-1- 在留期間「5年」を決定する際の考え方(案) 申請人に対する在留資格

在留期間「5年」を決定する際の考え方(案)
申請人に対する在留資格に応じ在留期間「5年」とするものは,次のとおりとする
(注)。
(注)この考え方に基づいて「入国・在留審査要領」を改正する。
1
「教授」(※1,※2)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務(住居地の届出,住居地変更の届出,所属機関の
変更の届出等をいう。以下同じ。)を履行しているもの(上陸時の在留期間決定
の際には適用しない。)
②
学齢期(義務教育の期間をいう。以下同じ。)の子を有する親にあっては,子
が小学校又は中学校に通学しているもの(上陸時の在留期間決定の際には適用し
ない。)
③
大学等において常勤職員として勤務するもの
④
就労予定期間が3年を超えるもの
2
「芸術」(※1,※2)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
顕著な活動実績を有するもの又は製作等した作品が著名な賞を獲得したもの
④
就労予定期間が3年を超えるもの
3
「宗教」(※1,※2)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
4
③
本邦において5年以上宗教活動を行っているもの
④
活動予定期間が3年を超えるもの
「報道」(※1,※2)
次の①,②及び⑤のいずれにも該当し,かつ,③又は④のいずれかに該当するも
-1-
の
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
外務省報道官から外国記者登録証を発給された社員を雇用する外国の報道機関
に雇用されるもの
④
③以外の場合は,本邦において5年以上報道活動を行っているもの
⑤
就労予定期間が3年を超えるもの
5
「投資・経営」(※1,※2)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
経営する,又は管理に従事する機関が次のいずれかに該当するもの
○
日本の証券取引所に上場している企業
○
保険業を営む相互会社
○
外国の国又は地方公共団体
○
日本の国,地方公共団体認可の公益法人
○
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表により1,500
万円以上の納付が証明された団体又は個人
6
「法律・会計業務」(※1,※2)
次の①,②及び⑤のいずれにも該当し,かつ,③又は④のいずれかに該当するも
の
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
弁護士,外国法事務弁護士,公認会計士又は外国公認会計士であるもの
④
③以外の場合は,本邦において5年以上法律・会計業務を行っているもの
⑤
就労予定期間が3年を超えるもの
7
「医療」(※1,※2)
次の①,②及び⑤のいずれにも該当し,かつ,③又は④のいずれかに該当するも
の
-2-
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
医師又は歯科医師であるもの
④
③以外の場合は,本邦において5年以上医療活動を行っているもの
⑤
就労予定期間が3年を超えるもの
8 「研究」,
「技術」,
「人文知識・国際業務」,
「企業内転勤」,
「技能」
(※1,※2)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
契約機関が次のいずれかに該当するもの
○
日本の証券取引所に上場している企業
○
保険業を営む相互会社
○
日本又は外国の国・地方公共団体
○
独立行政法人
○
特殊法人・認可法人
○
日本の国,地方公共団体認可の公益法人
○
法人税法別表第1に掲げる公共法人
○
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表により1,500
万円以上の納付が証明された団体又は個人
④
9
就労予定期間が3年を超えるもの
「教育」(※1,※2)
次の①,②及び⑤のいずれにも該当し,かつ,③又は④のいずれかに該当するも
の
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際
には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
小学校,中学校,高等学校,中等教育学校,特別支援学校に常勤で勤務するも
の
④
③以外の教育機関に常勤で勤務する場合は,本邦において5年以上教育活動を
行っているもの
⑤
就労予定期間が3年を超えるもの
-3-
10
「家族滞在」
扶養者の在留期間が「5年」で,在留期間の満了日まで3年を超え,かつ,申請
人の滞在予定期間が3年を超えるもの
11
「特定活動」(※1,※2)
(1)特定活動イ(特定研究等活動),特定活動ロ(特定情報処理活動)
「5年」を決定する。
(2)特定活動ハ(特定研究等家族滞在活動又は特定情報処理家族滞在活動)
扶養者の在留期間が満了日まで4年を超えるもの
(3)アマチュアスポーツ選手(特定告示第6号)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の
際には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているも
の(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
契約の機関が次のいずれかに該当するものであること
○
日本の証券取引所に上場している企業
○
保険業を営む相互会社
○
日本又は外国の国・地方公共団体
○
独立行政法人
○
特殊法人・認可法人
○
日本の国・地方公共団体認可の公益法人
○
法人税法別表第1に掲げる公共法人
○
前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表により1,50
0万円以上の納付が証明された団体又は個人
④
就労予定期間が3年を超えるもの
(4)アマチュアスポーツ選手の配偶者等(特定告示第7号)
扶養者の在留期間が「5年」で,在留期間の満了日まで3年を超え,かつ,申
請人の滞在予定期間が3年を超えるもの
(5)外国弁護士の国際仲裁代理(特定告示第8号)
次のいずれにも該当するもの
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の
際には適用しない。)
②
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているも
の(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
就労予定期間が3年を超えるもの
(6)高度人材外国人(高度人材告示第2条の表のイ,ロ,ハ)
-4-
「5年」を決定する。
(7)高度人材外国人の扶養を受ける配偶者又は子(高度人材告示第2条の表のニ)
扶養者の在留期間の満了日まで3年を超え,かつ,申請人の滞在予定期間が3
年を超えるもの
(8)高度人材外国人の就労する配偶者(高度人材告示第2条の表のホ)
扶養者の在留期間の満了日まで3年を超え,かつ,申請人の滞在予定期間又は
本邦の公私の機関との契約期間のいずれか短い期間が3年を超えるもの
12
「日本人の配偶者等」,「永住者の配偶者等」(※2)
(1)日本人の配偶者,永住者等の配偶者
次のいずれにも該当するもの。
①
申請人が入管法上の届出義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の
際には適用しない。)
②
各種の公的義務を履行しているもの(上陸時の在留期間決定の際には適用し
ない。)
③
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているも
の(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
④
主たる生計維持者が所得税及び住民税を納付しているもの(扶養控除その他
の控除を行った後の所得が少ないため税の納付を要しない場合はこれに適合し
ないものとして取り扱う。一方,通常であれば納税すべき所得はあるものの,
条約等により免除されているときは,適合するものとして取り扱う。)
⑤
家族構成,婚姻期間等婚姻を取りまく諸状況からみて,婚姻及び配偶者の身
分に基づく生活の継続が見込まれるもの(婚姻については,婚姻後の同居期間
が3年を超えるものに限る。)
(2)日本人の子(日本人の特別養子を含む。),永住者等の子
次のいずれにも該当するもの。
①
申請人又は申請人を扶養する親が入管法上の届出義務を履行しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
②
申請人又は申請人を扶養する親が各種の公的義務を履行しているもの(上陸
時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
学齢期の子にあっては,小学校又は中学校に通学しているもの(上陸時の在
留期間決定の際には適用しない。)
④
主たる生計維持者が所得税及び住民税を納付しているもの(扶養控除その他
の控除を行った後の所得が少ないため税の納税を要しない場合はこれに適合し
ないものとして取り扱う。一方,通常であれば納税すべき所得はあるものの,
条約等により免除されているときは,適合するものとして取り扱う。)
13
「定住者」(※2)
-5-
(1)定住者告示第1号
原則として「5年」とする。
(2)定住者告示第3号,第4号,第5号,第6号,第7号
次のいずれにも該当するもの。
①
申請人又は申請人を扶養する親が入管法上の届出義務を履行しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
②
申請人又は申請人を扶養する親が各種の公的義務を履行してているもの(上
陸時の在留期間の決定の際には適用しない。)
③
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているも
の(上陸時の在留期間の決定の際には適用しない。)
④
学齢期の子にあっては,小学校又は中学校に通学しているもの(上陸時の在
留期間の決定の際には適用しない。)
⑤
主たる生計維持者が所得税及び住民税を納付しているもの(扶養控除その他
の控除を行った後の所得が少ないため税の納付を要しない場合はこれに適合し
ないものとして取り扱う。一方,通常であれば納税すべき所得はあるものの,
条約等により免除されているときは,適合するものとして取り扱う。)。
⑥
未成年の者を除き,一定以上の日本語能力(法務大臣が告示で定める日本語
教育機関において6月以上の日本語教育を受けたもの,日本語能力検定N2に
合格したもの又は財団法人日本漢字能力検定協会が実施する BJT ビジネス日
本語能力テスト JLRT 聴読解テスト(筆記テスト)の400点以上を取得して
いるもの)を有しているもの
⑦
配偶者として在留する者(定住者告示第5号該当者)にあっては,家族構成,
婚姻期間等婚姻を取りまく諸状況からみて,婚姻及び配偶者の身分に基づく生
活の継続が見込まれるもの(婚姻については,婚姻及び同居期間が3年を超え
るものに限る。)
(2)定住者告示第8号
次のいずれにも該当するもの。
①
申請人又は申請人を扶養する親が入管法上の届出義務を履行しているもの
(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
②
申請人又は申請人を扶養する親が各種の公的義務を履行しているもの(上陸
時の在留期間決定の際には適用しない。)
③
学齢期の子を有する親にあっては,子が小学校又は中学校に通学しているも
の(上陸時の在留期間決定の際には適用しない。)
④
学齢期の子にあっては,小学校又は中学校に通学しているもの(上陸時の在
留期間決定の際には適用しない。)
⑤
主たる生計維持者が所得税及び住民税を納付しているもの(扶養控除その他
の控除を行った後の所得が少ないため税の納付を要しない場合はこれに適合し
ないものとして取り扱う。一方,通常であれば納税すべき所得はあるもの,条
-6-
約等により免除されているときは,適合するものとして取り扱う。)。
⑥
配偶者として在留する者(定住者告示第8号ニ(ⅰ)又は(ⅴ))にあって
は,家族構成,婚姻期間等婚姻を取りまく諸状況からみて,婚姻及び配偶者の
身分に基づく生活の継続が見込まれるもの(婚姻については,婚姻及び同居期
間が3年を超えるものに限る。)
(※1)…申請人が納税を始めとする各種の公的義務を履行していない場合は,当該
義務不履行の態様からその悪質性等を勘案し,在留の可否等についても検討
することとなる。
(※2)…刑事処分を受けた者は,その犯罪及び刑事処分の内容等を勘案し,在留の
可否等についても検討することとなる。
(注)上記以外にも,「公用」の在留資格が決定された方,亜東関係協会の本邦の事
務所若しくは駐日パレスチナ総代表部の職員若しくはその家族の方又は特定告示
若しくは定住者告示外の活動若しくは地位で「特定活動」若しくは「定住者」の
在留資格が決定された方に,在留期間「5年」を決定される場合がある。
略語
「入管法」…出入国管理及び難民認定法(昭和26年政令第319号)
「特定告示」…出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同法
別表第一の五の表の下欄(ニに係る部分に限る。)に掲げる活動を定
める件(平成2年法務省告示第131号)
「高度人材告示」…出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき
高度人材外国人等に係る同法別表第一の五の表の下欄(ニに係る部分
に限る。)に掲げる活動を定める件(平成24年法務省告示第126
号)
「定住者告示」…出入国管理及び難民認定法第七条第一項第二号の規定に基づき同
法別表第二の定住者の項の下欄に掲げる地位を定める件(平成2年法
務省告示第132号)
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