論説 - 電気保安協会全国連絡会

第19号(2011年12月)
国際電気保安連盟インフォメーション
論説
21ケ国、34の会員機関からなる国
際電気保安連盟(FISUEL)は、この分
野において、設立から10年も経たな
いうちに立派な組織となりました。
創設者であるフィリペ・アンドレ氏、
そしてホセ・トーマス・ゴメス氏、ロムア
ルド・アリアス氏という、3人の功績者
に続いて、この発展を進めていくこと
に私は焦点を当てていきます。
理事会において、数年以内に”プロ
ジェクト”を立ち上げる必要を検討して
いますが、この”プロジェクト”は連盟
として電気保安に関する国際的な指
針となる機関を目指すもので、連盟に
未加盟の全ての関係機関に参加を呼
びかけるものです。
2011年5月にアビジャンで開催予定
の次回年次大会において、理事会は
会員に戦略的な計画を示す予定で
す。
FISUELは、共有と参加、知識と経
験、そして協力を意味するものです。
FISUELのメッセージを可能な限り広
め、会員が経験したことの価値を知ら
せましょう。
これは常に私たちの願いでした。今
日、それが私たちの目標です。
最後に、私自身及び理事会を代表
して、2012年の皆さまのご繁栄とご多
幸を祈念いたします。
パトリシア・イェルフィーノ
会長
新しい3会員
■準会員
SEC
SEC(サウジ電力会社)はサウジアラビア
国内の全ての発電所を保有しており、2000
年4月に事業を開始しました。株式の74%
は政府保有です。会社は、発電、送配電に
ついて責任を有し、29000人の従業員を雇
用し、需要家数は449万です。
AMAD
AMADは、電気設備の安全と信頼への
貢献を目的として、政府機関、電力会社、
電力コンサルタント、建設業者、電機業界、
電気工事業者、そして各個人需要家を含
む一般社会に対して、サービスを提供して
います。
この目的に基づき、電気設備の安全性を
確実にする必要性を訴えるグループを作
り、点検の必要を実証し、新設及び既設の
建物の点検の範囲を特定し、国際的な最
善の実施例に沿ったサウジの安全基準と
サウジ建設規則の順守を確実なものとす
ることを目指します。
AMADは、以上のことを達成するため、
以下のとおり、電機の需要家の安全、電気
製品、機器、システムの安全な使用の促進
を積極的に推進します。
1.規則及び最善の国際的実施例に沿っ
た、サウジアラビア国内の建物の電気設備
の安全確保を促進、強化、技術的支援
2.サウジアラビアの電気関係規制の実
施に関する、評価、促進、支援
3.以下の事項の促進
・新設及び既設建物の竣工・定期点検
・サウジアラビアにおける、適合証明及
び占有証明
・電力需要家安全のための国家委員会
の設立
4.安全で持続的な電力システム達成
のための専門研修プログラムの支援、
調整、実施
CERTIEL BRASIL
CERTIEL BRASILは、2008年12月に
設立され、8つの関連機関として、電気
材料・導体製造業団体、ブラジルの電
気関係標準委員会でありIECへのブラ
ジル代表であるICA/Procobre(国際銅
協会)、ブラジルの標準化機関ABNT、
電気材料小売卸売業界、電線・ケーブ
ルの品質監視機関があります。
主な目的は次のとおりです。
・(初期段階)低圧電気設備の任意認証
・地方政府と協力して義務的認証制度
の基礎を築き、低圧設備のIEC要求事
項をブラジル基準中に維持すること
(IEC60364と同等なABNT NBR5410)
2008年以来、Certiel Brasilは、公的
建物(住宅、事務所)と企業の建物の認
証を行っています。
サウジ電力会社
開発の基礎である電力は成功
裏に発展しており、イスラム歴
1421年初頭に構造改革が行わ
れ、数あった電力会社は統合さ
れ、国家の資金支援に頼らな
い、商業ベースのサウジ電力会
社となりました。政府は、国の歳
入確保のために、この重要なセ
クターを民営化し、近代を進め
ています。
また、民間セクターのこの分野へ
の参画により、業績の向上、コス
トの削減、科学的研究への関心
の向上、サービスの改善、電力
需要の合理化、環境の保全、多
くの人々の雇用、本分野におけ
る職員の研修事業の提供に、良
い環境を作り出します。
王国の電力セクターでは、主と
して、電力サービスが高品質で
信頼性が高く、低料金で提供さ
れることが維持されることを重視
しています。また、政府は、投資
家の信頼を促進、つまり投資を
促進して電力セクターへの民間
の参画を増進しようとしていま
す。さらに、競争的環境を作り、
独占性を減らすとともに、消費者
保護の基本的な財団を設立し、
本セクターの能率の改善を図っ
ています。
近年、電力セクターでは、電力需
要の急速な伸びが見られ、その間
に大規模なガス・汽力発電所が王
国のほとんどの地方で建設されて
います。また、政府は特別高圧の
送電網を整備し、王国のほとんど
の地方に亘る、数千kmに達するも
のとなり、これによって全ての地方
で電力サービスが一般に提供さ
れ、市民のニーズに対応していま
す。
一方、政府は、いくつかの将来プ
ロジェクトに取り組んでいます。
・高効率で、46℃にも達する灼熱の
環境に適した空調機の新規開発プ
ロジェクト
・王国内の電圧を127/220Vから国
際的な230/400Vに変更するなど、
建物内の電気設備に関連するプロ
ジェクト
・サウジ建築基準の施行のための
適切な仕組みの検討プロジェクト
サウジアラビアの巨大プロジェクト
電力セクターでは、電気事故から
消費者を保護し、エネルギー効率
を改善することに関連する活動もあ
り、技術的法令の草案が検討さ
れ、施行される見込みです。政府で
は、電気設備に関する危険性につ
いて、各関係者に注意喚起と教育
を進め、エネルギーの無駄の削減
のための措置と、その目的の達成
のための方法に関する整備を進め
ています。
SEC プラントの運転 若い将来のスタッフの研修
メキシコ・フォーラム
11月9日、メキシコシティーで電気保安国際
フォーラムがANCE(電気規格認証協会、メキシ
コ)とICA(国際銅協会)との共催で開催さ
れ、FISUELのイェルフィーノ会長(電気保安促進
協会、アルゼンチン)とラファエル・ヤネツ氏
(ANCE)が議長を務めました。
メキシコの政府当
局、同国電力関係業
界の他、セネガルの駐
ワシントン大使、ESFI
会長(国際電気安全財
団、米国)、ICAの
GCC上級コンサルタ
ント、FISUELメンバー
の出席がありました。
約20ケ国からの100名の参加者・専門
家が出席し、製品と設備の標準化の重要
性、不適合品・偽造品との戦い、需要家
広報、研修、新設及び既設の設備の点
検、”電気保安との最後のつながり”に関
する発表を聞くことができました。
また、日本の電気保安協会(FESIA)を
代表して、鈴木隆治氏から、3月の福島
の事故後の節電に関する素晴らしい発表
もありました。
2011年のフォーラムにおけるたくさんの
発表と、質の高い意見交換は、全ての参
加者の期待を上回るものでした。
フォーラムのウェブサイト(会員用)
メキシコ・フォーラムの詳細については、
次のサイトに発表資料を掲載しています。
www.foroancefisuel.com.mx/index.html
電気自動車の充電と
安全性
後戻りはありません:
電気自動車、プラグイン・
ハイブリッドは現実のもの
です。
今日、これらの新技術
がいかに早く普及するか
述べることは困難です
が、2020年までに欧州及
びその他の世界の地域
の道路を何百万台ものこ
うした自動車が走行する
のは確実です。こうした
普及のためには充電イン
フラの設置が必要で、国
際的な標準と各国の規制
に適合し、利用者に対し
て高い安全性を確実なも
のとすることが必要です。
電気設備の安全性は、
メーカー、卸売、コンサル
タント、工事業者といった
電気関連業界の責任が
あり、自動車産業に任せ
られないということを忘れ
てはなりません。一方、2
つのセクターの建設的な
対話こそがこの自動車の
エンドユーザーにとって
最善の結果を確実にする
のです。
今の状況と今後の予想
まず、国際規格に書か
れている充電技術です。
接続の4つのモデル
自動車と充電インフラと
の接続は、国際規格であ
るIEC61851 “電気自動
車用接続充電装置”に規
定されています。
・モード1:3kWまでの家
庭用コンセントとの、単
相・3相交流接続
・モード2:家庭用コンセン
トとの、単相・3相交流接
続で、ケーブル内に追加
的保護機能を有するもの
注意: 充電モード
・各モードは今規格化されています。(IEC/EN61851)
・モード3、4: 安全確認と充電管理のための自動車との通信
非管理モード 管理モード
・Scameのシャッター付単
・モード3:22kWまたは
43kWの特別なコンセントと 相・3相タイプ3
の単相・3相交流接続で、 タイプ2と3のみがモード3
自動車とインフラとの間に 充電方式に対応しています。
電力管理用の2つの通信回 今日、圧倒的多数の利害
関係者、自動車会社、電力
路を持つもの
このモードが今日推奨さ 会社、電気機器メーカーは、
れているものです。2017年 欧州において最終的にモード
までに自動車メーカーはこ 3を選択することで合意して
の方法に集約することにな います。これにより、3kWか
ら43kWの容量の交流充電
ります。
・モード4:43kW超の直流 で、自動車とインフラ間の通
信によって、使用上の最大限
接続
のフレキシビリティが保証さ
これら4つの充電モードに れます。
対して、国際規格IEC
62196に規定される、3種 ユーザーの安全性について
類のプラグとソケットがあり の、各システムの比較
モード1と2については、多
ます。
くの研究の結果、家庭用コン
・ヤザキの単相タイプ1
・Mennekesのシャッター無 セント(2kW未満)での充電電
流は8Aまでに制限すること
し単相・3相タイプ2
が望ましいということが示さ
れています。専用の新規充
電設備であれば、レベルが
高くなるかもしれませんが、
ユーザーがどのように古くて
摩耗したコンセントに接続す
るかもしれず、御操作もあり
うることを理解すべきです。
定格電流での異常発熱の危
険性は非常に高く、火災の原
因になります。
モード3については、2つの
競合する技術があります。
・ドイツで開発されたシャッ
ター無しのタイプ2
・イタリアとフランスの共同開
発のシャッター付きタイプ3
タイプ2の安全性は、コンセ
ント・ボックス内蔵の電子機
能によっています。もし電源
スイッチが閉のままになる故
障が起きた場合、ユーザー
が充電部に接触した場合の
危険性は大変高くなります。
タイプ3は、電子回路の状
態にかかわらず、充電部接
触を防止する機械的保護が
追加されています。
電気設備の規制が、欧州
の人口の55%を占める12ケ
国で適用され、専門家でない
一般の人が使用する可能性
のある電気自動車用のもの
については、この保護機能付
きのタイプとすることが必要
です。
公共の場所の充電ポイント
が、この規制に対応していな
いと指摘されることがあるか
もしれません。それは正しい
かもしれませんが、熟練者で
ない一般の人がどの程度使
用するかという推定によって
判断されます。
また、設置される数万の端
子のうち、かなりの数が落雷
によって故障し、予測不能な
状態になる可能性はかなり
あります。
また、実際には電源が
入っているのにユー
ザーが切れていると
思ってプラグを操作し
てしまう危険性もかなり
あります。これらのこと
がタイプ3または2がよ
り望まれる理由です。
フランスでは、これら
のことが考慮され、政
府から全般的な枠組み
に関する資料が発行さ
れており、”グリーン・
ブック”として知られて
います。この資料は、
全ての公共インフラの
指針となっているので
す。
充電インフラに関係
する電気事故が市場を
崩壊させる極めて深刻
なリスクとなるため、公
共及び私用の充電ス
テーションの安全性は
電気関係業界の重大
関心事で、新規市場開
拓の実現のための必
須条件となっているの
です。
Dominique ROUSSEL
電気自動車プラグアライ
アンス最高責任者
あなたの手帳の予定日
・3月20日、パリ(フランス)
ヨーロッパ・ワーキンググループ
・5月10日、11日、アビジャン(コートジボワール)
年次大会
日本語訳文責:電気保安協会全国連絡会議