別紙 - 日本医療機器工業会

別紙1
薬事法施行令等の一部を改正する政令(案)
改正の概要
1.薬事法施行令の改正について
(1)題名の改正
薬事法施行令(以下「令」という。)の題名について、「医薬品、医療機
器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律施行令」に改める。
(2)章の区分及び目次の新設
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業及び製造業
の章(第5章)並びに再生医療等製品の製造販売業及び製造業の章(第6
章)を医薬品と区分して新たに設けるとともに、雑則の章から分けて安全
対策の章(第 11 章)を新たに設けたことに伴い、令においても、同様の章
の区分を新たに設けることとする。また、これに併せて、令に目次を新設
する。
(3)医療機器の範囲の追加
改正法により、医療機器の範囲にプログラム及びこれを記録した記録媒
体を加え、製造販売等の規制の対象としたことに伴い、医療機器の範囲を
定めた令別表第1に以下のプログラム及びこれを記録した記録媒体を加え
る。ただし、一般医療機器相当のプログラム(副作用又は機能の障害が生
じた場合においても、人の生命及び健康に影響を与えるおそれがほとんど
ないもの)及びこれを記録した記録媒体は、医療機器の範囲から除く。
① 疾病診断用プログラム及びこれを記録した記録媒体
② 疾病治療用プログラム及びこれを記録した記録媒体
③ 疾病予防用プログラム及びこれを記録した記録媒体
(4)再生医療等製品の範囲の新設
改正法により、医薬品、医療機器等と区別して新たに「再生医療等製品」
を定義付けたことに伴い、再生医療等製品の範囲を以下のとおり定める。
① ヒト細胞加工製品
㋐ ヒト体細胞加工製品
㋑ ヒト体性幹細胞加工製品
1
㋒
㋓
ヒト胚性幹細胞加工製品
ヒト人工多能性幹細胞加工製品
② 動物細胞加工製品
㋐ 動物体細胞加工製品
㋑ 動物体性幹細胞加工製品
㋒ 動物胚性幹細胞加工製品
㋓ 動物人工多能性幹細胞加工製品
③ 遺伝子治療用製品
㋐ プラスミドベクター製品
㋑ ウイルスベクター製品
㋒
遺伝子発現治療製品(㋐・㋑を除く。)
(5)薬事に関する法令の範囲
改正法により、薬局開設の許可、登録認証機関の登録等の欠格要件とな
る薬事に関する法令違反について、当該法令の範囲を政令で具体的に定め
ることとしたところである。
これに伴い、薬事に関する法令の範囲について、
① 薬物等の取扱いに関係する法律である大麻取締法、覚せい剤取締法等
② 医薬品等の取扱いに関して様々な規定が置かれている薬剤師に関する
法律である薬剤師法
③ 医薬品等の承認審査のほか、副作用拠出金等の徴収等を行う独立行政
法人医薬品医療機器総合機構(以下「機構」という。)の業務を定める独
立行政法人医薬品医療機器総合機構法
④ 特定細胞加工物の製造業務を行う細胞培養加工施設の許可等に関する
規定を定める再生医療等の安全性の確保等に関する法律
等を定める。
(6)基準適合証の書換え交付及び再交付
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品のQMS調査(製造管理
又は品質管理の方法の基準への適合性の調査をいう。以下同じ。)の見直し
を行い、QMS調査の結果、製造管理・品質管理の方法の基準(以下「基
準」という。)に適合していると認めるときは、基準適合証を交付するとと
もに、基準への不適合に伴い改善命令を受けた場合等は、速やかに、基準
適合証を返還しなければならないこととしたところである。
これに伴い、基準適合証について、
① その記載事項に変更が生じたときの書換え交付
2
② これを破り、汚し、又は失ったときの再交付
に関する規定を設ける。
(7)機構による感染症定期報告の情報の整理に係る再生医療等製品の範囲
改正法により、再生医療等製品については、感染症定期報告の対象とし、
その情報の整理を機構に行わせることができることとしたことに伴い、当
該情報の整理の対象となる再生医療等製品の範囲について、生物由来製品
と同様に、再生医療等製品又は当該再生医療等製品の原料若しくは材料の
全部と定める。
(8)都道府県知事が機構に委任できる立入検査等の範囲
改正法により、各都道府県において、QMS調査に関連する監督権限の
事務を適切に行うことが可能となるよう、当該事務をQMS調査の実施主
体である機構に委任できるようにするため、都道府県知事は、立入検査、
質問又は収去を機構に行わせることができることとしたところである。
これに伴い、都道府県知事がQMS調査に関連する監督権限の事務を適
切に行えるようにするため、機構に行わせることができるのは、
① 承認品目に係る(法第 69 条第1項の規定による)立入検査又は質問
② 認証品目に係る(法第 69 条第4項の規定による)立入検査又は質問
③ (第 69 条第4項の規定による)収去
のうち、基準又はこれに関する改善命令を遵守しているかどうかを確かめ
るために行うものとする。
(9)製造管理又は品質管理の方法の基準を適用する輸出用の医薬品、医療機
器等の範囲
製造管理又は品質管理の方法の基準を適用する輸出用の医薬品、医療機
器等については、外国政府又は国際機関からその製造管理又は品質管理の
方法が基準に適合しているか否かに関する証明を求められたものに限るこ
ととする。
(10)輸出用医薬品等に関する特例
輸出用の医薬品等を製造するに当たっては、複数の製造業者に委託して
それぞれが分担する形で行われる場合が多い。このため、当該製造行為の
全体像を的確に把握し、輸出用の医薬品等の適合性調査(製造管理又は品
質管理の方法の基準への適合性の調査をいう。)を適切に行えるようにする
ため、他の者から委託を受けて医薬品等の製造をしようとする場合には、
3
委託を受けた者の代わりに、当該委託をした者において厚生労働大臣へ届
け出ることとする。
(11)都道府県等が処理する事務
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品のQMS調査の見直しを
行ったこと、再生医療等製品を新たに定義付けたこと等に伴い、都道府県
等が処理する事務について所要の改正を行う(参考1)。
(12)その他
その他、改正法により、章の区分を新設したこと、医療機器等の製造業
を登録制に改めたこと、医療機器の賃貸業を貸与業に改めたこと、再生医
療等製品を新たに定義付けたこと等に伴い、所要の規定の整備を行う。
2.独立行政法人医薬品医療機器総合機構法施行令の改正について
(1)手数料又は拠出金を徴収しない業務の見直し
改正法における独立行政法人医薬品医療機器総合機構法(以下「機構法」
という。)の改正において、薬事法の改正に伴って機構が行う業務が改正さ
れたことを受け、これらの業務のうち
① 第1条の手数料を徴収しない業務として、医療機器等の基準適合証の
返還の受付や再生医療等製品の再評価に係る確認及び調査業務等
② 第2条の拠出金を徴収しない業務として、再生医療等製品に係る感染
症定期報告の受理等
を新たに規定する。
(2)副作用被害救済制度及び感染等被害救済制度並びに安全対策等拠出金に
係る規定の整備
改正法による改正後の機構法において、副作用被害救済制度及び感染等
被害救済制度並びに安全対策等拠出金の対象として再生医療等製品が追加
されたことに伴い、副作用救済給付及び副作用拠出金、感染救済給付及び
感染拠出金並びに安全対策等拠出金に係る所要の規定の整備を行うことと
する。
3.特許法施行令の改正について
改正法により医薬品、医療機器等と区別して新たに定義付けられた「再生
医療等製品」の製造販売の承認を、特許権の存続期間の延長登録の理由とな
4
る処分として追加する。ただし、
「再生医療等製品」の製造販売の承認のうち、
条件及び期限付承認後の期限内の再度の申請に基づく承認は、延長登録の理
由となる処分から除く。また、
「再生医療等製品」の製造販売の承認は、改正
法の施行日以後に延長登録出願が行われたものについてのみ、延長登録の理
由となる処分となる。
4.その他
その他所要の改正を行う。
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別紙2-1
薬事法施行規則等の一部を改正する省令(案)
改正の概要
Ⅰ.薬事法施行規則の改正について
1.全般的事項
(1)題名の改正
薬事法施行規則の題名について、
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及
び安全性の確保等に関する法律施行規則」に改める。
(2)章の区分及び目次の新設
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業及び製造業
の章(第5章)及び再生医療等製品の製造販売業及び製造業の章(第6章)
を医薬品と区分して新たに設けるとともに、雑則の章から安全対策の章(第
11 章)を新たに分けて設けたことに伴い、規則においても、同様の章の区
分を新たに設けることとする。
(3)その他
改正法の施行に伴い、その他所要の規定の整備を行う。
2.医薬品関係
(1)医薬品の承認申請書に添付すべき資料
医薬品の承認に係る申請書に添付しなければならない資料に、
「法第 52 条
第1項に規定する添付文書等記載事項に関する資料」を追加する。
(2)承認申請資料の信頼性に係る基準に従って資料が収集・作成される医薬
品
承認申請資料の信頼性に係る基準に従って資料が収集・作成される医薬
品の範囲を、要指導・一般用医薬品全般に広げる。
(3)製造販売後安全管理に係る業務の委託に関する規定の見直し
① 医薬品の製造販売業者は、機械器具等と一体的に製造販売するものとし
6
て承認を受けた医薬品(いわゆるコンビネーション製品)に関する製造販
売後安全管理に係る業務(以下「安全管理業務という」。)を医療機器の製
造販売業者に委託する場合には、当該業務を再委託させることができるこ
ととする。
② 医薬品の製造販売業者は、他の医薬品の製造販売業者に医薬品を販売又
は授与する場合であって、当該医薬品に関する安全管理業務を当該製造販
売業者に委託する場合には、当該業務のうち以下のものを再委託させるこ
とができることとする。
ア 安全管理情報の収集
イ 安全管理情報の解析
ウ 安全管理情報の検討の結果に基づく必要な措置の実施
③ 医薬品の製造販売業者は、再委託させた業務の再受託者に、当該業務を
さらに委託させてはならないこととする。
④ ①により安全管理業務を再委託する場合には、安全管理業務を委託する
際の要件等を準用することとする。
(4)処方箋医薬品の安全管理業務を再委託する方法
① (3)②により再委託する場合は、以下の条件を満たさなければならな
いこととする。
ア 再受託者が、再委託する業務(以下「再委託安全確保業務」という。)
を適正かつ円滑に、受託者と同等若しくはそれ以上に遂行しうる能力を
有する者であることや、再委託安全確保業務を適正かつ円滑に遂行しう
る能力を有する再受託安全管理実施責任者を置いていること。
イ 受託者に、安全管理情報の収集、安全確保措置の実施及び再委託等に
関する手順を記載した製造販売後安全管理業務手順書を作成させてい
ること。
ウ 受託者に、再委託安全確保業務等の範囲及び手順並びに再委託安全管
理実施責任者の設置その他の必要な事項を記載した文書により再受託
者との契約を締結させ、その契約書を保存させること。
エ イの手順書及びウの契約書に基づき、医薬品等安全管理責任者に安全
確保業務の統括、再受託者の業務の確認及び記録の作成等の業務を行わ
せることを確認しなければならないこと。
オ 市販直後調査業務を再委託させる場合は、市販直後調査実施計画書に
基づき、受託者の安全管理責任者が、再受託安全管理実施責任者に安全
管理業務に関する記録の作成及び保存等を行わせることを確認しなけ
ればならないこと。
7
カ
委託元の製造販売業者が、受託者の安全管理責任者に再委託安全確保
業務の改善の必要性について検討させ、その必要性があるときは、製造
販売後安全管理業務手順書等及びウの契約書に基づき、再受託者に所用
の措置を講じるよう文書により指示させ、その文書を保存させなければ
ならないこと。
キ 受託者がカの規定に基づき指示を行った場合は、受託者に、当該措置
が講じられたことを確認させ、その記録を保存させなければならないこ
と。
ク 委託元の製造販売業者は、受託者に対し、エ及びオの確認を行った場
合には、その記録を保存しなければならないこと。
ケ
受託者は、再委託安全確保業務を行う上で必要な情報を再受託者に提
供しなければならないこと。
コ 委託元の製造販売業者は、必要に応じて再受託者の実施する再委託安
全確保業務を直接確認できる体制をとること。
(5)処方箋医薬品以外の医薬品の製造販売後安全管理に係る業務を再委託す
る方法
処方箋医薬品以外の医薬品の製造販売後安全管理業務を再委託する場合
は、(4)(再受託安全管理実施責任者の設置等を除く。)を準用する。
(6)特殊疾病用の医薬品の指定
がんその他の特殊疾病に使用されることが目的とされている医薬品又は
再生医療等製品であって、医師又は歯科医師の指導の下に使用されるのでな
ければ危害を生ずるおそれが特に大きいものについて、その医薬品に関する
広告につき、医薬関係者以外の一般人を対象とする広告方法を制限するため、
厚生労働省令で指定する。
※ これまで政令で指定していたものを、今後は厚生労働省令で指定(広
告の方法も政令で規定していたものを厚生労働省令で規定)。
3.医療機器関係
(1)医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業の許可の申請
改正法により、製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制が厚生労
働省令で定める基準に該当することを、製造販売業の許可の要件としたこ
とに伴い、製造販売業の許可の申請書に、製造管理又は品質管理に係る業
務を行う体制に関する書類を添えることとする。
8
(2)医療機器及び体外診断用医薬品の製造業の登録を受ける製造所の範囲
製造業の登録が必要な範囲は、次に掲げる医療機器又は体外診断用医薬
品の種類に応じ、それぞれに掲げる製造工程を行う製造所とする。
① 医療機器プログラム(医療機器のうちプログラムであるものをいう。
以下同じ。):設計
② 医療機器プログラムの記録媒体:設計、国内における最終製品の保管
③ 一般医療機器:主たる製造工程(主たる組立て等)、滅菌、国内におけ
る最終製品の保管
④ ①~③以外の医療機器:設計、主たる製造工程(主たる組立て等)、滅
菌、国内における最終製品の保管
⑤ 放射性体外診断用医薬品:設計、反応系に関与する成分の最終製品へ
の充填工程以降の全ての製造工程
⑥ 法第 23 条の2の 12 に規定する届出の対象となる体外診断用医薬品:
反応系に関与する成分の最終製品への充填工程、国内における最終製品
の保管
⑦ ⑤⑥以外の体外診断用医薬品:設計、反応系に関与する成分の最終製
品への充填工程、国内における最終製品の保管
(3)医療機器及び体外診断用医薬品の製造業の登録の申請
製造業の登録の申請は、申請書に次に掲げる書類を添えて、製造所の所
在地の都道府県知事に提出する。
① 申請者が法人であるときは、登記事項証明書
② 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員)が法第5
条第3号ホ及びヘに該当しないことを疎明する書類
③ 申請者以外の者がその医療機器責任技術者又は体外診断用医薬品製造
管理者であるときは、雇用契約書の写しその他申請者のその医療機器責
任技術者又は体外診断用医薬品製造管理者に対する使用関係を証する書
類
④ 体外診断用医薬品製造管理者が薬剤師であること又は医療機器責任技
術者が資格を満たした者であることを証する書類
⑤ 登録を受けようとする製造所の場所を明らかにした図面
⑥ 申請者が他の区分の製造業の許可を受けている場合にあっては、当該
製造業の許可証の写し
(4)製造業の登録台帳の記載事項
厚生労働大臣及び都道府県知事が備える製造業の登録に関する台帳に記
9
載する事項は、次のとおりとする。
① 登録番号及び登録年月日
② 製造業者の氏名及び住所
③ 製造所の名称及び所在地
④ 当該製造所の医療機器責任技術者又は体外診断用医薬品製造管理者の
氏名及び住所
⑤ 当該製造業者が他の製造業の許可又は登録を受けている場合にあって
は、当該製造業の許可の区分及び許可番号又は登録番号
(5)医療機器等外国製造業者の登録の申請
法第 23 条の2の4に規定する医療機器等外国製造業者の登録の申請は、
申請書に次に掲げる書類を添えて、機構を経由して厚生労働大臣に提出す
る。
① 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員)が法第5
条第3号ホ及びヘに該当しないことを疎明する書類
② 製造所の責任者の履歴書
③ 登録を受けようとする製造所の場所を明らかにした図面
(6)医療機器の製造販売承認申請書の記載事項
医療機器の製造販売承認申請書には、以下の事項を記載することとする。
①
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
類別
名称(一般的名称及び販売名)
使用目的又は効果
形状、構造及び原理
原材料
性能及び安全性に関する規格
使用方法
製造方法
保管方法及び有効期間
製造販売する品目の製造所(名称及び登録番号)
⑪
備考
(7)体外診断用医薬品の製造販売承認申請書の記載事項
体外診断用医薬品の製造販売承認申請書には、以下の事項を記載するこ
ととする。
① 名称(一般的名称及び販売名)
10
②
③
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
⑩
使用目的
形状、構造及び原理
反応系に関与する成分
品目仕様
使用方法
製造方法
保管方法及び有効期間
製造販売する品目の製造所(名称及び登録番号)
備考
(8)医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売承認申請書に添付すべき資料
① 医療機器の製造販売承認申請書に添付しなければならない資料は、以
下のとおりとする。
イ 開発の経緯及び外国における使用状況等に関する資料
ロ 設計及び開発の検証に関する資料
ハ 法第 41 条第3項に規定する基準への適合性に関する資料
ニ リスクマネジメントに関する資料
ホ 製造方法に関する資料
ヘ 臨床試験の試験成績に関する資料又はこれに代替するものとして厚
生労働大臣が認めた資料
ト 製造販売後調査等の計画に関する資料
チ 法第 63 条の2第1項に規定する添付文書等記載事項に関する資料
② 体外診断用医薬品の申請書に添付しなければならない資料は、以下の
とおりとする。
イ 開発の経緯及び外国における使用状況等に関する資料
ロ 仕様の設定に関する資料
ハ 安定性に関する資料
ニ 法第 41 条第3項に規定する基準への適合性に関する資料
ホ 性能に関する資料
ヘ リスクマネジメントに関する資料
ト
チ
製造方法に関する資料
臨床性能試験の試験成績に関する資料
(9)承認事項の軽微な変更の範囲
① 法第 23 条の2の5第 11 項に規定する医療機器の承認事項の軽微な変
更の範囲は、次に掲げる変更以外のものとする。
11
イ 使用目的又は効果の追加、変更又は削除
ロ 病原因子の不活化又は除去方法に関する変更
ハ イ、ロに掲げる変更のほか、製品の品質、有効性及び安全性に影響を
与えるもののうち、厚生労働大臣が法第 23 条の2の5第 11 項の承認を
受けなければならないと認めるもの
② 法第 23 条の2の5第 11 項に規定する体外診断用医薬品の承認事項の軽
微な変更の範囲は、次に掲げる変更以外のものとする。
イ 使用目的の追加、変更又は削除
ロ 反応系に関与する成分の追加、変更又は削除
ハ イ、ロに掲げる変更のほか、製品の品質、有効性及び安全性に影響
を与えるもののうち、厚生労働大臣が法第 23 条の2の5第 11 項の承
認を受けなければならないと認めるもの
(10)医療機器又は体外診断用医薬品の承認事項の記載台帳
厚生労働大臣が備える医療機器又は体外診断用医薬品の承認に関する台
帳に記載する事項は、次のとおりとする。
① 承認番号及び承認年月日
② 承認を受けた者の氏名及び住所
③ 承認を受けた者の製造販売業の許可の種類及び許可番号
④ 当該品目の製造業者又は医療機器等外国製造業者の氏名及び住所
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
当該品目の製造業者又は医療機器等外国製造業者の登録番号
当該品目の名称
当該品目の形状、構造及び原理
当該品目の使用目的又は効果
当該品目の使用方法
(11)医療機器等適合性調査の申請
医療機器等適合性調査の申請に添付しなければならない資料は、次のと
おりとする。
① 医療機器等適合性調査に係る品目の製造管理及び品質管理に関する資
料
② 医療機器等適合性調査に係る製造販売業者及び全ての製造所における
製造管理及び品質管理に関する資料
(12)医療機器等適合性調査台帳の記載事項
医療機器等適合性調査に関する台帳に記載する事項は、次のとおりとす
12
る。
① 調査結果及び結果通知年月日
② 当該品目の名称
③ 当該品目に係る製造販売の承認を受けようとする者又は承認を受けた
者の氏名及び住所
④ 承認番号及び承認年月日
⑤ 基準適合証に係る製品群の区分
⑥ 当該品目を製造する製造所の名称及び所在地
⑦ 当該品目の製造業者又は医療機器等外国製造業者の氏名及び住所
⑧ 製造業者又は医療機器等外国製造業者の登録番号及び登録年月日
⑨ 基準適合証を交付した場合、その番号
⑩ 追加的調査を行った場合にあっては、当該調査を行った旨及びその項
目
⑪ 追加的調査結果証明書を交付した場合にあっては、その番号
(13)医療機器等適合性調査を行わない承認された事項の変更
医療機器等適合性調査を行わない承認された事項の変更は、当該品目の
製造管理又は品質管理の方法に影響を与えない変更とする。
(14)製造所が同一でなくとも医療機器等適合性調査を行わない製造所
製造所が同一でなくとも適合性調査を行わない製造所の製造工程は、次
のとおりとする。
① 滅菌
② 国内における最終製品の保管
③ その他厚生労働大臣が適当と認める製造工程
(15)追加的調査が必要な場合
法第 23 条の 25 第7項の規定により、医療機器等適合性調査を受けること
を要しないとされた医療機器又は体外診断用医薬品であっても、次に掲げる
場合には、追加的調査を行うものとする。また、追加的調査を行ったときは、
その結果を証するものとして、追加的調査結果証明書を交付するものとする。
① 承認に係る医療機器が、イからヘまでの区分のいずれかに該当するもの
である場合(当該医療機器について有効な基準適合証が交付されており、
かつ、当該基準適合証に係る医療機器等適合性調査等において、当該区分
の特性に応じて必要となる調査が行われていない場合に限る。)
イ 原材料の一部として医薬品又は再生医療等製品が組み込まれたもの
13
ロ 特定生物由来製品
ハ 当該医療機器の製造工程においてナノ材料が使用されるもの
ニ マイクロマシンであるもの
ホ 当該医療機器の全てが、最終的に人体に吸収されることが想定される
もの(ロに掲げるものを除く。)
ヘ 特定医療機器
② 承認に係る医療機器が、イからニまでのいずれにもに該当するものであ
る場合
イ 滅菌医療機器であること
ロ 当該医療機器について有効な基準適合証が交付されていること。
ハ
当該医療機器の滅菌の方法が、ロの基準適合証に関連する医療機器等
適合性調査等を受けた医療機器の滅菌の方法と異なるものであること。
ニ 当該医療機器の滅菌を行う製造所について、過去5年以内に、当該医
療機器の滅菌の方法と同様の滅菌の方法に関して、当該製造所が記載さ
れた基準適合証又は追加的調査結果証明書(調査結果が適合であるもの
に限る。)が交付されていないこと。
③ 承認に係る体外診断用医薬品が、イからハまでのいずれかの区分に該当
するものである場合(当該体外診断用医薬品について有効な基準適合証が
交付されており、かつ、当該基準適合証に関連した医療機器等適合性調査
等において、当該区分の特性に応じて必要となる調査が行われていない場
合に限る。)
イ 生物由来製品(特定生物由来製品を含む。)
ロ 当該体外診断用医薬品の製造工程においてナノ材料が使用されるも
の
ハ マイクロマシンであるもの
④ 承認に係る医療機器又は体外診断用医薬品について、イからハまでのい
ずれにもに該当するものである場合
イ 当該医療機器又は体外診断用医薬品について有効な基準適合証が交
付されていること。
ロ 当該承認に係る医療機器又は体外診断用医薬品を製造する全ての製
造所のうち、(14)の製造工程について、イの基準適合証に記載された
製造所と同一でない製造所(ハにおいて「例外的製造所」という。)が
あること。
ハ 過去5年以内に、当該工程について、当該例外的製造所(複数ある場
合にあっては、それぞれの例外的製造所)が記載された基準適合証が交
付されていないこと又は当該例外的製造所が記載された追加的調査結
14
果証明書(調査結果が適合であるものに限る。)が交付されていないこ
と。
⑤ 承認に係る医療機器又は体外診断用医薬品について、イからハまでのい
ずれにも該当するものである場合
イ 当該医療機器又は体外診断用医薬品に係る承認取得者の地位が、承継
されたものであること。
ロ 当該医療機器又は体外診断用医薬品について有効な基準適合証が交
付されており、かつ、当該基準適合証に記載された申請者が、医療機器
等承認取得者の地位の承継を受けた者と異なる者であること。
ハ 当該医療機器又は体外診断用医薬品に係る承認取得者の地位につい
て承継があった日以降、当該医療機器又は体外診断用医薬品について、
追加的調査が行われていないこと。
⑥ その他厚生労働大臣が必要と認める場合
(16)基準適合証の交付
基準適合証の交付に当たっては、当該基準適合証に係る医療機器等適合性
調査が、追加的調査を必要とする場合にあっては、該当する項目について調
査を行った旨を示す書類を添えるものとする。
また、基準適合証の交付を受けた者は、当該基準適合証が製造管理及び品
質管理の基準に適合していることを証する範囲(有効期間を除く。)と同一
の範囲を証する別の基準適合証(有効なものに限る。)を保有している場合
にあっては、これを返納するものとする。
(17)使用成績評価申請書に添付すべき資料
法第 23 条の2の9第1項の規定による使用成績評価に関する評価の申請
書には、申請に係る医療機器又は体外診断用医薬品の使用成績に関する資
料を添付することとする。
(18)使用成績評価の調査に係る医療機器又は体外診断用医薬品の範囲
使用成績評価の申請資料が当該資料の信頼性に係る基準に適合するかど
うかについての調査を行うべき医療機器又は体外診断用医薬品は、法第 23
条の2の9第1項に規定する厚生労働大臣が指定する医療機器又は体外診
断用医薬品とする。
(19)医療機器又は体外診断用医薬品の使用の成績等に関する調査及び結果の
報告
15
医療機器等承認取得者が行う法第 23 条の2の9第6項の規定による使用
の成績等に関する調査は、厚生労働大臣が指示する調査期間(延長が行わ
れたときは、その延長後の期間)、医療機器又は体外診断用医薬品の不具合
等その他の使用の成績等について行う。
調査結果の報告は、医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売の承認の
際に厚生労働大臣が指定した日から起算して1年(厚生労働大臣が指示す
る医療機器又は体外診断用医薬品にあっては、厚生労働大臣が指示する期
間)ごとに、その期間の満了後2月以内に行う。
(20)医療機器責任技術者の資格要件
医療機器の製造工程のうち設計のみを行う製造所にあっては、製造業者
が設計に係る部門の責任者として指定する者を医療機器責任技術者とする
ことができることとする。
(21)製造管理又は品質管理の方法の基準への適合
医療機器又は体外診断用医薬品の、製造管理又は品質管理の方法の基準
への適合については、次のとおりとする。
① 医療機器又は体外診断用医薬品の製造販売業者、外国製造医療機器等特
例承認取得者又は外国指定高度管理医療機器製造等事業者(以下「製造販
売業者等」という。)は、その製造販売する医療機器又は体外診断用医薬
品の製造管理又は品質管理の方法を、医療機器及び体外診断用医薬品の製
造管理及び品質管理の基準に適合させなければならない。
② 医療機器又は体外診断用医薬品の選任外国製造医療機器等製造販売業
者等、製造業者又は法第 23 条の2の4第1項の登録を受けた医療機器等
外国製造業者は、医療機器又は体外診断用医薬品の取扱い又は製造に当た
り、当該医療機器又は体外診断用医薬品に係る製造販売業者等が行う製造
管理及び品質管理に協力しなければならない。
③ 輸出用の医療機器又は体外診断用医薬品の製造業者は、その製造所にお
ける製造管理又は品質管理の方法を、医療機器及び体外診断用医薬品の製
造管理及び品質管理の基準に適合させなければならない。
(22)製造販売後安全管理に係る業務の委託に関する規定の見直し
① 医療機器の製造販売業者は、薬物と一体的に製造販売するものとして承
認を受けた医療機器に関する安全管理業務を医薬品の製造販売業者に委
託する場合には、当該業務を再委託させることができることとする。
② 医療機器の製造販売業者は、再委託させた業務の再受託者に、当該業務
16
をさらに委託させてはならないこととする。
③ ①により安全管理業務を再委託する場合には、安全管理業務を委託する
際の要件等を準用することとする。
(23)認証台帳の記載事項
登録認証機関が備える基準適合性認証に関する台帳に記載する事項は、
次のとおりとする。
① 認証番号及び認証年月日
② 認証を受けた者の氏名及び住所
③ 認証を受けた者(外国指定高度管理医療機器製造等事業者を除く。)の
製造販売業の許可の種類及び許可番号
④ 当該品目の製造業者又は医療機器等外国製造業者の氏名及び住所
⑤ 当該品目の製造業者又は医療機器等外国製造業者の登録番号
⑥ 当該品目の名称
⑦ 当該品目の形状、構造及び原理
⑧ 当該品目の反応系に関与する成分(体外診断用医薬品に限る。)
⑨ 当該品目の使用目的又は効果
⑩ 当該品目の使用方法
(24)認証の承継の届出
認証の承継時に被承継者へ承継させる資料及び情報は以下のとおりとす
る。
① 製造業又は医療機器等外国製造業者の登録の申請に際して提出した資
料
② 製造販売の認証の申請及び当該認証事項の一部変更の認証の申請に際
して提出した資料及びその根拠となった資料
③ 法第 68 条の 22 第1項の規定による生物由来製品に関する記録及び当
該記録に関連する資料
④ 製造管理又は品質管理の業務に関する資料及び情報
⑤ 製造販売後安全管理の業務に関する資料及び情報
⑥
その他品質、有効性及び安全性に関する資料及び情報
(25)登録認証機関の報告書
① 登録認証機関が法第 23 条の5第1項に基づき作成すべき報告書は、毎
月、次に掲げる事項を記載し、その翌月末日までに厚生労働大臣に提出
するものとする。
17
ア
当該月に与えた基準適合性認証又は当該月に受けた法第 23 条の2の
23 第7項の届出(以下この①において「認証等」という。)に係る製造
販売業者又は外国指定高度管理医療機器製造等事業者の氏名及び住所
イ 外国指定高度管理医療機器製造等事業者にあっては、その選任した
選任外国製造指定高度管理医療機器等製造販売業者の氏名及び住所
ウ 当該製造販売業者又は選任外国指定高度管理医療機器等製造販売業
者が受けている製造販売業の許可番号
エ 認証等に係る品目の製造所の名称、所在地及び製造工程の概要
オ 認証等に係る品目の使用目的又は効果
カ 認証等に係る品目の名称及びその認証番号
キ
ク
認証年月日又は届出を受けた年月日
基準適合性認証の申請時における法第 23 条の2の 23 第3項及び第
5項の規定による調査の実施年月日並びに当該調査結果及び概要並び
に同条第3項の規定による調査に係る基準適合証及び同条第5項の規
定による調査に係る追加的調査結果証明書の写し
ケ 認証等に係る監査の実施年月日及び当該監査結果の概要
コ 認証等に係る変更(軽微な変更を含む。)をした場合又は基準適合性
認証の取消しをした場合は、その旨
サ 当該月に受けた承継の届書に係る医療機器等認証取得者及びその地
位を承継した者の氏名及び住所並びに当該品目の名称及びその認証番
号
② ①に掲げるもののほか、登録認証機関が法第 23 条の4の規定により認
証を取り消したときは、当該指定高度管理医療機器等に係る次に掲げる
事項を、7日以内に厚生労働大臣を経由して製造販売業許可権者に通知
しなければならない。
ア 法第 23 条の4の規定により認証の取消しを受けた製造販売業者又は
外国指定高度管理医療機器製造等事業者の氏名及び住所
イ 外国指定高度管理医療機器製造等事業者にあっては、その選任した
選任外国製造指定高度管理医療機器等製造販売業者の氏名及び住所
ウ 当該製造販売業者又は選任外国指定高度管理医療機器等製造販売業
者が受けている製造販売業の許可番号
エ 認証の取消しに係る品目の使用目的又は効果
オ 認証の取消しに係る品目の名称及びその認証番号
カ 認証年月日
キ 認証を取り消した年月日
ク 認証を取り消した理由
18
(26)機構による登録認証機関に対する調査の結果の通知
機構は、法第 23 条の6第2項の規定による調査をしたときは、その結果
を厚生労働大臣に通知しなければならないものとする。
(27)登録認証機関の審査基準
法第 23 条の9第2項に規定する登録認証機関の基準適合性認証のための
審査の基準は、国際標準化機構及び国際電気標準会議が定めた製品の認証を
行う機関に関する基準並びに製造管理及び品質管理の方法の審査を行う機
関に関する基準のほか、次に掲げる基準とする。
①
②
基準適合性認証のための審査に必要な情報を収集すること。
基準適合性認証の結果の根拠となる審査に係る記録等を作成し、保管す
ること。
③ 内部監査を行い、基準適合性認証業務に関し改善が必要な場合において
は、所要の措置を採るとともに、当該措置の記録を作成し、保管するこ
と。
④ 基準適合性認証のための審査を行う職員の資格要件を明らかにし、その
要件を満たすために必要な措置を講じること。
⑤ その他基準適合性認証の業務の適正な実施のために必要な業務を行う
こと。
(28)登録認証機関の業務規程
① 法第 23 条の 10 第1項前段の規定により業務規程の認可を受けようとす
るときは、申請書に業務規程(正副2通)を添えて、厚生労働大臣に提
出しなければならない。
② 業務規程の変更の認可を受けようとするときは、申請書に変更後の業務
規程(正副25通)を添えて、厚生労働大臣に提出しなければならない。
③ 登録認証機関が業務規程に定めておかなければならない事項は、次のと
おりとする。
イ 基準適合性認証の実施方法
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
基準適合性認証に関する料金
基準適合性認証の一部変更又は取消しの実施方法
内部監査の実施方法
基準適合性認証の業務の範囲に応じた審査員等の資格要件
審査員等の選任及び解任に関する事項
審査員等の能力の維持管理の方法
19
チ 異議申立て及び苦情処理の実施方法
リ 基準適合性認証に関する記録の保管及び管理の実施方法
④ 厚生労働大臣は、業務規程の認可をしたときは、認可を申請した者に認
可証を交付しなければならない。
(29)高度管理医療機器等の販売業又は貸与業の許可の申請
高度管理医療機器等の販売業又は貸与業の許可の申請書には、次に掲げる
書類を添えなければならない。
イ営業所(高度管理医療機器プログラムのみを取り扱う営業所を除く。)
の構造設備に関する書類
ロ
ハ
申請者が法人であるときは、登記事項証明書
申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員。)に係る
精神の機能の障害又は申請者が麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の
中毒者であるかないかに関する医師の診断書
ニ 高度管理医療機器等営業所管理者が(30)に掲げる者であることを
証する書類
ホ 申請者以外の者がその営業所の高度管理医療機器等営業所管理者で
あるときは、雇用契約書の写しその他申請者のその営業所の高度管理
医療機器等営業所管理者に対する使用関係を証する書類
(30)管理者の基準
① 高度管理医療機器等を販売等する営業所における管理者の基準は、次の
いずれかに該当する者であることとする。
イ 高度管理医療機器等の販売、貸与又は電気通信回線を通じた提供(以
下「販売等」という。)に関する業務(視力補正用レンズ及びコンタク
トレンズ(視力補正用のものを除く。)のうち厚生労働大臣が指定する
もの(以下「指定視力補正用レンズ等」という。)又は高度管理プログ
ラム医療機器(高度管理医療機器たる医療機器プログラム又はこれを
記録した記録媒体たる医療機器をいう。以下同じ。)のみの販売等を行
う業務を除く。)に3年以上従事した後、別に厚生労働省令で定めると
ころにより厚生労働大臣の登録を受けた者が行う基礎講習を修了した
者
ロ 厚生労働大臣がイに掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると
認めた者
② 指定視力補正用レンズ等のみを販売等する営業所における管理者の基
準は、①のいずれか又は次のいずれかに該当する者であることとする。
20
イ
高度管理医療機器等の販売等に関する業務に1年以上従事した後、
別に厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣の登録を受けた
者が行う基礎講習を修了した者
ロ 厚生労働大臣がイに掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると
認めた者
③ 高度管理プログラム医療機器のみを販売等する営業所における管理者
の基準は、①、②のいずれか又は次のいずれかに該当する者であること
とする。
イ 別に厚生労働省令で定めるところにより厚生労働大臣の登録を受け
た者が行う基礎講習を修了した者
ロ
厚生労働大臣がイに掲げる者と同等以上の知識及び経験を有すると
認めた者
④ 指定視力補正用レンズ等及び高度管理プログラム医療機器のみを販売
等する営業所における管理者の基準は、①のいずれかに該当する者又は
②のいずれかに該当する者及び③のいずれかに該当する者であることと
する。
(32)管理医療機器の販売業又は貸与業の届出
管理医療機器(特定保守管理医療機器を除く。)を販売等しようとする者
が届け出なければならない事項は、次のとおりとする。
①
②
③
届出者の氏名及び住所
営業所の名称及び所在地
当該営業所において特定管理医療機器を販売等する場合にあっては、特
定管理医療機器営業管理者等の氏名及び住所
④ 営業所(管理医療機器プログラムのみを取り扱う営業所を除く。)の構
造設備の概要
⑤ 営業所において他の業務を併せて行うときは、その業務の種類
(33)特定管理医療機器の販売業者等の遵守事項
① 特定管理医療機器(専ら家庭において使用される管理医療機器であって
厚生労働大臣の指定するもの以外の管理医療機器をいう。以下同じ。)の
販売業者等(高度管理医療機器等の販売業等の許可を受けた者を除く。)
は、特定管理医療機器の販売等を実地に管理させるために、特定管理医
療機器を販売等する営業所ごとに、特定管理医療機器営業管理者を置か
なければならない。ただし、次に掲げる営業所は、特定管理医療機器営
業管理者に代え、それぞれに掲げる者を置けば足りる。
21
イ
補聴器のみを販売等する営業所 特定管理医療機器の販売等に関す
る業務(特定管理医療機器のうち家庭用電気治療器のみを販売等する
業務を除く。)に1年以上従事した後、基礎講習を修了した者又は当該
者と同等以上の知識及び経験を有すると厚生労働大臣が認めた者(以
下「補聴器営業管理者」という。)
ロ 家庭用電気治療器(以下「家庭用電気治療器」という。)のみを販売
等する営業所 特定管理医療機器の販売等に関する業務(特定管理医
療機器のうち補聴器のみを販売等する業務を除く。)に1年以上従事し
た後、基礎講習を修了した者又は当該者と同等以上の知識及び経験を
有すると厚生労働大臣が認めた者(以下「家庭用電気治療器営業管理
者」という。)
ハ 管理プログラム医療機器(管理医療機器たる医療機器プログラム又
はこれを記録した記録媒体たる医療機器をいう。以下同じ。)のみを販
売等する営業所 基礎講習を修了した者又は当該者と同等以上の知識
及び経験を有すると厚生労働大臣が認めた者(以下「管理プログラム
医療機器営業管理者」という。)
ニ 補聴器及び家庭用電気治療器のみを販売等する営業所 補聴器営業
管理者及び家庭用治療器営業管理者
ホ 補聴器及び管理プログラム医療機器のみを販売等する営業所 補聴
器営業管理者及び管理医療機器プログラム営業管理者
ヘ
家庭用電気治療器及び管理プログラム医療機器のみを販売等する営
業所
家庭用治療器営業管理者及び管理プログラム医療機器営業管理者
ト 補聴器、家庭用電気治療器及び管理プログラム医療機器のみを販売
等する営業所 補聴器営業管理者、家庭用治療器営業管理者及び管理
プログラム医療機器営業管理者
② 特定管理医療機器の販売業者等は、特定管理医療機器営業管理者、補聴
器営業管理者、家庭用電気治療器営業管理者及び管理プログラム医療機
器営業管理者に、厚生労働大臣に届出を行った者が行う研修を毎年度受
講させるよう努めなければならない。
(34)医療機器プログラムの広告
医療機器の販売業者は、医療機器プログラムを電気通信回線を通じて提供
することについて広告をするときは、次に掲げる事項を表示することとする。
① 販売業者の氏名又は名称及び住所
② 電話番号その他連絡先
22
③ その他必要な事項
(35)修理業の許可の申請
修理業の許可の申請書に添付しなければならない書類のうち、申請者に係
る精神の機能の障害又は申請者が麻薬、大麻、あへん若しくは覚せい剤の中
毒者であるかないかに関する医師の診断書については、申請者(申請者が法
人であるときは、その業務を行う役員。)が法第5条第3号ホ及びヘに該当
しないことを疎明する書類に変更する。
(36)修理業の特例の適用を受けない製造
令第 56 条に規定する修理業の特例の適用を受けない製造は、医療機器の
製造工程のうち設計又は最終製品の保管のみを行うものとする。
4.再生医療等製品関係
(1)再生医療等製品の製造販売業の許可の申請
製造販売業の許可の申請は、申請書に次に掲げる書類を添えて、都道府県
知事に提出することによって行う。
① 申請者が法人であるときは、登記事項証明書
② 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員)に係る精神
の機能の障害又は申請者が麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の中毒者で
あるかないかに関する医師の診断書
③ 申請者が現に製造販売業の許可を受けている場合には、当該製造販売業
の許可証の写し
④ 申請者が法人であるときは、その組織図
⑤ 申請者以外の者が再生医療等製品総括製造販売責任者であるときは、雇
用契約書の写しその他申請者の再生医療等製品総括製造販売責任者に対
する使用関係を証する書類
⑥ 再生医療等製品総括製造販売責任者が(3)の基準に該当する者である
ことを証する書類
⑦ 品質管理に係る体制に関する書類
⑧
製造販売後安全管理に係る体制に関する書類
(2)再生医療等製品の製造販売業の許可台帳の記載事項
製造販売業の許可に関する台帳に記載する事項は、次のとおりとする。
① 許可番号及び許可年月日
② 製造販売業者の氏名及び住所
23
③
再生医療等製品総括製造販売責任者がその業務を行う事務所(主たる機
能を有する事務所)の名称及び所在地
④ 再生医療等製品総括製造販売責任者の氏名及び住所
⑤ 当該製造販売業者が他の種類の製造販売業の許可を受けている場合に
は、当該許可の種類及び許可番号
(3)再生医療等製品の総括製造販売責任者の基準
再生医療等製品の総括製造販売責任者の基準は、医師、歯科医師、薬剤師、
獣医師又は次のいずれかに該当する者であることとする。
① 大学等で医学、歯学、薬学、獣医学又は生物学に関する専門の課程を修
了した者
② 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、医学、歯学、薬学、
獣医学又は生物学に関する専門の課程を修了した後、医薬品、医療機器又
は再生医療等製品の品質管理又は製造販売後安全管理に関する業務に3
年以上従事した者
③ 厚生労働大臣が①及び②に掲げる者と同等以上の知識経験を有すると
認めた者
(4)再生医療等製品総括製造販売責任者の遵守事項
再生医療等製品総括製造販売責任者が遵守すべき事項は、次のとおりとす
る。
① 品質管理及び製造販売後安全管理に係る業務に関する法令及び実務に
精通し、公正かつ適正に当該業務を行うこと。
② 当該業務を公正かつ適正に行うために必要があると認めるときは、製造
販売業者に対し文書により必要な意見を述べ、その写しを5年間保存する
こと。
③ 再生医療等製品の品質管理に関する業務の責任者(再生医療等製品品質
保証責任者)及び製造販売後安全管理に関する業務の責任者(再生医療等
製品安全管理責任者)との相互の密接な連携を図ること。
(5)再生医療等製品の製造販売業者の遵守事項
再生医療等製品の製造販売業者が遵守すべき事項は、次のとおりとする。
① 薬事に関する法令に従い適正に製造販売が行われるよう必要な配慮を
すること。
② 製造販売しようとする製品の品質管理を適正に行うこと。
③ 製造販売しようとする製品の製造販売後安全管理を適正に行うこと。
24
④
再生医療等製品総括製造販売責任者、再生医療等製品品質保証責任者及
び再生医療等製品安全管理責任者のいずれもその製造販売する品目の特
性に関する専門的知識を有しない場合には、再生医療等製品総括製造販売
責任者を補佐する者として当該専門的知識を有する者を置くこと。
⑤ 再生医療等製品総括製造販売責任者、再生医療等製品品質保証責任者及
び再生医療等製品安全管理責任者がそれぞれ相互に連携協力し、その業務
を行うことができるよう必要な配慮をすること。
⑥ 再生医療等製品総括製造販売責任者が(4)の事項を遵守するために必
要な配慮をすること。
⑦ 再生医療等製品総括製造販売責任者の意見を尊重すること。
(6)再生医療等製品の製造業の許可の申請
製造業の登録の申請は、申請書に次に掲げる書類を添えて、都道府県知事
を経由して地方厚生局長に提出することによって行う。
① 申請者が法人であるときは、登記事項証明書
② 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員)が法第5条
第3号ホ及びヘに該当しないことを疎明する書類
③ 申請者以外の者がその再生医療等製品製造管理者であるときは、雇用契
約書の写しその他申請者のその再生医療等製品製造管理者に対する使用
関係を証する書類
④
再生医療等製品製造管理者が法第 23 条の 34 第3項の承認を受けた者で
あることを証する書類
⑤ 製造所の構造設備に関する書類
⑥ 製造しようとする品目の一覧表及び製造工程に関する書類
⑦ 申請者が他の区分の製造業の許可又は登録を受けている場合にあって
は、当該製造業の許可証又は登録証の写し
(7)再生医療等製品の製造業の許可の区分
製造業の許可の区分は、次のとおりとする。
① 再生医療等製品の製造工程の全部又は一部を行うもの(②に掲げるも
のを除く。)
② 再生医療等製品の製造工程のうち包装、表示又は保管のみを行うもの
(8)製造業の許可台帳の記載事項
製造業の許可に関する台帳に記載する事項は、次のとおりとする。
① 許可番号及び許可年月日
25
②
③
④
⑤
⑥
許可の区分
製造業者の氏名及び住所
製造所の名称及び所在地
当該製造所の再生医療等製品製造管理者の氏名及び住所
当該製造業者が他の製造業の許可又は登録を受けている場合にあって
は、当該製造業の許可の区分及び許可番号又は登録番号
(9)再生医療等製品の外国製造業者の認定の申請
外国製造業者の認定の申請には、次に掲げる書類を添えなければならな
い。
①
申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員。)が法第5
条第3号ホ及びヘに該当しないことを疎明する書類
② 製造所の責任者の履歴書
③ 製造品目の一覧表及び製造工程に関する書類
④ 製造所の構造設備に関する書類
⑤ 当該再生医療等製品外国製造業者が存する国が再生医療等製品の製造
販売業の許可、製造業の許可、製造販売の承認の制度又はこれに相当する
制度を有する場合においては、当該国の政府機関等が発行する当該制度に
係る許可証等の写し
(10)再生医療等製品の外国製造業者の認定の区分
外国製造業者の認定の区分は、次のとおりとする。
① 再生医療等製品の製造工程の全部又は一部を行うもの(②に掲げるも
のを除く。)
② 再生医療等製品の製造工程のうち包装、表示又は保管のみを行うもの
(11)再生医療等製品製造管理者の承認申請
再生医療等製品製造管理者の厚生労働大臣による承認の申請書には、再生
医療等製品製造管理者になろうとする者の履歴書を添えるものとすること。
(12)製造管理又は品質管理の方法の基準への適合
再生医療等製品の製造業者又は再生医療等製品外国製造業者は、その製造
所における製造管理又は品質管理の方法を、再生医療等製品の製造管理及び
品質管理の基準に適合させなければならない。
26
(13)法第 23 条の 25 第2項第3号ハに規定する再生医療等製品として不適当
な場合は、再生医療等製品の性状又は品質が保健衛生上著しく不適当な場
合とする。
(14)再生医療等製品の承認申請書に添付すべき資料
再生医療等製品の承認申請書に添付しなければならない資料は、次のと
おりとする。
① 起原又は発見の経緯及び外国における使用状況等に関する資料
② 製造方法並びに規格及び試験方法等に関する資料
③ 安定性に関する資料
④
⑤
⑥
⑦
⑧
⑨
効能、効果又は性能に関する資料
製品の体内動態に関する資料
非臨床安全性に関する資料
臨床試験等の試験成績に関する資料
リスク分析に関する資料
法第 65 条の3第1項に規定する添付文書等記載事項に関する資料
(15)承認事項の軽微な変更の範囲
再生医療等製品の承認事項の軽微な変更は、次に掲げる変更以外のものと
する。
①
当該品目の本質、特性、性能及び安全性に影響を与える製造方法等の変
更
②
③
④
規格及び試験方法に掲げる事項の削除及び規格の変更
病原因子の不活化又は除去方法に関する変更
用法、用量、使用方法、効能、効果又は性能に関する追加、変更又は削
除
⑤
①から④までに掲げる変更のほか、製品の品質、有効性及び安全性に影
響を与えるおそれのあるもの
(16)再生医療等製品の承認台帳の記載事項
再生医療等製品の製造販売の承認に関する台帳に記載する事項は、次のと
おりとする。
① 承認番号及び承認年月日
② 承認を受けた者の氏名及び住所
③ 承認を受けた者の製造販売業の許可の種類及び許可番号
④ 当該品目の製造所の名称及び所在地
27
⑤
当該品目の製造所の許可の区分及び許可番号又は外国製造業者の認定
の区分及び認定番号
⑥ 当該品目の名称
⑦ 当該品目の成分及び分量又は形状、構造及び原理
⑧ 当該品目の効能、効果又は使用目的
⑨ 当該品目の用法及び用量又は操作方法若しくは使用方法
⑩ 当該品目の規格及び試験方法
(17)再生医療等製品適合性調査の申請
再生医療等製品適合性調査の申請に添付しなければならない資料は、次
のとおりとする。
①
再生医療等製品適合性調査に係る品目の製造管理及び品質管理に関す
る資料
② 再生医療等製品適合性調査に係る製造所の製造管理及び品質管理に関
する資料
(18)再生医療等製品適合性調査台帳の記載事項
再生医療等製品適合性調査に関する台帳に記載する事項は、次のとおり
とする。
① 調査結果及び結果通知年月日
② 当該品目の名称
③
当該品目に係る製造販売の承認を受けようとする者又は承認を受けた
者の氏名及び住所
④ 承認番号及び承認年月日
⑤ 製造所の名称及び所在地
⑥ 製造業者又は外国製造業者の氏名及び住所
⑦ 製造業者が受けている製造業の許可番号及び許可年月日又は外国製造
業者の認定番号及び認定年月日
(19)再生医療等製品適合性調査を行わない承認された事項の変更
再生医療等製品適合性調査を行わない承認された事項の変更は、当該品目
の用法、用量、効能又は効果に関する追加、変更又は削除その他の当該品目
の製造管理又は品質管理の方法に影響を与えない変更とする。
(20)条件及び期限付承認を受けた再生医療等製品の使用の成績等に関する調
査及び結果の報告
条件及び期限付承認を受けた再生医療等製品につき当該承認を受けた者
28
が行う使用の成績等に関する調査は、当該期限までの期間、当該再生医療等
製品の不具合等その他の使用の成績等について行うものとし、その結果報告
は、次に掲げる事項について行う。
① 当該再生医療等製品の名称
② 承認番号及び承認年月日
③ 調査期間及び調査症例数
④ 当該再生医療等製品の出荷数量
⑤ 調査結果の概要及び解析結果
⑥ 不具合等の種類別発現状況
⑦ 不具合等による発現症例一覧
当該報告は、原則として、調査に係る再生医療等製品の製造販売の承認を
受けた日から起算して1年ごとに、その期間の満了後2月以内に行う。
(21)再生医療等製品の再審査に関する調査期間
法第 23 条の 29 第1項第1号イ又はロの厚生労働省令で定める再生医療等
製品は、それぞれ次に掲げる再生医療等製品とする。
イ その 製造販売の承認(条件及び期限付き承認を除く。)のあった日後
6年を超える期間当該再生医療等製品の不具合等その他の使用の成績等
に関する調査が必要であると認められる希少疾病用再生医療等製品以外
の再生医療等製品
ロ
既に製造販売の承認(条件及び期限付承認を除く。)を与えられている
再生医療等製品と用法(投与経路を除く。)、用量又は使用方法が明らかに
異なる再生医療等製品であって構成細胞又は導入遺伝子及び投与経路が
同一のもの(①に掲げる再生医療等製品を除く。)その他既に製造販売の
承認を与えられている再生医療等製品との相違が軽微であると認められ
る再生医療等製品(①に掲げる再生医療等製品を除く。)
(22)再生医療等製品の再審査申請書に添付すべき資料
再生医療等製品の再審査申請書に添付しなければならない資料は、申請に
係る再生医療等製品の使用成績に関する資料その他当該再生医療等製品の
効能、効果又は性能及び安全性に関しその製造販売の承認後に得られた研究
報告に関する資料とする。
(23)再審査の調査に係る再生医療等製品の範囲
再審査の申請資料が当該資料の信頼性に係る基準に適合するかどうかに
ついての調査を行うべき再生医療等製品は、法第 23 条の 29 第1項各号に掲
29
げる再生医療等製品とする。
(24)新再生医療等製品等の使用の成績等に関する調査及び結果の報告
① 再審査の対象となる再生医療等製品の承認を受けた者が行う使用の成
績等に関する調査は、次のア又はイに掲げる期間、当該再生医療等製品の
不具合等その他の使用の成績等について行うものとする
ア 法第 23 条の 29 第1項第1号に規定する新再生医療等製品:同号に規
定する調査期間(延長が行われたときは、その延長後の期間)
イ 法第 23 条の 29 第1項第2号の規定により厚生労働大臣が指示した再
生医療等製品:その製造販売の承認を受けた日から同号に規定する厚生
労働大臣の指示する期間の開始の日の前日まで
② 使用の成績等に関する調査結果の報告は、次に掲げる事項について行う。
① 当該再生医療等製品の名称
② 承認番号及び承認年月日
③ 調査期間及び調査症例数
④ 当該再生医療等製品の出荷数量
⑤ 調査結果の概要及び解析結果
⑥ 不具合等の種類別発現状況
⑦ 不具合等による発現症例一覧
この報告は、原則、当該調査に係る再生医療等製品の製造販売の承認を受
けた日から起算して1年ごとに、その期間の満了後2月以内に行わなければ
ならない。
(25)再生医療等製品の再評価の申請等
再生医療等製品の再評価に関して医薬品の場合と同様の規定を設ける。
(26)承継の届出
法第23条の33第1項の厚生労働省令で定める資料及び情報は、次のとおり
とする。
① 法第23条の22第1項(同条第7項において準用する場合を含む。)の規
定による許可又は法第23条の24第1項の規定による認定の申請に際して
提出した資料
② 法第23条の25第1項の規定による承認の申請及び同条第九項の規定に
よる当該承認事項の一部変更の承認の申請に際して提出した資料及びそ
の根拠となつた資料
③ 法第23条の26第3項の規定による報告に際して提出した資料及びその
30
根拠となつた資料
④ 法第23条の29第1項の規定による再審査の申請に際して提出した資料
及びその根拠となつた資料
⑤ 法第23条の29第6項の規定による報告に際して提出した資料及びその
根拠となつた資料
⑥ 法第23条の31第1項の規定による再評価の申請に際して提出した資料
及びその根拠となつた資料
⑦ 法第68条の7第1項の規定による再生医療等製品に関する記録及び当
該記録に関連する資料
⑧ 品質管理の業務に関する資料及び情報
⑨
⑩
製造販売後安全管理の業務に関する資料及び情報
その他品質、有効性及び安全性に関する資料及び情報
(27)製造販売のための再生医療等製品の輸入に係る届出
製造販売のために再生医療等製品を、業として、輸入しようとする製造販
売業者が、通関のときまでに厚生労働大臣に届け出なければならない事項は、
次のとおりとする。
① 製造販売業者の氏名及び住所
② 製造販売業の許可の種類、許可番号及び許可年月日
③ 輸入しようとする品目の名称
④
⑤
当該品目を製造する製造所の名称及び所在地
④の製造所が受けている再生医療等製品外国製造業者の認定の区分、認
定番号及び認定年月日
(28)製造のための再生医療等製品の輸入に係る届出
製造のために再生医療等製品を、業として、輸入しようとする製造業者が、
通関のときまでに厚生労働大臣に届け出なければならない事項は、次のとお
りとする。
① 製造業者の氏名及び住所
② 製造業の許可の区分、許可番号及び許可年月日
③
④
⑤
輸入しようとする品目の名称
当該品目を製造する製造所の名称及び所在地
④の製造所が受けている再生医療等製品外国製造業者の認定の区分、認
定番号及び認定年月日
(29)製造管理又は品質管理の方法の基準への適合
31
再生医療等製品の製造業者又は再生医療等製品外国製造業者は、その製造
所における製造管理又は品質管理の方法を、再生医療等製品の製造管理及び
品質管理の基準に適合させなければならない。
(30)製造販売後安全管理に係る業務の委託
再生医療等製品の製造販売業者が委託できる製造販売後安全管理に係る
業務の範囲は、医薬品、医療機器と同様とし、医療機器と一体的に製造販
売する者として承認を受けた再生医療等製品に関する安全管理業務を医療
機器の製造販売業者に委託する場合のみ、当該業務を再委託させることが
できることとする。
また再生医療等製品の製造販売後安全管理に係る業務の委託方法は、処
方箋医薬品と同様とし、委託安全確保業務に係る記録の保存期間は以下の
とおりとする。
① 再生医療等製品(②に掲げるものを除く。)に係る記録:利用しなくな
った日から 10 年間
② 指定再生医療等製品に係る記録:利用しなくなった日か 30 年間
(31)外国製造再生医療等製品の承認等に関する規定
外国製造販売再生医療等製品の承認、選任外国再生医療等製品製造販売
者の遵守事項等について、医薬品の場合と同様の規定を設ける。
(32)再生医療等製品の販売業における販売等の相手方
再生医療等製品の販売業の許可を受けた者は、再生医療等製品の製造販売
業者、製造業者若しくは販売業者又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施
設の開設者のほか、次に掲げる者に対して、再生医療等製品を販売し、又は
授与することができることとする。
① 国、都道府県知事又は市町村長(特別区の区長を含む。)
② 研究施設の長又は教育機関の長であって研究又は教育を行うに当たり
必要な再生医療等製品を使用するもの
③ 医薬品、医薬部外品、化粧品又は医療機器の製造業者であって製造を行
うに当たり必要な再生医療等製品を使用するもの
④ 前各号に掲げるものに準ずるものであって販売等の相手方として厚生
労働大臣が適当と認めるもの
(33)再生医療等製品の販売業の許可の申請
再生医療等製品の販売業の許可の申請書には、次に掲げる書類を添えなけ
32
ればならない。
① 営業所の平面図
② 法人にあっては、登記事項証明書
③ 申請者以外の者がその再生医療等製品営業所管理者である場合にあっ
ては、当該再生医療等製品営業所管理者の雇用契約書の写しその他申請者
の当該再生医療等製品営業所管理者に対する使用関係を証する書類
④ 申請者(申請者が法人であるときは、その業務を行う役員。)に係る精
神の機能の障害又は申請者が麻薬、大麻、あへん若しくは覚醒剤の中毒者
であるかないかに関する医師の診断書
(34)再生医療等製品営業所管理者の基準
再生医療等製品営業所管理者の基準は、次のいずれかに該当する者である
こととする。
① 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学、化学又は生
物学に関する専門の課程を修了した者
② 旧制中学若しくは高校又はこれと同等以上の学校で、薬学、化学又は生
物学に関する科目を修得した後、再生医療等製品の販売又は授与に関する
業務に3年以上従事した者
③ 再生医療等製品の販売又は授与に関する業務に5年以上従事した者
④ 都道府県知事が①から③までに掲げる者と同等以上の知識経験を有す
ると認めた者
(35)再生医療等製品の販売業者の遵守事項
再生医療等製品の販売業者の遵守事項として、試験検査の実施方法、再生
医療等製品の適正管理の確保のために必要な措置、営業所の管理に関する帳
簿、医薬品の譲受け及び譲渡に関する記録、業務経験の証明に関する規定を
設ける。
(36)再生医療等製品の検定の申請及び検定機関
再生医療等製品の検定の申請は、同一の製造番号又は製造記号の再生医療
等製品ごとに、自家試験の記録を記載した書類を添えて、検定申請書を都道
府県知事に提出することによって行う。また、その検定を行う機関は、国立
医薬品食品衛生研究所とする。
5.医薬品等の表示、添付文書
(1)体外診断用医薬品の添付文書等の省略
33
①
法第 52 条第2項の規定により体外診断用医薬品の添付文書等記載事項
の記載を省略する場合には、製造販売業者が、以下の方法により添付文書
等記載事項を提供していること。
ア 製品に添付する文書又はその容器若しくは被包(以下「添付文書等」
という。)に、添付文書等記載事項が掲載されているホームページの閲
覧その他情報通信技術を利用した添付文書等記載事項の入手方法を記
載すること。
イ 当該製品を使用する病院、薬局等の開設者、医薬品の製造販売業者、
製造業者若しくは販売業者又は医師、歯科医師及び薬剤師等の医薬関係
者から添付文書等記載事項が記載された文書の提供を求められた場合
に、速やかに提供すること。
ウ 添付文書等記載事項の変更を行った場合に、当該製品を使用する者に
対して、速やかにその旨を情報提供すること。
エ 機構のホームページに添付文書等記載事項を掲載していること。
② 体外診断用医薬品の添付文書等記載事項の記載を省略する場合には、当
該製品を販売又は授与しようとする者が、添付文書等記載事項の省略につ
いて、あらかじめ、書面又は電磁的方法により、当該製品を購入又は譲り
受けようとする者の承諾を得ていること。
(2)医薬品の添付文書等記載事項の届出
①
医薬品の添付文書等記載事項のうち届出が必要な事項は、当該医薬品の
名称並びに使用及び取扱い上の必要な注意とし、書面又は電磁的方法によ
り届け出るものとする。
② 製造販売業者が添付文書等記載事項の届出をしたときは、添付文書等記
載事項を機構のホームページにおいて公表しなければならないこととす
る。
(3)販売・授与等の禁止の特例
① 添付文書等記載事項が変更された医薬品であって、当該変更前に既に製
造販売されたものについては、法第 52 条第1項の規定にかかわらず、変
更後の添付文書等記載事項の記載を要しないこととする。
② 添付文書等記載事項が変更された医薬品であって、当該変更前の添付文
書等記載事項が記載された添付文書等が使用された医薬品については、以
下の要件のいずれにも該当する場合に限り、法第 52 条第1項の規定にか
かわらず、法第 55 条に基づき、変更後の添付文書等記載事項の記載を要
しないこととする。
34
ア
変更の日から起算して6月(検定対象品及び多数の添付文書記載事項
が変更された場合であって、変更後の添付文書等記載事項が記載された
製品を速やかに製造販売することができない医薬品を製造販売する場
合は、1年)以内に製造販売されるものであること。
イ 機構のホームページに変更後の添付文書等記載事項が掲載されてい
ること。
ウ 製造販売業者が、添付文書等記載事項を変更した旨を当該医薬品を取
り扱う病院、薬局等の開設者、医薬品の製造販売業者、製造業者若しく
は販売業者又は医師、歯科医師及び薬剤師等の医薬関係者に速やかに情
報提供すること。
③
②の場合であっても、変更後の添付文書等記載事項が記載された医薬品
を、できるだけ速やかに製造販売しなければならないこと。
(4)医療機器プログラムに関する表示の特例
① 医療機器プログラムを記録した記録媒体については、法第 63 条第1項
各号に規定する事項は、当該記録媒体又は当該記録媒体の直接の容器若
しくは被包に記載することに加え、当該医療機器プログラムとともに、
当該医療機器プログラムを使用する者が容易に閲覧できる方法で当該事
項を記録した電磁的記録を提供しなければならない。
② 電気通信回線を通じて提供される医療機器プログラムについては、法第
63 条第1項各号に規定する事項の記載は、次に掲げるところにより当該
事項の情報が当該医療機器プログラムを使用する者に対して提供される
ことをもってこれに代えることができる。
イ 当該医療機器プログラムの販売業者が、当該医療機器プログラムを使
用する者が電気通信回線を通じて当該医療機器プログラムの提供を受
ける前に、当該事項の情報を提供すること。
ロ 当該医療機器プログラムの製造販売業者が、当該医療機器プログラム
を使用する者が容易に閲覧できる方法で当該事項の情報を記録した電
磁的記録を当該医療機器プログラムとともに提供すること。
(5)医療機器プログラムに関する添付文書等記載事項の特例
添付文書等記載事項が電磁的記録として当該医療機器プログラム内に組み
込まれている医療機器プログラムについては、法第 63 条の2第1項の規定に
かかわらず、添付文書等記載事項が記載されていることを要しないこととする。
(6)医療機器の添付文書等の省略
35
①
法第 63 条の2第2項の規定により医療機器の添付文書等記載事項の記
載を省略する場合には、製造販売業者が、以下の方法により添付文書等記
載事項を提供していること。
ア 製品の添付文書等に、添付文書等記載事項が掲載されているホームペ
ージの閲覧その他情報通信技術を利用した添付文書等記載事項の入手
方法を記載すること。
イ 当該製品を使用する病院、薬局等の開設者、医薬品の製造販売業者、
製造業者若しくは販売業者又は医師、歯科医師及び薬剤師等の医薬関係
者から添付文書等記載事項が記載された文書の提供を求められた場合
に、速やかに提供すること。
ウ
添付文書等記載事項の変更を行った場合に、当該製品を使用する者に
対して、速やかにその旨を情報提供すること。
エ 機構のホームページに添付文書等記載事項を掲載していること。
② 医療機器の添付文書等記載事項の記載を省略する場合には、当該製品を
販売又は授与しようとする者が、添付文書等記載事項の省略について、あ
らかじめ、書面又は電磁的方法により、当該製品を購入又は譲り受けよう
とする者の承諾を得ていること。
(7)医療機器の添付文書等記載事項の届出
① 医療機器の添付文書等記載事項のうち届出が必要な事項は、当該医療機
器の名称並びに使用及び取扱い上の必要な注意とし、書面又は電磁的方法
により届け出るものとする。
② 製造販売業者が添付文書等記載事項の届出をしたときは、添付文書等記
載事項を機構のホームページにおいて公表しなければならないこととす
る。
(8)再生医療等製品の表示
法第 65 条の2第4号の規定により、再生医療等製品の直接の容器又は直
接の被包には以下の事項が記載されていなければならない。
① 再生医療等製品は、白地に黒枠、黒字で「再生等」の文字
②
指定再生医療等製品は、白地に黒枠、黒字で「指定再生等」の文字
(9)条件及び期限付承認の表示
法第 65 条の2第5号の規定により、条件及び期限付承認を受けた再生医
療等製品の直接の容器又は直接の被包には、白地に黒枠、黒字で「条件・期
限付」の文字が記載されていなければならない。
36
(10)再生医療等製品の直接の容器等の記載事項
法第 65 条の2第 10 号の厚生労働省令で定める事項は、次のとおりとする。
① 法第 23 条の 37 の規定による承認を受けた再生医療等製品にあっては、
外国製造再生医療等製品特例承認取得者の氏名及びその住所地の国名並
びに選任製造販売業者の氏名及び住所
② 人の血液又はこれから得られた物を有効成分とする再生医療等製品及
びこれ以外の人の血液を原材料(製造に使用する原料又は材料(製造工程
において使用されるものを含む。)の由来となるものをいう。)として製造
される指定再生医療等製品にあっては、原材料である血液が採取された国
の国名及び献血又は非献血の別とする。ただし、原材料である血液の由来
が再生医療等製品を使用される者のみである場合は、この限りではない。
③ 再生医療等製品の原料となる細胞を提供した者の氏名その他の適切な
識別表示(当該再生医療等製品が、当該再生医療等製品の原料となる細胞
を提供した者に使用される場合に限る。)
(11)再生医療等製品の添付文書等記載事項
① 再生医療等製品は添付文書等に以下の事項が記載されていなければな
らないこととする。
ア 遺伝子組換え技術を応用して製造される場合にあっては、その旨
イ
当該製品の原料又は材料のうち、人その他の生物(植物を除く。以下
同じ。)に由来する成分の名称
ウ 当該製品の原材料である人その他の生物の部位等の名称
エ その他当該製品を適正に使用するために必要な事項
② 指定再生医療等製品にあっては、①のほか、添付文書等に、原材料に由
来する感染症を完全に排除することはできない旨が記載されていなけれ
ばならないこととする。
(12)再生医療等製品の添付文書等記載事項の届出
① 添付文書等記載事項のうち届出が必要な事項は、当該再生医療等製品の
名称並びに使用及び取扱い上の必要な注意とし、書面又は電磁的方法によ
り届け出るものとする。
② 製造販売業者が添付文書等記載事項の届出をしたときは、添付文書等記
載事項を機構のホームページにおいて公表しなければならないこととす
る。
37
6.医薬品等の安全対策
(1)再生医療等製品の記録に関する事項
法第 68 条の7第1項の規定により、再生医療等製品承認取得者等が記
録・保存する事項は、次のとおりとする。
① 再生医療等製品を譲り受けた者の氏名又は名称及び住所
② 再生医療等製品の名称及び製造番号又は製造記号
③ 再生医療等製品の数量
④ 再生医療等製品を譲り渡した年月日
⑤ 再生医療等製品の使用の期限
⑥ ①から⑤までに掲げるもののほか、再生医療等製品に係る保健衛生上の
危害の発生又は拡大を防止するために必要な事項
(2)指定再生医療等製品の記録に関する事項
法第 68 条の7第3項の規定により、再生医療等製品取扱医療関係者が記
録する事項は、次のとおりとする。
① 指定再生医療等製品の使用の対象者の氏名及び住所
② 指定再生医療等製品の名称及び製造番号又は製造記号
③ 指定再生医療等製品の使用の対象者に使用した年月日
④ ①から③までに掲げるもののほか、指定再生医療等製品に係る保健衛生
上の危害の発生又は拡大を防止するために必要な事項
(3)再生医療等製品承認取得者等が記録又は保存の事務の全部又は一部を委
託できる者の基準は、当該者から再生医療等製品を譲り受ける製造販売業
者又は製造業者であり、記録又は保存の実務を実地に管理する者(記録受
託責任者)を選任していることとする。
この場合において、再生医療等製品承認取得者等があらかじめ厚生労働大
臣に届け出るべき事項は、次のとおりとする。
① 再生医療等製品承認取得者等及び記録又は保存の事務を受託する者の
氏名(法人にあってはその名称及び代表者の氏名)及び住所
② 記録受託責任者の氏名及び住所
③
当該再生医療等製品の名称、承認番号及び承認年月日
(4)記録の保存
① 再生医療等製品承認取得者等は、(1)の再生医療等製品に関する記録
を、次に掲げる期間、保存しなければならない。
イ 指定再生医療等製品又は人の血液を原材料として製造される再生医
38
療等製品にあっては、その出荷日から起算して少なくとも 30 年間
ロ 再生医療等製品(イに掲げるものを除く。)にあっては、その出荷日
から起算して少なくとも 10 年間
② 病院、診療所又は動物診療施設の管理者は、(2)の指定再生医療等製
品に関する記録を、その使用した日から起算して少なくとも 20 年間、こ
れを保存しなければならない。
(5)コンビネーション製品の不具合報告
機械器具等と一体的に製造販売するものとして承認を受けた医薬品の機械
器具等に係る部分の法第 68 条の 10 に基づく不具合報告については、医療機器
の不具合報告に準じて以下のとおり行うこととする。
① 死亡又は重篤な症例等の発生のうち使用上の注意から予測することが
できないものであって当該医療機器の不具合の影響であると疑われるも
の等については、製造販売業者等が知った日から 15 日以内に報告を行う
こと。
② 当該医療機器の不具合の発生のうち死亡又は重篤な症例等が発生する
おそれがあるもの等については、製造販売業者等が知った日から 30 日以
内に報告を行うこと。
③ 当該医療機器の不具合による影響であると疑われるものであって、既知
の死亡又は重篤症例等、未知の非重篤症例等については、一定期間(1年
ごとにその期間の満了後2月以内)の集積報告を求めること。
(6)再生医療等製品の不具合報告
法第 68 条の 10 に基づく再生医療等製品の不具合報告については、次の①か
ら③までの事項を知ったときに、それぞれに定める期間内に行うこととする。
① 次に掲げる事項:15 日以内
ア 再生医療等製品の不具合による影響であるものと疑われる死亡又は
未知の重篤な症例等
イ 再生医療等製品の不具合の影響であると疑われる重篤な症例等の発
生のうち使用上の注意等から発生傾向を予測できないもの、又は当該症
例等の発生傾向の変化が保健衛生上の危害の発生又は拡大のおそれを
示すもの
ウ 構成細胞、導入遺伝子、構造、製造方法、使用方法等が同一性を有す
ると認められる外国で使用されている再生医療等製品の不具合による
ものと疑われる重篤な症例等の発生のおそれのあるもののうち、発生傾
向が使用上の注意から予測できるものであって、製造販売業者等があら
39
かじめ把握した不具合の発生率を上回ったもの
エ 再生医療等製品の使用による者と疑われる未知・非重篤の感染症症例
② 再生医療等製品の不具合による影響であると疑われる重篤な症例等の
発生又はそのおそれがあるもののうち、既知のもの:30 日以内
③ 次に掲げる事項:承認を受けた日から1年ごとに、その期間の満了後2
月以内(一定期間の集積報告)
ア 再生医療等製品の不具合による影響であると疑われるものであって、
未知の非重篤症例
イ 不具合の発生によって非重篤症例が発生するおそれがあるもののう
ち、未知のもの
(7)回収報告
① 回収に着手した後速やかに報告が必要な事項として、回収終了予定日を
追加する。
② 回収に着手した製造販売業者等は、次の場合は速やかに都道府県知事に
報告しなければならないものとする。
イ 回収に着手した際の報告の内容に軽微でない変更が生じたとき
ロ 回収に着手した時点では想定していなかった健康被害の発生のおそ
れを知ったとき
ハ その他厚生労働大臣が必要があると認めて回収の状況の報告求めた
とき
③ 製造販売業者は、回収終了後速やかに、回収を終了した旨を都道府県知
事に報告しなければならないものとする。
※再生医療等製品についても同様とする。
(8)再生医療等製品の感染症定期報告
再生医療等製品の製造販売業者又は外国製造再生医療等製品特例承認取
得者若しくは選任外国製造再生医療等製品製造販売業者は、その製造販売し、
又は承認を受けた再生医療等製品について、次に掲げる事項を機構に報告し
なければならない。この報告は、当該再生医療等製品の製造販売の承認を受
けた日等から6カ月ごとに、その期間の満了後1カ月以内に行わなければな
らない。
① 当該再生医療等製品の名称
② 承認番号及び承認年月日
③ 調査期間
④ 当該再生医療等製品の出荷数量
40
⑤
当該再生医療等製品の原材料若しくは原料若しくは材料に係る人その
他の生物と同じ人その他の生物又は当該再生医療等製品について報告さ
れた、人その他の生物から人に感染すると認められる疾病についての研究
報告
⑥ 以下の製品によるものと疑われる感染症の種類別発生状況及び発生症
例一覧
イ 当該再生医療等製品
ロ 外国で使用されている物で、当該再生医療等製品の成分と同一性を有
すると認められる人その他の生物に由来する成分を含有し、又は製造工
程において使用している製品
⑦
当該再生医療等製品等による保健衛生上の危害の発生若しくは拡大の
防止又は当該再生医療等製品の適正な使用のために行われた措置
⑧ 当該再生医療等製品の安全性に関する当該報告を行う者の見解
⑨ 当該再生医療等製品の添付文書
⑩ 当該再生医療等製品等の品質、有効性及び安全性に関する事項その他当
該再生医療等製品の適正な使用のために必要な情報
41
別紙2-2
Ⅱ.独立行政法人医薬品医療機器総合機構法施行規則の改正について
(1)感染救済給付に係る許可再生医療等製品に起因する健康被害
独立行政法人医薬品医療機器総合機構法第4条第 11 項に基づき厚生労働
省令で定める許可再生医療等製品に起因する健康被害は、①当該製品が適
正な使用目的に従い適正に使用された場合においても、当該製品の原材料
に混入・付着した感染症の病原体(同項各号に掲げる感染症の病原体を除
く。)に当該製品の使用の対象者が感染すること、②第一次健康被害者の配
偶者、子等が感染することとする。
(2)副作用救済給付に係る許可再生医療等製品に係る副作用救済給付を行わ
ない場合
副作用救済給付に係る許可再生医療等製品に係る副作用救済給付を行わ
ない場合は、副作用被害が、①新型インフルエンザ等対策特別措置法(平
成 24 年法律第 31 号)に基づく特定接種を受けたことによるものである場
合、②その者の救命のためにやむを得ず通常の使用量を超えて当該再生医
療等製品を使用したことによるものであり、かつ、当該健康被害の発生が
あらかじめ認識されていた場合等とする。
(3)副作用拠出金(一般拠出金)に係る算定基礎取引額の算定方法
副作用救済給付に係る許可再生医療等製品の係数は、①再審査の対象と
なる新再生医療等製品等、特例承認を受けた再生医療等製品並びに条件及
び期限付承認を受けた再生医療等製品については2.0、②それ以外の再
生医療等製品については1.0とする。
また、単価は、①保険収載品目については当該価格、②保険未収載品目
については出荷価格に1.2を乗じて得た価格、③国又は地方公共団体が
購入する基準価格が定められている再生医療等製品については当該価格と
する。
(4)感染拠出金(一般拠出金)に係る算定基礎取引額の算定方法
感染救済給付に係る許可再生医療等製品の係数は、①法第68条の7第
3項に規定する指定再生医療等製品については1.0、②それ以外の再生
医療等製品については0.5とする。
42
また、単価は(3)と同様とする。
(5)安全対策等拠出金に係る算定基礎取引額の算定方法
再生医療等製品の係数は、①再審査の対象となる新再生医療等製品等、
特例承認を受けた再生医療等製品並びに条件及び期限付承認を受けた再生
医療等製品については2.0、②それ以外の再生医療等製品については1.
0とする。
また、単価は当該再生医療等製品の出荷価格とする。
43
44
別紙2-3
Ⅲ.薬局等構造設備規則の改正について
1.医療機器関係
(1)医療機器の販売業の営業所の構造設備
医療機器の販売業及び貸与業の営業所の構造設備の基準は、医療機器プ
ログラムの電気通信回線を通じた提供のみを行う営業所ついては、適用し
ないこととする。
(2)医療機器及び体外診断用医薬品の製造所の構造設備
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品の製造業については登録
制に移行し、構造設備基準の対象ではなくなったことに伴い、当該基準か
ら医療機器及び体外診断用医薬品関する項目を削除することとする。
2.再生医療等製品関係
(1)再生医療等製品の販売業の営業所の構造設備
販売業の営業所の構造設備の基準は、次のとおりとする。
① 採光、照明及び換気が適切であり、かつ、清潔であること。
② 常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。
③
冷暗貯蔵のための設備を有すること。ただし、冷暗貯蔵が必要な再生医
療等製品を取り扱わない場合は、この限りでない。
④ 取扱品目を衛生的に、かつ、安全に貯蔵するために必要な設備を有する
こと。
(2)再生医療等製品の製造所の構造設備
改正法により、
「再生医療等製品」が新たに定義されたことに伴い、再生
医療等製品の製造所の構造設備に関する規定を追加する。
① 再生医療等製品製造業者等の製造所の構造設備
再生医療等製品の製造工程の全部又は一部を行う製造業者等の製造所
(②に掲げるものを除く。)の構造設備の基準について、次のとおり規定
する。
ア 当該製造所の製品を製造するのに必要な設備及び器具を備えている
こと。
イ 製品等並びに資材の混同及び汚染を防止し、円滑かつ適切な作業を行
うのに支障のないよう配置されており、かつ、清掃及び保守が容易なも
45
のであること。
ウ 手洗設備及び更衣を行う場所その他必要な衛生設備を有すること。
エ 原料の受入れ、製品の保管等を行う区域は、製品の製造を行う他の区
域から区分されていること。
オ 原料の受入れ、製品の保管等を行う区域は、これらを行うために必要
な構造及び設備を有すること。
カ 作業所は、次に定めるところに適合するものであること。
・照明及び換気が適切であり、かつ、清潔であること。
・常時居住する場所及び不潔な場所から明確に区別されていること。
・作業を行うのに支障のない面積を有すること。
・防じん、防虫及び防そのための構造又は設備を有すること。
・廃水及び廃棄物の処理に要する設備又は器具を備えていること。
・製品等により有毒ガスを取り扱う場合には、その処理に要する設備を
有すること。
キ 作業所のうち、作業室について、次に定めるところに適合するもので
あること。
・屋外に直接面する出入口(非常口を除く。)がないこと。ただし、屋
外からの汚染を防止するのに必要な構造及び設備を有している場合
においては、この限りでない。
・出入口及び窓は、閉鎖することができるものであること。
・室内の排水設備は、作業室の汚染を防止するために必要な構造である
こと。
・作業室の天井は、ごみの落ちるおそれのないような構造であること。
・室内のパイプ、ダクト等の設備は、表面にごみがたまらないような構
造であること。ただし、清掃が容易である場合においてはこの限りで
ない。
ク 作業所のうち作業室又は作業管理区域は、温度及び湿度(湿度につい
ては、その維持管理が必要である場合に限る。)を維持管理できる構造
及び設備を有すること。
ケ 作業所のうち、清浄度管理区域(作業所のうち、製品等(無菌操作に
より取り扱う必要のあるものを除く。)の調製作業を行う場所及び滅菌
される前の容器等が作業所内の空気に触れる場所をいう。)及び無菌操
作等区域(作業所のうち、無菌操作により取り扱う必要のある製品等の
調製作業を行う場所、滅菌された容器等が作業所内の空気に触れる場所
及び無菌試験等の無菌操作を行う場所をいう。) は、次に定めるところ
に適合するものであること。
46
・天井、壁及び床の表面は、なめらかでひび割れがなく、かつ、じんあ
いを発生しないものであること。また、清掃が容易で、消毒液等によ
る噴霧洗浄に耐えるものであること。
・設備及び器具は、滅菌又は消毒が可能なものであること。
・排水設備は、有害な廃水による汚染を防止するために適切な構造のも
のであること。
・清浄度管理区域には、排水口を設置しないこと。ただし、やむを得な
いと認められる場合には、作業室の汚染を防止するために必要な構造
であること。
・無菌操作等区域は、排水口を設置しないこと。また、流しを設置しな
いこと。
コ 作業所のうち、動物又は微生物を用いる試験を行う区域及び製品の製
造に必要のない動物組織又は微生物を取り扱う区域は、当該製品の製造
を行う他の区域から明確に区別されており、かつ、空気処理システムが
別系統にされていること。
サ 作業所のうち、無菌操作を行う区域は、フイルターにより処理された
清浄な空気を供し、かつ、適切な差圧管理を行うために必要な構造及び
設備を有すること。
シ 作業所のうち、病原性を持つ微生物等を取り扱う区域は、適切な陰圧
管理を行うために必要な構造及び設備を有すること。
ス
作業所のうち、無菌操作等区域で使用した器具の洗浄、消毒及び滅菌
のための設備並びに廃液等の処理のための設備を有すること。
セ 空気処理システムは、微生物等による製品等の汚染を防止するために
適切な構造のものであること。
ソ 配管、バルブ及びベント・フイルターは、使用の目的に応じ、容易に
清掃又は滅菌ができる構造のものであること。
タ 使用動物を管理する施設は、次に定めるところに適合するものである
こと
・使用動物を検査するための区域は、他の区域から隔離されていること。
・害虫の侵入のおそれのない飼料の貯蔵設備を有していること。
・製造に使用する動物の飼育室と試験検査に使用する動物の飼育室をそ
れぞれ有していること。
・使用動物の飼育室は、他の区域と空気処理システムが別系統にされて
いること。ただし、野外での飼育が適当と認められる動物については、
この限りでない。
・使用動物に抗原等を接種する場合には、接種室を有していること。こ
47
の場合、接種室は動物の剖検室と分離されていること。
チ 製品等及び資材を区分して、衛生的かつ安全に貯蔵するために必要な
設備を有すること。
ツ 貯蔵設備は、恒温装置、温度計その他必要な計器を備えたものである
こと。
テ 次に掲げる試験検査の設備及び器具を備えていること。ただし、当該
再生医療等製品製造業者等の他の試験検査設備又は他の試験検査機関
を利用して自己の責任において当該試験検査を行う場合であって、支障
がないと認められるときは、この限りでない。
・密封状態検査を行う必要がある場合には、密封状態検査の設備及び器
具
・異物検査の設備及び器具
・製品等及び資材の理化学試験の設備及び器具
・無菌試験の設備及び器具
・発熱性物質試験を行う必要がある場合には、発熱性物質試験の設備及
び器具
・生物学的試験を行う必要がある場合には、生物学的試験の設備及び器
具
②
包装等区分の再生医療等製品製造業者等の製造所の構造設備
再生医療等製品の製造工程のうち、包装、表示又は保管のみを行う製造
業者等の製造所の構造設備の基準について、次のとおり規定する。
ア 製品等及び資材を衛生的かつ安全に保管するために必要な構造及び
設備を有すること。
イ 作業を適切に行うのに支障のない面積を有すること。
ウ 製品等及び資材の試験検査に必要な設備及び器具を備えていること。
ただし、当該再生医療等製品製造業者等の他の試験検査設備又は他の試
験検査機関を利用して自己の責任において当該試験検査を行う場合で
あって、支障ないと認められるときは、この限りでない。
48
別紙2-4
Ⅳ.医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省
令の改正について
改正の概要
1.全般的事項
(1)製造管理及び品質管理を行うべき者の改正
医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理を行うべき者を、
製造業者から製造販売業者、外国製造医療機器等特例承認取得者又は外国指
定高度管理医療機器製造等事業者(以下「製造販売業者等」という。)に改
める。
(2)章の区分及び目次の改正
医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準を原則と
して共通のものとするとともに、基準の内容について、ISO13485に
準拠した基本的要求事項(第2章)と追加的要求事項(第3章)を区分して
規定する。
2.総則関係
(1)用語の定義の改正
製造販売業者等が製造管理及び品質管理を行うこととすることを受け、
「管理監督者」を「製造販売業者等の品質管理監督システムに係る業務を最
上位で管理監督する役員等」とするなど、必要な用語の定義の新設及び改正
を行う。
(2)適用の範囲の改正
○ 製造販売を行う製品の種類ごとに、製造販売業者等が遵守すべき製造管理
及び品質管理の基準の適用の範囲を規定する。
○ 法第 80 条第2項の輸出用の医療機器及び体外診断用医薬品の製造業者が
遵守すべき製造管理及び品質管理の基準についても、製造を行う製品の種類
ごとに適用の範囲を定める。
3.基本的要求事項関係
49
(1)適用の範囲
○ 製造販売の承認又は認証を要する医療機器又は体外診断用医薬品以外の
医療機器又は体外診断用医薬品に係る製品については、(27)から(33)ま
での設計管理に関する規定を適用しないこととする。
これに伴い、医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基
準に
関する省令第4条第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する医療機器
(平成 17 年厚生労働省告示第 84 号)を廃止する。
○ 製造販売業者等は、製品に係る医療機器又は体外診断用医薬品の特性によ
り、(23)から(50)までのいずれかの規定を適用することができない場合
においては、当該規定をその品質管理監督システムに適用しないことができ
ることとする。
○ 製造販売業者等は、これらのいずれかに該当する場合においては、当該製
品に係る品質管理監督システムを規定する文書(以下「品質管理監督システ
ム基準書」という。)にその旨を記載しなければならないこととする。
(2)品質管理監督システムに係る要求事項
○ 製造販売業者等は、3の規定に従って、品質管理監督システムを確立し、
文書化し、実施するとともに、その実効性を維持しなければならないことと
する。
○ 製造販売業者等は、次に掲げる業務を行わなければならないこととする。
① 品質管理監督システムに必要な工程の内容(当該工程により達成される
結果を含む。)を明らかにするとともに、当該工程のそれぞれについて、
各施設の関与の態様を明確にすること。
② 工程の順序及び相互の関係を明確にすること。
③ 工程の実施及び管理の実効性の確保に必要な判定基準及び方法を明確
にすること。
④ 工程の実施、監視及び測定に必要な資源及び情報が利用できるようにす
ること。
⑤ 工程を監視し、測定し、及び分析すること。
⑥ 工程について、①の結果を得るために、及び実効性を維持するために所
要の措置を採ること。
○ 製造販売業者等は、工程を、3の規定に従って管理監督しなければならな
いこととする。
○ 製造販売業者等は、製品に係る要求事項(法令の規定等を含む。以下「製
50
品要求事項」という。)への適合性に影響を及ぼす工程を外部委託すること
としたときは、当該工程が管理されているようにしなければならないことと
し、当該管理を品質管理監督システムの中で明確に規定しなければならない
こととする。
(3)品質管理監督システムの文書化
○ 製造販売業者等は、(2)の規定により作成する品質管理監督システムに
係る文書に、次に掲げる事項(限定第三種医療機器製造販売業者※にあって
は、①を除く。)を含めなければならないこととする。
① 品質方針及び品質目標の表明
② 品質管理監督システムの基準
③ 各施設における工程について、実効性のある計画的な実施及び管理がな
されるようにするために必要な事項
④ 手順及び記録
⑤ その他薬事に関する法令の規定により文書化することが求められる事
項
○ 製造販売業者等は、製品ごとに、その仕様及び品質管理監督システムに係
る要求事項を規定し、又は当該要求事項との関係性を明らかにした文書(以
下「製品標準書」という。)を作成し、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品標準書において、各施設における当該製品に係
る製造工程の全てを定めるとともに、(39)の設置及び(40)の附帯サービ
ス業務を行う場合においては、その業務の内容についても定めなければなら
ないこととする。ただし、限定一般医療機器※に係る製品については、各施
設における当該製品に係る製造工程について定めれば足りるものとする。
※ 限定一般医療機器とは、一般医療機器のうち製造管理又は品質管理に注
意を要するものとして厚生労働大臣が指定する医療機器以外のものをい
う。
※ 限定第三種医療機器製造販売業者とは、製造販売業者のうち限定一般医
療機器のみを製造販売するものをいう。
(4)品質管理監督システム基準書
製造販売業者等は、次に掲げる事項を記載した品質管理監督システム基準
書を作成し、維持しなければならないこととするとともに、製造販売業者等
(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、当該基準書に、当該シス
テムにおいて使用される文書の体系について、その概要を記載しなければな
らないこととする。
51
①
品質管理監督システムの範囲(適用を除外する事項又は非適用とする
事項がある場合においては、その詳細及びそれを正当とする理由を含
む。)
② 品質管理監督システムのために作成した手順書の内容又は当該手順書
の文書番号その他参照情報
③ 各工程の相互の関係
(5)文書の管理
○ 製造販売業者等は、品質管理監督システムを実施する上で必要な文書(記
録を除く。以下「品質管理監督文書」という。)を管理しなければならない
こととする。
○ 製造販売業者等は、品質管理監督文書を発行するに当たり、当該文書の妥
当性を照査し、その発行を承認することその他の業務に必要な管理を定めた
手順を確立し、これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、品質管
理監督文書の変更に当たっては、当該決定の根拠となる情報を入手すること
ができる立場にある、当該文書を最初に承認した部門又はその他のあらかじ
め指定した部門に、当該文書への変更を照査させ、当該部門の承認を得るこ
ととしなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、品質管理監督文書又はその写しを、少なくとも一部、
4.(3)の期間保管しなければならないこととする。
(6)記録の管理
○ 製造販売業者等は、要求事項への適合及び品質管理監督システムの実効性
のある実施を実証するために作成した記録の識別、保管、保護、検索、保管
期間及び廃棄に関し所要の管理を定めた手順を確立し、これを文書化しなけ
ればならないこととする。
○ 製造販売業者等は、記録を4.(4)の期間保管しなければならないこと
とする。
(7)管理監督者の関与
管理監督者は、品質管理監督システムの確立及び実施並びにその実効性
の維持に責任をもって関与していることを、次に掲げる業務(限定第三種
医療機器製造販売業者にあっては、④及び⑤に限る。)を行うことによって
実証しなければならないこととする。
① 品質方針を定めること。
52
② 品質目標が定められているようにすること。
③ (15)の管理監督者照査を実施すること。
④ 資源が利用できる体制を確保すること。
⑤ 法令の規定等及び製品受領者の要求事項(以下「製品受領者要求事項」
という。)
(限定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者にあっては、法
令の規定等に限る。)に適合することの重要性を、全ての施設に周知する
こと。
(8)製品受領者の重視
管理監督者は、製品受領者要求事項が明確にされ、かつ、製品が当該要
求事項に適合しているようにしなければならないこととする。ただし、限
定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者にあっては、この限りでない。
(9)品質方針
管理監督者(限定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者を除く。)は、
品質方針が次に掲げる条件に適合しているようにしなければならないこと
とする。
① 製品の品質に係る製造販売業者等の意図に照らし適切なものであるこ
と。
② 要求事項への適合及び品質管理監督システムの実効性の維持について、
責任をもって関与することを含むこと。
③ 品質目標の策定及び照査に当たっての枠組みとなるものであること。
④ 全ての施設に周知され、理解されていること。
⑤ 妥当性を維持するために照査されていること。
(10)品質目標
管理監督者(限定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者を除く。)は、
各部門において、その組織及び階層に応じた品質目標が定められているよ
うにすることとする。この場合において、当該品質目標は、その達成状況
を評価しうるものであって、かつ、品質方針との整合性のとれたものとし
なければならないこととする。
(11)品質管理監督システムの計画の策定
管理監督者(限定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者を除く。以
下この条において同じ。)は、品質管理監督システムが(2)の規定及び品
質目標に適合するよう、その実施に当たっての計画が策定されているよう
53
にしなければならないこととし、品質管理監督システムの変更を計画し、
実施する場合においては、品質管理監督システムが不備のないものである
ことを維持しなければならないこととする。
(12)責任及び権限
○ 管理監督者は、全ての施設において、業務に従事する部門及び当該部門
の構成員に係る責任及び権限が定められ、文書化され、周知されているよ
うにしなければならないこととする。
○ 管理監督者は、品質に影響を及ぼす業務について管理監督、実施又は検
証する者の全てについて、相互の関係を定め、当該職務を行うために必要
な独立性を確保するとともに、必要な責任及び権限が与えられているよう
にしなければならないこととする。
(13)管理責任者
管理監督者(限定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者を除く。)は、
製造販売業者等の役員その他これに相当する者の中から管理責任者を選定
し、任命し、次に掲げる業務に係る責任及び権限を与えなければならない
こととする。
① 工程が確立され、実施されるとともに、その実効性が維持されているよ
うにすること。
② 品質管理監督システムの実施状況及びその改善の必要性について管理
監督者に報告すること。
③ 全ての施設において、法令の規定等及び製品受領者要求事項についての
認識が向上するようにすること。
(14)内部情報伝達
管理監督者は、各施設内及び各施設間において、適切に情報の伝達が行
われる仕組みを確立するとともに、品質管理監督システムの実効性に関す
る情報交換が確実に行われることを担保しなければならないこととする。
(15)管理監督者照査
管理監督者(限定第三種医療機器製造販売業者の管理監督者を除く。)は、
品質管理監督システムについて、その妥当性及び実効性の維持を確認する
ための照査(品質管理監督システム(品質方針及び品質目標を含む。)に対
する改善又は変更の必要性の評価を含む。)を、あらかじめ定めた間隔で行
い、当該照査の結果の記録を作成し、保管しなければならないこととする。
54
(16)管理監督者照査に係る工程入力情報
(15)の管理監督者照査は、次に掲げる工程入力情報に基づき行わなけ
ればならないこととする。
① 監査の結果
② 製品受領者からの意見
③ 工程の実施状況及び製品の製品要求事項への適合性。ただし、限定一般
医療機器に係る製品については、工程の実施状況に限る。
④ 是正措置(不適合(省令に規定する要求事項等に適合しないことをいう。
以下同じ。)の再発を防止するために不適合の原因を除去する措置をいう。
以下同じ。)及び予防措置(起こり得る不適合の発生を防止するために、
その原因を除去する措置をいう。以下同じ。)の状況
⑤ 従前の管理監督者照査の結果を受けて採った措置
⑥ 品質管理監督システムに影響を及ぼすおそれのある変更
⑦ 部門、構成員等からの改善のための提案
⑧ 前回の管理監督者照査の後において、新たに制定され、又は改正された
薬事に関する法令の規定
(17)管理監督者照査に係る工程出力情報
製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、管理監
督者照査から次に掲げる事項(限定一般医療機器に係る製品については、
②を除く。)に係る情報を得て、所要の措置を採らなければならないことと
する。
① 品質管理監督システム及び工程の実効性の維持に必要な改善
② 製品受領者要求事項に関連した製品の改善。
③ (18)の必要な資源
(18)資源の確保
製造販売業者等は、次に掲げる業務に必要な資源を明確にし、確保しな
ければならないこととする。
① 品質管理監督システムを実施するとともに、その実効性を維持すること。
② 法令の規定等及び製品受領者要求事項(限定第三種医療機器製造販売業
者にあっては、法令の規定等に限る。)に適合すること。
(第 21 条関係)
(19)品質業務従事者の能力
55
製造販売業者等は、製品の品質に影響を及ぼす業務に従事する全ての者
について、関連する教育訓練、技能及び経験に基づき、業務に必要な能力
を有することを担保しなければならないこととする。
(20)能力、認識及び教育訓練
製造販売業者等は、次に掲げる業務(限定第三種医療機器製造販売業者
にあっては、第三号を除く。)を行わなければならないこととする。
① 製品の品質に影響を及ぼす業務に従事する者にどのような能力が必要
かを明確にすること。
② 前号に規定する必要な能力を満たすための教育訓練の実施その他の措
置を採ること。
③ 前号の措置の実効性を評価すること。
④ 全ての構成員が、自らの業務の関連性及び重要性を認識するとともに、
品質目標の達成に向けて自らの貢献の方途を認識しているようにするこ
と。
⑤ 構成員の教育訓練、技能及び経験について適切な記録を作成し、保管す
ること。
(21)業務運営基盤
○ 製造販売業者等は、各施設の建物、作業室及びこれらに附属する水道そ
の他の設備、工程に係る設備(ソフトウェアを含む。)、輸送、情報の伝達
等製品の製造を支援するサービスその他の製品要求事項への適合の達成に
必要な業務運営基盤を明確にし、提供し、維持しなければならないことと
する。
○ 製造販売業者等は、業務運営基盤の保守業務又はその欠如が製品の品質
に影響を及ぼすおそれがある場合においては、当該保守業務に係る要求事
項(保守業務の頻度に係る要求事項を含む。)を明確にし、当該要求事項に
係る適切な運用を確立するとともに、これを文書化しなければならないこ
ととする。ただし、限定第三種医療機器製造販売業者にあっては、当該保
守業務について適切な運用を確立するとともに、これを文書化すれば足り
るものとする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、業務運
営基盤の保守業務に係る記録を作成し、保管しなければならないこととす
る。
(22)作業環境
56
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。以下(22)
から(33)までにおいて同じ。)は、製品(限定一般医療機器に係る製品を
除く。以下(22)から(33)までにおいて同じ。)を製品要求事項に適合さ
せるために必要な作業環境を明確にし、管理監督しなければならないこと
とする。ただし、限定一般医療機器に係る製品については、この限りでな
い。
○ 製造販売業者等は、構成員と製品等又は作業環境との接触が製品の品質
に悪影響を及ぼすおそれがある場合においては、構成員の健康状態、清浄
の程度並びに作業衣等に係る要求事項を明確にし、当該要求事項に係る適
切な運用を確立するとともに、これを文書化しなければならないこととす
る。また、作業環境の条件が製品の品質に悪影響を及ぼすおそれがある場
合においては、当該作業環境の条件に係る要求事項を明確にし、当該要求
事項に係る適切な運用を確立するとともに、当該作業環境の条件を監視し、
管理するための手順又は作業指図に係る体系を確立し、かつこれらを文書
化しなければならないこととする。ただし、いずれの場合においても、
(38)
の製品の清浄化が行われる場合において、当該清浄化工程よりも前の工程
についてはこの限りでない。
○ 製造販売業者等は、作業環境の条件が製品の品質に悪影響を及ぼすおそ
れがある場合においては、当該作業環境の条件に係る要求事項を明確にし、
当該要求事項に係る適切な運用を確立するとともに、当該作業環境の条件
を監視し、管理するための手順又は作業指図に係る体系を確立し、かつ、
これらを文書化しなければならないこととする。ただし、
(38)の製品の清
浄化が行われる場合において、当該清浄化工程よりも前の工程については
この限りでない。
○ 製造販売業者等は、特殊な作業環境の条件下で一時的に作業することが
求められる全ての構成員について、
(20)の教育訓練を受けさせ、又は教育
訓練を受けた構成員に監督させなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、他の方法によることが適切であることを文書により
示すことができる場合を除き、他の製品等、作業環境又は構成員の汚染を
防止するために、汚染された又は汚染された可能性のある製品等の管理
((44)の識別を含む。)に関する実施要領を策定し、当該実施要領に基づ
く適切な運用を確立するとともに、これを文書化しなければならないこと
とする。
(23)製品実現計画
○ 製造販売業者等は、製品実現に必要な工程についての計画(以下「製品
57
実現計画」という。)を品質管理監督システムに係るその他の工程等に係る
要求事項との整合性を確保しつつ、策定するとともに、確立しなければな
らないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品実現計画の策定を行うに当たっては、次に掲げ
る事項を、適切に明確化しなければならない。
① 当該製品に係る品質目標及び製品要求事項
② 所要の工程、当該工程に係る文書の策定及び資源の確保の必要性であっ
て、当該製品に固有のもの
③ 所要の検証、バリデーション、監視、測定及び試験検査に係る業務であ
って当該製品に固有のもの並びに製品の出荷の可否を決定するための基
準(以下「出荷可否決定基準」という。)
④ 製品実現に係る工程及びその結果としての製品が製品要求事項に適合
していることを実証するために必要な記録
○ 製品実現計画の形式は、製造販売業者等が当該計画を実行するに当たっ
て適したものとしなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品実現に係る全ての工程における製品のリスクマ
ネジメントに係る要求事項を明確にし、当該要求事項に係る適切な運用を
確立するとともに、これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、リスクマネジメントに係る記録を作成し、保管しな
ければならないこととする。
(24)製品要求事項の明確化
製造販売業者等は、次に掲げる事項を製品要求事項として明確にしなけ
ればならないこととする。
① 当該製品に係る製品受領者要求事項(製品受領者への製品の送達及び製
品受領者が製品を受領した後の業務に係る要求事項を含む。)
② 製品受領者が明示してはいないものの、製品受領者が当該製品について
あらかじめ指定し、又は意図した用途であって、製造販売業者等にとって
既知のものに必要な要求事項
③ 法令の規定等のうち、当該製品に関するもの
④
その他製造販売業者等が必要と判断した当該製品に係る要求事項
(25)製品要求事項の照査
○ 製造販売業者等は、製品の供給に関与するに当たって、あらかじめ、製
品要求事項の照査を実施しなければならないこととする。この場合におい
て、製造販売業者等は、照査を実施するに当たり、次に掲げる事項を確認
58
しなければならないこととする。
① 当該製品に係る製品要求事項が定められ、文書化されていること。
② 製品受領者との取決め又は製品受領者からの指示における要求事項が
従前に提示されたものと相違する場合においては、当該相違点について、
双方で合意が図られていること。
③ 各施設が、定められた要求事項に適合する能力を有していること。
○ 製造販売業者等は、照査の結果に係る記録及び当該照査の結果に基づき
採った措置に係る記録を作成し、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品受領者が要求事項を書面で示さない場合におい
ては、当該要求事項を受託するに当たり、あらかじめその製品受領者要求
事項の内容を確認しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品要求事項が変更された場合においては、関連す
る文書が改訂されるようにするとともに、関連する構成員に対し、変更後
の製品要求事項を確実に周知し、理解させなければならないこととする。
(26)製品受領者との間の情報等の交換
製造販売業者等は、製品情報その他の事項について、製品受領者との間
の相互の情報又は意見の交換のために実効性のある方法を明確にし、これ
を実施しなければならないこととする。
(27)設計開発計画
○ 製造販売業者等は、製品の設計開発のための手順を確立し、これを文書
化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発の計画(以下「設計開発計画」という。)を
策定するとともに、設計開発を管理しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発計画の策定において、次に掲げる事項を明
確にしなければならないこととする。
① 設計開発の段階
② 設計開発の各段階における適切な照査、検証、バリデーション及び設計
移管業務(設計開発からの工程出力情報について、あらかじめ、実際の製
造に見合うものであるかどうかについて検証した上で、製造工程に係る仕
様とする業務をいう。)
③ 設計開発に係る部門又は構成員の責任及び権限
○ 製造販売業者等は、実効性のある情報又は意見の交換並びに責任及び権
限の明確な割当てがなされるようにするために、設計開発に関与する各者
間の連絡を管理監督しなければならないこととする。
59
○
製造販売業者等は、設計開発計画を文書化し、設計開発の進行に応じ適
切に更新しなければならないこととする。
(28)設計開発への工程入力情報
○ 製造販売業者等は、設計開発を行う場合にあっては、製品要求事項に関
連した次に掲げる設計開発への工程入力情報を漏れがなく、不明確ではな
く、かつ互いに相反することがないように明確にするとともに、当該情報
に係る記録を作成し、保管しなければならないことする。
① 意図した用途に応じた機能、性能及び安全性に係る製品要求事項
② 従前の類似した設計開発から得られた情報であって、当該設計開発への
工程入力情報として適用可能な要求事項
③ (23)のリスクマネジメントに係る工程出力情報たる要求事項
④ 法令の規定等に基づく要求事項
⑤ その他設計開発に必須の要求事項
○ 製造販売業者等は、設計開発への工程入力情報について、その妥当性を
照査し、承認しなければならないこととする。
(29)設計開発からの工程出力情報
○ 製造販売業者等は、設計開発からの工程出力情報に係る形式について、
設計開発への工程入力情報と対比した検証が可能なものとしなければなら
ないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発から工程の次の段階に進むことを許可する
に当たり、あらかじめ、当該設計開発に係る工程出力情報について承認し
なければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発からの工程出力情報について、次に掲げる
条件に適合するものとしなければならないこととする。
① 設計開発への工程入力情報たる要求事項に適合するものであること。
② 購買、製造及びサービスの提供のために適切な情報を提供するものであ
ること。
③ 出荷可否決定基準を含むか、又は当該基準を参照しているものであるこ
と。
④ 製品の安全かつ適正な使用方法又は操作方法に不可欠な当該製品の特
性を規定しているものであること。
○ 製造販売業者等は、設計開発からの工程出力情報の記録を作成し、保管
しなければならないこととする。
60
(30)設計開発照査
○ 製造販売業者等は、設計開発について、その適切な段階において、設計
開発計画に従い、次に掲げる事項を目的とした体系的な照査(以下「設計
開発照査」という。)を実施しなければならないこととする。
① 設計開発の結果が全ての要求事項に適合することができるかどうかに
ついて評価すること。
② 設計開発に問題がある場合においては、当該問題の内容を識別できるよ
うにするとともに、必要な措置を提案すること。
○ 製造販売業者等は、前項の設計開発照査に、当該照査の対象となってい
る設計開発段階に関連する部門の代表者及び当該設計開発に係る専門家を
参加させなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発照査の結果の記録(当該結果に基づき所要
の措置を採った場合においては、その記録を含む。)を作成し、保管しなけ
ればならないこととする。
(31)設計開発の検証
○ 製造販売業者等は、設計開発からの工程出力情報が設計開発への工程入
力情報たる要求事項に適合していることを確保するため、設計開発計画に
従い、検証を実施しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、前項の検証の結果の記録(当該検証結果に基づき所
要の措置を採った場合においては、その記録を含む。)を作成し、保管しな
ければならないこととする。
(32)設計開発バリデーション
○ 製造販売業者等は、設計開発された製品を、あらかじめ規定された機能
若しくは性能又は意図した用途に係る要求事項に適合するものとするため、
当該製品に係る設計開発計画に従い、当該設計開発のバリデーションを実
施しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品の出荷を行うに当たり、あらかじめ、設計開発
バリデーションを完了しなければならないこととする。ただし、当該製品
に係る医療機器等の使用時の組立て若しくは設置の後でなければバリデー
ションを行うことができない場合においては、当該医療機器等の使用者へ
の受渡しまでに設計開発バリデーションを行わなければならないこととす
る。
○ 製造販売業者等は、設計開発バリデーションの結果の記録(当該バリデ
ーションの結果に基づき所要の措置を採った場合においては、その記録を
61
含む。)を作成し、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発に係る医療機器等が、承認に係る使用成績
評価の申請資料が当該資料の信頼性の基準に適合していることが必要な医
療機器等である場合にあっては、その資料の収集及び作成について、当該
設計開発のバリデーションの一部として実施しなければならないこととす
る。
(33)設計開発の変更の管理
○ 製造販売業者等は、設計開発の変更を行った場合においては、当該変更
の内容を識別できるようにするとともに、当該変更に係る記録を作成し、
保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発の変更を実施するに当たり、あらかじめ、
照査、検証及びバリデーションを適切に行い、承認しなければならないこ
ととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発の変更の照査の範囲を、当該変更が構成部
品等及び既に出荷された製品に及ぼす影響の評価を含むものとしなければ
ならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設計開発の変更の照査の結果に係る記録(当該照査
結果に基づき所要の措置を採った場合においては、その記録を含む。)を作
成し、保管しなければならないこととする。
(34)購買工程
○ 製造販売業者等は、購買物品が自らの規定する購買物品に係る要求事項
(以下「購買物品要求事項」という。)に適合するようにするための手順を
確立し、これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、購買物品の供給者並びに購買物品に適用される管理
の方法及び程度を、当該購買物品がその後の製品実現に係る工程又は最終
製品に及ぼす影響に応じて定めなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、購買物品要求事項に従って購買物品を供給する能力
を根拠として、購買物品の供給者を評価し、選定するものとし、選定、評
価及び再評価に係る判定基準を定めなければならないものとする。ただし、
限定一般医療機器に係る製品の場合にあっては、評価することで足るもの
とし、評価及び再評価の判定基準を定めることとする。
○ 製造販売業者等は、購買物品の供給者の評価の結果に係る記録(当該評
価結果に基づき所要の措置を採った場合においてはその記録を含む。)を作
成し、保管しなければならないこととする。
62
(35)購買情報
○ 製造販売業者等は、他の方法によることが適切であることを文書により
示すことができる場合を除き、購買物品に関する情報を明確にし、かつ、
購買情報に購買物品、購買物品の供給者の事業所における手順、工程並び
に設備及び器具に係る要求事項その他の購買要求事項を含めなければなら
ないこととする。
○ 製造販売業者等は、購買物品の供給者に対し購買物品要求事項を提示す
るに当たり、あらかじめ、当該購買物品要求事項の妥当性を確認しなけれ
ばならないこととする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、(45)
の追跡可能性の確保に係る手順書に定めた追跡可能性を確保した上で、関
連する購買情報が記載された文書及び記録を作成し、保管しなければなら
ないこととする。
(36)購買物品の検証
○ 製造販売業者等は、購買物品が購買物品要求事項に適合していることを
確保するため、試験検査その他の検証に必要な業務を定め、これを実施し
なければならないこととする。この場合において、製造販売業者等は、自
ら又は関連する製品受領者が購買物品の供給者の事業所において購買物品
の検証を実施することとしたときは、当該検証の実施要領及び購買物品の
供給者からの出荷の可否の決定の方法について、購買情報の中で明確にし
なければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、当該検証の記録を作成し、保管しなければならない
こととする。
(37)製造及びサービス提供の管理
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、製品の
製造及びサービスの提供について、計画を策定し、当該製品について、製
品の特性を記述した情報が利用できること、手順書、要求事項を記載した
文書、作業指図書が利用できること等当該製品の製造及びサービス提供に
必要な管理条件の下で実施しなければならないこととする。ただし、限定
一般医療機器に係る製品については、この限りでない。
○ 製造販売業者等は、製品の各ロットについて、
(45)の手順書に規定した
程度の追跡を可能とし、かつ、製造数量及び出荷決定数量を識別できるよ
うにした記録を作成し、保管し、及びロットについての記録を検証しなけ
63
ればならないものとする。ただし、限定第三種医療機器製造販売業者にあ
っては、又は限定一般医療機器に係る製品については、製品の各ロットに
ついて、製造数量及び出荷決定数量を識別できるようにした記録を作成し、
保管すれば足りるものとする。
○ 製造販売業者等(限定第三種製造販売業者等を除く。)は作成したロット
についての記録を検証し、承認しなければならないこととする。ただし、
限定一般医療機器に係る製品については、この限りでない。
(38)製品の清浄管理
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。以下(38)
から(48)まで及び(50)から(52)までにおいて同じ。)は、その製品(限
定一般医療機器に係る製品を除く。以下(38)から(48)まで及び(50)
において同じ。)が、清浄管理を要するものに該当する場合においては、当
該製品の清浄に係る要求事項を明確にし、当該要求事項に係る適切な運用
を確立するとともに、これを文書化しなければならないこととする。
(39)設置業務
○ 製造販売業者等は、設置管理医療機器に係る製品を取り扱う場合におい
ては、他の方法によることが適切であることを文書により示すことができ
る場合を除き、医療機器の設置及び当該設置の検証に係る可否の決定基準
を含む要求事項を明確にし、当該要求事項に係る適切な運用を確立すると
ともに、これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、設置管理医療機器に係る製品の製造販売を行う場合
において、製品受領者要求事項により当該製造販売業者等又は当該製造販
売業者等が予め指定した者以外の者が医療機器の設置及び当該設置の検証
を実施することができることとしている場合にあっては、当該設置及び検
証を実施する者に対し、当該設置及び検証に係る要求事項を提供しなけれ
ばならないこととする。
○ 製造販売業者等は、医療機器の設置及び当該設置の検証を、当該製造販
売業者等又は当該製造販売業者等が予め指定した者が実施した場合には、
当該設置及び検証に係る記録を作成し、保管しなければならないこととす
る。
(40)附帯サービス業務
○ 製造販売業者等は、製品の供給に附帯したサービスに係る業務(以下「附
帯サービス業務」という。)の実施があらかじめ定められた要求事項である
64
場合においては、当該業務の実施及び当該要求事項への適合状況に係る検
証のために手順及び作業指図に係る体系を確立し、かつこれらを文書化し
なければならないこととすること。また、必要がある場合には、参照する
試料及び測定の手順についても、併せて確立し、文書化しなければならな
いこととする。
○ 製造販売業者等は、実施した附帯サービス業務の記録を作成し、保管し
なければならないこととする。
(41)滅菌製品の製造管理に係る特別要求事項
滅菌製品を取り扱う製造販売業者等は、各滅菌ロットについて、その滅
菌工程の工程指標値の記録を作成し、保管しなければならないこととする。
この場合において、当該記録は、製品の各製造ロットまで追跡することが
可能なものとしなければならないこととする。
(42)製造工程等のバリデーション
○ 製造販売業者等は、実施した製品の製造及びサービスの提供に係る工程
について、それ以降の監視又は測定では当該工程の結果たる工程出力情報
を検証することができない場合(製品が使用若しくは操作され、又はサー
ビスが提供された後にのみ不具合が明らかになる場合を含む。)においては、
当該工程について、バリデーションを行ない、製品実現計画に定めた結果
を得ることができることについて、実証しなければならないこととする。
この場合において、製造販売業者等は、バリデーションの対象とされた工
程について、当該工程の照査及び承認のための判定基準その他の事項に係
る実施要領を策定し、かつ、当該要領に基づく適切な運用を確立しなけれ
ばならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品の製品要求事項への適合性に影響を及ぼす製品
の製造及びサービスの提供にソフトウェアを使用する場合にあっては、当
該ソフトウェアの使用(ソフトウェア又はその使用の在り方に係る変更を
含む。)に係るバリデーションについて手順を確立し、これを文書化しなけ
ればならないこととする。
○ 製造販売業者等は、ソフトウェアを初めて使用するときは、あらかじめ、
バリデーションを行わなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、これらのバリデーションの記録を作成し、保管しな
ければならないこととする。
(43)滅菌工程のバリデーション
65
○ 滅菌製品を取扱う製造販売業者等は、滅菌工程のバリデーションに係る
手順を確立し、これを文書化しなければならないこととする。
○ 滅菌製品を取扱う製造販売業者等は、滅菌工程を初めて実施するときは、
あらかじめ、バリデーションを行わなければならないこととする。
○ 滅菌製品を取扱う製造販売業者等は、滅菌工程のバリデーションの結果
の記録を作成し、保管しなければならないこととする。
(44)識別
○ 製造販売業者等は、製品実現に係る全ての工程において、適切な手段に
より製品を識別しなければならないこととし、識別に係る手順を確立し、
これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、当該製造販売業者等に返却された製品について、適
合製品から明確に識別されるようにするための手順を確立し、これを文書
化しなければならないこととする。
(45)追跡可能性の確保
○ 製造販売業者等は、製品の追跡可能性の確保に係る手順を確立し、これ
を文書化しなければならないこととし、当該手順書には、製品ごとに、追
跡可能性の確保の程度及びそのために必要な記録に係る要件を定めなけれ
ばならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品の追跡可能性の確保が製品要求事項である場合
においては、当該製品に固有の識別により管理するとともに、これを記録
しなければならないこととする。(第 48 条関係)
(46)特定医療機器に係る製品の追跡可能性の確保
○ 製造販売業者等は、構成部品等又は作業環境の条件によって特定医療機
器に係る製品が製品要求事項に適合しなくなるおそれがある場合において
は、当該構成部品等及び作業環境の条件の全てに係る記録の追跡可能性を
確保しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、特定医療機器を製造販売するにあたっては、当該製
品の出荷後の追跡可能性を確保するため、当該製品を取り扱う販売業者等
に対し、当該製品の流通に係る記録を作成させるとともに、保管させなけ
ればならないこととする。
○ 特定医療機器の流通に係る記録は、製造販売業者等が当該製品を取り扱
う販売業者等に対する監査を行った場合に、これを確認できるようにして
おかなければならないこととする。
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○ 製造販売業者等は、特定医療機器に係る製品の荷受人の氏名及び住所を
記録し、保管しなければならないこととする。
(47)製品の状態の識別
○ 製造販売業者等は、監視及び測定に係る要求事項に照らして製品の状態
を識別しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、試験検査に合格した製品(許可された特別採用の下
で出荷の決定がなされたものを含む。)のみが出荷され、使用若しくは操作
され、又は設置されるようにするために、製品の状態が識別できる状態を、
製品の製造、保管、設置及び附帯サービス業務に係る全ての工程において
維持しなければならないこととする。
(48)製品受領者の物品等
○ 製造販売業者等は、製品等に使用し、又は組み込むために提供された製
品受領者の物品等(製品受領者が所有権を有する知的財産及び情報を含
む。)を識別するとともに、検証し、保護しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品受領者の物品等を紛失し、若しくは損傷した場
合、又は使用に適さないことが判明した場合においては、製品受領者にそ
の内容を報告するとともに、記録を作成し、保管しなければならないこと
とする。
○ 製造販売業者等は、製品受領者の物品等を管理し、使用している間は、
十分な注意を払って当該物品等を取り扱わなければならないこととする。
(49)製品の保持
○ 製造販売業者等は、製造から出荷までの間(限定第三種医療機器製造販
売業者にあっては、その担当する業務の間)における製品の適合性の保持
(識別、取扱い、包装、保管並びに保護を含む。)に係る手順又は作業指図
に係る体系を確立し、かつこれらを文書化しなければならないこととする。
ただし限定一般医療機器に係る製品については、その関連する業務の間に
限る。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、使用の
期限が限定された製品又は特別な保管条件を要する製品の管理について、
手順又は作業指図に係る体系を確立し、これらを文書化して行うとともに、
これを記録しなければならないこととする。ただし、限定一般医療機器に
係る製品については、この限りでない。
67
(50)設備及び器具の管理
○ 製造販売業者等は、製品の製品要求事項への適合性の実証に必要な監視
及び測定並びに当該監視及び測定のための設備及び器具を明確にしなけれ
ばならないこととする。
○ 製造販売業者等は、監視及び測定について、実施可能で、かつ、当該監
視及び測定に係る要求事項と整合性のとれた方法で実施されるようにする
ための手順を確立し、これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、監視及び測定の結果の妥当性を確保するために必要
な場合においては、監視及び測定のための設備及び器具を、次に掲げる条
件に適合するものとしなければならないこととする。
①
あらかじめ定めた間隔で、又は使用の前に、計量の標準(当該標準が
存在しない場合においては、校正又は検証の根拠について記録するこ
と。)まで追跡することが可能な方法により校正又は検証がなされている
こと。
② 所要の調整又は再調整がなされていること。
③ 校正の状態が明確になるよう、校正の状態について識別がなされてい
ること。
④ 監視及び測定の結果を無効とする操作から保護されていること。
⑤ 取扱い、維持及び保管の間、損傷及び劣化から保護されていること。
○ 製造販売業者等は、監視及び測定のための設備及び器具の、監視及び測
定に係る要求事項への不適合が判明した場合においては、従前の監視及び
測定結果の妥当性を評価し、記録しなければならないこととする。この場
合において、当該監視及び測定のための設備及び器具並びに前項の不適合
により影響を受けた製品について、適切な措置を採らなければならないこ
ととする。
○ 製造販売業者等は、監視及び測定のための設備及び器具の校正及び検証
の結果の記録を作成し、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品要求事項の監視及び測定においてソフトウェア
を使用することとしたときは、これを初めて使用するときに、あらかじめ、
当該ソフトウェアが意図したとおりに当該監視及び測定に適用されている
ことを確認し、必要に応じ再確認を行わなければならないこととする。
(51)測定、分析及び改善
製造販売業者等は、製品(限定一般医療機器に係る製品を除く。)の適合
性を実証すること、及び品質管理監督システムの適合性を確保し、実効性
を維持することに必要な監視、測定、分析及び改善に係る工程について、
68
計画を策定し、実行しなければならないこととし、当該計画において、当
該工程に適用可能な方法(統計学的方法を含む。)及び当該方法を適用する
程度について規定しなければならないこととする。
(52)製品受領者の意見
○ 製造販売業者等は、品質管理監督システムの実施状況の測定の一環とし
て、製造販売業者等を含む全ての施設が製品受領者要求事項に適合してい
るかどうかについての情報を監視しなければならないこととし、当該情報
の入手及び活用に係る方法を明確にしなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品の品質に係る問題について、早期に警告を発す
るため並びに是正処置及び予防処置に係る工程入力情報として活用するた
め、製品受領者からの意見収集の仕組みに係る手順を確立し、これを文書
化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、法第 68 条の2第1項の規定に基づき収集された情報
等製品の出荷後において得る知見の照査を、前項の意見収集の仕組みの一
部としなければならないこととする。
(53)内部監査
○ 製造販売業者等は、品質管理監督システムが、次に掲げる要件に適合し
ているかどうかを明確にするために、あらかじめ定めた間隔で内部監査を
実施しなければならないこととする。この場合において、製造販売業者等
(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、内部監査員に自らの業務
を内部監査させてはならないこととする。
① 製品実現計画、この省令の規定及び当該品質管理監督システム(限定
一般医療機器に係る製品にあっては、製品実現計画を除く。)に係る要求
事項に適合していること。
② 効果的に実施され、かつ維持されていること。
○ 製造販売業者等は、内部監査の対象となる工程及び領域の状態及び重要
性、並びに従前の監査の結果を考慮して、内部監査実施計画を策定しなけ
ればならないこととする。
○ 製造販売業者等は、内部監査の判定基準、範囲、頻度及び方法を定めな
ければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、内部監査を行う構成員(以下「内部監査員」という。)
の選定及び内部監査の実施においては、客観性及び公平性を確保しなけれ
ばならないこととする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、内部監
69
査員に自らの業務を内部監査させてはならないこととする。
○ 製造販売業者等は、内部監査実施計画の策定及び実施並びに内部監査結
果の報告及び記録の保管について、その責任及び要求事項を定めた手順を
確立し、これを文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、内部監査された領域に責任を有する責任者に、発見
された不適合及び当該不適合の原因を除去するための措置を遅滞なく採ら
せるとともに、当該措置の検証を行わせ、その結果を報告させなければな
らないこととする。
(54)工程の監視及び測定
○ 製造販売業者等は、品質管理監督システムに係るそれぞれの工程を適切
な方法で監視するとともに、測定が可能な場合にあっては、併せて測定し
なければならないこととする。この場合において、製造販売業者等(限定
第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、監視に係る適切な方法について、
工程が(11)の品質管理監督システムの計画に定めた結果を得ることがで
きることを実証できるものとしなければならないこととする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、当該計
画に定めた結果を得ることができない場合においては、製品(限定一般医
療機器に係る製品を除く。)の適合性を保持するために、修正及び是正措置
を適正に行わなければならないこととする。
(55)製品の監視及び測定
○ 製造販売業者等は、製品が製品要求事項に適合していることを検証する
ために、製品の特性を監視し、かつ、測定しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、当該監
視及び測定を、当該製品(限定一般医療機器に係る製品を除く。)に係る製
品実現計画及び(37)の製造及びサービス提供についての手順書に従って、
製品実現に係る工程の適切な段階において実施しなければならないことと
する。
○ 製造販売業者等は、出荷可否決定基準への適合性の証拠となる記録等を
作成し、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、工程の次の段階に進むことの許可及び出荷の決定を
行った者を特定する記録を作成し、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品実現計画に定めた全ての必要事項(限定一般医
療機器に係る製品にあっては、第一項の製品の特性の監視その他の必要事
項)が支障なく完了するまでは、工程の次の段階に進むことの許可、出荷
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の決定及びサービス提供を行ってはならないこととする。
(56)特定医療機器固有の要求事項
製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。以下(56)
から(58)までにおいて同じ。)は、特定医療機器に係る製品(限定一般医
療機器に係る製品を除く。)について、当該製品に係る全ての試験又は検査
業務を行った構成員を特定する記録を作成しなければならないこととする。
(57)不適合製品の管理
○ 製造販売業者等は、製品要求事項に適合しない製品(限定一般医療機器
に係る製品を除く。以下「不適合製品」という。)について、意図に反した
使用若しくは操作又は出荷を防ぐことを確実にするため、区別して識別し、
これを管理しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、不適合製品の処理に係る管理及びそれに関連する責
任及び権限について手順を確立し、これを文書化しなければならないこと
とする。
○ 製造販売業者等は、次に掲げる方法のいずれかにより、不適合製品を処
理しなければならないこととする。
① 発見された不適合を除去するための措置を採ること。
② 特別採用の下で、使用若しくは操作の許可、工程の次の段階に進むこ
との許可又は出荷の決定を行うこと。
③ 本来の意図された使用若しくは操作又は適用ができないようにするた
めの措置を採ること。
○ 製造販売業者等は、法令の規定等に適合しない場合には、特別採用によ
る不適合品の処理を行ってはならないこととする。
○ 製造販売業者等は、不適合製品の特別採用を行った場合においては、当
該特別採用を許可した構成員を特定する記録を作成し、保管しなければな
らないこととする。
○ 製造販売業者等は、不適合の内容の記録及び当該不適合に対して採られ
た措置(特別採用を含む。)の記録を作成し、保管しなければならないこと
とする。
○ 製造販売業者等は、不適合製品に修正を行った場合においては、修正後
の製品の製品要求事項への適合性を実証するための再検証を行わなければ
ならないこととする。
○ 製造販売業者等は、製品受領者への製品(限定一般医療機器に係る製品
を除く。)の送達後又は当該製品について使用若しくは操作がなされた後に
71
不適合製品を発見した場合においては、その不適合による影響又は起こり
得る影響に対して適切な措置を採らなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、その製品(限定一般医療機器に係る製品を除く。)に
ついて、製造し直すことが必要な場合においては、当該工程に係る新たな
手順について、これを文書化しなければならない。この場合において、製
造販売業者等は、当該手順を記した文書の発効に当たっては、元の手順書
と同様の手続きにより許可及び承認しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、前項の許可及び承認を行うに当たり、あらかじめ、
製造し直すことが製品(限定一般医療機器に係る製品を除く。)に及ぼすあ
らゆる悪影響を明確にし、これを文書化しなければならないこととする。
(58)データの分析
○ 製造販売業者等は、品質管理監督システムが適切かつ実効性のあるもの
であることを実証するために、並びにその品質管理監督システムの改善が
採られた場合に当該改善に係る実効性を評価するために、適切なデータ(監
視及び測定の結果から得られたデータ並びにそれ以外の関連情報源からの
データを含む。)を明確にし、収集し、分析するための手順を確立し、これ
を文書化しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、データ分析により次に掲げる事項(限定一般医療機
器に係る製品にあっては①に限る。)に係る情報を得なければならないもの
とする。
① 第 55 条第3項の規定により作成した手順書に基づき収集する製品受領
者からの意見
② 製品要求事項への適合性
③ 工程及び製品の特性及び傾向(予防措置の端緒となるものを含む。)
④ 購買物品の供給者等
○ 製造販売業者等は、データ分析の結果に係る記録を作成し、保管しなけ
ればならないこととする。ただし、限定一般医療機器に係る製品について
はこの限りでない。
(59)改善
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、その品
質方針、品質目標、監査の結果、データの分析、是正措置、予防措置及び
管理監督者照査を通じて、継続的に品質管理監督システムの妥当性及び実
効性を維持するために変更が必要な事項をすべて明らかにするとともに、
当該変更を実施しなければならないこととする。
72
○ 製造販売業者等は、通知書の発行及び実施に係る手順を確立し、これを
文書化するとともに、当該手順を随時実施できるものとしなければならな
いこととする。
○ 製造販売業者等は、実施した製品受領者の苦情に係る全ての調査につい
て、その記録を作成し、かつ、保管しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、苦情に係る調査の結果、当該製造販売業者等を含む
品質管理監督システムに必要な工程に関与する全ての者以外の者による業
務が製品受領者の苦情の一因であることが明らかになった場合においては、
関連情報を関係する当該者との間で相互に伝達しなければならないことと
する。
○ 製造販売業者等は、ある製品受領者の苦情について、それに基づく是正
措置又は予防措置(限定第三種医療機器製造販売業者にあっては、是正措
置)を行わないこととするときは、その理由について承認し、記録しなけ
ればならないこととする。
○ 製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、製品(限
定一般医療機器に係る製品を除く。)に関し、不具合等報告が必要な事項を
知った場合において、厚生労働大臣に報告するための手順を確立し、これ
を文書化しなければならないこととする。
(60)是正措置
製造販売業者等は、発見された不適合による影響に照らし、再発を防ぐ
ために適切な是正措置を採らなければならないこととし、不適合(製品受
領者の苦情を含む。)の照査その他の事項に関して必要な要求事項を規定し
た是正措置に係る手順を確立し、これを文書化しなければならないことと
する。
(61)予防措置
製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、起こり
得る問題の影響に照らし、当該問題の発生を防止するために適切な予防措
置を明確にし、採らなければならないこととし、起こり得る不適合及びそ
の原因の特定その他の事項に関して必要な要求事項を定めた予防措置に係
る手順を確立し、これを文書化しなければならないこととする。
4.医療機器等の製造管理及び品質管理に係る追加的要求事項
(1)登録製造所の品質管理監督システム
製造販売業者等(限定第三種医療機器製造販売業者を除く。)は、製品要
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求事項への適合性に影響を及ぼす工程を外部委託する事業所又は(35)の
購買物品の供給者の事業所が法第 23 条の2の3第1項又は法第 23 条の2
の4第1項に規定する製造所(以下「登録製造所」という。)である場合に
あっては、当該登録製造所に係る製造業者又は医療機器等外国製造業者(以
下「登録製造所に係る製造業者等」という。)が適切な品質管理監督システ
ムに基づき製造管理及び品質管理を行っていることについて、必要な確認
を行わなければならないとすること。
(2)品質管理監督システムに係る追加的要求事項
○ 製造販売業者等は、3.のほか、4.から6.まで(2.(2)において
適用することとされているものに限る。以下(2)において同じ。)の規定
に従って、品質管理監督システムを確立し、文書化し、実施するとともに、
その実効性を維持しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、工程について、3.に定めるもののほか、4.から6.
までの規定に従って管理監督しなければならないこととする。
○ 製造販売業者等は、3.
(3)の品質管理監督システムに係る文書に、3.
(3)に定めるもののほか、4.から6.までの手順及び記録について記載
しなければならないこととする。
(3)文書の保管期限
○ 製造販売業者等は、品質管理監督文書又はその写しを、少なくとも一部、
当該品質管理監督文書の廃止の日から次に掲げる期間(教育訓練に係るも
のにあっては5年間)保管しなければならないこととする。ただし、製品
の製造又は試験検査に用いた文書については、
(4)に規定する期間におい
て当該文書が利用できるよう保管することで足りることとする。
① 特定保守管理医療機器に係る製品にあっては、15 年間(当該医療機器
の有効期間又は使用の期限(以下単に「有効期間」という。)に1年を加
算した期間が 15 年より長い場合にあっては、当該有効期間に1年を加算
した期間)
② 特定保守管理医療機器以外の医療機器及び体外診断用医薬品に係る製
品にあっては、5年間(当該医療機器の有効期間に1年を加算した期間
が5年より長い場合にあっては、当該有効期間に1年を加算した期間)
(4)記録の保管期限
3.
(5)及び4.に定める記録の保管について、製造販売業者等は、記
録を、作成の日から次に掲げる期間(教育訓練に係るものにあっては5年
74
間)保管しなければならないこととする。
① 特定保守管理医療機器に係る製品にあっては、15 年間(当該医療機器
の有効期間に1年を加算した期間が 15 年より長い場合にあっては、当該
有効期間に1年を加算した期間)
② 特定保守管理医療機器以外の医療機器及び体外診断用医薬品に係る製
品にあっては、5年間(当該医療機器の有効期間に1年を加算した期間
が5年より長い場合にあっては、当該有効期間に1年を加算した期間)
(5)不具合等報告
製造販売業者等は、全ての施設及び関連する登録製造所に対し、当該施
設等が製品に関して、不具合等報告が必要な事項を知った場合に当該事項
を当該製造販売業者等に通知させるための手順を確立させ、かつ、当該手
順を文書化させなければならないこととする。
(6)製造販売後安全管理の基準との関係
製造販売業者等又は(10)の選任外国製造医療機器等製造販売業者等は、
この省令の規定に従って製品の製造販売後安全管理に関する業務を行う場
合にあっては、医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の製造販売後安
全管理の基準に関する省令(平成 16 年厚生労働省令第 135 号。以下「製造
販売後安全管理基準」という。)の規定に基づき行わなければならないこと
とする。
(7)医療機器等総括製造販売責任者の業務
○ 製造販売業者は、次の各号に掲げる業務を、医療機器等総括製造販売責
任者に行わせなければならないこととする。
① 製品の出荷の可否の決定その他の製造管理及び品質管理に係る業務に
ついて、これを統括し、責任を負うこと。
② 業務を公正かつ適正に行うために必要があると認めるときは、製造販
売業者、管理監督者その他の当該業務に関して責任を有する者に対し文
書により必要な意見を述べ、その写しを5年間保管すること。
③ (8)の国内品質業務運営責任者を設置し、これを監督すること。た
だし、医療機器等総括製造販売責任者が国内品質業務運営責任者を兼ね
る場合にあっては、この限りでないこと。
④ 管理責任者及び国内品質業務運営責任者(限定第三種医療機器製造販
売業者にあっては、管理責任者を除く。)の意見を尊重すること。
⑤ 製造管理又は品質管理に関係する部門と安全管理統括部門との密接な
75
連携を図らせること。
○ 医療機器等総括製造販売責任者は、管理監督者もしくは管理責任者、
又は(8)の国内品質業務運営責任者を兼ねることができることとする。
(8)国内品質業務運営責任者
○ 製造販売業者は、この省令の規定に従って行う国内における製品の品質
管理業務の責任者として、国内に所在する事業所に、次に掲げる要件を満
たす国内品質業務運営責任者を置かなければならないとすると。
① 製造販売業者における品質保証部門の責任者であること。
② 品質管理業務その他これに類する業務に3年以上従事した者である
こと。
③ 国内の品質管理業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力を有する者であ
ること。
④ 医療機器等の販売に係る部門に属する者でないことその他国内の品質
管理業務の適正かつ円滑な遂行に支障を及ぼすおそれがない者であるこ
と。
○ 製造販売業者は、国内品質業務運営責任者に、この省令に従って作成さ
れた関係する手順書等に基づき、少なくとも次に掲げる業務を行わせなけ
ればならないこととする。
① 国内の品質管理に関する業務を統括すること。
② 国内の品質管理業務が適正かつ円滑に行われていることを確認するこ
と。
③ 国内に流通させる製品について、市場への出荷の可否の決定をロット
ごと(ロットを構成しない医療機器等については製造番号又は製造記号
ごと)に行い、その結果及び出荷先への出荷に関する記録を作成するこ
と。ただし、国内品質業務運営責任者以外が市場への出荷の可否を決定
する場合は、当該製品について、当該決定の状況について適切に把握す
ること。
④ 国内に流通する製品について、当該製品の品質に影響を与えるおそれ
のある製造方法、試験検査方法等の変更がなされる場合にあっては、当
該変更に係る情報を国内外から収集し、かつ把握するとともに、当該変
更が製品の品質に重大な影響を与えるおそれがある場合には、速やかに
管理責任者、管理監督者及び医療機器等総括製造販売責任者(限定第三
種医療機器製造販売業者が置いた国内品質業務運営責任者にあっては、
管理責任者を除く。以下⑤から⑦までにおいて同じ。)に対して文書によ
り報告し、必要かつ適切な措置が採られるようにすること。
76
⑤ 国内に流通する製品について、当該製品の品質等に関する情報(品質
不良又はそのおそれに係る情報を含む。)を国内外から収集するとともに、
当該情報を得たときは、速やかに管理責任者、管理監督者及び医療機器
等総括製造販売責任者に対して文書により報告し、記録し、必要かつ適
切な措置が採られるようにすること。
⑥ 国内に流通する製品の回収を行う場合に、次に掲げる業務を行うこと。
イ 回収した医療機器等を区分して一定期間保管した後、適正に処理する
こと。
ロ 回収の内容を記載した記録を作成し、管理責任者、管理監督者及び医
療機器等総括製造販売責任者に対して文書により報告すること。
⑦ ④から⑥に掲げるもののほか、国内の品質管理業務の遂行のために必
要があると認めるときは、管理責任者、管理監督者及び医療機器等総括
製造販売責任者に文書により報告すること。
⑧ 国内の品質管理業務の実施に当たり、必要に応じ、登録製造所に係る
製造業者又は医療機器等外国製造業者、販売業者、薬局開設者、病院及
び診療所の開設者その他関係する者に対し、文書による連絡又は指示を
行うこと。
⑨ 製造販売後安全管理基準第2条第2項に規定する安全確保措置に関す
る情報を知ったときは、安全管理統括部門に遅滞なく文書で提供するこ
と。
○ 出荷の可否の決定は、国内品質業務運営責任者があらかじめ指定した者
(品質保証部門の者又は登録製造所(市場への出荷を行う製造所に限る。)
の構成員であって当該業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力を有する者に
限る。)に行わせることができることとする。
○ 国内品質業務運営責任者があらかじめ指定した者に出荷の可否の決定を
行わせる場合において、当該決定を行った者は、その結果及び出荷先等市
場への出荷に関する記録を作成するとともに、国内品質業務運営責任者に
対して文書により適正に報告しなければならないこととする。
○ 国内品質業務運営責任者は、管理責任者を兼ねることができることとす
る。
(9)その他の遵守事項
○ 製造販売業者は、国内に流通する製品について、
(8)の④及び⑤の情報
の収集が妨げられることのないよう、3.
(52)に規定する業務との関係も
踏まえ必要な体制を整備するとともに、関係する施設及び登録製造所との
間で必要十分な事項について取決め、これを文書化しなければならないこ
77
ととする。
○ 製造販売業者は、次に掲げる事項に関する手順を確立し、これを文書化
しなければならないこととする。
① 医療機器の修理業者からの通知の処理
② 医療機器の販売業者又は貸与業者における品質の確保
③ 中古品の販売業者又は貸与業者からの通知の処理
(10)選任外国製造医療機器等製造販売業者等
外国製造医療機器等特例承認取得者については選任外国製造医療機器等
製造販売業者に、外国指定高度管理医療機器製造等事業者については選任
外国指定高度管理医療機器等製造販売業者に、それぞれこの省令の規定に
従って行う業務のうち、次に掲げる業務及び(7)から(9)までの業務
を行わせなければならないこととする。
① 3.
(14)の内部情報伝達に関する業務のうち、国内の業務に関するも
の
② 3.
(26)の製品受領者との間の情報等の交換に関する業務のうち、国
内の業務に関するもの
③ 3.
(40)の附帯サービスに関する業務のうち、国内の業務に関するも
の
④ 3.(45)の追跡可能性の確保及び3.(46)の特定医療機器に係る製
品の追跡可能性の確保に関する業務のうち、国内の業務に関するもの
⑤ 3.
(52)の製品受領者の意見に関する業務のうち、国内の業務に関す
るもの
⑥ 3.
(57)の不適合製品の管理に関する業務のうち、国内の業務に関す
るもの
⑦ 国内の製品に係る回収処理
⑧ 国内の製品に係る製造販売後安全管理に関する業務
⑨ 選任外国製造医療機器等製造販売業者として行う業務について、外国
製造医療機器等特例承認取得者、管理監督者、管理責任者その他の関係
する者に対する必要な報告、情報の授受その他の当該業務を適切に行う
ために必要な連携
⑩ 選任外国製造医療機器等製造販売業者として行う業務に関する文書及
び記録の管理
5.生物由来医療機器等製造販売業者等における製造管理及び品質管理
(1)特定生物由来医療機器等製造販売業者等の施設における業務運営基盤
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特定生物由来製品たる医療機器(以下「特定生物由来医療機器」という。)、
法第 43 条第2項の規定により厚生労働大臣の指定した医療機器及び細胞組
織医療機器(以下「特定生物由来医療機器等」という。)に係る製品の製造
販売業者等(以下「特定生物由来医療機器等製造販売業者等」という。)は、
当該製品を製造する施設(製造工程のうち包装、表示若しくは保管又は設
計のみを行う施設を除く。以下5.において同じ。)における業務運営基盤
として、3.
(21)に規定するもののほか、次に掲げる要件を満たさなけれ
ばならないこととする。
① 製品の製造に必要な蒸留水等を供給する設備は、異物又は微生物によ
る蒸留水等の汚染を防止するために必要な構造であること。
② 作業所は、次に定めるところに適合するものであること。
イ 作業室又は作業管理区域は、製造工程に応じ、適切な温度、湿度及び
清浄の程度を維持管理できる構造及び設備を有すること。
ロ 材料の秤量作業又は容器の洗浄作業を行う作業室は、防じんのため、
密閉構造であること。
ハ 洗浄後の容器の乾燥作業又は滅菌作業を行う作業室は専用であるこ
と。ただし、洗浄後の容器が汚染されるおそれがない場合においては、
この限りでない。
ニ 清浄区域(作業所のうち、構成部品等の秤量及び調製作業を行う場所
並びに洗浄後の容器が作業所内の空気に触れる場所をいう。以下この号
において同じ。)及び無菌区域(作業所のうち、無菌化された製品、中
間製品若しくは構成部品等又は滅菌された容器が作業所内の空気に触
れる場所、容器の閉塞作業を行う場所及び無菌試験等の無菌操作を行う
場所をいう。以下②において同じ。)は、次に定めるところに適合する
ものであること。
a 天井、壁及び床の表面は、なめらかでひび割れがなく、かつ、じん
あいを発生しないものであること。
b 排水設備は、有害な排水による汚染を防止するために適切な構造の
ものであること。
ホ 清浄区域には、排水口を設置しないこと。ただし、次に定めるところ
に適合する場合であって、やむを得ないと認められるときは、この限り
でない。
a 排水口は、清掃が容易なトラップ及び排水の逆流を防止するための
装置を有するものであること。
b トラップは、消毒を行うことができる構造のものであること。
c 床の溝は、浅く清掃が容易なものであり、かつ、排水口を通じて、
79
製造区域(培養、抽出及び精製作業、構成部品等の秤量及び調製作業、
容器の洗浄及び乾燥作業並びに容器の閉塞及び包装作業を行う場所
並びに更衣を行う場所をいう。)の外へ接続されていること。
ヘ 無菌区域は、排水口及び流しを設置しないこと。
ト 動物又は微生物を用いる試験を行う区域及び特定生物由来医療機器
等に係る製品の製造に必要のない動物組織又は微生物を取り扱う区域
は、当該製品の製造を行う他の区域から明確に区別されており、かつ、
空気処理システムが別系統にされていること。
チ 無菌操作を行う区域は、フィルターにより処理された清浄な空気を供
し、かつ、適切な差圧管理を行うために必要な構造及び設備を有するこ
と。
リ 病原性を持つ微生物等を取り扱う区域は、適切な陰圧管理を行うため
に必要な構造及び設備を有すること。
ヌ 感染性を持つ微生物等を取り扱う区域は、当該区域で使用した器具
の洗浄、消毒及び滅菌のための設備並びに廃液等の処理のための設備を
有すること。
ル 他から明確に区別された室に、次に掲げる設備を設けること。ただし、
製品の種類、製造方法等により、当該製品の製造に必要がないと認めら
れる設備を除く。
a 微生物の貯蔵設備
b
製造又は試験検査に使用する動物で微生物接種後のものを管理す
る設備
c 製造又は試験検査に使用する動物を処理する設備
d 微生物を培地等に移植する設備
e 微生物を培養する設備
f 培養した微生物の採取、不活化、殺菌等を行う設備
g 製造又は試験検査に使用した器具器械等について消毒を行う設備
h bからdまで及びfに掲げる設備を有する室の天井、壁及び床の表
面は、洗浄及び消毒を行うことができる構造のものであること。
ワ ルd及びfに掲げる設備を有する室並びに製品、製造用物質及び材料
の試験検査に必要な設備のうち無菌試験を行う設備を有する室は、次に
定めるところに適合するものであること。
a 無菌室であること。ただし、当該作業室内に、製品の種類、製造方
法等により支障なく無菌的操作を行うことができる機能を有する設
備を設ける場合においては、この限りでない。
b aの無菌室は、専用の前室を附置し、通常当該前室を通じてのみ作
80
業室内に出入りできるような構造のものとし、かつ、その前室の出入
口が屋外に直接面していないものであること。
カ ルに掲げるもののほか、次に掲げる設備を有すること。
a 製造又は試験検査に使用する動物の飼育管理に必要な設備
b 培地及びその希釈用液を調製する設備
c 製造又は試験検査に使用する器具器械、容器等の洗浄、乾燥、
滅菌及び保管に必要な設備
d 容器の閉塞設備
e 動物の死体その他の汚物の適切な処理及び汚水の浄化を行う設備
ヨ 貯蔵設備は、恒温装置、自記温度計その他必要な計器を備えたもので
あること。
タ 空気処理システムは、次に定めるところに適合するものであること。
a 微生物等による製品又は材料の汚染を防止するために適切な構造
のものであること。
b 病原性を持つ微生物等を取り扱う場合においては、当該微生物等の
空気拡散を防止するために適切な構造のものであること。
c 病原性を持つ微生物等を取り扱う区域から排出される空気を、高性
能エアフィルターにより当該微生物等を除去した後に排出する構造
のものであること。
d 病原性を持つ微生物等が漏出するおそれのある作業室から排出さ
れる空気を再循環させない構造のものであること。ただし、cの構造
により当該微生物等が十分除去されており、かつ、再循環させること
がやむを得ないと認められるときは、この限りでない。
e 必要に応じて、作業室ごとに別系統にされていること。
レ 配管、バルブ及びベント・フィルターは、使用の目的に応じ、容易に
清掃又は滅菌ができる構造のものであること。
ソ 次に掲げる試験検査の設備及び器具を備えていること。ただし、当該
特定生物由来医療機器等製造販売業者等の他の試験検査機関を利用し
て自己の責任において当該試験検査を行う場合であって、支障がないと
認められるときは、この限りでない。
a
密封状態検査を行う必要がある場合には、密封状態検査の設備及び
器具
b 異物検査の設備及び器具
c 製品、製造用物質及び材料の理化学試験の設備及び器具
d 無菌試験の設備及び器具
e 発熱性物質試験を行う必要がある場合には、発熱性物質試験の設備
81
及び器具
f 生物学的試験を行う必要がある場合には、生物学的試験の設備及び
器具
③ 細胞組織医療機器に係る製品の作業所は、次に定めるところに適合す
るものであること。
イ 材料の受入れ、加工処理、製品の保管等を行う区域は、細胞組織医療
機器に係る製品の製造を行う他の区域から区分されていること。
ロ 材料の受入れ、加工処理、製品の保管等を行う区域は、これらを行う
ために必要な構造及び設備を有すること。
④ 人の血液又は血漿を材料とする製品の製造を行う区域は、他の区域か
ら明確に区別されており、かつ、当該製造を行うための専用の設備及び
器具を有していること。ただし、ウイルスを不活化又は除去する工程以
降の製造工程にあっては、この限りでない。
⑤ 製造又は試験検査に使用する動物(ドナー動物を含む。以下「使用動
物」という。)を管理する施設は、次に定めるところに適合するものであ
ること。
イ 使用動物を検査するための区域は、他の区域から隔離されていること。
ロ 害虫の侵入のおそれのない飼料の貯蔵設備を有していること。
ハ 製造に使用する動物の飼育室と試験検査に使用する動物の飼育室を
それぞれ有していること。
ニ 使用動物の飼育室は、他の区域と空気処理システムが別系統にされて
いること。ただし、野外での飼育が適当と認められる動物については、
この限りでない。
ホ 使用動物に抗原等を接種する場合には、動物の剖検室と分離された接
種室を有していること。
(2)製造管理及び品質管理に係る文書
生物由来医療機器等製造販売業者等は、生物由来医療機器等に係る製品
を取扱う場合においては、2.(2)の製品標準書について、2.(2)に
定めるもののほか、次に掲げる事項について記載しなければならないこと
とする。
① 構成部品等として使用する人、動物、植物又は微生物から得られた物
に係る名称、本質及び性状並びに成分及びその含有量その他の規格
② 使用動物の規格(飼育管理の方法を含む。)
③ その他所要の事項
82
(3)工程管理
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、生物由来医療機器等に係る製品
を取扱う場合においては、
(2)の業務のほか、製品標準書に基づき、次に
掲げる生物由来医療機器等に係る製品の工程管理に係る業務を適切に管理
するとともに、その手順を確立し、これを文書化しなければならないこと
とする。
① 次に掲げる業務を、業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わ
せること。
イ 製造工程において、材料若しくは製品を不活化する場合又は材料若
しくは製品に含まれる微生物等を不活化し、若しくは除去する場合に
おいては、当該不活化又は除去が行われていない材料又は製品による
汚染を防止するために必要な措置を採ること。
ロ 製造工程において、発酵等の生物化学的な技術を用いる場合におい
ては、温度、水素イオン指数等の製造工程の管理に必要な事項につい
て、継続的に測定を行うこと。
ハ 製造工程において、カラムクロマトグラフ装置等を用いる場合にお
いては、微生物等による当該装置の汚染を防止するために必要な措置
を採るとともに、必要に応じエンドトキシンの測定を行うこと。
ニ 製造工程において、培養槽中に連続的に培地を供給し、かつ、連続
的に培養液を排出させる培養方式を用いる場合においては、培養期間
中の当該培養槽における培養条件を維持するために必要な措置を採る
こと。
ホ 次に掲げる場合においては、バリデーションを行うとともに、その
記録を作成し、保管すること。
a 当該施設において新たに生物由来医療機器等に係る製品の製造を
開始する場合
b 製造手順等に生物由来医療機器等に係る製品の品質に大きな影響
を及ぼす変更がある場合
c その他生物由来医療機器等に係る製品の製造管理及び品質管理を
適切に行うために必要と認められる場合
ヘ
製造作業に従事する者以外の者の作業所への立入りをできる限り制
限すること。
ト 次に定めるところにより、構成員の衛生管理を行うこと。
a 現に作業が行われている清浄区域又は無菌区域への構成員の立入
りをできる限り制限すること。
b 製造作業に従事する構成員を、使用動物(その製造工程において現
83
に使用されているものを除く。)の管理に係る作業に従事させないこ
と。
チ 次に定めるところにより、清浄区域又は無菌区域で作業する構成員
の衛生管理を行うこと。
a 製造作業に従事する者に、消毒された作業衣、作業用のはき物、作
業帽及び作業マスクを着用させること。
b 構成員が材料又は製品を微生物等により汚染するおそれのある疾
病にかかっていないことを確認するために、構成員に対し、定期的に
健康診断を行うこと。
c 構成員が材料又は製品を微生物等により汚染するおそれのある健
康状態(皮膚若しくは毛髪の感染症若しくは風邪にかかっている場合、
負傷している場合又は下痢若しくは原因不明の発熱等の症状を呈し
ている場合を含む。以下同じ。)にある場合においては、申告を行わ
せること。
リ 使用動物(製造に使用するものに限る。以下この①において同じ。)
を常時適正な管理の下に飼育するとともに、その使用に当たっては、
健康観察を行うことにより、伝染病にかかっている動物その他使用に
適していない動物を使用することのないようにすること。
ヌ 微生物により汚染された全ての物品(製造の過程において汚染され
たものに限る。)及び使用動物の死体を、保健衛生上の支障が生ずるお
それのないように処置すること。
ル 製造に使用する微生物の株の取扱いについて、次に掲げる事項に係
る記録を作成し、保管すること。
a 微生物の名称及び容器ごとに付された番号
b 譲受けの年月日並びに相手方の氏名及び住所(法人にあっては、名
称及び所在地)
c 生物学的性状及びその検査年月日
d 継代培養の状況
ヲ 生物由来医療機器の製造に使用する生物(植物を除く。)に由来する
原料又は材料(以下「生物由来原料」という。)については、当該生物
由来原料が当該製品の製品標準書に照らして適切なものであることを
確認し、その結果に係る記録を作成し、保管すること。
ワ 生物由来医療機器の製造に使用する生物由来原料については、厚生
労働大臣の定めるところにより、記録しなければならないとされてい
る事項を自ら保管し、又は当該生物由来原料の原材料を採取する業者
等(以下「原材料採取業者等」という。)との間で取決めを締結するこ
84
とにより、当該原材料採取業者等において適切に保管することとする
こと。
② ①のホ、ヲ及びワの記録を、ロットごとに作成し、保管すること。
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、細胞組織医療機器に係る製品を
取り扱う場合においては、前項の業務のほか、製品標準書に基づき、当該
製品を製造する施設において次に掲げる細胞組織医療機器に係る製品の
工程管理に関する業務を適切に管理するとともに、その手順を確立し、こ
れを文書化しなければならないこととする。
① 次に掲げる業務を、業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わ
せること。
イ
異なるドナー又はドナー動物から採取した細胞又は組織を取り扱う
場合においては、当該細胞又は組織の混同及び交叉汚染を防止するた
めに必要な措置を採ること。
ロ 原料又は材料となる細胞又は組織について、受入れ時に、次に掲げ
る事項に係る記録により、当該製品の製品標準書に照らして適切なも
のであることを確認し、その結果に係る記録を作成すること。
a 当該細胞又は組織を採取した事業所
b 当該細胞又は組織を採取した年月日
c 当該細胞又は組織が人に由来するものである場合においては、ドナ
ースクリーニング(ドナーについて、問診、検査等による診断を行い、
細胞組織医療機器に係る製品の材料となる細胞又は組織を提供する
につき十分な適格性を有するかどうかを判定することをいう。)のた
めのドナーの問診、検査等による診断の状況
d 当該細胞又は組織が動物に係るものである場合においては、ドナー
動物の受入れの状況並びにドナースクリーニング(ドナー動物につい
て、試験検査及び飼育管理を行い、細胞組織医療機器に係る製品の材
料となる細胞又は組織を提供するにつき十分な適格性を有するかど
うかを判定することをいう。)のためのドナー動物の試験検査及び飼
育管理の状況
e 当該細胞又は組織を採取する作業の経過
f
aからeまでに掲げるもののほか、細胞組織医療機器に係る製品の
品質の確保に関し必要な事項
ハ 材料となる細胞又は組織をドナー動物から採取する場合においては、
採取の過程における微生物等の汚染を防止するために必要な措置を採
り、当該措置の記録を作成すること。
ニ 構成員が次のいずれかに該当する場合においては、当該構成員を清
85
浄区域又は無菌区域における作業に従事させないこと。
a 材料又は製品を微生物等により汚染するおそれのある健康状態に
ある場合
b 細胞又は組織の採取又は加工の直前に細胞又は組織を汚染するお
それのある微生物を取り扱っている場合
ホ 製品について、製品ごとに、出荷先事業所名、出荷日及びロットを
把握し、その記録を作成すること。
ヘ 配送について、製品の品質の確保のために必要な措置を採り、当該
措置の記録を作成すること。
ト ドナー動物の受入れ後の飼育管理に係る記録を作成すること。
②
前号ロ、ハ、ヘ及びトの記録にあってはロットごとに、同号ホの記録
にあっては、製品ごとに作成し、保管すること。
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、①及び②のの記録を、製造に使
用した生物由来原料に係る記録から当該生物由来原料を使用して製造さ
れた製品に係る記録までの一連のものを適切に確認できるように保管し
なければならない。
(4)試験検査
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、生物由来医療機器等に係る製品
を取り扱う場合においては、(3)の業務のほか、製品標準書に基づき、
当該製品を製造する施設において次に掲げる生物由来医療機器等に係る
製品の試験検査に係る業務を適切に管理するとともに、その手順を確立し、
これを文書化しなければならないこととする。
① 検体の混同及び交叉汚染を防止するために、検体を適切な識別表示に
より区分すること。
② 品質管理上重要であり、かつ、最終製品では実施することができない
試験検査については、製造工程の適切な段階で実施すること。
③ 使用動物(試験検査に使用するものに限る。以下この号において同じ。)
を常時適正な管理の下に飼育するとともに、その使用に当たっては、健
康観察を行うことにより、伝染病にかかっている動物その他使用に適し
ていない動物を使用することのないようにすること。
④ 微生物により汚染された全ての物品(試験検査の過程において汚染さ
れたものに限る。)及び使用動物の死体を、保健衛生上の支障が生ずるお
それのないように処置すること。
⑤ 試験検査に使用する微生物の株の取扱いについて、次に掲げる事項に
係る記録を作成し、保管すること。
86
イ
ロ
微生物の名称及び容器ごとに付された番号
譲受けの年月日並びに相手方の氏名及び住所(法人にあっては、名
称及び所在地)
ハ 生物学的性状及びその検査年月日
ニ 継代培養の状況
⑥ 特定生物由来医療機器等に係る製品について、ロットごとに(ロット
を構成しない特定生物由来医療機器に係る製品にあっては、その製造に
使用した生物由来原料について、当該製品の製造番号又は当該生物由来
原料のロットごとに)所定の試験検査に必要な量の2倍以上の量を参考
品として製造された日から適切な期間(当該製品に係る医療機器が特定
○
生物由来医療機器である場合においては、その有効期間に 10 年を加算し
た期間)適切な保管条件の下で保管すること。ただし、ロットを構成し
ない特定生物由来医療機器に係る製品であって原材料採取業者等との間
で当該原材料採取業者等が参考品を当該期間保管することを取り決めて
いるもの又は特定生物由来医療機器以外のロットを構成しない医療機器
に係る製品については、この限りでなく、また、ロットを構成する特定
生物由来医療機器等に係る製品にあっては、当該製品の有効期間に1年
を加算した期間を経過した後は、当該製品の製造に使用された生物由来
原料の保管をもって製品の保管に代えることができる。
生物由来医療機器等製造販売業者等は、細胞組織医療機器に係る製品を
取り扱う場合においては、これらの業務のほか、製品標準書に基づき、当
該製品を製造する施設において次の各号に掲げる細胞組織医療機器に係る
製品の試験検査に係る業務を適切に管理するとともに、その手順を確立し、
これを文書化しなければならないこととする。
① ドナー動物の受入れ時及び受入れ後の試験検査を行うことその他必要
な業務を、業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に行わせること。
② ①の業務に係る記録を作成し、保管すること。
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、これらの記録を、製造に使用し
た生物由来原料に係る記録から当該生物由来原料を使用して製造された製
品に係る記録までの一連のものを適切に確認できるように保管しなければ
ならないこととする。
(5)教育訓練
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、生物由来医療機器等に係る製品
を製造する場合においては、3.
(20)の業務のほか、次に掲げる業務につ
いての手順を確立して実施するとともに、当該手順について文書化しなけ
87
ればならないこととする。
① 生物由来医療機器等に係る製品の製造又は試験検査に従事する構成員
に対して、微生物学、医学及び獣医学等に係る教育訓練を実施すること。
② 無菌区域及び病原性を持つ微生物を取り扱う区域等での作業に従事す
る構成員に対して、微生物による汚染を防止するために必要な措置に係
る教育訓練を実施すること。
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、これらの教育訓練に係る記録を
作成し、保管しなければならないこととする。
(6)文書及び記録の管理
○
生物由来医療機器等製造販売業者等は、5.に規定する文書又はその写
しを、少なくとも1部、当該文書の廃止の日から次に掲げる期間(ただし、
教育訓練に係るものにあっては5年間)保管しなければならないこととす
る。ただし、製品の製造又は試験検査に用いた文書については、少なくと
も当該製品に係る記録の保管の間において当該文書が利用できるよう保
管することで足りる。
① 特定生物由来医療機器又は人の血液を原材料(製造に使用する原料又
は材料(製造工程において使用されるものを含む。以下同じ。)の由来と
なるものをいう。以下同じ。)として製造される生物由来医療機器に係る
製品にあっては、有効期間に 30 年を加算した期間
②
生物由来医療機器(①に掲げるものを除く。)又は細胞組織医療機器(①
に掲げるものを除く。)に係る製品にあっては、有効期間に 10 年を加算
した期間
○ 生物由来医療機器等製造販売業者等は、5.に規定する記録を、作成の
日から上記の期間(教育訓練に係るものにあっては5年間)保管しなけれ
ばならないこととする。
(7)記録の保管の特例
生物由来医療機器等製造販売業者等は、5.の規定にかかわらず、厚生
労働大臣が指定する生物由来医療機器に係る製品にあっては、5.の記録
を、厚生労働大臣が指定する期間、保管しなければならないこととする。
ただし、原材料採取業者等との間で取決めを締結することにより、当該原
材料採取業者等において当該期間適切に保管することとする場合において
は、この限りでない。(第 79 条関係)
6.放射性体外診断用医薬品に係る製造管理及び品質管理
88
(1)放射性体外診断用医薬品の製造所の構造設備
放射性体外診断用医薬品に係る製品の製造販売業者等は、当該製品を製
造する登録製造所(設計のみを行う施設を除く。以下6.において単に「製
造所」という。)における業務運営基盤として、3.(21)のほか、次に掲
げる要件(容器又は被包に係る物の包装、表示又は保管のみを行う製造所
においては②のホ及び④のニ中作業室に関するものを、当該製造所の他の
試験検査設備又は他の試験検査機関を利用して自己の責任において当該試
験検査を行う場合であって支障がないと認められるときは②のホ及び④の
ニ中試験検査室に関するものを除く。)を満たさなければならないこととす
る。
①
②
地くずれ及び浸水のおそれの少ない場所に設けられていること。
放射性体外診断用医薬品に係る製品の作業所は、次に定めるところに
適合するものであること。
イ 他の設備と明確に区別されていること。
ロ 主要構造部等が耐火構造であるか、又は不燃材料で造られていること。
ハ 次の線量を、それぞれについて厚生労働大臣が定める線量限度以下と
するために必要な遮蔽壁その他の遮蔽物が設けられていること。
a 製造所内の人が常時立ち入る場所において人が被曝するおそれの
ある放射線の線量
b 製造所の境界及び製造所内の人が居住する区域における放射線の
線量
ニ 人が常時出入りする出入口は、1箇所とすること。
ホ 次に定めるところに適合する作業室及び試験検査室(動物試験を行う
場合には動物試験室を含む。以下同じ。)を有すること。
a 内部の壁、床その他放射性物質によって汚染されるおそれのある部
分は、突起物、くぼみ及び仕上げ材の目地等の隙間の少ない構造であ
ること。
b 内部の壁、床その他放射性物質によって汚染されるおそれのある部
分の表面は、平滑であり、気体又は液体が浸透しにくく、かつ、腐食
しにくい材料で仕上げられていること。
c
放射性物質又は放射性物質によって汚染された物で廃棄するもの
が飛散し、漏れ、しみ出、又は流れ出るおそれのない廃棄容器であっ
て、運搬及び廃棄を安全に行うことができるものを備えていること。
d フード、グローブボックス等の気体状の放射性物質又は放射性物質
によって汚染された空気の広がりを防止する装置が排気設備に連結
して設けられていること。
89
ヘ
次に定めるところに適合する汚染検査室(人体又は作業衣、履物、保
護具等人体に着用している物の表面の放射性物質による汚染の検査及
び除去を行う室をいう。以下同じ。)を有すること。ただし、厚生労働
大臣が定める数量又は濃度以下の放射性物質を取り扱う場合は、この限
りでない。
a 人が常時出入りする作業所の出入口の附近等放射性物質による汚
染の検査及び除去を行うのに最も適した場所に設けられていること。
b ホのa及びbに定めるところに適合すること。
c 洗浄設備及び更衣設備が設けられており、かつ、汚染の検査のため
の放射線測定器及び汚染の除去に必要な器材が備えられていること。
d cの洗浄設備の排水管は、排水設備に連結されていること。
③ 次に定めるところに適合する貯蔵設備を有すること。
イ 主要構造部等が耐火構造であり、かつ、その開口部に防火戸を有する
貯蔵室又は耐火性の構造である貯蔵箱が設けられていること。
ロ 前号ハの基準に適合する遮蔽壁その他の遮蔽物が設けられているこ
と。
ハ 人が常時出入りする出入口は、1箇所であること。
ニ 扉、ふた等外部に通ずる部分に、鍵その他閉鎖のための設備又は器具
を有すること。
ホ 放射性医薬品を他の物と区別して保管するための鍵のかかる設備又
は器具を備えていること。
ヘ 次に定めるところに適合する放射性物質を入れる容器が備えられて
いること。
a 容器の外における空気を汚染するおそれのある放射性物質を入れ
る容器にあっては、気密な構造であること。
b 液体状の放射性物質を入れる容器にあっては、液体がこぼれにくい
構造であり、かつ、液体が浸透しにくい材料が用いられていること。
c 液体状又は固体状の放射性物質を入れる容器で、き裂、破損等の事
故の生ずるおそれのあるものにあっては、受皿、吸収材その他放射性
物質による汚染の広がりを防止するための設備又は器具が設けられ
ていること。
④ 次に定めるところに適合する廃棄設備を有すること。
イ 他の設備と明確に区別されていること。
ロ 主要構造部等が耐火構造であるか、又は不燃材料で造られていること。
ハ ②のハの基準に適合する遮蔽壁その他の遮蔽物が設けられているこ
と。
90
ニ
次に定めるところに適合する排気設備を有すること。ただし、厚生労
働大臣が定める数量若しくは濃度以下の放射性物質を取り扱うとき、又
は排気設備を設けることが、著しく、使用の目的を妨げ、若しくは作業
の性質上困難である場合であって、気体状の放射性物質を発生し、若し
くは放射性物質によって空気を汚染するおそれのないときは、この限り
でない。
a 排気口における排気中の放射性物質の濃度を厚生労働大臣の定め
る濃度限度以下とする能力を有すること、又は排気監視設備を設けて
排気中の放射性物質の濃度を監視することにより、製造所の境界(製
造所の境界に隣接する区域に人がみだりに立ち入らないような措置
を講じた場合には、その区域の境界とする。以下この号において同
じ。)の外の空気中の放射性物質の濃度を厚生労働大臣が定める濃度
限度以下とする能力を有すること。
b 気体が漏れにくい構造で、かつ、腐食しにくい材料が用いられてい
ること。
c 故障が生じた場合において放射性物質によって汚染された空気の
広がりを急速に防止することができる装置が設けられていること。
d 作業室、試験検査室又は廃棄作業室(放射性物質又は放射性物質に
よって汚染された物を、焼却した後その残渣を焼却炉から搬出し、又
はコンクリートその他の固型化材料により固型化(固型化するための
処理を含む。以下同じ。)する作業を行う室をいう。以下同じ。)内の
人が常時立ち入る場所における空気中の放射性物質の濃度を厚生労
働大臣が定める濃度限度以下とする能力を有すること。
ホ 液体状の放射性物質又は放射性物質によって汚染された液を浄化し、
又は排水する場合には、次に定めるところに適合する排水設備を有する
こと。
a 排水口における排液中の放射性物質の濃度を厚生労働大臣の定め
る濃度限度以下とする能力を有すること。又は排水監視設備を設けて
排水中の放射性物質の濃度を監視することにより、製造所の境界にお
ける排水中の放射性物質の濃度を厚生労働大臣が定める濃度限度以
下とする能力を有すること。
b 排液の漏れにくい構造で、排液が浸透しにくく、かつ、腐食しにく
い材料が用いられていること。
c 排水浄化そうは、排液を採取することができる構造又は排液中にお
ける放射性物質の濃度を測定することができる構造であり、かつ、排
液の流出を調節する装置が備えられていること。
91
d
排水浄化そうの上部の開口部は、ふたのできる構造であるか、又は
その周囲にさくその他の人がみだりに立ち入らないようにするため
の設備が備えられていること。
ヘ ニのa又はホのaの能力を有する排気設備又は排水設備を設けるこ
とが著しく困難な場合において、排気設備又は排水設備が製造所の境界
の外の人が被曝する線量を厚生労働大臣が定める線量限度以下とする
能力を有することにつき厚生労働大臣の承認を受けた場合においては、
ニのa又はホのaは適用しない。
ト ヘの承認を受けた排気設備又は排水設備が、当該承認に係る能力を有
すると認められなくなったときは、厚生労働大臣は当該承認を取り消す
ことができる。
チ 放射性物質又は放射性物質によって汚染された物を焼却する場合に
は、ニの規定に適合する排気設備、②のホのa、b及びdに適合する廃
棄作業室、②のヘのaからcまでに適合する汚染検査室並びに次に定め
るところに適合する焼却炉を有すること。
a 気体が漏れにくく、かつ、灰が飛散しにくい構造であること。
b 排気設備に連結されていること。
c 焼却残渣の搬出口は、廃棄作業室に連結されていること。
リ 放射性物質又は放射性物質によって汚染された物をコンクリートそ
の他の固型化材料により固型化する場合には、ニの規定に適合する排気
設備、②のホのa、b及びcに適合する廃棄作業室、②のヘのaからc
までに適合する汚染検査室並びに次に定めるところに適合する固型化
処理設備を有すること。
a 放射性物質又は放射性物質によって汚染された物が漏れ、又はこぼ
れにくく、かつ、粉塵が飛散しにくい構造であること。
b 液体が浸透しにくく、かつ、腐食しにくい材料が用いられているこ
と。
ヌ 放射性物質又は放射性物質によって汚染された物を保管廃棄する場
合には、次に定めるところに適合する保管廃棄設備を有すること。
a 外部と区画された構造であること。
b
扉、ふた等外部に通ずる部分には、鍵その他の閉鎖のための設備又
は器具が設けられていること。
c ③のヘに適合する容器(耐火性の構造のものに限る。)が備えられ
ていること。
⑤ 放射性医薬品の製造及び取扱規則第一条第三号に規定する管理区域の
境界には、柵その他の人がみだりに立ち入らないようにするための設備
92
が設けられていること。
○ 厚生労働大臣が定める数量又は濃度以下の放射性物質のみを取り扱う場
合にあっては、上記①、②のロからホまで、③のイからニまで及びヘ、④
並びに⑤は、適用しない。
(7)放射性体外診断用医薬品の製造及び取扱規則の遵守
(6)のほか、放射性体外診断用医薬品に係る製品の製造販売業者等は、
製造所が、放射性医薬品の製造及び取扱規則の規定に基づき業務を行って
いることについて確認しなければならない。
6.雑則
(1)製造販売業者等若しくは他の登録製造所により工程の外部委託を受けた
事業所又は製造販売業者等若しくは他の登録製造所に対して購買物品の
供給を行う者の事業所が登録製造所である場合(当該登録製造所が、当該
品目について当該製造販売業者等が4.(1)の品質管理監督システムの
確認を行う別の登録製造所に係る製造業者等の施設である場合を除く。)
にあっては、当該登録製造所に係る製造業者等は、3.から6.まで(3.
(46)の製品の出荷後の追跡可能性を確保するための当該製品の流通に係
る記録の作成及び保管並びに4.
(6)から(10)までを除く。)を遵守し
なければならないこととする。ただし、当該品目について当該登録製造所
が行う工程に照らし、その品質管理監督システムに適用することができな
いことが明らかであると認められる規定にあっては、それらをその品質管
理監督システムに適用しないことができる。この場合において、当該登録
製造所に係る製造業者等は、当該製品に係る品質管理監督システム基準書
にその旨を記載しなければならないこととする。
(2)製造販売業者等は、登録製造所に係る製造業者等が4.(1)により必
要な確認を行う場合にあっては、当該確認が適切に行われていることにつ
いて必要な確認を行わなければならないこととする。
7.その他
設計開発に係る管理を行わなくてよいこととされていた医療機器及び体
外診断用医薬品について、所要の経過措置を設ける。
93
別紙2-5
Ⅴ.医薬品、医薬部外品、化粧品及び医療機器の品質管理の基準に関する省令
の改正について
1.全般的事項
(1)題名の改正
省令の題名について、
「医薬品、医薬部外品、化粧品及び再生医療等製品
の品質管理の基準に関する省令」に改める。
(2)医療機器及び体外診断用医薬品の削除
改正法により、医療機器及び体外診断用医薬品の製造販売業許可の要件
が品質管理の基準への適合から、製造管理又は品質管理に係る業務を行う
体制の基準への適合に変更されたことに伴い、本基準から医療機器及び体
外診断用医薬品関する項目を削除する。
(3)再生医療等製品の追加
改正法により、
「再生医療等製品」が新たに定義されたことに伴い、再製
医療等製品の品質管理の基準に関する規定を追加する。
2.改正の内容
(1)医薬品に関する規定と原則として同様の規定を、再生医療等製品の製造
販売をするに当たり遵守すべき基準として定める。
(2)品質管理に関する文書及び記録の保存期間は、以下のとおりとする
①
法第 68 条の7第3項に規定する指定再生医療等製品:有効期間又は使用
期限に 30 年を加算した期間
② 指定再生医療等製品以外の再生医療等製品:有効期間又は使用期限に
10 年を加算した期間
に関する規定を準用することとする。
94
別紙2-6
Ⅵ.薬事法施行規則第八十五条第三項第三号に規定する講習等を行う者の登録
等に関する省令の改正について
改正法により、医療機器の範囲にプログラムを加えたことに伴い、総括製
造販売責任者講習等の別表に、下表の左欄に掲げる区分を追加し、それぞれ
同表の中欄に掲げる科目について、同表の右欄に掲げる時間以上行うことと
する。
高度管理プ
ログラム医
療機器関連
①
②
医療機器販売業及び貸与業に関する法の規定 6時間
医療法、工業標準化法、製造物責任法その他関
連法令
③ 流通における高度管理プログラム医療機器の
品質確保
④ 医療現場における販売業者及び貸与業者の役
割
⑤ 販売倫理と自主規制
管理プログ
ラム医療機
①
②
器関連
連法令
③ 流通における管理プログラム医療機器の品質
確保
④ 医療現場における販売業者及び貸与業者の役
割
⑤ 販売倫理と自主規制
医療機器販売業及び貸与業に関する法の規定 6時間
医療法、工業標準化法、製造物責任法その他関
95
別紙2-7
Ⅶ.放射性医薬品の製造及び取扱規則の改正について
体外診断用医薬品の製造業者等の構造設備の基準については、これまでの薬
局等構造設備規則において規定していたが、医療機器又は体外診断用医薬品の
製造管理又は品質管理に関する省令において規定することとした。
このため、同令の規定により、放射性医薬品の製造及び取扱いを行う場合に
ついても、本省令の規定を適用することとし、所要の改正を行うこととする。
96
別紙3
医療機器又は体外診断用医薬品の製造管理又は品質管理に係る業務を行う体制
の基準に関する省令(案)
省令の内容
1. 趣旨
改正法により、申請に係る医療機器又は体外診断用医薬品の製造管理又は品
質管理に係る業務を行う体制が基準に適合しない場合には、製造販売業許可を
与えないことができるとしたところである(法第 23 条の2の2第1号関係)。
これに伴い、次のとおり医療機器又は体外診断用医薬品の製造管理又は品質管
理に係る業務を行う体制の基準を定めることとする。
2.医療機器又は体外診断用医薬品の製造管理又は品質管理に係る業務を行う
体制の基準
(1)製造管理又は品質管理に係る業務に必要な体制
○ 第一種医療機器製造販売業者、第二種医療機器製造販売業者、第三種医
療機器製造販売業者及び体外診断用医薬品製造販売業者(法第 23 条の2
の 17 第4項に規定する選任外国製造医療機器等製造販売業者及び選任外
国指定高度管理医療機器等製造販売業者(法第 23 条の3第1項の規定に
より選任された指定高度管理医療機器等の製造販売業者をいう。以下同
じ。)を除く。)
(以下「第一種医療機器製造販売業者等」という。)は、次
に掲げる組織の体制を整備しなければならないこととする。
① 医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関す
る省令(以下「製造管理等基準省令」という。)の規定による品質管理監
督システムの確立、文書化及び実施並びにその実効性の維持のために必
要な組織の体制
② 製造管理等基準省令の規定による品質管理監督文書の管理及び保管を
適切に行うために必要な組織の体制
③ 製造管理等基準省令の規定による記録の管理及び保管を適切に行うた
めに必要な組織の体制
④ ①から③のほか製造管理等基準省令の規定を遵守するために必要な組
織の体制
○ 第一種医療機器製造販売業者等は、次に掲げる人員の配置を適切に行わ
なければならないこととする。
① 医療機器等総括製造販売責任者を製造管理等基準省令に規定する業務
を適正に行うことができるよう適切に配置すること
② 管理監督者を製造管理等基準省令の規定を遵守することができるよう
97
適切に配置すること
③ ①及び②のほか製造管理等基準省令の規定を遵守するために必要な人
員の配置
(2)選任外国製造医療機器等製造販売業者の製造管理又は品質管理に係る業
務に必要な体制
○ 選任外国製造医療機器等製造販売業者は、次に掲げる組織の体制を整備
しなければならないこととする。
① 製造管理等基準省令に規定する情報交換(国内の業務に関するものに
限る。)が確実に行われることを担保するために必要な組織の体制
② 選任外国製造医療機器等製造販売業者として行う業務に関する文書及
び記録の管理を適切に行うために必要な組織の体制
③ ①及び②のほか製造管理等基準省令に規定する業務を適正に実施し、
及び製造管理等基準省令の規定を遵守するために必要な組織の体制
○ 選任外国製造医療機器等製造販売業者は、次に掲げる人員の配置を適切
に行わなければならないこととする。
① 医療機器等総括製造販売責任者を製造管理等基準省令に規定する業務
を適正に行うことができるよう適切に配置すること
② ①のほか製造管理等基準省令に規定する業務を適正に実施し、及び製
造管理等基準省令の規定を遵守するために必要な人員の配置
(3)選任外国指定高度管理医療機器等製造販売業者の製造管理又は品質管理
に係る業務に必要な体制
○ 選任外国指定高度管理医療機器等製造販売業者は、次に掲げる組織の体
制を整備しなければならないこととする。
① 製造管理等基準省令に規定する情報交換(国内の業務に関するものに
限る。)が確実に行われることを担保するために必要な組織の体制
② 選任外国指定高度管理医療機器等製造販売業者として行う業務に関す
る文書及び記録の管理を適切に行うために必要な組織の体制
③ ①及び②のほか製造管理等基準省令に規定する業務を適正に実施し、
及び製造管理等基準省令の規定を遵守するために必要な組織の体制
○ 選任外国指定高度管理医療機器等製造販売業者は、次に掲げる人員の配
置を適切に行わなければならないこととする。
① 医療機器等総括製造販売責任者を製造管理等基準省令に規定する業務
を適正に行うことができるよう適切に配置すること
② ①のほか製造管理等基準省令に規定する業務を適正に実施し、及び製
造管理等基準省令の規定を遵守するために必要な人員の配置
98
別紙4
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第23条
の2の5第7項第1号に規定する医療機器又は体外診断用医薬品の区分を定め
る省令(案)
省令の内容
1.趣旨
改正法により、QMS調査を受けるべき医療機器又は体外診断用医薬品につ
いて、既に基準適合証の交付を受けているものと同一の区分に属するものが、
同一の製造所において製造される場合には、QMS調査を受けることを要しな
いこととしたところである(法第 23 条の2の5第7項関係)。
これに伴い、次のとおり当該区分(製品群区分)を定めることとする。
2.製品群区分
(1)製品群区分は、品目ごとに調査を行うべきものとして厚生労働大臣が指
定する医療機器又は体外診断用医薬品及び一般的名称ごとに調査を行うべ
きものとして厚生労働大臣が指定する医療機器又は対外診断用医薬品を除
き、次に掲げるとおりとすること。ただし、別表1又は別表2に掲げる区
分に該当する区分がない医療機器又は体外診断用医薬品にあたってはこの
限りではないこと。
① 特定高度管理医療機器※ 別表1のとおり
② ①以外の医療機器又は体外診断用医薬品 別表2のとおり
(※)いわゆるクラスⅣ医療機器
(2)
(1)の規定にかかわらず、一般的名称ごとに調査を行うべきものとして
厚生労働大臣の指定する医療機器又は体外診断用医薬品の製品区分は、医
療機器にあっては①に掲げるものとし、体外診断用医薬品あたっては②に
掲げるものとすること。
① 当該医療機器が属する一般的名称を、次に掲げる医療機器の種類別に細
分した区分
イ 生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ 滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ 生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ 非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 当該体外診断用医薬品が属する一般的名称を、次に掲げる体外診断用医
薬品の種類別に細分した区分
イ 放射性医薬品たる体外診断用医薬品
ロ 体外診断用医薬品(イに属するものを除く。)
99
(3)
(1)の製品群区分のいずれにも該当しない医療機器又は体外診断用医薬
品(品目ごと又は一般的名称ごとに調査を行うべきものを除く。)の製品
群区分は、医療機器にあっては①に掲げるものとし、体外診断用医薬品
あっては②に掲げるものとすること。
① 当該医療機器が属する一般的名称を、次に掲げる医療機器の種類別に
細分した区分
イ 生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ 滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ 生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ 非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 体外診断用医薬品 当該体外診断用医薬品が属する一般的名称を、次
に掲げる体外診断用医薬品の種類別に細分した区分
イ 放射性医薬品たる体外診断用医薬品
ロ 体外診断用医薬品(イに属するものを除く。)
3.製品群区分の特例
(1)別表1各号イ、別表2各号(体外診断用医薬品①を除く。)イ、2(2)
①イ又は2(3)①イの区分に係る有効な基準適合証が交付されている場
合においては、申請者その他当該基準適合証に記載された項目(製品群区
分を除く。)が同一である場合に限り、当該区分と当該各号ロからニまでの
区分は同一の区分とみなすこと。
(2)別表1各号ロ若しくはハ、別表2各号(体外診断用医薬品①を除く。)ロ
若しくはハ、2(2)①ロ若しくはハ又は2(3)①ロ若しくはハの区分
に係る有効な基準適合証が交付されている場合においては、申請者その他
当該基準適合証に記載された項目(製品群区分を除く。)が同一である場合
に限り、当該区分と当該各号ニの区分は同一の区分とみなすこと。
(3)別表2体外診断用医薬品①イ、2(2)②イ又は2(3)②イの区分に
係る有効な基準適合証が交付されている場合においては、申請者その他当
該基準適合証に記載された項目(製品群区分を除く。)が同一である場合に
限り、当該区分と当該各号ロの区分は同一の区分とみなすこと。
4.経過措置対象品目の製品群区分
(1)薬事法施行規則等の一部を改正する省令(案)
(以下「改正省令」という。
附則の規定に基づき、当該省令による改正後の医療機器及び体外診断用医
薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令第 30 条から第 36 条まで
の規定(設計開発管理に係る規定)を適用しない医療機器又は体外診断用
医薬品(以下「経過措置対象品目」という。)及び同附則に規定する設計開
発に係る管理を行うことができるものとして厚生労働大臣が認めるものの
製品群区分は、この省令の規定にかかわらず、この省令が定める各区分を
100
さらに次に掲げる医療機器又は体外診断用医薬品の種類別に細分した区分
とすること。
① 経過措置対象品目
② 一般品目
(2)
(1)②の区分に係る有効な基準適合証が交付されている場合においては、
申請者その他当該基準適合証に記載された項目(製品群区分を除く。)が同
一である場合に限り、当該区分と(1)①の区分は同一の区分とみなすこ
と。
101
別表1
特定高度管理医療機器の製品群区分
① 金属製のステント
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② ステント
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ ステントグラフト
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
④ 人工血管
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑤ 血管用パッチ
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑥ 人工弁輪及び機械弁
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑦ 体外循環装置
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑧ ペースメーカリード
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
102
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑨ 植込み型の心臓ペースメーカ及び除細動器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑩ 植込み型の補助人工心臓
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑪ 補助人工心臓
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑫ 放射性同位元素治療装置及び密封線源
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑬ 電気刺激装置用リード
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑭ 植込み型の電気刺激装置
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑮ 電気刺激装置
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑯ 硬性内視鏡
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑰ 軟性内視鏡
103
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑱ 金属製のクリップ及び吻合連結器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑲ クリップ及び吻合連結器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑳ 注射器具及び穿刺器具
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉑ 能動機能を有するカテーテル
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉒ 非能動機能を有するカテーテル
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉓ カテーテル
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉔ カテーテルガイドワイヤ
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉕ ドレナージ用器具及びシャント用器具
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
104
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉖ 縫合糸
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉗ 人工骨
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉘ 整形外科用器具
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉙ 体内固定器具
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉚ 外科用手術の用に供するカフ
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉛ カフ
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉜ 人工乳房
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉝ 人工硬膜
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
105
㉞ 組織代用皮膚
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㉟ 軟組織注入材
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㊱ 軟組織接合用接着材
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㊲ 止血材
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
㊳ 歯科治療用材料
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
106
別表2
特定高度管理医療機器以外の医療機器又は体外診断用医薬品の製品群区分
一般の非能動な非埋植医療機器
① 麻酔、救急及び集中治療の用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 注射、点滴、輸血及び透析の用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ 整形外科又はリハビリテーションの用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
④ 測定機能を有する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑤ 眼科の用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑥ 非能動な器具
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑦ 避妊の用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑧ 殺菌、洗浄又はすすぎの用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
107
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑨ 体外受精又は補助生殖医療の用に供する非能動な非埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑩ その他の一般の非能動な非埋植医療機器(厚生労働大臣が認めるものに限
る。)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
非能動な埋植医療機器
① 心臓又は血管の機能に関わる非能動な埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 整形外科の用に供する非能動な埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ 身体の機能を代替する非能動な埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
④ 軟組織の機能を代替する非能動な埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑤ その他の非能動な埋植医療機器(厚生労働大臣が認めるものに限る。)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
108
創傷手当の用に供する医療機器
① 創傷被覆又は保護材
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 縫合材料又は鉗子
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ その他の創傷手当の用に供する医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
専ら歯科の用に供する非能動な医療機器
① 歯科の用に供する非能動な器具
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 歯科用材料
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ 歯科の用に供する非能動な埋植医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
④ その他の歯科の用に供する非能動な非埋植医療機器(厚生労働大臣が認め
るものに限る。)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
一般の能動な医療機器
① 体外循環、点滴又は血液フェレーシスの用に供する能動な医療機器
109
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 呼吸器用の能動な医療機器(酸素療法用の高圧チャンバー及び吸入麻酔用
の機器を含む)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ 刺激又は抑制の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
④ 外科の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑤ 眼科の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑥ 歯科の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑦ 殺菌又は滅菌の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑧ リハビリテーションの用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑨ 患者の整位又は輸送の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
110
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑩ 体外受精又は補助生殖医療の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑪ プログラム
⑫ その他の一般の能動な医療機器(厚生労働大臣が認めるものに限る。)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
能動な画像医療子機
① 電離放射線を利用する能動な画像医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 非電離放射線を利用する能動な画像医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ その他の能動な画像医療機器(厚生労働大臣が認めるものに限る。)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
モニタリング医療機器
① 生体信号に関わらない生理学的指標に係る能動なモニタリング医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 生体信号に関わる生理学的指標に係る能動なモニタリング医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
111
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
放射線治療又は温熱治療の用に供する医療機器
① 放射線治療又は温熱治療の用に供する電離放射線を利用する能動な医療
機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
② 放射線治療又は温熱治療の用に供する非電離放射線を利用する能動な医
療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
③ 温熱治療又は低体温法の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
④ 体外からの衝撃波療法(砕石術を含む。)の用に供する能動な医療機器
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
⑤ その他の放射線治療又は温熱治療の用に供する医療機器(厚生労働大臣が
認めるものに限る。)
イ)生物由来製品たる滅菌医療機器
ロ)滅菌医療機器(イに属するものを除く。)
ハ)生物由来製品たる非滅菌医療機器
ニ)非滅菌医療機器(ハに属するものを除く。)
体外診断用医薬品
① 体外診断用医薬品
イ)放射性医薬品たる体外診断用医薬品
ロ)体外診断用医薬品(イに属するものを除く。)
112
別紙5
再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令(案)
省令の概要
再製医療等製品の製造所における製造管理又は品質管理を適切に実施する
ために、再生医療等製品の製造管理及び品質管理の基準として次に掲げる事項
規定したものである。
(1)定義
ベリフィケーション、清浄度管理区域、無菌操作等区域、品質リスクマネジ
メント、照査等に関する定義を規定する。
(2)適用の範囲
本基準の適用範囲は、次のとおりとする。
① 製造販売業者又は選任外国製造再生医療等製品製造販売業者が、製造業者
及び再生医療等製品外国製造業者に行わせる、製造所における製品の製造管
理及び品質管理
② 製造業者及び再生医療等製品外国製造業者が行う、製造所における製品の
製造管理及び品質管理
③ 輸出用の再生医療等製品の製造業者が行う、輸出用の再生医療等製品の製
造所における製品の製造管理及び品質管理
(3)品質リスクマネジメント
本基準に基づく製造管理及び品質管理を行うに当たり、品質リスクマネジメ
ントの活用を考慮するものとする。
(4)製造部門及び品質部門
製造所ごとに、製造管理者の監督の下に、製造部門と品質部門を設置すると
ともに、この2つは独立していなければならないこととする。
(5)製造管理者
製造管理者が実施すべき業務は、次のとおりとする。また、製造業者等は、
113
製造管理者が業務を行うに当たって支障を生ずることがないようにしなけれ
ばならないこととする。
① 製造・品質管理業務を統括し、その適正かつ円滑な実施が図られるよう管
理監督すること
② 品質不良その他製品の品質に重大な影響が及ぶおそれがある場合におい
ては、所要の措置が速やかに採られていること及びその進捗状況を確認し、
必要に応じ、改善等所要の措置を採るよう指示すること
(6)職員
適切な能力を有する責任者を、適切な人数配置するとともに、製造・品質管
理業務を適切に実施しうる能力を有する人員を十分に確保するものとする。ま
た、製造業者等は、製造・品質管理業務に従事する職員の責務及び管理体制を
文書により適切に定めなければならないこととする。
(7)製品標準書
製品ごとに、次に掲げる事項について記載した製品標準書を当該製品の製造
に係る製造所ごとに作成し、保管するとともに、品質部門の承認を受けるもの
とする。
① 製造販売承認事項
② 薬事関連法令等のうち品質に関する事項
③ 製造手順
④ 原料として使用する人、動物、植物又は微生物から得られた物についての、
名称、本質及び性状並びに成分及びその含有量その他の規格
⑤ 製造又は試験検査に使用する動物(ドナー動物を含む。)の規格
⑥ その他所要の事項
(8)手順書等
製造所ごとに、次に掲げる手順書等を作成・保管し、備え付けなければなら
ないこととする。
① 構造設備の衛生管理、職員の衛生管理その他必要な事項について記載した
衛生管理基準書
② 製品等の保管、製造工程の管理その他必要な事項について記載した製造管
理基準書
③ 検体の採取方法、試験検査結果の判定方法その他必要な事項を記載した品
質管理基準書
④ 次に掲げる、製造管理及び品質管理を適正かつ円滑に実施するための手順
114
書
ア製造所からの出荷の管理に関する手順
イバリデーション又はベリフィケーションに関する手順
ウ製品の品質の照査に関する手順
エ変更の管理に関する手順
オ逸脱の管理に関する手順
カ品質等に関する情報及び品質不良等の処理に関する手順
キ回収処理に関する手順
ク自己点検に関する手順
ケ教育訓練に関する手順
コ文書及び記録の管理に関する手順
サその他製造管理及び品質管理を適正かつ円滑に実施するために必要な手
順
(9)構造設備
製品の製造所の構造設備については、次のとおりとする。
① 手順書等に基づき適切に清掃及び保守が行われ、必要に応じ滅菌され、ま
た、その記録が作成され、保管されていること。
② 有毒ガスを取り扱う場合においては、その処理に要する設備
③ 作業室又は作業管理区域は、製品の種類、構造、特性及び製造工程に応じ、
清浄の程度を維持管理できる構造及び設備を有すること。
④ 作業室において製品の種類等に応じ必要な構造及び設備を有すること。
⑤ 洗浄後の容器の乾燥作業又は滅菌作業を行う作業室は専用であること。た
だし、洗浄後の容器が汚染されるおそれがない場合においては、この限りで
ない。
⑥ 原料の秤量作業、製品の調製作業、製品の充填作業又は容器の閉塞作業を
行う作業室は、当該作業室の職員以外の者の通路とならないように造られて
いること。ただし、当該作業室の職員以外の者による製品への汚染のおそれ
がない場合においては、この限りでない。
⑦ 製品の調製作業、製品の充填作業又は容器の閉塞作業を行う作業室は、こ
れら以外の作業室又は作業管理区域と区別され専用であること。また、これ
らの作業を行う職員の専用の更衣室を有すること。
⑧ 交叉汚染することにより他の製品に重大な影響を及ぼすおそれのある製
品等を製造する場合においては、当該製品等の関連する作業室を専用とし、
かつ、空気処理システムを別系統にしていること。
⑨ 製品の製造に必要な質及び量の水を供給する設備を有すること。
115
⑩ 製品の製造に必要な蒸留水等を供給する設備は、異物又は微生物による蒸
留水等の汚染を防止するために必要な構造であること。
⑪ 他から明確に区別された作業室において必要な設備(細胞又は微生物等の
貯蔵設備、培養設備等)を有すること。
⑫ 無菌試験を行う設備を有する室が適合すべき事項は、次のとおりとする。
ア無菌室であるか、無菌的操作を行うことができる機能を有する設備を設け
ること。
イ無菌室には、専用の前室を付置し、通常当該前室を通じてのみ作業室内に
出入りできるような構造のものとし、かつ、その前室の出入口が屋外に直
接面していないものであること。
⑬ その他次に掲げる必要な設備を有すること
ア製造又は試験検査に使用する動物の飼育管理に必要な設備
イ培地及びその希釈用液を調製する設備
ウ製造又は試験検査に使用する器具器械、容器等についてあらかじめ洗浄及
び滅菌を行う設備
エ動物の死体その他の汚物の適切な処理及び汚水の浄化を行う設備
(10)製造管理
製造部門に、手順書等に基づき、次に掲げる業務を、適切に行わせなければ
ならないこととする。また、これら製造管理に関する記録は、製造に使用した
再生医療等製品生物由来原料に関する記録から、それを使用して製造された製
品に関する記録までの一連のものを適切に確認できるように保管しなければ
ならないこととする。
① 製造工程における指示事項、注意事項その他必要な事項を記載した製造指
図書を作成し、保管すること。
② 製造指図書に基づき製品を製造すること。
③ 製品の製造に関する記録をロットごと(ロットを構成しない製品について
は製造番号ごと。以下同じ。)に作成し、保管すること。
④ 製品の資材についてロットごとにそれが適正である旨を確認するととも
に、その結果に関する記録を作成し、保管すること。
⑤ 製品等についてはロットごとに、資材については管理単位ごとに適正に保
管し、出納を行うとともに、その記録を作成し、保管すること。
⑥ 構造設備の清浄を確認するとともに、その結果に関する記録を作成し、保
管すること。
⑦ 構造設備を定期的に点検整備するとともに、その記録を作成し、保管する
こと。また、計器の校正を適切に行うとともに、その記録を作成し、保管す
116
ること。
⑧ 製造、保管及び出納並びに衛生管理に関する記録により製造管理が適切に
行われていることを確認し、その結果を品質部門に対して文書により報告す
ること。
⑨ 作業室又は作業管理区域については、製造する製品の種類、構造、特性、
製造工程及び当該作業室又は作業管理区域で行う作業内容等に応じて、清浄
の程度等作業環境の管理の程度を適切に設定し、管理すること。
⑩ 製品等及び資材については、製造する製品の種類、構造、特性及び製造工
程等に応じて、微生物等の数等必要な管理項目を適切に設定し、管理するこ
と。
⑪ 製造工程において、製品等及び資材の微生物等による汚染等を防止するた
めに必要な措置を採ること。
⑫ 製造する製品の種類、構造、特性及び製造工程等に応じて、製品の無菌性
を保証するために重要な工程等については、工程管理のために必要な管理値
を適切に定め、管理すること。
⑬ 製造用水については、その用途に応じ、所要の微生物学的項目及び物理化
学的項目に係る管理値を適切に定め、管理すること。
⑭ 製造工程において、製品等に含まれる微生物等を不活化し、又は除去する
場合においては、当該不活化又は除去が行われていない製品等による汚染を
防止するために必要な措置を採ること。
⑮ 製造工程において、生物化学的な技術を用いる場合においては、温度、水
素イオン指数等の製造工程の管理に必要な事項について、継続的に測定を行
うこと。
⑯ 製造工程において、カラムクロマトグラフ装置等を用いる場合においては、
微生物等による当該装置の汚染を防止するために必要な措置を採るととも
に、必要に応じエンドトキシンの測定を行うこと。
⑰ 製造工程において、培養槽中に連続的に培地を供給し、かつ、連続的に培
養液を排出させる培養方式を用いる場合においては、培養期間中の当該培養
槽における培養条件を維持するために必要な措置を採ること。
⑱ 微生物等により汚染されたすべての物品等を、保健衛生上の支障が生ずる
おそれのないように処置すること。
⑲ 製造に使用する細胞の株の取扱いについて、記録を作成し、保管すること。
⑳ 再生医療等製品生物由来原料については、当該再生医療等製品生物由来原
料が当該製品の製品標準書に照らして適切なものであることを確認すると
ともに、その結果に関する記録を作成し、保管すること。
㉑ 製品の製造に使用する再生医療等製品生物由来原料については、記録しな
117
ければならないとされている事項を(21)③の期間自ら保管し、又は当該再
生医療等製品生物由来原料の原材料を採取する業者等との間で取決めを締
結することにより、当該原材料採取業者等において適切に保管することとす
ること。
㉒ 製造管理に関する記録を、製造する製品のロットごとに作成し、保管する
こと。
㉓ 異なるドナー又はドナー動物から採取した細胞又は組織を取り扱う場合
においては、当該細胞又は組織の混同及び交叉汚染を防止するために必要な
措置を採ること。
㉔ 原料となる細胞又は組織について、受入れ時に、適切な記録により、当該
製品の製品標準書に照らして適切なものであることを確認するとともに、そ
の結果に関する記録を作成し、保管すること。
㉕ 原料となる細胞又は組織をドナー動物から採取する場合においては、採取
の過程における微生物等による汚染を防止するために必要な措置を採ると
ともに、当該措置の記録を作成し、保管すること。
㉖ 製品について、製品ごとに、出荷先施設名、出荷日及びロットを把握する
とともに、その記録を作成し、保管すること。
㉗ 配送について、製品の品質の確保のために必要な措置を採るとともに、当
該措置の記録を作成し、保管すること。
㉘ ㉔から㉗までの記録を、ロット(㉖の記録にあっては、製品)ごとに作成
し、保管すること。
㉙ 職員の衛生管理(作業所への立入り制限等)を行うこと。
㉚ 清浄度管理区域又は無菌操作等区域で作業する職員の衛生管理(消毒され
た作業衣等の着用等)を行うこと。
㉛ その他製造管理のために必要な業務
(11)品質管理
① 製品について、所定の試験検査に必要な量の2倍以上の量(ただし、量の
確保が困難な場合には適当量)の参考品を、指定再生医療等製品に係る製品
にあっては、その有効期間に 10 年を加算した期間(これ以外の製品につい
ては適切な期間)保管しなければならないこととする。ただし、ロットを構
成しない指定再生医療等製品に係る製品であって原材料採取業者等との間
で当該原材料採取業者等が参考品を保管することを取り決めているものに
ついてはこの限りでなく、また、ロットを構成する製品にあっては、当該製
品の有効期間に一年を加算した期間が経過した後は、当該製品の製造に使用
された再生医療等製品生物由来原料の保管をもって製品の保管に代えるこ
118
とができる。
② 品質部門に、手順書等に基づき、次に掲げる品質管理に係る業務を、計画
的かつ適切に行わせなければならないこととする。また、これら品質管理に
関する記録は、製造に使用した再生医療等製品生物由来原料に関する記録か
ら、それを使用して製造された製品に関する記録までの一連のものを適切に
確認できるように保管しなければならないこととする。
ア 製品等についてはロットごとに、資材については管理単位ごとに試験検
査を行うのに必要な検体を採取するとともに、その記録を作成し、保管す
ること。
イ 採取した検体について、ロットごと又は管理単位ごとに試験検査を行う
とともに、その記録を作成し、保管すること。
ウ 試験検査に関する設備及び器具を定期的に点検整備するとともに、その
記録を作成し、保管すること。また、試験検査に関する計器の校正を適切
に行うとともに、その記録を作成し、保管すること。
エ 試験検査の結果の判定を行い、その結果を製造部門に対して文書により
報告すること。
オ 検体の混同及び交叉汚染を防止するために、検体を適切な識別表示によ
り区分すること。
カ 品質管理上重要であり、かつ、製品では実施することができない試験検
査については、製造工程の適切な段階で実施すること。
キ 微生物等により汚染されたすべての物品(試験検査の過程において汚染
されたものに限る。)等を、保健衛生上の支障が生ずるおそれのないように
処置すること。
ク 試験検査に細胞の株を使用する場合においては、必要事項の記録を作成
し、保管すること。
ケ 試験検査結果の記録を、製造する製品のロットごとに作成し、保管する
こと。
コ ドナー動物の受入れ時及び受入れ後の試験検査を行うことその他必要
な業務を自ら行い、又は当該業務の内容に応じてあらかじめ指定した者に
行わせること。
サ コの業務の記録を作成し、保管すること。
シ その他品質管理のために必要な業務
③ 輸入先国における製造管理及び品質管理の基準並びにこれらの基準に対
する適合性の確認に関する手続が我が国のものと同等であると認められる
場合においては、試験検査は、輸入した物について輸入先の再生医療等製品
外国製造業者が行った試験検査の記録を確認することをもって代えること
119
ができることとする。この場合においては、品質部門に、次に掲げる業務を
適切に行わせなければならない。
ア 当該製品等が適切な製造手順等により製造されていることを定期的に
確認すること。
イ 当該再生医療等製品外国製造業者の製造所が、その国における製造管理
及び品質管理に関する基準に適合していることを定期的に確認すること。
ウ ア及びイの確認の記録を作成し、保管すること。
エ 当該製品について当該再生医療等製品外国製造業者が行った試験検査
の記録を確認するとともに、その確認の記録を作成し、保管すること。
④ 製造業者等は、品質部門に、手順書等に基づき、(11)⑧により製造部門
から報告された製造管理に係る確認の結果をロットごとに確認させなけれ
ばならないこととする。
(12)製造所からの出荷の管理
品質部門に、手順書等に基づき、当該業務を適正かつ円滑に実施しうる能力
を有する者により製造管理及び品質管理の結果を適切に評価し、製品の製造所
からの出荷の可否を決定する業務を行わせるとともに、この決定が適正に行わ
れるまで製造所から製品を出荷してはならないこととする。
(13)バリデーション又はベリフィケーション
次に掲げる場合は、手順書等に基づき、あらかじめ指定した者にバリデーシ
ョンを行わなければならないこととする。ただし、やむを得ない理由によりバ
リデーションを行うことができない場合には、ベリフィケーションを行うこと
で差し支え無いものとする。また、バリデーション又はベリフィケーションの
結果に基づき、製造管理又は品質管理に関し改善が必要な場合においては、所
要の措置を採るとともに、当該措置の記録を作成・保管しなければならないこ
ととする。
① 当該製造所において新たに製品の製造を開始する場合
② 製造手順等に製品の品質に大きな影響を及ぼす変更がある場合
③ その他製品の製造管理及び品質管理を適切に行うために必要と認められ
る場合
(14)製品の品質の照査
あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、製造工程の一貫性及び製品等
の規格の妥当性について検証することを目的として、定期的に又は随時、製品
120
の品質の照査を行わせるとともに、品質部門への報告し、確認を受けさせなけ
ればならないこととする。また、照査の結果に基づき、製造管理若しくは品質
管理に関し改善が必要な場合又はバリデーション若しくはベリフィケーショ
ンを行うことが必要な場合においては、所要の措置を採るとともに、当該措置
の記録を作成・保管しなければならないこととする。
(15)変更の管理
製造手順等について、製品の品質に影響を及ぼすおそれのある変更を行う場
合においては、次に掲げる業務を行わなければならないこととする。
① 当該変更による製品の品質への影響を評価し、その評価の結果をもとに変
更を行うことについて品質部門の承認を受けるとともに、その記録を作成・
保管すること。
② 品質部門の承認を受けて変更を行うときは、関連する文書の改訂、職員の
教育訓練その他所要の措置を採ること。
(16)逸脱の管理
製造手順等からの逸脱が生じた場合においては、あらかじめ指定した者に、
手順書等に基づき、次に掲げる業務を行わせなければならない。
① 逸脱の内容を記録すること。
② 重大な逸脱が生じた場合においては、逸脱による製品の品質への影響を評
価し、所要の措置を採るとともに、評価の結果及び措置について記録を作
成・保管し、品質部門へ報告し、確認を受けること。
またこの場合、品質部門に、手順書等に基づき、確認の記録を作成・保管
させ、評価の結果及び措置の記録とともに、製造管理者に対して文書により
適切に報告させなければならないこととする。
(17)品質等に関する情報及び品質不良等の処理
品質情報を得たときは、当該製造所に起因するものでないことが明らかな場
合を除き、あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、次に掲げる業務を行
わせなければならないこととする。また、品質不良又はそのおそれが判明した
場合には、品質部門に、手順書等に基づき、当該事項を製造管理者に対して文
書により報告させなければならないこととする。
① 当該品質情報に係る事項の原因を究明し、製造管理又は品質管理に関し改
善が必要な場合においては、所要の措置を採ること。
② 当該品質情報の内容、原因究明の結果及び改善措置を記載した記録を作
成・保管するとともに、品質部門へ文書により速やかに報告し、確認を受け
121
ること。
(18)回収処理
製品の品質等に関する理由により回収が行われるときは、あらかじめ指定し
た者に、手順書等に基づき、次に掲げる業務を行わせなければならないことと
する。
① 回収した製品を保管する場合においては、その製品を区分して一定期間保
管した後、適切に処理すること。
② 回収の内容を記載した回収処理記録を作成し、保管するとともに、品質部
門及び製造管理者に対して文書により報告すること(回収に至った理由が当
該製造所に起因するものでないことが明らかな場合を除く。)。
(19)自己点検
自己点検について、あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、次に掲げ
る業務を行わせなければならないこととする。また、自己点検の結果に基づき、
製造管理又は品質管理に関し改善が必要な場合においては、所要の措置を採る
とともに、当該措置の記録を作成・保管しなければならないこととする。
① 当該製造所における製品の製造管理及び品質管理について定期的に自己
点検を行うこと。
② 自己点検の結果を製造管理者に対して文書により報告すること。
③ 自己点検の結果の記録を作成し、保管すること。
(20)教育訓練
教育訓練について、あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、次に掲げ
る業務を行わせなければならないこととする。
① 製造・品質管理業務に従事する職員に対して、製造管理及び品質管理に関
する必要な教育訓練を計画的に実施すること。
② 製造又は試験検査に従事する職員に対して、製品の製造のために必要な衛
生管理、微生物学、医学、獣医学その他必要な教育訓練を実施すること。
③ 清浄度管理区域及び無菌操作等区域等での作業に従事する職員並びに製
品の製造に使用する人若しくは動物の細胞又は微生物等の加工、培養等に係
る作業に従事する職員に対して、微生物等による汚染を防止するために必要
な措置に関する教育訓練を実施すること。
④ 教育訓練の実施状況を製造管理者に対して文書により報告すること。
⑤ 教育訓練の実施の記録を作成し、保管すること。
122
(21)文書及び記録の管理
文書及び記録について、あらかじめ指定した者に、手順書等に基づき、次に
掲げる事項を行わせなければならないこととする。
① 文書を作成・改訂する場合においては、手順書等に基づき、承認、配付、
保管等を行うこと。
② 手順書等を作成・改訂するときは、当該手順書等にその日付を記載すると
ともに、それ以前の改訂に係る履歴を保管すること。
③ この省令に規定する文書及び記録を、作成の日(手順書等については使用
しなくなった日)から、指定再生医療等製品に係る製品にあっては、その有
効期間に 30 年を加算した期間(これ以外の製品については、その有効期間
に 10 年を加算した期間)保管すること。ただし、教育訓練に係る記録にあ
っては5年間とする。
(22)記録の保管の特例
(21)にかかわらず、厚生労働大臣が指定する再生医療等製品に係る製品に
あっては、あらかじめ指定した者に、(21)の記録を、厚生労働大臣が指定す
る期間、保管させなければならないこととする。ただし、原材料採取業者等と
の間で取決めを締結することにより、当該原材料採取業者等において当該期間
適切に保管することとする場合においてはこの限りでない。
123
別紙6
再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令(案)
省令の概要
再生医療等製品の臨床試験の実施に関する業務の適正な実施及び承認申請
等を行う資料の信頼性の確保のために、次に掲げる事項を、再生医療等製品
の承認申請等に添付すべき資料の収集・作成に係る基準(臨床試験の実施に
係るもの)及び治験の取扱いに関する基準として規定する。
1 総則
(1)定義
被験製品、対照製品、治験製品等に関する定義を規定する。
(2)承認審査資料の基準
①
再生医療等製品(外国製造再生医療等製品を含む。以下同じ。)の製
造販売の承認を受けようとする者が行う再生医療等製品の臨床試験の
実施に係る承認審査資料の収集及び作成については、2(1)、3(1)
及び4(1)から(4)までの規定の定めるところによる。
②
自ら治験を実施する者が行う再生医療等製品の臨床試験の実施に係
る承認審査資料の収集及び作成については、2(2)、3(2)及び4
(1)から(4)までの規定の定めるところによる。
2 治験の準備に関する基準
(1)治験の依頼をしようとする者による治験の準備に関する基準
①
業務手順書等
イ 治験の依頼をしようとする者は、治験実施計画書の作成、実施医療
機関及び治験責任医師の選定、治験製品の管理、治験製品の不具合情
報等の収集、記録の保存その他の治験の依頼及び管理に係る業務に関
する手順書を作成しなければならない。
ロ 治験の依頼をしようとする者は、医師、歯科医師、薬剤師その他の
治験の依頼及び管理に係る業務を行うことにつき必要な専門的知識を
有する者を確保しなければならない。
②
安全性試験等の実施
124
治験の依頼をしようとする者は、被験製品の品質、安全性、効能、効
果及び性能に関する試験その他治験の依頼をするために必要な試験を
終了していなければならない。
③
医療機関等の選定
治験の依頼をしようとする者は、4(2)の①に掲げる要件を満たし
ている実施医療機関及び4(3)の①に掲げる要件を満たしている治験
責任医師を選定しなければならない。
④
治験実施計画書
イ 治験の依頼をしようとする者は、次に掲げる事項を記載した治験実施
計画書を作成しなければならない。
(ⅰ) 治験の依頼をしようとする者の氏名(法人にあっては、その名称。)
及び住所(法人にあっては、その主たる事務所の所在地。)
(当該者が
本邦内に住所を有しない場合にあっては、その氏名及び住所地の国名
並びに治験国内管理人の氏名及び住所)
(ⅱ) 治験に係る業務の全部又は一部を委託する場合にあっては、当該
業務を受託した者((1)において「受託者」という。)の氏名、住所
及び当該委託に係る業務の範囲
(ⅲ) 実施医療機関の名称及び所在地
(ⅳ) 治験責任医師となるべき者の氏名及び職名
(ⅴ) 治験の目的
(ⅵ)被験製品の概要
(ⅶ)治験の方法
(ⅷ)被験者の選定に関する事項
(ⅸ)原資料の閲覧に関する事項
(ⅹ)記録(データを含む。)の保存に関する事項
(ⅺ) 治験調整医師に委嘱した場合にあっては、その氏名及び職名
(ⅻ) 治験調整委員会に委嘱した場合にあっては、これを構成する医師
又は歯科医師の氏名及び職名
(ⅹⅲ) 3(1)④の効果安全性評価委員会を設置したときは、その旨
ロ 治験の依頼をしようとする者は、当該治験が被験者に対して治験製品
の効果を有しないこと及び4(4)①イの同意を得ることが困難な者を
対象にすることが予測される場合には、その旨及び次に掲げる事項を治
験実施計画書に記載しなければならない。
(ⅰ) 当該治験が4(4)①イの同意を得ることが困難と予測される者
を対象にしなければならないことの説明
(ⅱ) 当該治験において、予測される被験者への不利益が必要な最小限
125
度のものであることの説明
ハ 治験の依頼をしようとする者は、当該治験が4(4)①イ及びロの同
意を得ることが困難と予測される者を対象にしている場合には、その旨
及び次に掲げる事項を治験実施計画書に記載しなければならない。
(ⅰ) 当該被験製品が、生命が危険な状態にある傷病者に対して、その
生命の危険を回避するため緊急に使用される再生医療等製品として、
製造販売の承認を申請することを予定しているものであることの説
明
(ⅱ) 現在における治療方法では被験者となるべき者に対して十分な効
果が期待できないことの説明
(ⅲ) 被験製品の使用により被験者となるべき者の生命の危険が回避で
きる可能性が十分にあることの説明
(ⅳ) 効果安全性評価委員会が設置されている旨
ニ イにより治験実施計画書を作成するときは、当該治験実施計画書の内
容及びこれに従って治験を行うことについて、治験責任医師となるべき
者の同意を得なければならない。
ホ 治験の依頼をしようとする者は、被験製品の品質、有効性及び安全性
に関する事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知ったと
きは、必要に応じ、当該治験実施計画書を改訂しなければならない。こ
の場合においては、ニを準用する。
⑤
治験製品概要書
イ
治験の依頼をしようとする者は、②の試験により得られた資料並
びに被験製品の品質、有効性及び安全性に関する情報に基づいて、
次に掲げる事項を記載した治験製品概要書を作成しなければならな
い。
(ⅰ) 被験製品の構成細胞、導入遺伝子又は識別記号
(ⅱ) 品質、安全性、効能、効果、性能その他の被験製品に関する事項
(ⅲ) 臨床試験が実施されている場合にあっては、その試験成績に関す
る事項
ロ
治験の依頼をしようとする者は、被験製品の品質、有効性及び安
全性に関する事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知
ったときは、必要に応じ、当該治験製品概要書を改訂しなければな
らない。
⑥
説明文書の作成の依頼
治験の依頼をしようとする者は、治験責任医師となるべき者に対し
て、4(4)①イにより説明を行うために用いられる文書(以下「説明
126
文書」という。)の作成を依頼しなければならない。
⑦
実施医療機関の長への文書の事前提出
イ
治験の依頼をしようとする者は、あらかじめ、次に掲げる文書を
実施医療機関の長に提出しなければならない。
(ⅰ) 治験実施計画書
(ⅱ) 治験製品概要書
(ⅲ) 症例報告書の見本
(ⅳ) 説明文書
(ⅴ) 治験責任医師及び治験分担医師(以下「治験責任医師等」という。)
となるべき者の氏名を記載した文書
(ⅵ) 治験の費用の負担について説明した文書
(ⅶ) 被験者の健康被害の補償について説明した文書
ロ
治験の依頼をしようとする者は、イによる文書の提出に代えて、
ホで定めるところにより、当該実施医療機関の長の承諾を得て、イ
に掲げる文書に記載すべき事項を電子情報処理組織を使用する方法
その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの
(⑦において「電磁的方法」という。)により提出することができる。
なお、この方法は、実施医療機関の長がファイルへの記録を出力す
ることにより書面を作成することができるものでなければならな
い。
(ⅰ)
電子情報処理組織を使用する方法のうち A 又は B に掲げるもの
A 治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機と実
施医療機関の長の使用に係る電子計算機とを接続する電気通
信回線を通じて送信し、受信者の使用に係る電子計算機に備え
られたファイルに記録する方法
B 治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機に備
えられたファイルに記録されたイに掲げる文書に記載すべき
事項を電気通信回線を通じて実施医療機関の長の閲覧に供し、
当該実施医療機関の長の使用に係る電子計算機に備えられた
ファイルにイに掲げる文書に記載すべき事項を記録する方法
(電磁的方法による文書の提出を受ける旨の承諾又は受けな
い旨の申出をする場合にあっては、治験の依頼をしようとする
者の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨を
記録する方法)
(ⅱ) 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法に
127
より一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製
するファイルにイに掲げる文書に記載すべき事項を記録したものを
交付する方法
ハ
治験の依頼をしようとする者は、ロによりイに掲げる文書を提出
しようとするときは、あらかじめ、当該実施医療機関の長に対し、
その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、書面又は
電磁的方法による承諾を得なければならない。
(ⅰ) ロに掲げる方法のうち治験の依頼をしようとする者が使用するも
の
(ⅱ) ファイルへの記録の方式
ニ
ホによる承諾を得た治験の依頼をしようとする者は、当該実施医
療機関の長から書面又は電磁的方法により電磁的方法による通知を
受けない旨の申出があったときは、当該実施医療機関の長に対し、
電磁的方法によって文書の提出を行ってはならない。ただし、当該
実施医療機関の長が再びホ承諾をした場合は、この限りでない。
⑧
治験製品の事前交付の禁止
治験の依頼をしようとする者は、治験の契約が締結される前に、実施
医療機関に対して治験製品を交付してはならない。
⑨
業務の委託
イ
治験の依頼をしようとする者は、治験の依頼及び管理に係る業務
の全部又は一部を委託する場合には、次に掲げる事項を記載した文
書により当該受託者との契約を締結しなければならない。
(ⅰ) 当該委託に係る業務の範囲
(ⅱ) 当該委託に係る業務の手順に関する事項
(ⅲ) (ⅱ)の手順に基づき当該委託に係る業務が適正かつ円滑に行われ
ているかどうかを治験の依頼をしようとする者が確認することがで
きる旨
(ⅳ) 当該受託者に対する指示に関する事項
(ⅴ) (ⅳ)の指示を行った場合において当該措置が講じられたかどうか
を治験の依頼をしようとする者が確認することができる旨
(ⅵ) 当該受託者が治験の依頼をしようとする者に対して行う報告に関
する事項
(ⅶ) 当該委託する業務に係る⑪の補償措置に関する事項
(ⅷ) その他当該委託に係る業務について必要な事項
ロ
治験の依頼をしようとする者は、イによる文書による契約の締結
に代えて、ホで定めるところにより、イの受託者の承諾を得て、イ
128
に掲げる事項を内容とする契約を電子情報処理組織を使用する方法
その他の情報通信の技術を利用する方法であって次に掲げるもの
(以下⑨において「電磁的方法」という。)により締結することがで
きる。この場合において、当該治験の依頼をしようとする者は、当
該文書による契約の締結をしたものとみなす。
(ⅰ) 電子情報処理組織を使用する方法のうち A 又は B に掲げるもの
A
治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機と
受託者の使用に係る電子計算機とを接続する電気通信回線
を通じて送信し、それぞれの使用に係る電子計算機に備えら
れたファイルに記録する方法
B
治験の依頼をしようとする者の使用に係る電子計算機に
備えられたファイルに記録されたイに掲げる事項を電気通
信回線を通じて受託者の閲覧に供し、当該受託者の使用に係
る電子計算機に備えられたファイルにイに掲げる事項を記
録する方法(電磁的方法による契約の締結を行う旨の承諾又
は行わない旨の申出をする場合にあっては、治験の依頼をし
ようとする者の使用に係る電子計算機に備えられたファイ
ルにその旨を記録する方法)
(ⅱ) 磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法に
より一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製
するファイルにイに掲げる事項を記録したものを交付する方法
ハ
ロに掲げる方法は、次に掲げる技術的基準に適合するものでなけ
ればならない。
(1) 治験の依頼をしようとする者及び受託者がファイルへの記録
を出力することにより書面を作成することができるものである
こと。
(2) ファイルに記録された文書に記載すべき事項について、改変
が行われていないかどうかを確認することができる措置を講じ
ていること。
ニ
治験の依頼をしようとする者は、ロによりイに掲げる事項を内容
とする契約を締結しようとするときは、あらかじめ、当該受託者に
対し、その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容を示し、書
面又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
(ⅰ) ロに掲げる方法のうち治験の依頼をしようとする者が使用するも
の
(ⅱ) ファイルへの記録の方式
129
ホ
ニによる承諾を得た治験の依頼をしようとする者は、受託者から
書面又は電磁的方法により電磁的方法による契約を締結しない旨の
申出があったときは、受託者に対し、イに掲げる事項を内容とする
契約の締結を電磁的方法によってしてはならない。ただし、受託者
が再び承諾をした場合は、この限りでない。
⑩
治験の契約
イ
治験の依頼をしようとする者及び実施医療機関(⑨により業務の
全部又は一部を委託する場合にあっては、治験の依頼をしようとす
る者、受託者及び実施医療機関)は、次に掲げる事項について記載
した文書により治験の契約を締結しなければならない。
(ⅰ) 契約を締結した年月日
(ⅱ) 治験の依頼をしようとする者の氏名及び住所
(ⅲ) 業務の全部又は一部を委託する場合にあっては、受託者の氏名、
住所及び当該委託した業務の範囲
(ⅳ) 実施医療機関の名称及び所在地
(ⅴ) 契約担当者の氏名及び職名
(ⅵ) 治験責任医師の氏名
(ⅶ) 治験の期間
(ⅷ) 治験製品の管理に関する事項
(ⅸ) 記録(データを含む。)の保存に関する事項
(ⅹ) この省令の規定により治験依頼者及び実施医療機関に従事する者
が行う通知に関する事項
(xi) 被験者の秘密の保全に関する事項
(xⅱ) 治験の費用に関する事項
(xⅲ) 実施医療機関が治験実施計画書を遵守して治験を行う旨
(xⅳ) 実施医療機関が治験依頼者の求めに応じて4(2)⑧ロに掲げ
る記録(文書を含む。)を閲覧に供する旨
(xⅴ) 実施医療機関がこの省令、治験実施計画書又は当該契約に違反
することにより適正な治験に支障を及ぼしたと認める場合(4(3)
⑤の場合を除く。)には、治験依頼者が治験の契約を解除できる旨
(xⅵ) 被験者の健康被害の補償に関する事項
(xⅶ) その他治験が適正かつ円滑に行われることを確保するために必
要な事項
ロ
イの文書による契約については、⑨ロからホまでを準用する。こ
の場合において、必要な読み替えを行う。
⑪ 被験者に対する補償措置
130
治験の依頼をしようとする者は、あらかじめ、治験に係る被験者に生
じた健康被害(受託者の業務により生じたものを含む。)の補償のため
に、保険その他の必要な措置を講じておかなければならない。
⑫ 治験国内管理人
本邦内に住所を有しない治験の依頼をしようとする者は、治験製品に
よる保健衛生上の危害の発生又は拡大の防止に必要な措置を採らせる
ため、治験の依頼をしようとする者に代わって治験の依頼を行うことが
できる者を、本邦内に住所を有する者(外国法人で本邦内に事務所を有
するものの当該事務所の代表者を含む。)のうちから選任し、この者(以
下「治験国内管理人」という。)に治験の依頼に係る手続を行わせなけ
ればならない。
(2)自ら治験を実施しようとする者による治験の準備に関する基準
① 業務手順書等
イ 自ら治験を実施しようとする者は、治験実施計画書の作成、治験製
品の管理、不具合情報等の収集、記録の保存その他の治験の実施の準
備及び管理に係る業務に関する手順書を作成しなければならない。
ロ 自ら治験を実施しようとする者は、医師、歯科医師、薬剤師その他
の治験の実施の準備及び管理に係る業務を行うことにつき必要な専
門的知識を有する者を確保しなければならない。
②
安全性試験等の実施
自ら治験を実施しようとする者は、被験製品の品質、安全性、効能、
効果及び性能に関する試験その他治験の依頼をするために必要な試験
を終了していなければならない。
③ 治験実施計画書
イ 自ら治験を実施しようとする者は、次に掲げる事項を記載した治験
実施計画書を作成しなければならない。
(ⅰ) 自ら治験を実施しようとする者の氏名及び職名並びに住所
(ⅱ) 治験の実施の準備及び管理に係る業務の全部又は一部を委託する
場合にあっては、当該受託者の氏名、住所及び当該委託に係る業務の
範囲
(ⅲ) 治験の実施に係る業務の一部を委託する場合にあっては、当該受
託者の氏名、住所及び当該委託に係る業務の範囲
(ⅳ) 実施医療機関の名称及び所在地
(ⅴ) 治験の目的
(ⅵ) 被験製品の概要
131
(ⅶ) 治験製品提供者の氏名及び住所
(ⅷ) 治験の方法
(ⅸ) 被験者の選定に関する事項
(ⅹ) 原資料の閲覧に関する事項
(xⅰ) 記録(データを含む。)の保存に関する事項
(xⅱ) 治験調整医師に委嘱した場合にあっては、その氏名及び職名
(xⅲ) 治験調整委員会に委嘱した場合にあっては、これを構成する医
師又は歯科医師の氏名及び職名
(xⅳ) 効果安全性評価委員会を設置したときは、その旨
ロ 自ら治験を実施しようとする者は、当該治験が被験者に対して治験
製品の効果を有しないこと及び4(4)①イの同意を得ることが困難
な者を対象にすることが予測される場合には、その旨及び次に掲げる
事項を治験実施計画書に記載しなければならない。
(ⅰ) 当該治験が4(4)①イの同意を得ることが困難と予測される者
を対象にしなければならないことの説明
(ⅱ) 当該治験において、予測される被験者への不利益が必要な最小限
度のものであることの説明
ハ 自ら治験を実施しようとする者は、当該治験が4(4)①イ及びロ
の同意を得ることが困難と予測される者を対象にしている場合には、
その旨及び次に掲げる事項を治験実施計画書に記載しなければなら
ない。
(ⅰ) 当該被験製品が、生命が危険な状態にある傷病者に対して、その
生命の危険を回避するため緊急に使用される再生医療等製品として、
製造販売の承認を申請することを予定しているものであることの説
明
(ⅱ) 現在における治療方法では被験者となるべき者に対して十分な効
果が期待できないことの説明
(ⅲ) 被験製品の使用により被験者となるべき者の生命の危険が回避で
きる可能性が十分にあることの説明
(ⅳ) 効果安全性評価委員会が設置されている旨
ニ
自ら治験を実施しようとする者は、被験製品の品質、有効性及び安
全性に関する事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知
ったときは、必要に応じ、当該治験実施計画書を改訂しなければなら
ない。
④ 治験製品概要書
イ 自ら治験を実施しようとする者は、②の試験により得られた資料並
132
びに被験製品の品質、有効性及び安全性に関する情報に基づいて、次
に掲げる事項を記載した治験製品概要書を作成しなければならない。
(ⅰ) 被験製品の構成細胞、導入遺伝子又は識別記号
(ⅱ) 品質、安全性、効能、効果又は性能その他の被験製品に関する事
項
(ⅲ) 臨床試験が実施されている場合にあっては、その試験成績に関す
る事項
ロ 自ら治験を実施しようとする者は、被験製品の品質、有効性及び安
全性に関する事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知
ったときは、必要に応じ、当該治験製品概要書を改訂しなければなら
ない。
⑤ 説明文書の作成
自ら治験を実施しようとする者(治験責任医師となるべき医師又は歯
科医師に限る。⑥及び3(2)③において同じ。)は、説明文書を作成
しなければならない。
⑥ 実施医療機関の長への文書の事前提出及び治験の実施の承認
自ら治験を実施しようとする者は、あらかじめ、次に掲げる文書を実
施医療機関の長に提出し、治験の実施の承認を得なければならない。
イ 治験実施計画書
ロ 治験製品概要書
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
リ
症例報告書の見本
説明文書
モニタリングに関する手順書
監査に関する計画書及び業務に関する手順書
治験分担医師となるべき者の氏名を記載した文書
治験製品の管理に関する事項を記載した文書
この省令の規定により自ら治験を実施する者及び実施医療機関に
従事する者が行う通知に関する事項を記載した文書
ヌ 治験の費用に関する事項を記載した文書
ル 被験者の健康被害の補償に関する事項を記載した文書
ヲ
実施医療機関が自ら治験を実施する者の求めに応じて4(2)⑧ロ
に掲げる記録(文書を含む。)を閲覧に供する旨を記載した文書
ワ 実施医療機関がこの基準又は治験実施計画書に違反することによ
り適正な治験に支障を及ぼしたと認める場合(4(3)⑤の場合を除
く。)には、自ら治験を実施する者が治験を中止することができる旨
を記載した文書
133
カ
その他治験が適正かつ円滑に行われることを確保するために必要
な事項を記載した文書
⑦ 業務の委託
イ 自ら治験を実施しようとする者又は実施医療機関は、治験の実施の
準備及び管理に係る業務の全部又は一部を委託する場合には、次に掲
げる事項を記載した文書により当該受託者との契約を締結しなけれ
ばならない。
(ⅰ) 当該委託に係る業務の範囲
(ⅱ) 当該委託に係る業務の手順に関する事項
(ⅲ) (ⅱ)の手順に基づき当該委託に係る業務が適正かつ円滑に行わ
れているかどうかを自ら治験を実施しようとする者又は実施医療機
関が確認することができる旨
(ⅳ) 当該受託者に対する指示に関する事項
(ⅴ) (ⅳ)の指示を行った場合において当該措置が講じられたかどうか
を自ら治験を実施しようとする者又は実施医療機関が確認すること
ができる旨
(ⅵ) 当該受託者が自ら治験を実施しようとする者又は実施医療機関に
対して行う報告に関する事項
(ⅶ) 当該委託する業務に係る⑧の補償措置に関する事項
(ⅷ) その他当該委託に係る業務について必要な事項
ロ
イによる文書による契約の締結については、2(1)⑨ロからへま
でを準用する。この場合において、必要な読み替えを行う。
⑧ 被験者に対する補償措置
自ら治験を実施しようとする者は、あらかじめ、治験に係る被験者に
生じた健康被害(受託者の業務により生じたものを含む。)の補償のた
めに、保険その他の必要な措置を講じておかなければならない。
3 治験の管理に関する基準
(1)治験依頼者による治験の管理に関する基準
① 治験製品の管理
イ
治験依頼者は、治験製品の容器又は被包に次に掲げる事項を邦文
で記載しなければならない。
(ⅰ) 治験用である旨
(ⅱ) 治験依頼者の氏名及び住所(当該者が本邦内に住所を有しない場
合にあっては、その氏名及び住所地の国名並びに治験国内管理人の氏
名及び住所)
134
(ⅲ) 構成細胞、導入遺伝子又は識別記号
(ⅳ) 製造番号又は製造記号
(ⅴ) 貯蔵方法、有効期間等を定める必要があるものについては、その
内容
ロ
治験依頼者は、治験製品に添付する文書、その治験製品又はその
容器若しくは被包(内袋を含む。)には、次に掲げる事項を記載して
はならない。
(ⅰ) 予定される販売名
(ⅱ) 予定される効能、効果又は性能
(ⅲ) 予定される用法、用量又は使用方法
ハ
治験依頼者は、被験者、治験責任医師等及び治験協力者が被験製
品及び対照製品の識別をできない状態で実施医療機関に交付した治
験製品について、緊急時に、治験責任医師等が被験製品及び対照製
品の識別を直ちにできるよう必要な措置を講じておかなければなら
ない。
ニ 治験依頼者は、輸送及び保存中の汚染や劣化を防止するため治験製
品を包装して実施医療機関に交付しなければならない。ただし、輸
送及び保存中の汚染や劣化のおそれのない場合においてはこの限り
ではない。
ホ 治験依頼者は、治験製品に関する次に掲げる記録を作成しなければ
ならない。
(ⅰ) 治験製品の製造年月日、製造方法、製造数量等の製造に関する記
録及び治験製品の安定性等の品質に関する試験の記録
(ⅱ) 実施医療機関ごとの治験製品の交付又は回収の数量及び年月日の
記録
(ⅲ) 治験製品の処分の記録
ヘ
治験依頼者は、治験の契約の締結後遅滞なく、実施医療機関にお
ける治験製品の管理に関する手順書を作成し、これを実施医療機関
に交付しなければならない。
ト
治験依頼者は、必要に応じ、治験製品の使用方法その他の取扱方
法を説明した文書を作成し、これを治験責任医師等、治験協力者及
び4(2)⑤の治験製品管理者に交付するとともに、必要に応じ、
これらの者に教育訓練を行わなければならない。
チ
ヘにの手順書の交付については、2(1)⑦ロからヘまでを準用
する。この場合において、必要な読み替えを行う。
リ
トの文書の交付については、2(1)⑦ロからヘまで準用する。
135
この場合において、必要な読み替えを行う。
② 治験製品の交付
治験依頼者は、治験製品の品質の確保のために必要な構造設備を備
え、かつ、適切な製造管理及び品質管理の方法が採られている製造所に
おいて製造された治験製品を、治験依頼者の責任のもと実施医療機関に
交付しなければならない。
③ 委嘱の文書の作成
治験依頼者は、調整業務を治験調整医師又は治験調整委員会に委嘱す
る場合には、その業務の範囲、手順その他必要な事項を記載した文書を
作成しなければならない。
④
効果安全性評価委員会の設置
イ
治験依頼者は、治験の継続の適否又は治験実施計画書の変更につ
いて審議させるために効果安全性評価委員会を設置することができ
る。
ロ
治験依頼者は、効果安全性評価委員会の審議に関する手順書を作
成し、これに従って審議を行わせなければならない。
ハ
治験依頼者は、ロの審議を行ったときは、その審議の記録を作成
し、これを保存しなければならない。
⑤ 不具合情報等
イ
治験依頼者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する事項
その他の治験を適正に行うために必要な情報を収集・検討するとと
もに、実施医療機関の長に対し、これを提供しなければならない。
ロ
治験依頼者は、被験製品について法第 80 の2第6項に規定する事
項を知ったときは、その発現症例一覧等を当該被験製品ごとに、当
該被験製品について初めて治験の計画を届け出た日等から起算して
1年ごとに、その期間の満了後3月以内に治験責任医師及び実施医
療機関の長に通知しなければならない。
ハ
治験依頼者は、ロの事項のうち当該被験製品の治験製品概要書か
ら予測できないものを知ったときは、直ちにその旨を治験責任医師
及び実施医療機関の長に通知しなければならない。
ニ
⑥
治験依頼者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に関する事項
その他の治験を適正に行うために重要な情報を知ったときは、必要
に応じ、治験実施計画書及び治験製品概要書を改訂しなければなら
ない。この場合において、治験実施計画書の改訂について治験責任
医師の同意を得なければならない。
モニタリングの実施
136
イ
治験依頼者は、モニタリングに関する手順書を作成し、当該手順
書に従ってモニタリングを実施しなければならない。
ロ
イによりモニタリングを実施する場合には、実施医療機関におい
て実地に行わなければならない。ただし、他の方法により十分にモ
ニタリングを実施することができる場合には、この限りではない。
⑦ モニターの責務
イ
モニタリングに従事する者(以下「モニター」という。)は、モニ
タリングの結果、実施医療機関における治験がこの省令又は治験実
施計画書に従って行われていないことを確認した場合には、その旨
を直ちに当該実施医療機関の治験責任医師に告げなければならな
い。
ロ
モニターは、モニタリングの実施の際、実施医療機関において実
地に行い、又はこれと連絡を取ったときは、その都度次に掲げる事
項を記載したモニタリング報告書を治験依頼者に提出しなければな
らない。
(ⅰ) モニタリングを行った日時
(ⅱ) モニタリングの対象となった実施医療機関
(ⅲ) モニターの氏名
(ⅳ) モニタリングの際に説明等を聴取した治験責任医師等の氏名
(ⅴ) モニタリングの結果の概要
(ⅵ) (ⅴ)により治験責任医師に告げた事項
(ⅶ) (ⅵ)の事項について講じられるべき措置及び当該措置に関するモ
ニターの所見
⑧ 監査
イ
治験依頼者は、監査に関する計画書及び業務に関する手順書を作
成し、当該計画書及び手順書に従って監査を実施しなければならな
い。
ロ
監査に従事する者(以下「監査担当者」という。)は、当該治験製
品の開発及びモニタリングに関連した業務を担当する者であっては
ならない。
ハ
監査担当者は、監査を実施した場合には、監査で確認した事項を
記録した監査報告書及び監査が実施されたことを証明する監査証明
書を作成し、これを治験依頼者に提出しなければならない。
⑨ 治験の中止等
イ
治験依頼者は、実施医療機関がこの省令、治験実施計画書又は治
験の契約に違反することにより適正な治験に支障を及ぼしたと認め
137
る場合(4(3)⑤の場合を除く。)には、当該実施医療機関との治
験の契約を解除し、当該実施医療機関における治験を中止しなけれ
ばならない。
ロ
治験依頼者は、治験を中断し、又は中止する場合には、速やかに
その旨及びその理由を実施医療機関の長に文書により通知しなけれ
ばならない。
ハ
治験依頼者は、当該治験により収集された臨床試験の試験成績に
関する資料を製造販売の承認申請書に添付しないことを決定した場
合には、その旨及びその理由を実施医療機関の長に文書により通知
しなければならない。
ニ
ロ及びハの文書による通知については、2(1)⑦ロからヘまで
を準用する。この場合において、必要な読み替えを行う。
⑩ 総括報告書
治験依頼者は、治験を終了し、又は中止したときは、総括報告書(治
験の結果等を取りまとめた文書をいう。以下同じ。)を作成しなければ
ならない。
⑪ 記録の保存等
イ
治験依頼者は、次に掲げる治験に関する記録(文書及びデータを
含む。)を被験製品に係る再生医療等製品についての製造販売の承認
を受ける日(⑨のハにより通知したときは、通知した日後3年を経
過した日)又は治験の中止若しくは終了の後3年を経過した日のう
ちいずれか遅い日までの期間適切に保存しなければならない。
(ⅰ) 治験実施計画書、契約書、総括報告書その他この省令の規定によ
り治験依頼者が作成した文書又はその写し
(ⅱ) 症例報告書、4(1)⑥ヘにより通知された文書その他この省令
の規定により実施医療機関の長又は治験責任医師等から入手した記
録
(ⅲ) モニタリング、監査その他の治験の依頼及び管理に係る業務の記
録((ⅰ)、(ⅱ)及び(ⅴ)に掲げるものを除く。)
(ⅳ) 治験を行うことにより得られたデータ
(ⅴ) ①ホの記録
ロ
本邦内に住所を有しない治験依頼者は、治験国内管理人に3(1)
①ホの記録をイに定める期間保存させなければならない。
(2)自ら治験を実施する者による治験の管理に関する基準
①
治験製品の管理
138
イ
自ら治験を実施する者は、治験製品の容器又は被包に次に掲げる
事項を邦文で記載しなければならない。
(ⅰ) 治験用である旨
(ⅱ) 自ら治験を実施する者の氏名及び職名並びに住所
(ⅲ) 構成細胞、導入遺伝子又は識別記号
(ⅳ) 製造番号又は製造記号
(ⅴ) 貯蔵方法、有効期間等を定める必要があるものについては、その
内容
ロ
自ら治験を実施する者は、治験製品に添付する文書、その治験製
品又はその容器若しくは被包(内袋を含む。)には、次に掲げる事項
を記載してはならない。
(ⅰ) 予定される販売名
(ⅱ) 予定される効能、効果又は性能
(ⅲ) 予定される用法、用量又は使用方法
ハ
自ら治験を実施する者は、被験者、治験分担医師及び治験協力者
が被験製品及び対照製品の識別をできない状態で入手した治験製品
について、緊急時に、治験分担医師が被験製品及び対照製品の識別
を直ちにできるよう必要な措置を講じておかなければならない。
ニ
自ら治験を実施する者は、輸送及び保存中の汚染や劣化を防止す
るため必要な措置を講じておかなければならない。ただし、輸送及
び保存中の汚染や劣化のおそれのない場合においてはこの限りでは
ない。
ホ
自ら治験を実施する者は、治験製品に関する次に掲げる記録を作
成し、又は入手しなければならない。
(ⅰ) 治験製品の製造年月日、製造方法、製造数量等の製造に関する記
録及び治験製品の安定性等の品質に関する試験の記録
(ⅱ) 治験製品を入手し、又は治験製品提供者から提供を受けた場合に
はその数量及び年月日の記録
(ⅲ) 治験製品の処分の記録
ヘ
自ら治験を実施する者は、治験の実施の承認後遅滞なく、実施医
療機関における治験製品の管理に関する手順書を作成し、これを実
施医療機関に交付しなければならない。
ト
自ら治験を実施する者は、必要に応じ、治験製品の取扱方法を説
明した文書を作成し、これを治験分担医師、治験協力者及び4(2)
⑤治験製品管理者に交付するとともに、必要に応じ、これらの者に
教育訓練を行わなければならない。
139
②
治験製品の品質の確保
自ら治験を実施する者は、治験製品の品質の確保のために必要な構造
設備を備え、かつ、適切な製造管理及び品質管理の方法が採られている
製造所において製造された治験製品を用いて治験を実施しなければな
らない。
③
委嘱の文書の作成
自ら治験を実施する者は、調整業務を治験調整医師又は治験調整委員
会に委嘱する場合には、その業務の範囲、手順その他必要な事項を記載
した文書を作成しなければならない。
④
効果安全性評価委員会の設置
イ
自ら治験を実施する者は、治験の継続の適否又は治験実施計画書
の変更について審議させるために効果安全性評価委員会を設置する
ことができる。
ロ
自ら治験を実施する者は、効果安全性評価委員会の審議に関する
手順書を作成し、これに従って審議を行わせなければならない。
ハ
自ら治験を実施する者は、ロの審議を行ったときは、その審議の
記録を作成し、これを保存しなければならない。
⑤
不具合情報等
イ
自ら治験を実施する者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に
関する事項その他の治験を適正に行うために必要な情報を収集・検
討するとともに、実施医療機関の長に対し、これを提供しなければ
ならない。
ロ
自ら治験を実施する者は、被験製品について法第 80 条の2第6項
に規定する事項を知ったときは、直ちにその旨を実施医療機関の長
(一の実施計画書に基づき共同で複数の実施医療機関において治験
を実施する場合には他の実施医療機関の治験責任医師を含む。)に通
知しなければならない。
ハ
自ら治験を実施する者は、被験製品の品質、有効性及び安全性に
関する事項その他の治験を適正に行うために重要な情報を知ったと
きは、必要に応じ、治験実施計画書及び治験製品概要書を改訂しな
ければならない。
⑥
モニタリングの実施
イ
自ら治験を実施する者は、モニタリングに関する手順書を作成し、
4(1)①イの治験審査委員会の意見を踏まえて、当該手順書に従
って、モニタリングを実施させなければならない。
ロ
モニターは、当該モニタリングの対象となる実施医療機関におい
140
て当該治験に従事してはならない。
ハ
イによりモニタリングを実施する場合には、実施医療機関におい
て実地に行わなければならない。ただし、他の方法により十分にモ
ニタリングを実施することができる場合には、この限りではない。
⑦
モニターの責務
イ
モニターは、モニタリングの結果、実施医療機関における治験が
この省令又は治験実施計画書に従って行われていないことを確認し
た場合には、その旨を直ちに当該実施医療機関の治験責任医師に告
げなければならない。
ロ
モニターは、モニタリングを実地に実施したときは、その都度次
に掲げる事項を記載したモニタリング報告書を自ら治験を実施する
者及び当該モニタリングに係る実施医療機関の長に提出しなければ
ならない。
(ⅰ) モニタリングを行った日時
(ⅱ) モニターの氏名
(ⅲ) モニタリングの際に説明等を聴取した治験責任医師等の氏名
(ⅳ) モニタリングの結果の概要
(ⅴ) (ⅳ)により治験責任医師に告げた事項
(ⅵ) (ⅴ)の事項について講じられるべき措置及び当該措置に関するモ
ニターの所見
⑧
監査
イ
自ら治験を実施する者は、監査に関する計画書及び業務に関する
手順書を作成し、4(1)①イの治験審査委員会の意見を踏まえて、
当該計画書及び手順書に従って監査を実施させなければならない。
ロ
監査担当者は、当該監査に係る治験を実施する医療機関において
当該治験の実施(その準備及び管理を含む。)及びモニタリングに従
事してはならない。
ハ
監査担当者は、監査を実施した場合には、監査で確認した事項を
記録した監査報告書及び監査が実施されたことを証明する監査証明
書を作成し、これを自ら治験を実施する者及び実施医療機関の長に
提出しなければならない。
⑨
治験の中止等
イ
自ら治験を実施する者は、実施医療機関がこの省令又は治験実施
計画書に違反することにより適正な治験に支障を及ぼしたと認める
場合(4(3)⑤の場合を除く。)には、当該実施医療機関における
治験を中止しなければならない。
141
ロ
自ら治験を実施する者は、治験を中断し、又は中止する場合には、
速やかにその旨及びその理由を実施医療機関の長に文書により通知
しなければならない。
ハ
自ら治験を実施する者は、当該治験により収集された臨床試験の
試験成績に関する資料が製造販売の承認申請書に添付されないこと
を知り得た場合には、その旨及びその理由を実施医療機関の長に文
書により通知しなければならない。
⑩
総括報告書
自ら治験を実施する者は、治験を終了し、又は中止したときは、総括
報告書を作成しなければならない。
⑪ 記録の保存等
自ら治験を実施する者は、次に掲げる治験に関する記録(文書及びデ
ータを含む。)を、治験製品提供者が被験製品に係る再生医療等製品に
ついての製造販売の承認を受ける日(⑨ハにより通知したときは、通知
した日後3年を経過した日)又は治験の中止若しくは終了の後3年を経
過した日のうちいずれか遅い日までの期間適切に保存しなければなら
ない。
イ
治験実施計画書、承認書、総括報告書その他この省令の規定によ
り自ら治験を実施する者が作成した文書又はその写し
ロ
症例報告書、4(1)⑥トにより通知された文書その他この省令
の規定により実施医療機関の長又は治験分担医師から入手した記録
ハ
モニタリング、監査その他の治験の実施の基準及び管理に係る業
務の記録(イ、ロ及びホに掲げるものを除く。)
ニ
治験を行うことにより得られたデータ
ホ
①ホの記録
4 治験を行う基準
(1)治験審査委員会に関する規定
① 治験審査委員会の設置
イ 実施医療機関の長は、治験を行うことの適否その他の治験に関する
調査審議を次に掲げるいずれかの治験審査委員会に行わせなければ
ならない。
(ⅰ) 実施医療機関の長が設置した治験審査委員会
(ⅱ) 一般社団法人又は一般財団法人が設置した治験審査委員会
(ⅲ) 特定非営利活動法人が設置した治験審査委員会
(ⅳ) 医療関係者により構成された学術団体が設置した治験審査委員会
142
(ⅴ) 学校法人(医療機関を有するものに限る。)が設置した治験審査
委員会
(ⅵ) 独立行政法人(医療の提供等を主な業務とするものに限る。)が
設置した治験審査委員会
(ⅶ) 国立大学法人(医療機関を有するものに限る。)が設置した治験
審査委員会
(ⅷ) 地方独立行政法人(医療機関を有するものに限る。)が設置した
治験審査委員会
ロ
イ(ⅱ)から(ⅳ)までに掲げる治験審査委員会は、その設置をする
者(以下「治験審査委員会の設置者」という。)が次に掲げる要件を
満たすものでなければならない。
(ⅰ) 定款その他これに準ずるものにおいて、治験審査委員会を設置す
る旨の定めがあること。
(ⅱ) その役員(いかなる名称によるかを問わず、これと同等以上の職
権又は支配力を有する者を含む。
(ⅲ)において同じ。)のうちに医師、
歯科医師、薬剤師、看護師その他の医療関係者が含まれていること。
(ⅲ) その役員に占める次に掲げる者の割合が、それぞれ三分の一以下
であること。
A
特定の医療機関の職員その他の当該医療機関と密接な関
係を有する者
B
特定の法人の役員又は職員その他の当該法人と密接な関
係を有する者
(ⅳ) 治験審査委員会の設置及び運営に関する業務を適確に遂行するに
足りる財産的基礎を有していること。
(ⅴ) 財産目録、貸借対照表、損益計算書、事業報告書その他の財務に
関する書類をその事務所に備えて置き、一般の閲覧に供しているこ
と。
(ⅵ) その他治験審査委員会の業務の公正かつ適正な遂行を損なうおそ
れがないこと。
②
治験審査委員会の構成等
イ 治験審査委員会は、次に掲げる要件を満たしていなければならない。
(ⅰ) 治験について倫理的及び科学的観点から十分に審議を行うことが
できること。
(ⅱ) 5名以上の委員からなること。
(ⅲ) 委員のうち、医学、歯学、薬学その他の医療又は臨床試験に関す
る専門的知識を有する者以外の者((ⅳ)及び(ⅴ)により委員に加えら
143
れている者を除く。)が加えられていること。
(ⅳ) 委員のうち、実施医療機関と利害関係を有しない者が加えられて
いること。
(ⅴ) 委員のうち、治験審査委員会の設置者と利害関係を有しない者が
加えられていること。
ロ
治験審査委員会の設置者は、次に掲げる事項について記載した手
順書、委員名簿並びに会議の記録及びその概要を作成し、当該手順
書に従って業務を行わせなければならない。
(ⅰ) 委員長の選任方法
(ⅱ) 会議の成立要件
(ⅲ) 会議の運営に関する事項
(ⅳ) ⑤のイの適否の審査の実施時期に関する事項
(ⅴ) 会議の記録に関する事項
(ⅵ) 記録の保存に関する事項
(ⅶ) その他必要な事項
ハ
治験審査委員会の設置者は、当該治験審査委員会の手順書、委員
名簿及び会議の記録の概要を公表しなければならない。
ニ
治験審査委員会の設置者は、治験審査委員会の事務を行う者を選
任しなければならない。
③
治験審査委員会の会議
イ
次に掲げる委員は、審査の対象となる治験に係る審議及び採決に
参加することができない。
(ⅰ) 治験依頼者の役員又は職員その他の治験依頼者と密接な関係を有
する者
(ⅱ) 自ら治験を実施する者又は自ら治験を実施する者と密接な関係を
有する者
(ⅲ) 実施医療機関の長、治験責任医師等又は治験協力者
ロ
審議に参加していない委員は、採決に参加することができない。
④ 治験審査委員会の審査
イ
実施医療機関の長は、当該実施医療機関において治験を行うこと
の適否について、あらかじめ、治験審査委員会の意見を聴かなけれ
ばならない。
ロ
実施医療機関の長は、治験審査委員会(当該実施医療機関の長が
設置した治験審査委員会及び治験審査委員会のうち当該実施医療機
関を有する法人が設置したものを除く。)に調査審議を行わせること
とする場合には、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した文書によ
144
り当該治験審査委員会の設置者との契約を締結しなければならな
い。
(ⅰ) 当該契約を締結した年月日
(ⅱ) 当該実施医療機関及び当該治験審査委員会の設置者の名称及び所
在地
(ⅲ) 当該契約に係る業務の手順に関する事項
(ⅳ) 当該治験審査委員会が意見を述べるべき期限
(ⅴ) 被験者の秘密の保全に関する事項
(ⅵ) その他必要な事項
ハ
ロの契約の締結については、2(1)⑨ロからヘまでを準用する。
この場合において、必要な読み替えを行う。
ニ
実施医療機関の長は、イにより治験審査委員会の意見を聴くに当
たり、治験を行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的事項
を調査審議させるため必要があると認めるときは、当該治験審査委
員会の承諾を得て、当該専門的事項について当該治験審査委員会以
外の治験審査委員会(①イに掲げるものに限る。)の意見を聴くこと
ができる。
ホ
実施医療機関の長は、ニにより意見を聴いた治験審査委員会(以
下「専門治験審査委員会」という。)が意見を述べたときは、速やか
に当該意見を、意見を聴いた治験審査委員会に報告しなければなら
ない。
ヘ
実施医療機関の長は、専門治験審査委員会(当該実施医療機関の
長が設置した治験審査委員会及び治験審査委員会のうち当該実施医
療機関を有する法人が設置したものを除く。)の意見を聴く場合に
は、あらかじめ、次に掲げる事項を記載した文書により当該専門治
験審査委員会の設置者との契約を締結しなければならない。
(ⅰ) 当該契約を締結した年月日
(ⅱ) 当該実施医療機関及び当該専門治験審査委員会の設置者の名称及
び所在地
(ⅲ) 当該契約に係る業務の手順に関する事項
(ⅳ) 当該専門治験審査委員会が調査審議を行う特定の専門的事項の範
囲及び当該専門治験審査委員会が意見を述べるべき期限
(ⅴ) 被験者の秘密の保全に関する事項
(ⅵ) その他必要な事項
ト
ヘの契約の締結については、2(1)⑨ロからヘまでを準用する。
この場合において、必要な読み替えを行う。
145
チ
実施医療機関の長は、イ又はニにより、治験審査委員会(当該実
施医療機関の長が設置した治験審査委員会を除く。)に意見を聴くと
きは、②ロの当該治験審査委員会の手順書及び委員名簿を入手しな
ければならない。
⑤
継続審査等
イ
実施医療機関の長は、治験の期間が1年を超える場合には、1年
に1回以上、当該実施医療機関において治験を継続して行うことの
適否について④イにより意見を聴いた治験審査委員会の意見を、当
該治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的
事項について④ニにより意見を聴いた専門治験審査委員会がある場
合にあっては当該専門治験審査委員会の意見を聴かなければならな
い。
ロ
実施医療機関の長は、3(1)⑤ロ及びハ並びに3(2)⑤ロに
より通知を受けたとき、4(3)⑦ロ及びハ並びに4(4)⑤ハに
より報告を受けたときその他実施医療機関の長が必要があると認め
たときは、当該実施医療機関において治験を継続して行うことの適
否について④イにより意見を聴いた治験審査委員会の意見を、当該
治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる特定の専門的事
項について④ニにより意見を聴いた専門治験審査委員会がある場合
にあっては当該専門治験審査委員会の意見を聴かなければならな
い。
ハ
イ及びロにより専門治験審査委員会の意見を聴く場合について
は、④ホを準用する。
ニ
実施医療機関の長は、3(2)⑦ニのモニタリング報告書を受け
取ったとき又は3(2)⑧ハの監査報告書を受け取ったときは、当
該実施医療機関において治験が適切に行われているかどうか又は適
切に行われたかどうかについて、④イにより意見を聴いた治験審査
委員会の意見を聴かなければならない。
⑥
治験審査委員会の責務
イ
治験審査委員会は、④イにより実施医療機関の長から意見を聴か
れたときは、審査の対象とされる治験が倫理的及び科学的に妥当で
あるかどうかその他当該治験が当該実施医療機関において行うのに
適当であるかどうかを、次に掲げる資料に基づき審査し、文書によ
り意見を述べなければならない。
(ⅰ) 2(1)⑦イ又は2(2)⑥に掲げる文書
(ⅱ) 被験者の募集の手順に関する資料
146
(ⅲ) 2(2)④ホ又は2(2)③二の情報その他治験を適正に行うた
めに重要な情報を記載した文書
(ⅳ) 治験責任医師等となるべき者の履歴書
(ⅴ) その他当該治験審査委員会が必要と認める資料
ロ
専門治験審査委員会は、④ニにより実施医療機関の長から意見を
聴かれたときは、審査の対象とされる特定の専門的事項についてイ
に掲げる資料(当該専門治験審査委員会が必要と認めるものに限
る。)に基づき審査し、文書により意見を述べなければならない。
ハ
治験審査委員会及び専門治験審査委員会は、⑤イ又はロにより実
施医療機関の長から意見を聴かれたときは、治験審査委員会にあっ
ては当該実施医療機関において当該治験が適切に行われているかど
うかを調査した上、当該実施医療機関において治験を継続して行う
ことの適否を審査し、文書により意見を、専門治験審査委員会にあ
っては意見を聴かれた特定の専門的事項について調査をした上、当
該治験を継続して行うことの適否の判断の前提となる専門的事項を
審査し、文書により意見を、それぞれ意見を聴かれた事項に係る事
態の緊急性に応じて速やかに述べなければならない。
ニ
治験審査委員会は、⑤ニにより、実施医療機関の長から意見を聴
かれたときは、当該実施医療機関において当該治験が適切に行われ
ているかどうか又は適切に行われていたかどうかについて審査し、
文書により意見を述べなければならない。
ホ
④ニにより実施医療機関の長が専門治験審査委員会の意見を聴い
た場合においては、治験審査委員会は、イ又はハより意見を述べる
に当たり、④ホ(⑤ハにおいて準用する場合を含む。)により報告さ
れた当該専門治験審査委員会の意見を踏まえて、これを行わなけれ
ばならない。
ヘ
実施医療機関の長は、イ又はハによる治験審査委員会の意見を治
験の依頼をしようとする者又は治験依頼者及び治験責任医師となる
べき者又は治験責任医師に文書により通知しなければならない。
ト
実施医療機関の長は、イ、ハ又はニによる治験審査委員会の意見
を自ら治験を実施しようとする者又は自ら治験を実施する者に文書
により通知しなければならない。
チ
ヘの規定による通知については、2(1)⑦ロからヘまでを準用
する。この場合において、必要な読み替えを行う。
⑦
治験審査委員会の意見
イ
実施医療機関は、④イにより意見を聴いた治験審査委員会が、治
147
験を行うことが適当でない旨の意見を述べたときは、治験の依頼を
受け、又は治験の実施を承認してはならない。
ロ
実施医療機関は、⑤イ又はロにより意見を聴いた治験審査委員会
が、治験を継続して行うことが適当でない旨の意見を述べたときは、
治験の契約を解除し、又は治験を中止させなければならない。
ハ
実施医療機関の長は、⑤ニにより意見を聴いた治験審査委員会が、
当該実施医療機関において当該治験が適切に行われていない旨又は
適切に行われていなかった旨の意見を述べたときは、必要な措置を
講じなければならない。
⑧
記録の保存
治験審査委員会を設置した者は、②ロの手順書、委員名簿並びに会議
の記録及びその概要、④ロ及びヘによる契約に関する資料、⑥イに掲げ
る資料、⑥ロの資料並びに4(2)⑦イから二までによる治験審査委員
会及び専門治験審査委員会に対する通知を被験製品に係る再生医療等
製品についての製造販売の承認を受ける日(3(1)⑨ハ又は3(2)
⑨ハの通知を受けたときは、通知を受けた日)又は治験の中止若しくは
終了の後3年を経過した日のうちいずれか遅い日までの期間保存しな
ければならない。
(2)実施医療機関に関する規定
①
実施医療機関の要件
実施医療機関は、次に掲げる要件を満たしていなければならない。
イ
十分な臨床観察及び試験検査を行う設備及び人員を有しているこ
と。
ロ
緊急時に被験者に対して必要な措置を講ずることができること。
ハ
治験責任医師等、薬剤師、看護師その他治験を適正かつ円滑に行
うために必要な職員が十分に確保されていること。
②
実施医療機関の長
イ
実施医療機関の長は、治験に係る業務に関する手順書を作成しな
ければならない。
ロ
実施医療機関の長は、当該実施医療機関における治験がこの省令、
治験実施計画書、治験依頼者が治験を依頼する場合にあっては治験
の契約書、自ら治験を実施する者が治験を実施する場合にあっては
(5)⑥のホからルまでの文書及びイの手順書に従って適正かつ円
滑に行われるよう必要な措置を講じなければならない。
ハ
実施医療機関の長は、被験者の秘密の保全が担保されるよう必要
148
な措置を講じなければならない。
③
モニタリング等への協力
イ
実施医療機関の長は、治験依頼者が実施し、又は自ら治験を実施
する者が実施させるモニタリング及び監査並びに治験審査委員会及
び専門治験審査委員会(専門治験審査委員会にあっては、4(1)
④ニにより意見を聴く場合に限る。以下「治験審査委員会等」とい
う。)による調査に協力しなければならない。
ロ
実施医療機関の長は、イのモニタリング、監査又は調査が実施さ
れる際には、モニター、監査担当者又は治験審査委員会等の求めに
応じ、⑧ロに掲げる治験に関する記録を閲覧に供しなければならな
い。
④ 治験事務局
実施医療機関の長は、治験に係る業務に関する事務を行う者を選任し
なければならない。
⑤ 治験製品の管理
治験製品管理者(治験製品を管理する者をいう。)は、3(1)①ヘ
又は3(2)①ヘの手順書に従って治験製品を適切に管理しなければな
らない。
⑥ 業務の委託等
実施医療機関(自ら治験を実施する者が治験を実施する場合にあって
は、治験責任医師又は実施医療機関。以下この⑥において同じ。)は、
治験の実施に係る業務の一部を委託する場合には、次に掲げる事項を記
載した文書により当該業務を受託する者との契約を締結しなければな
らない。
イ
当該委託に係る業務の範囲
ロ
当該委託に係る業務の手順に関する事項
ハ
ロの手順に基づき当該委託に係る業務が適正かつ円滑に行われて
いるかどうかを実施医療機関が確認することができる旨
ニ
当該受託者に対する指示に関する事項
ホ
ニの指示を行った場合において当該措置が講じられたかどうかを
実施医療機関が確認することができる旨
ヘ
当該受託者が実施医療機関に対して行う報告に関する事項
ト
その他当該委託に係る業務について必要な事項
⑦
治験の中止等
イ
実施医療機関の長は、3(1)⑤ロ及びハにより治験依頼者から
又は3(2)⑤ロにより自ら治験を実施する者から通知を受けたと
149
きは、直ちにその旨を治験審査委員会等に文書により通知しなけれ
ばならない。
ロ
実施医療機関の長は、3(1)④ロにより治験依頼者から若しく
は3(2)⑨ロにより自ら治験を実施する者から治験を中断し、若
しくは中止する旨の通知を受けたとき又は3(1)⑨ハにより治験
依頼者から申請書に添付しないことを決定した旨の通知若しくは3
(2)⑨ハにより自ら治験を実施する者から申請書に添付されない
ことを知った旨の通知を受けたときは、速やかにその旨及びその理
由を治験責任医師及び治験審査委員会等に文書により通知しなけれ
ばならない。
ハ
実施医療機関の長は、4(3)⑧ロにより治験責任医師から治験
を中断し、又は中止する旨の報告を受けた場合は、速やかにその旨
及びその理由を治験審査委員会等及び治験依頼者に文書により通知
しなければならない。
ニ
実施医療機関の長は、4(3)⑧ハにより治験責任医師から治験
を終了する旨の報告を受けたときは、その旨及びその結果の概要を
治験審査委員会等及び治験依頼者に通知しなければならない。
ホ
ハの文書による通知については、2(1)⑦ロからヘまでを準用
する。この場合において、必要な読み替えを行う。
⑧
記録の保存
イ
ロ
実施医療機関の長は、記録保存責任者を置かなければならない。
記録保存責任者は、次に掲げる治験に関する記録(文書を含む。)
を被験製品に係る再生医療等製品についての製造販売の承認(条件
及び期限を付したものを除く。)を受ける日(3(1)⑨ハ又は3(2)
⑦ハにより通知を受けたときは、通知を受けた日後3年を経過した
日)又は治験の中止若しくは終了の後3年を経過した日のうちいず
れか遅い日までの期間保存しなければならない。
(ⅰ) 原資料
(ⅱ) 契約書又は承認書、同意文書及び説明文書その他この基準の規定
により実施医療機関に従事する者が作成した文書又はその写し
(ⅲ) 治験実施計画書、4(1)⑥イからハまでにより治験審査委員会
等から入手した文書その他この省令の規定により入手した文書
(ⅳ) 治験製品の管理その他の治験に係る業務の記録
(3)治験責任医師に関する規定
①
治験責任医師の要件
150
治験責任医師は、次に掲げる要件を満たしていなければならない。
イ
治験を適正に行うことができる十分な教育及び訓練を受け、かつ、
十分な臨床経験を有すること。
ロ
治験実施計画書、治験製品概要書及び3(1)①ト又は3(2)
①トの文書に記載されている治験製品の適切な使用方法に精通して
いること。
ハ
治験を行うのに必要な時間的余裕を有すること。
②
治験分担医師等
イ
治験責任医師は、当該治験に係る治験分担医師又は治験協力者が
存する場合には、分担する業務の一覧表を作成しなければならない。
ロ
治験責任医師は、治験分担医師及び治験協力者に治験の内容につ
いて十分に説明するとともに、3(1)⑤ロ及びハにより通知され
た事項、3(2)⑤ロにより通知した事項その他分担させる業務を
適正かつ円滑に行うために必要な情報を提供しなければならない。
③
被験者となるべき者の選定
治験責任医師等は、次に掲げるところにより、被験者となるべき者を
選定しなければならない。
イ
倫理的及び科学的観点から、治験の目的に応じ、健康状態、症状、
年齢、同意の能力等を十分に考慮すること。
ロ
同意の能力を欠く者にあっては、被験者とすることがやむを得な
い場合を除き、選定しないこと。
ハ
治験に参加しないことにより不当な不利益を受けるおそれがある
者を選定する場合にあっては、当該者の同意が自発的に行われるよ
う十分な配慮を行うこと。
④ 被験者に対する責務
イ
治験責任医師等は、治験製品の適正な使用方法を被験者に説明し、
かつ、必要に応じ、被験者が治験製品を適正に使用しているかどう
かを確認しなければならない。
ロ
治験責任医師等は、被験者が他の医師により治療を受けている場
合には、被験者の同意の下に、被験者が治験に参加する旨を当該他
の医師に通知しなければならない。
ハ
実施医療機関の長及び治験責任医師等は、被験者に生じた有害事
象に対して適切な医療が提供されるよう、事前に、必要な措置を講
じておかなければならない。
ニ
治験責任医師等は、被験者に有害事象が生じ、治療が必要である
と認めるときは、その旨を被験者に通知しなければならない。
151
⑤
治験実施計画書からの逸脱
イ
治験責任医師は、被験者の緊急の危険を回避するためその他医療
上やむを得ない理由により治験実施計画書に従わなかった場合に
は、すべてこれを記録し、その旨及びその理由を記載した文書を直
ちに治験依頼者が治験を依頼する場合にあっては治験依頼者及び実
施医療機関の長に、自ら治験を実施する者が治験を実施する場合に
あっては実施医療機関の長に提出しなければならない。
ロ
治験依頼者が治験を依頼する場合における④による文書の提出に
ついては、2(1)⑦ロからハまでを準用する。この場合において、
必要な読み替えを行う。
⑥ 症例報告書等
イ
治験責任医師等は、治験実施計画書に従って正確に症例報告書を
作成し、これに記名押印し、又は署名しなければならない。
ロ
治験責任医師等は、症例報告書の記載を変更し、又は修正すると
きは、その日付を記載して、これに押印し、又は署名しなければな
らない。
ハ
治験責任医師は、治験分担医師が作成した症例報告書を点検し、
内容を確認した上で、これに記名押印し、又は署名しなければなら
ない。
⑦ 治験中の不具合等報告
イ
治験責任医師は、治験の実施状況の概要を適宜実施医療機関の長
に文書により報告しなければならない。
ロ
治験依頼者が治験を依頼する場合にあっては、治験責任医師は、
治験製品の不具合によると疑われる死亡その他の重篤な有害事象の
発生を認めたときは、直ちに実施医療機関の長に報告するとともに、
治験依頼者に通知しなければならない。この場合において、治験依
頼者、実施医療機関の長又は治験審査委員会等から更に必要な情報
の提供を求められたときは、当該治験責任医師はこれに応じなけれ
ばならない。
ハ
自ら治験を実施する者が治験を実施する場合にあっては、治験責
任医師は、治験製品の不具合によると疑われる死亡その他の重篤な
有害事象の発生を認めたときは、直ちに実施医療機関の長(一つの
実施計画書に基づき共同で複数の実施医療機関において治験を実施
する場合には他の実施医療機関の治験責任医師を含む。)に報告する
とともに、治験製品提供者に通知しなければならない。この場合に
おいて、治験製品提供者、実施医療機関の長又は治験審査委員会等
152
から更に必要な情報の提供を求められたときは、当該治験責任医師
はこれに応じなければならない。
⑧ 治験の中止等
イ
治験責任医師は、4(2)⑦ロの通知により治験が中断され、又
は中止されたときは、被験者に速やかにその旨を通知するとともに、
適切な医療の提供その他必要な措置を講じなければならない。
ロ
治験責任医師は、自ら治験を中断し、又は中止したときは、実施
医療機関の長に速やかにその旨及びその理由を文書により報告しな
ければならない。
ハ
治験責任医師は、治験を終了したときは、実施医療機関の長にそ
の旨及びその結果の概要を文書により報告しなければならない。
(4)被験者の同意に関する規定
①
文書による説明と同意の取得
イ
治験責任医師等は、被験者となるべき者を治験に参加させるとき
は、あらかじめ治験の内容その他の治験に関する事項について当該
者の理解を得るよう、文書により適切な説明を行い、文書により同
意を得なければならない。
ロ
被験者となるべき者が同意の能力を欠くこと等により同意を得る
ことが困難であるときは、イにかかわらず、代諾者となるべき者の
同意を得ることにより、当該被験者となるべき者を治験に参加させ
ることができる。
ハ
治験責任医師等は、代諾者となるべき者の同意を得た場合には、
代諾者の同意に関する記録及び代諾者と被験者との関係についての
記録を作成しなければならない。
ニ
治験責任医師等は、当該被験者に対して治験製品の効果を有しな
いと予測される治験においては、ロにかかわらず、同意を得ること
が困難な被験者となるべき者を治験に参加させてはならない。ただ
し、2(1)④ロ又は2(2)③ロの場合は、この限りではない。
ホ
治験責任医師等は、説明文書の内容その他治験に関する事項につ
いて、被験者となるべき者(代諾者となるべき者の同意を得る場合
にあっては、当該者。②から④までにおいて同じ。)に質問をする機
会を与え、かつ、当該質問に十分に答えなければならない。
② 説明文書
イ 治験責任医師等は、①イの説明を行うときは、次に掲げる事項を記
載した説明文書を交付しなければならない。
153
(ⅰ) 当該治験が試験を目的とするものである旨
(ⅱ) 治験の目的
(ⅲ) 治験責任医師の氏名、職名及び連絡先
(ⅳ) 治験の方法
(ⅴ) 予測される治験製品による被験者の心身の健康に対する利益(当
該利益が見込まれない場合はその旨)及び予測される被験者に対する
不利益
(ⅵ) 他の治療方法に関する事項
(ⅶ) 治験に参加する期間
(ⅷ) 治験の参加を何時でも取りやめることができる旨
(ⅸ) 治験に参加しないこと又は参加を取りやめることにより被験者が
不利益な取扱いを受けない旨
(ⅹ) 治験の参加を取りやめる場合の治験製品の取扱いに関する事項
(xⅰ) 被験者の秘密が保全されることを条件に、モニター、監査担当
者及び治験審査委員会等が原資料を閲覧できる旨
(xⅱ) 被験者に係る秘密が保全される旨
(xⅲ) 健康被害が発生した場合における実施医療機関の連絡先
(xⅳ) 健康被害が発生した場合に必要な治療が行われる旨
(xⅴ) 健康被害の補償に関する事項
(xⅵ) 当該治験の適否等について調査審議を行う治験審査委員会の種
類、各治験審査委員会において調査審議を行う事項その他当該治験に
係る治験審査委員会に関する事項
(xⅶ) 当該治験に係る必要な事項
ロ
説明文書には、被験者となるべき者に権利を放棄させる旨又はそ
れを疑わせる記載及び治験依頼者、自ら治験を実施する者、実施医
療機関、治験責任医師等の責任を免除し、若しくは軽減させる旨又
はそれを疑わせる記載をしてはならない。
ハ
説明文書には、できる限り平易な表現を用いなければならない。
③
同意文書等への署名等
イ
4(4)①イ又はロにの同意は、被験者となるべき者が説明文書
の内容を十分に理解した上で、同意文書に、説明を行った治験責任
医師等及び被験者となるべき者(立会人が立ち会う場合にあっては、
被験者となるべき者及び立会人。④において同じ。)が日付を記載し
て、これに記名押印し、又は署名しなければ、効力を生じない。
ロ
4(4)①イ又はロの同意は、治験責任医師等に強制され、又は
その判断に不当な影響を及ぼされたものであってはならない。
154
ハ
説明文書を読むことができない被験者となるべき者(4(4)①
ロの被験者となるべき者を除く。)に対する4(4)①イの説明及び
同意は、立会人を立ち会わせた上で、しなければならない。
ニ
立会人は、治験責任医師等及び治験協力者であってはならない。
④
同意文書の交付
治験責任医師等は、治験責任医師等及び被験者となるべき者が記名押
印し、又は署名した同意文書の写しを被験者(代諾者の同意を得た場合
にあっては、当該者。⑤において同じ。)に交付しなければならない。
⑤
被験者の意思に影響を与える情報が得られた場合
イ
治験責任医師等は、治験に継続して参加するかどうかについて被
験者の意思に影響を与えるものと認める情報を入手した場合には、
直ちに当該情報を被験者に提供し、これを文書により記録するとと
もに、被験者が治験に継続して参加するかどうかを確認しなければ
ならない。この場合においては、①ホ及び③ロを準用する。
ロ
治験責任医師は、イの場合において、説明文書を改訂する必要が
あると認めたときは、速やかに説明文書を改訂しなければならない。
ハ
治験責任医師は、説明文書を改訂したときは、その旨を実施医療
機関の長に報告するとともに、治験の参加の継続について改めて被
験者の同意を得なければならない。この場合においては、②から④
までを準用する。
⑥
緊急状況下における救命的治験
イ 治験責任医師等は、2(1)④ハ又は2(2)③ハの治験において
は、次の各号のすべてに該当する場合に限り、被験者となるべき者
及び代諾者となるべき者の同意を得ずに当該被験者となるべき者を
治験に参加させることができる。
(ⅰ) 被験者となるべき者に緊急かつ明白な生命の危険が生じているこ
と。
(ⅱ) 現在における治療方法では十分な効果が期待できないこと。
(ⅲ) 被験製品の使用により被験者となるべき者の生命の危険が回避で
きる可能性が十分にあると認められること。
(ⅳ) 予測される被験者に対する不利益が必要な最小限度のものである
こと。
(ⅴ) 代諾者となるべき者と直ちに連絡を取ることができないこと。
ロ
治験責任医師等は、イの場合には、速やかに被験者又は代諾者と
なるべき者に対して当該治験に関する事項について適切な説明を行
い、当該治験への参加について文書により同意を得なければならな
155
い。
5 再審査等の資料の基準
再生医療等製品の製造販売の承認を受けた者が行う条件及び期限付きの
承認後の本承認、再審査、再評価の申請資料の収集及び作成については、医
薬品、医療機器の臨床試験の実施に関する基準を参考に、1から4までのう
ち必要なものを準用する。
(また、その場合に必要な読み替え規定を定める。
6 治験の依頼等の基準
法第 80 条の2第1項、第4項及び第5項の厚生労働省令で定める基準は、
医薬品、医療機器の臨床試験の実施に関する基準を参考に、1から4までの
うち必要なものを準用する。また、その場合に必要な読み替え規定を定める。
156
別紙7
再生医療等製品の安全性に関する非臨床試験の実施の基準に関す
る省令(案)
省令の概要
再生医療等製品の安全性に関する非臨床試験の実施に関する業務が適正に
実施され、また、承認申請等を行う資料の信頼性を確保するために、再生医
療等製品の承認申請等に添付すべき資料の収集作成の基準(非臨床試験に係
るもの)として、次に掲げる事項を規定する。
1.総則
(1)定義
被験物質、対象物質、試験系、標本、生データ、試験場所に関する定義を
規定する。
(2)試験委託者の責務
①
試験を委託する者は、委託する試験がこの省令に従って実施されなけ
ればならないものであることを受託する者に対して事前に通知しなけ
ればならない。
②
①の場合において、試験を委託した者又はその地位を承継した者(以
下「試験委託者等」という。)は、当該試験がこの省令に従って実施さ
れていること、及び実施されたことを確認しなければならない。
③
①の通知及び②の確認は、文書により記録し、これを保存しなければ
ならない。
2.職員及び組織
(1)職員
①
試験に従事する者及び試験施設で行われる試験がこの省令に従って
行われていることを保証する部門(以下「信頼性保証部門」という。)
に属する者は、その業務を適正かつ円滑に遂行するために必要な教育若
しくは訓練を受けた者又は職務経験を有する者であって、当該業務を遂
行しうる能力を有するものでなければならない。
②
試験に従事する者は、被験物質、対照物質及び試験系を汚染しないよ
157
う、保健衛生上必要な注意を払わなければならない。
(2)運営管理者
運営管理者は、次に掲げる業務を行わなければならない。
①
試験ごとに、試験に従事する者のうち、当該試験の実施、記録、報告
等について責任を有する者(以下「試験責任者」という。)を指名する
こと。
②
信頼性保証部門の責任者(以下「信頼性保証部門責任者」という。)
を指名すること。
③
信頼性保証部門責任者がその業務を適切に行っていることを確認す
④
⑤
⑥
⑦
ること。
被験物質若しくは対照物質又はこれを含む混合物の同一性、力価、純
度、安定性及び均一性について試験できるものは、当該試験を適切に行
っていることを確認すること。
施設及び機器等が標準操作手順書及び試験計画書に従って使用され
ていることを確認すること。
試験計画書に従ってその試験を適切に実施するために十分な職員を
確保すること。
試験に従事する者及び信頼性保証部門に属する者に対する必要な教
育及び訓練を行うこと。
⑧
試験に従事する者及び信頼性保証部門に属する者についての教育、訓
練及び職務経験を記録した文書並びに職務分掌を明記した文書を作成
し、これらを保存すること。
⑨
試験施設で行われるすべての試験について、試験委託者等の氏名(法
人にあっては、その名称)、試験責任者の氏名、試験系、試験の種類、
試験開始の日付、試験の進捗状況、最終報告書の作成状況等を被験物質
ごとに記載した書類(以下「主計画表」という。)を作成し、保存する
こと。
⑩
その他試験施設の運営及び管理に関する業務
(3)試験責任者
試験責任者は、次に掲げる業務を行わなければならない。
①
各試験がこの省令、標準操作手順書及び試験計画書に従って行われて
いることを確認すること。
②
生データが正確に記録され、かつ適切な措置が講じられていることを
確認すること。
158
③
④
⑤
⑥
⑦
予見することができなかった試験の信頼性に影響を及ぼす疑いのあ
る事態について、その内容及び改善措置が文書により記録されているこ
とを確認すること。
(4)①ハの指摘事項及び(4)①二の勧告により改善を行うこと。
試験系が試験計画書に従っているものであることを確認すること。
試験計画書、標本、生データその他の記録文書、最終報告書及びこれ
らの変更又は訂正に係る文書(以下「試験関係資料」という。)を適切
に管理し、試験終了後に試験関係資料を保存する施設(以下「資料保存
施設」という。)に適切に移管すること。
その他試験の実施、記録、報告等の管理に関する業務
(4)信頼性保証部門
①
信頼性保証部門責任者は、次に掲げる業務を自ら行い、又は試験ごと
の担当者を指名し、その者に行わせなければならない。
イ 主計画表の写しを保存すること。
ロ 標準操作手順書及び試験計画書の写しを保存すること。
ハ 試験の信頼性を保証することができる適当な時期に、試験の調査を
行い、当該試験がこの省令に従って行われていることを確認するとと
もに、当該調査の内容、結果及び改善のための指摘事項、これに対し
て講じられた措置並びに再調査の予定等を記載した文書を作成し、こ
れに署名又は記名なつ印の上保存すること。
ニ ハの調査において、試験の信頼性に重大な影響を及ぼすおそれのあ
ることを発見したときは、運営管理者及び試験責任者に対して報告す
るとともに、改善のための勧告を行うこと。
ホ 試験ごとに、改善のための指摘事項及びこれに対して講じられた措
置に関する報告書を作成し、運営管理者及び試験責任者に提出するこ
と。
ヘ (3)の③の試験責任者の確認が適切に行われているかどうか確認
すること。
ト 最終報告書に試験の実施方法が正確に記載され、かつ生データが正
確に反映されていることを確認し、運営管理者及び試験責任者に対し
て報告すること。
チ ハ及びトの確認を行った日付及びその結果が運営管理者及び試験責
任者に報告されていることを記載した文書を作成し、これに署名又は
記名なつ印の上試験責任者に提出すること。
リ 信頼性保証部門に保存される記録の整理方法を文書により記録し、
159
これを保存すること。
ヌ その他当該試験施設で行われる試験がこの省令に従って行われてい
ることを保証するために必要な業務
②
試験ごとの信頼性保証部門の担当者は、当該試験に従事する者以外の
者でなければならない。
③
①により保存される文書は、試験施設又は試験委託者等の指定した場
所に保存されなければならない。
3.試験及び機器
(1)試験施設
①
試験施設は、試験を実施するため必要な面積及び構造を有し、かつ、
その機能を維持するため試験に影響を及ぼすものから十分に分離され
ていなければならない。
②
動物を用いた試験を行う試験施設は、動物を適切に飼育し、又は管理
するため、飼育施設、飼料、補給品等を保管する動物用品供給施設その
他必要な施設設備を有しなければならない。
③
試験施設は、被験物質等の取扱区域、試験操作区域その他の試験を適
切に実施するために必要な区分された区域を有しなければならない。
④
試験施設は、資料保存施設を有しなければならない。
(2)機器
①
試験成績の収集、測定又は解析に使用される機器、施設の環境を保持
するために使用される機器その他試験を行うために必要な機器(以下
「機器」という。)は、適切に設計され、十分な処理能力を有し、適切
に配置されなければならない。
②
機器は、適切に保守点検、清掃及び修理が行われなければならない。
③
②の保守点検、清掃及び修理を行った場合には、その日付、内容及び
実施者を文書により記録し、これを保存しなければならない。
4.試験施設等における操作
(1)標準操作手順書
①
運営管理者は、次に掲げる事項に関する実施方法及び手順を記載した
標準操作手順書を作成しなければならない。
イ 被験物質及び対照物質の管理
ロ 施設設備又は機器の保守点検及び修理
ハ 動物飼育施設の整備
160
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
リ
ヌ
ル
ヲ
ワ
②
③
④
⑤
実験動物の飼育及び管理
実験動物の一般症状等の観察
試験の操作、測定、検査及び分析
ひん死の動物及び動物の死体の取扱い。
動物の剖検及び死後解剖検査
標本の採取及び識別
病理組織学的検査
生データの管理
信頼性保証部門が行う業務
試験従事者の健康管理
カ その他必要な事項
運営管理者は、①に掲げる事項が実施されるそれぞれの区域に標準操
作手順書を備え付けなければならない。
運営管理者は、標準操作手順書を変更する場合には、その日付を記載
するとともに、変更前の標準操作手順書を試験施設に保存しなければな
らない。
試験に従事する者は、やむを得ない理由により標準操作手順書に従わ
なかった場合には、試験責任者の承認を受けなければならない。
試験に従事する者は、前項の標準操作手順書に従わなかったことを生
データに記録しなければならない。
(2)動物の飼育管理
①
試験に従事する者は、外部から新たに受け入れられた動物を、他の動
物への汚染を防止することができる飼育施設に収容するとともに、その
異常の有無の観察及び記録を行わなければならない。
②
試験に従事する者は、前項の観察又は試験中に試験の実施に影響を及
ぼすような疾病又は状況が見られる動物を、他の動物から隔離するとと
もに、試験に使用してはならない。
③
試験に従事する者は、試験に使用される動物が試験環境に順応するよ
う必要な措置を講じなければならない。
④
試験に従事する者は、試験に使用される動物の収容の誤りを防止する
ため、個々の動物を識別することができる必要な措置を講じなければな
らない。
⑤
試験に従事する者は、飼育施設、動物用品等を衛生的に管理しなけれ
ばならない。
161
5.試験物質等の取扱い
(1)被験物質及び対照物質の取扱い
①
試験に従事する者は、被験物質及び対照物質について、必要な表示等
により、また、その特性及び安定性が測定できる場合においては、その
測定等により適切な管理を行わなければならない。
②
試験に従事する者は、被験物質又は対照物質と媒体との混合物につい
ては、混合した後の被験物質又は対照物質の安定性及び均一性が測定で
きる場合、その測定等により適切に使用しなければならない。
③
試験に従事する者は、被験物質及び対照物質の配布、受領、返却又は
廃棄を行うときは、その日付及び量を記録しなければならない。
(2)試薬及び溶液
試験に従事する者は、試薬及び溶液の保管条件、使用期限等について適切
な表示を行うとともに、その性質及び使用方法等に従って使用しなければな
らない。
6.試験計画書及び試験の実施
(1)試験計画書
①
試験責任者は、試験ごとに、次に掲げる事項を記載した試験計画書を
作成し、運営管理者(試験の全部が委託された場合にあっては、試験委
託者及び運営管理者)の承認を受けなければならない。
イ 表題と試験目的
ロ 試験施設の名称及び所在地
ハ 試験が委託された場合にあっては、試験委託者の氏名及び住所(法
人にあっては、その名称及び主たる事務所の所在地)
ニ 試験責任者の氏名
ホ 被験物質及び対照物質に関する事項
ヘ 試験系に関する事項
ト 試験の実施方法に関する事項
チ 生データの解析に使用する統計学的方法に関する事項
リ その他保存される記録及び資料に関する事項
ヌ 運営管理者及び試験責任者の署名又は記名なつ印及びその日付
ル その他試験の計画のために必要な事項
②
試験責任者は、試験計画書を変更する場合には、その日付、変更箇所
及び理由を文書により記録し、これを署名又は記名なつ印の上試験計画
書とともに保存しなければならない。
162
(2)試験の実施
①
試験は、試験責任者の指導監督の下に、試験計画書及び標準操作手順
書に従って適切に実施されなければならない。
②
試験に従事する者は、すべての生データを、その記入者及び日付とと
もに、適切に記録しなければならない。
③
試験に従事する者は、生データを訂正する場合には、当該訂正の理由、
訂正を行う者及び日付を記載するとともに、適切に訂正しなければなら
ない。
④
試験に従事する者は、試験中に異常又は予見することができなかった
事態が生じたときは、速やかに試験責任者に報告し、改善のための措置
を講じるとともに、これらの内容を記録しなければならない。
7.報告書及び保存
(1)最終報告書
①
試験責任者は、試験ごとに、次に掲げる事項を記載した最終報告書を
作成しなければならない。
イ 表題と試験目的
ロ 試験施設の名称及び所在地
ハ 試験の開始及び終了の日
ニ 試験責任者その他の試験に従事した者の氏名
ホ 被験物質及び対照物質に関する事項
ヘ 試験系に関する事項
ト 予見することができなかった試験の信頼性に影響を及ぼす疑いのあ
る事態及び試験計画書に従わなかったこと。
チ 試験の実施方法に関する事項
リ 生データの解析に使用された統計学的方法に関する事項
ヌ 試験成績及びその考察並びにこれらの要約
ル 生データ及び標本の保存場所
ヲ 試験責任者の署名又は記名なつ印及びその日付
ワ
2(4)①イにより信頼性保証部門責任者が作成し、署名又は記名
なつ印した文書
カ その他必要な事項
②
試験責任者は、最終報告書を訂正する場合には、その日付、訂正箇所、
理由その他必要な事項を文書により記録し、これを署名又は記名なつ印
の上最終報告書とともに保存しなければならない。
163
(10) 試験関係資料の保存
①
運営管理者は、試験関係資料を資料保存施設において適切に保存しな
ければならない。
②
運営管理者は、資料保存施設の管理の責任者(以下「資料保存施設管
理責任者」という。)を置かなければならない。
③
資料保存施設管理責任者が許可した者以外の者は、資料保存施設に立
ち入ることができない。
④
運営管理者は、試験業務が廃止され、又は休止された場合には、試験
関係資料をその業務を承継する者又は試験委託者等(以下「資料承継者」
という。)に引き渡さなければならない。
⑤
資料承継者については、①から③までを準用する。
8.複数の場所にわたって実施される試験
(11) 遵守事項
試験が複数の場所にわたって実施される場合には、第四条から前条までに
定めるところによるほか、次に掲げるところによらなければならない。
①
運営管理者は、試験場所における試験成績の信頼性の確保を図るため、
試験施設と試験場所との連絡体制の確保等必要な措置を講じなければ
ならない。
②
試験場所の運営及び管理について責任を有する者(以下「試験場所管
理責任者」という。)については、2(2)、4(1)の①から③まで並
びに7(2)①、②及び④を準用する。また、その場合に必要な読み替え
規定を定める。
③
試験主任者については、2(3)を準用する。また、その場合に必要
な読み替え規定を定める。
④
②において準用する2(2)の②に基づき指名された信頼性保証部門
責任者については、2(4)を準用する。また、その場合に必要な読み
替え規定を定める。
⑤
試験場所については、3(1)を準用する。
⑥
試験場所で実施される試験に従事する者に関しては、4(1)の④並び
に6(2)の①及び④中「試験責任者」とあるのは「試験責任者及び試験
主任者」と読み替えるものとする。
164
別紙8
再生医療等製品の製造販売後の調査及び試験の実施の基準に関す
る省令(案)
省令の概要
再生医療等製品の製造販売業者等が行う製造販売後の調査及び試験に関す
る業務が適正に実施され、また、再審査及び再評価の申請を行う資料の信頼
性を確保するために、再生医療等製品の再審査等の申請に添付すべき資料の
収集・作成に係る基準(製造販売後の調査及び試験に係るもの)として、次
に掲げる事項を規定する。
(1)定義
製造販売後調査等、使用成績調査、特定使用成績調査、製造販売後臨床試
験に関する定義を規定する。
(2)製造販売後調査等業務手順書
①
製造販売業者等は、製造販売後調査等を適正かつ円滑に実施するた
め、次に掲げる手順を記載した製造販売後調査等業務手順書を作成しな
ければならない。
イ 使用成績調査に関する手順
ロ 製造販売後臨床試験に関する手順
ハ 自己点検に関する手順
ニ 製造販売後調査等業務に従事する者に対する教育訓練に関する手順
ホ 製造販売後調査等業務の委託に関する手順
ヘ 製造販売後調査等業務に係る記録の保存に関する手順
ト その他製造販売後調査等を適正かつ円滑に実施するために必要な
手順
②
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書を作成し、又は改訂
したときは、当該製造販売後調査等業務手順書にその日付を記載し、こ
れを保存しなければならない。
(3)製造販売後調査等管理責任者
①
製造販売業者等は、製造販売後調査等に係る業務を統括する者(以下
165
「製造販売後調査等管理責任者」という。)を置かなければならない。
②
製造販売後調査等管理責任者は、販売に係る部門に属する者であって
はならない。
③
製造販売業者等は、製造販売後調査等管理責任者に次に掲げる業務を
行わせなければならない。
イ 再生医療等製品ごとに使用成績調査又は製造販売後臨床試験の概
要を記載した製造販売後調査等基本計画書を作成し、これを保存する
こと。
ロ 製造販売後調査等業務手順書に基づき、使用成績調査又は製造販売
後臨床試験ごとに、実施方法及び評価方法を記載した使用成績調査実
施計画書又は再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令
に規定する製造販売後臨床試験実施計画書その他製造販売後調査等
を行うために必要な事項を文書により定めること。
ハ 再生医療等製品に関する情報の検討の結果、必要があると認めると
きは、製造販売後調査等基本計画書又はロの文書(以下「製造販売後
調査等基本計画書等」という。)を改訂すること。
ニ 製造販売後調査等基本計画書等を作成し、又はハにより改訂した場
合は、当該製造販売後調査等基本計画書等にその日付を記載し、これ
を保存すること。
④
製造販売業者等は、③ニにより製造販売後調査等管理責任者が述べる
意見を尊重しなければならない。
⑤
製造販売業者等は、製造販売後調査等管理責任者が製造販売後調査等
の業務を遂行するに当たって支障を生ずることがないようにしなけれ
ばならない。
(4)製造販売後調査等の実施
①
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、次に掲げ
る製造販売後調査等の実施の業務を製造販売後調査等管理責任者に行
わせなければならない。
イ 製造販売後調査等の実施について企画、立案及び調整を行うこと。
ロ
製造販売後調査等が、製造販売後調査等業務手順書及び製造販売後
調査等基本計画書等に基づき適正かつ円滑に行われていることを確
認すること。
ハ 製造販売後調査等の結果について製造販売業者等に対し文書によ
り報告すること。
② 製造販売業者等は、使用成績調査又は製造販売後臨床試験の実施ごと
166
に、製造販売後調査等管理責任者に調査及び試験の実施状況を把握する
ための記録を作成させ、これを保存させなければならない。
(5)使用成績調査
①
製造販売業者等は、使用成績調査を実施する場合には、製造販売後調
査等業務手順書及び製造販売後調査等基本計画書等に基づき、製造販売
後調査等管理責任者又は製造販売業者等が指定する者にこれを行わせ
なければならない。
②
製造販売業者等は、使用成績調査を実施する場合には、製造販売後調
査等業務手順書に基づき、当該使用成績調査の目的を十分に果たしうる
医療機関に対し、当該使用成績調査の契約を文書により行い、これを保
存しなければならない。
③
製造販売業者等は、②の規定による文書による契約に代えて、⑥で定
めるところにより、当該医療機関の承諾を得て、契約を電子情報処理組
織を使用する方法その他の情報通信の技術を利用する方法であって次
に掲げるもの(③において「電磁的方法」という。)により行うことが
できる。この場合において、当該製造販売業者等は、当該文書による契
約をしたものとみなす。
イ 電子情報処理組織を使用する方法のうち(ⅰ)又は(ⅱ)に掲げるも
の
(ⅰ) 製造販売業者等の使用に係る電子計算機と医療機関の使用に係
る電子計算機とを接続する電気通信回線を通じて送信し、それぞれ
の使用に係る電子計算機に備えられたファイルに記録する方法
(ⅱ) 製造販売業者等の使用に係る電子計算機に備えられたファイル
に記録された前項の規定による契約を電気通信回線を通じて医療
機関の閲覧に供し、当該医療機関の使用に係る電子計算機に備えら
れたファイルに記録する方法(電磁的方法による契約を行う旨の承
諾若しくは契約を行わない旨の申出をする場合にあっては、製造販
売業者等の使用に係る電子計算機に備えられたファイルにその旨
を記録する方法)
ロ
磁気ディスク、シー・ディー・ロムその他これらに準ずる方法によ
り一定の事項を確実に記録しておくことができる物をもって調製す
るファイルに②の契約を記録したものを交付する方法
④
③に掲げる方法は、次に掲げる技術的基準に適合するものでなければ
ならない。
イ 製造販売業者等及び医療機関がファイルへの記録を出力すること
167
による文書を作成することができるものでなければならない。
ロ ファイルに記録された文書に記載すべき事項について、改変が行わ
れていないかどうかを確認することができる措置を講じていなけれ
ばならない。
⑤
③イの「電子情報処理組織」とは、製造販売業者等の使用に係る電子
計算機と、医療機関の使用に係る電子計算機とを電気通信回線で接続し
た電子情報処理組織をいう。
⑥
製造販売業者等は、③により契約を行おうとするときは、あらかじめ、
当該医療機関に対し、その用いる次に掲げる電磁的方法の種類及び内容
を示し、文書又は電磁的方法による承諾を得なければならない。
イ ③の方法のうち製造販売業者等が使用するもの
ロ ファイルへの記録の方式
⑦
⑥の規定による承諾を得た製造販売業者等は、当該医療機関から文書
又は電磁的方法により電磁的方法による契約を行わない旨の申出があ
ったときは、当該医療機関に対し、③の依頼又は契約を電磁的方法によ
ってしてはならない。ただし、当該医療機関が再び前項の規定による承
諾をした場合は、この限りでない。
⑧
使用成績調査実施計画書には、次に掲げる事項について定めなければ
ならない。
イ 調査の目的
ロ
ハ
ニ
ホ
ヘ
ト
チ
調査を予定する症例数
調査の対象となる患者
調査の方法
調査の実施期間
調査を行う事項
解析を行う項目及び方法
その他必要な事項
(6)製造販売後臨床試験
①
製造販売業者等は、製造販売後臨床試験を実施する場合には、製造販
売後調査等業務手順書及び製造販売後調査等基本計画書等に基づき、製
造販売後調査等管理責任者又は製造販売業者等が指定する者にこれを
行わせなければならない。
②
製造販売後臨床試験の実施については、再生医療等製品の臨床試験の
実施の基準に関する省令(別紙6)の規定の例による。
168
(7)自己点検
①
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、次に掲げ
る業務を製造販売後調査等管理責任者又は製造販売業者等が指定する
者に行わせなければならない。
イ 製造販売後調査等業務について定期的に自己点検を行うこと。ただ
し、(6)②によりその例によることとされている再生医療等製品の
臨床試験の実施の基準に関する省令の規定により監査を実施した事
項については、自己点検の実施を要しない。
ロ 製造販売後調査等管理責任者以外の者が自己点検を行う場合には、
自己点検の結果を製造販売後調査等管理責任者に対して文書により
報告すること。
ハ 自己点検の結果の記録を作成し、保存すること。
②
製造販売後調査等管理責任者は、製造販売後調査等業務手順書に基づ
き、自己点検の結果を製造販売業者等に対し文書により報告しなければ
ならない。
③
製造販売後調査等管理責任者は、自己点検の結果に基づき、製造販売
後調査等業務の改善が行われる必要があると認めるときは、その措置を
講ずるとともに、当該措置の記録を作成し、保存しなければならない。
(8)製造販売後調査等業務に従事する者に対する教育訓練
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書及び製造販売後調査等管
理責任者が作成した研修計画に基づき、次に掲げる業務を製造販売後調査等
管理責任者又は製造販売業者等が指定する者に行わせなければならない。
①
製造販売後調査等業務に従事する者に対して、製造販売後調査等業務
に関する教育訓練を計画的に行うこと。
②
製造販売後調査等管理責任者以外の者が教育訓練を行う場合には、そ
の実施状況を製造販売後調査等管理責任者に対して文書により報告す
ること。
③
教育訓練に関する記録を作成し、これを保存すること。
(9)製造販売後調査等業務の委託
①
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務(その管理に係るものを除
く。以下この(9)において同じ。)の一部を、その業務を適正かつ円
滑に遂行しうる能力のある者に委託することができる。
②
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務を委託する場合には、製造
販売後調査等業務手順書に基づき、次に掲げる事項を記載した文書によ
169
り受託者との契約を締結しなければならない。ただし、製造販売後臨床
試験業務の委託に関しては、再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に
関する省令に基づき契約を締結しなければならない。
イ 当該委託の範囲
ロ 受託業務に係る(2)①に掲げる製造販売後調査等業務の手順に関
する事項
ハ ロの手順に基づき当該委託業務が適正かつ円滑に行われているか
どうかを製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者が確認す
ることができる旨
ニ 委託した業務について、受託者に対する製造販売業者等又は製造販
売後調査等管理責任者による指示に関する事項
ホ 二の指示を行った場合における当該措置が講じられたかどうかを
製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者が確認することが
できる旨
ヘ 製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者及び受託者の相
互の間における製造販売後調査等に関する情報の提供の方法に関す
る事項
ト 受託者が製造販売業者等又は製造販売後調査等管理責任者に対し
て行う報告に関する事項
チ 受託者が当該受託業務について作成した文書の保存に関する事項
リ その他必要な事項
③
製造販売業者等は、製造販売後調査等管理責任者に次に掲げる業務を
行わせなければならない。
イ 次に掲げる事項について確認し、その結果の記録を作成し、保存す
ること。
(1) 受託者において当該委託に係る業務が製造販売後調査等業務
手順書及び製造販売後調査等基本計画書等に基づいて適正かつ
円滑に行われているかどうかの確認
(2) 製造販売後調査等管理責任者による受託者に対する指示の履
行状況についての確認
ロ イの確認を踏まえ、必要があると認められるときは、当該受託者に
対し必要な指示を文書により行い、その写し又は当該文書を保存す
ること。
ハ ②トの報告について記録を作成し、保存すること。
④
製造販売後調査等管理責任者は、製造販売後調査等業務手順書に基づ
き、製造販売業者等に③の確認の結果又は②の指示若しくは報告の内容
170
について文書により報告しなければならない。
⑤
次の表の第1欄に掲げる事項に係る文書については、それぞれ同表の
第2欄に掲げる規定を準用する。また、その場合に必要な読み替え規定
を定める。
②の契約
(5)③から⑦まで
②ニの指示
(5)③、④イ及び⑤から⑦まで
②トの報告
(5)③、④イ及び⑤から⑦まで
(10)製造販売後調査等業務に係る記録の保存
①
この省令の規定により保存されていることとされている文書その他
の記録の保存期間は、次に掲げる記録の区分に応じ、それぞれ当該規定
に定める期間とする。ただし、(6)による製造販売後臨床試験を実施
した場合においては、(6)②においてその例によることとされている
再生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令に規定する期間
とする。
イ 条件及び期限付承認に係る記録 再審査又は再評価が終了するま
での期間
ロ 再審査又は再評価に係る記録 再審査又は再評価が終了した日か
ら5年間
ハ イ及びロに掲げる記録以外の記録 利用しなくなった日又は当該
記録の最終の記載の日から5年間
②
製造販売業者等は、製造販売後調査等業務手順書に基づき、記録を保
存することとされている者に代えて、製造販売業者等が指定する者に、
当該記録を保存させることができる。
(11)製造販売後調査等に係る再審査等の資料の基準
製造販売後調査等に係る法第23条の26第5項の規定により読み替えて適用され
る法第23条の25第3項、法第23条の29第4項又は法第23条の31第4項(これら
の規定を法第23条の39において準用する場合を含む。)に規定する資料の収集及
び作成については、(2)から(7)まで、(9)及び(10)の規定によるほか、再
生医療等製品の臨床試験の実施の基準に関する省令に定めるところによる。
171
別紙9
薬事法等の一部を改正する法律の施行に伴う厚生労働省関係告示の整備等に関
する告示(案)
Ⅰ.放射性物質の数量等に関する基準の改正について
体外診断用医薬品の製造業者等の構造設備の基準については、これまでの薬
局等構造設備規則において規定していたが、医療機器又は体外診断用医薬品の
製造管理又は品質管理に関する省令において規定することとした。
このため、同令の規定による放射性物質の数量等に関する基準についても、
本告示により定めることとし、所要の改正を行うこととする。
Ⅱ.その他
その他関係告示について、「薬事法」を「医薬品、医療機器等の品質、有効
性、安全性の確保等に関する法律」に改める等、所要の規定の整備を行う。
172
別紙10
医療機器及び体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準に関する省令
第6条第1項の規定に基づき製造管理又は品質管理に注意を要するものとして
厚生労働大臣が指定する一般医療機器(案)
告示の概要
薬事法施行令の改正により、「薬事法施行令第二十条第三項の規定に基づ
き製造管理又は品質管理に注意を要するものとして厚生労働大臣が指定す
る医療機器を定める件」
(平成 16 年厚生労働省告示第 440 号。以下「旧告示」
という。)が廃止されることに伴い、
「医療機器及び体外診断用医薬品の製造
管理及び品質管理の基準に関する省令」を根拠に、製造管理又は品質管理に
注意を要するものとして厚生労働大臣が指定する医療機器を改めて定める。
なお、指定する医療機器の範囲は、旧告示の別表に掲げるものと同一のも
のを予定している。
173
別紙11
厚生労働大臣の指定する指定再生医療等製品(告示)(案)について
告示の概要
1.法第 68 条の7第3項において、厚生労働大臣の指定する再生医療等製品(以
下「指定再生医療等製品」という。)については、
(1)指定再生医療等製品を取扱う医療関係者は、その使用の対象者の氏名、
住所等を記録すること
(2)病院等の管理者は、指定再生医療等製品の承認取得者からの要請に基づ
いて、必要な場合に限り、その記録を当該承認取得者等に提供すること
(3)指定再生医療等製品の販売業者は、その記録及び保存の事務が円滑に行
われるよう、医療関係者、病院等の管理者等に対する説明・協力を行わな
ければならないこと
等の義務が規定されている。
2.今般、改正法の施行に向けて、新たに、法第 68 条の7第3項の規定に基づ
き指定再生医療等製品を指定する告示を制定し、
「マウス生細胞を含有する再
生医療等製品」を指定再生医療等製品として指定する。
174
別紙12
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第40条の
5第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する再生医療等製品(告示)(案)
告示の概要
1.法第40条の5第1項において、再生医療等製品の販売業の許可を受けた者
でなければ、業として、再生医療等製品を販売し、授与し、又は販売若しく
は授与の目的で貯蔵し、若しくは陳列してはならないこととされているが、
同項のただし書において、
「厚生労働大臣が指定する再生医療等製品」の製造
販売業者が、その製造等をし、又は輸入した当該再生医療等製品を医師、歯
科医師若しくは獣医師又は病院、診療所若しくは飼育動物診療施設の開設者
に販売し、授与し、又はその販売若しくは授与の目的で貯蔵し、若しくは陳
列するときは、販売業の許可を不要としている。
2.今般、改正法の施行に向けて、上記の厚生労働大臣が指定する再生医療等
製品を新たに指定するため、本告示を新たに制定し、
「再生医療等製品の全部」
を指定する。
175
別紙13
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第23条の
2の5第7項第1号に規定する医療機器又は体外診断用医薬品の区分を定める
省令第1条第2項の規定に基づき品目ごとに調査を行うべきものとして厚生労
働大臣が指定する医療機器又は体外診断用医薬品(案)
告示の概要
○ 改正法により、QMS調査を受けるべき医療機器又は体外診断用医薬品に
ついて、既に基準適合証の交付を受けているものと同一の区分に属するも
のが、同一の製造所において製造される場合には、QMS調査を受けるこ
とを要しないこととしたところである(第 23 条の2の5第7項)
○ 改正法の施行に伴い、
「医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確
保等に関する法律第 23 条の2の5第7項第1号に規定する医療機器又は体外
診断用医薬品の区分を定める省令」を新たに制定し、これらの区分を示すと
ともに、品目ごとにQMS調査を行うべきものとして例外規定を設けること
としている。
○ これに伴い、当該例外規定の対象として、
① 腸線縫合糸
② ブタ歯胚組織使用歯周組織再生用材料
③ ヒト他家移植組織
④ ヒト自家移植組織
⑤ ウシ心のう膜弁
⑥ ブタ心臓弁
⑦ 人工血管付ブタ心臓弁
⑧ ウマ心膜パッチ
⑨ ヒト骨移植片
⑩
⑪
⑫
⑬
⑭
⑮
ヒト硬膜移植片
異種移植片グラフト
ウシ心膜パッチ
ウシ由来弁付人工血管
経カテーテルウシ心のう膜弁
細胞組織医療機器
176
を指定することとする。
177
別紙14
医薬品、医療機器等の品質、有効性及び安全性の確保等に関する法律第52条の
2第1項及び第63条の3第1項の規定に基づき厚生労働大臣が指定する医薬品
及び医療機器(案)について
告示の概要
法第52条の2第1項及び第63条の3第1項の規定に基づき、添付文書等記載
事項の届出が必要な医薬品及び医療機器として、以下に掲げるものを指定する。
(1)
①
②
③
(2)
(3)
薬局医薬品。ただし、次に掲げるものを除く。
体外診断用医薬品
承認不要医薬品
薬局製造販売医薬品
要指導医薬品
クラスⅣの医療機器
178