりとりが自然で、見ていて好感が持てました。ただ笑わせるだけでなく、
ストーリー性があったと思います。最初に山本にカップめんを買ってきても
らっていた和之が、最後は自分で買ってきて、山本の分もテーブルに置いた
シーンに、主人公の成長が見えました。
恵那高校の皆さん、お疲れ様でした。
大垣桜高校
三代 萌香