第1回策定委員会資料1(PDF:540KB)

【7
報告事項】
(2)第6期たつの市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画について
1
法的位置づけについて
「第6期たつの市高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画」
(以下、第6期計画という。)は、
老人福祉法第20条の8第1項に基づき策定することとなる「市町村老人福祉計画」と、介護保
険法第117条第1項の規定に基づき策定する「市町村介護保険事業計画」の二つの計画を、老
人福祉法第20条の8第7項及び介護保険法第117条第6項の規定に基づき、一体的に策定す
るものとなります。
2
計画の期間及び見直し時期
「介護保険事業計画」は介護保険法第117条第1項の規程に基づき、3年を1期として計画
内容を見直す必要があります。
そのため、本年度、新たに平成27年度から平成29年度を計画期間とする本計画の策定を行
います。
平成 24 年度
現在の計画
平成 25 年度
平成 26 年度
平成 27 年度
平成 28 年度
平成 29 年度
たつの市高齢者保健福祉計画及び
介護保険事業計画【第5期】
見直し
計画策定
次期の計画
1
たつの市高齢者保健福祉計画及び
介護保険事業計画【第6期】
3
第6期計画の基本的な考え方と制度改正の概要
(1)第6期計画の基本的な考え方
【地域包括ケアシステムの構築】
介護保険制度施行後10年が経過する中で、サービスの利用者数が施行当初伸び悩んでいた
が、その後、増え続け、今は高齢者を社会全体で支えていく仕組みとして定着しています。
一方で、急速な高齢化の進展に伴い、寝たきりや認知症などの介護を必要とする人の増加、
医療ニーズの高い高齢者や重度の要介護者の増加、独居・高齢者のみ世帯の増加への対応、
介護現場で働く人材の確保等が緊急の課題となっています。
このような中で策定する第6期計画は、第5期計画からの継承となる高齢者が住み慣れた
地域で安心して暮らし続けることができるようにするために、医療、介護、予防、住まい、
生活支援サービスを一体的に、切れ目なく提供していく『地域包括ケアシステム』の構築に
向けての取り組みをどう盛り込むのかが重要であり、高齢化のピークを迎える2025年に
向けて「地域包括ケア」の構築を見据えた新たな視点での取り組みを検討していくこととなり
ます。
【2025年を見据えた介護保険事業計画の策定】
団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向け、第5期計画で開始した地域包括ケア実現
のための方向性を継承しつつ、在宅医療・介護連携等の取り組みを本格化していきます。また、
中長期的なサービス・給付・保険料の水準も推計して記載し、中長期的な視野に立った施策の
展開を図ることとなっています。
<2025年までの見通し>
第6期計画
2015
~2017
第5期計画
2012
~2014
第7期計画
2018
~2020
第8期計画
2021
~2023
第9期計画
2024
~2026
2015
2025
団塊世代が65歳に
団塊世代が75歳に
2
(2)制度改正の概要
平成27年4月以降に順次施行される「地域における医療及び介護の総合的な確保を推進す
るための介護保険法等の一部を改正する法律」については次のとおりであり、高齢者が住み慣
れた地域でその能力に応じて日常生活を送ることができる「地域包括ケアシシテム」の構築の
ため、所要の改正がなされたものです。
第6期計画の策定については、下記の改正内容を踏まえて策定していくこととなります。
【地域における医療及び介護の総合的な確保を推進するための介護保険法等の一部を改正する法律
の概要】
①地域包括ケアシステムの構築
高齢者が住み慣れた地域で生活を継続できるようにするため、介護、医療、生活支援、介護
予防を充実
1.地域包括ケアシステムの構築に向けた地域支援事業の充実
①在宅医療・介護連携の推進
②認知症施策の推進
③地域ケア会議の推進
④生活支援サービスの充実・強化
※介護サービスの充実は、前回改正による 24 時間対応の定期巡回サービスを含めた
介護サービスの普及を推進
※介護職員の処遇改善は、27 年度介護報酬改定で検討
⑤介護予防の推進
⑥地域包括支援センターの機能強化
2.地域支援事業の見直しに併せた予防給付の見直し
○全国一律の予防給付(訪問介護・通所介護)を市町村が取り組む地域支援事業に移行し、
多様化(平成 29 年度末まで)
3.在宅サービスの充実
(1)小規模通所介護の移行と居宅介護支援事業者の指定権限の委譲
①地域との連携や運営の透明性を確保するため市町村が指定・監督する地域密着型サー
ビスへ移行
②経営性の安定性の確保、サービスの質の向上のため、通所介護(大規模型・通常規模
型)や小規模多機能型居宅介護のサテライト事業所へ移行
③指定都市・中核都市以外の市町村にも指定権限を移譲する。(平成 30 年度施行)
(2)住宅改修事業者の登録制度の導入
3
4.施設サービス等の見直し
(1)サービス付き高齢者向け住宅への住所地特例の適用
①有料老人ホームに該当するサービス付き高齢者向け住宅についても、住所地特例の
対象とする。
②住所地特例対象者に限り、住所地市町村の指定を受けた地域密着型サービスを使える
ようにし、住所地市町村の地域支援事業を利用できることとする。
(2)特別養護老人ホームの新規入所者を、原則、要介護3以上に限定(既入所者は除く)
※要介護 1・2 でも一定の場合には入所可能
5.介護人材の確保とサービスの質の向上
○介護福祉士の資格取得方法見直しの施行時期を 27 年度から 28 年度に延期
6.その他
○2025年を見据えた介護保険事業計画の策定
②費用負担の公平化
低所得者の保険料軽減を拡充。また、保険料上昇をできる限り抑えるため、所得や資産のあ
る人の利用者負担を見直す。
1.低所得者の保険料の軽減割合を拡大
○保険料の段階を多段階に、低所得者については公費投入により上昇を抑制
2 重点化・効率化
(1)一定以上の所得のある利用者の自己負担を引き上げ
○年金収入280万円以上(合計所得160万円以上)は自己負担が2割
(2)低所得者の施設利用者の食費・居住費を補填する「補足給付費」の要件に
資産などを追加
※不動産を勘案することは、引き続き検討課題
4
4
地域課題の把握方法と計画に盛り込む内容
(1)日常生活圏域ニーズ調査の実施
「地域包括ケアシステム」の実現に向け、より精度の高い計画策定を行うためには、まず、
日常生活圏域ごとに、「どこに」、「どのような支援を必要としている高齢者が」、「どの程度生
活しておられるのか」など、その地域に居住する高齢者ごとの課題や多様なニーズを的確に把
握・分析することが必要です。そのために、地域にお住まいの一般高齢者、要介護認定者の方
を対象に「日常生活圏域ニーズ調査」を実施することとなります。
(2)日常生活圏域ニーズ調査のメリット
①日常生活圏域の課題の明確化
地域の課題や、その地域に居住する高齢者のサービス利用意向の有無のみにとどまらない
潜在的なニーズも含めた高齢者の支援の必要性が明確となります。
②計画策定に資する客観的基礎データの整備
日常生活圏域ごとに必要となるサービスの種類・量を見込み、各種介護サービスの基盤整
備や認知症支援策、見守りや配食などの生活支援サービスの構築を、どの地域でどの程度進
めていくか政策決定するための重要な基礎データが整備されます。
③介護予防事業対象者の把握
日常生活圏域ニーズ調査は、介護予防事業の対象者を把握するチェックリストの項目も含
まれているため、地域の課題とあわせて、介護予防事業の対象者の把握も同時に行うことが
できます。また、本調査の対象となった方については、地域での高齢者実態把握で重要な課
題である認知症高齢者、孤立等の早期発見・対応についても可能となります。
●地域包括ケアの実現を目指すため、第6期計画(平成27~29年度)では次の取り組みを推進。
・日常生活圏域ニーズ調査を実施し、地域の課題・ニーズを的確に把握
・計画の内容として、認知症支援策、在宅医療、住まいの整備、生活支援を位置づけ
日常生活圏域ニーズ調査
・どの圏域に
・どのようなニーズをもった高齢者が
・どの程度生活しているのか
地域の課題や
必要となるサービスを
把握・分析
調査項目(例)
○身体機能・日常生活機能
(ADL・IADL)
○住まいの状況
○認知症状
○疾病状況
介護保険事業(支援)計画
これまでの主な記載事項
●日常生活圏域も設定
●介護サービスの種類ごとの見込み
●施設の必要利用定員
●地域支援事業
●保険料額の決定
など
地域の実情をふまえて記載する新たな内容
●認知症支援策の充実
●在宅医療の推進
●高齢者にふさわしい住まいの計画的な整備
●見守りや配色などの多様な生活支援サービス
5
5
計画策定スケジュ―ル(案)
●第1回会議(7月7日)
・本資料のとおり
●第2回会議(10月中旬)
・国・県における計画策定の指針について
・日常生活圏域ニーズ調査の分析結果について
・高齢者、要介護認定者の将来推計
・介護保険サービスの現状と課題
・高齢者保健福祉サービスの現状と課題
・介護保険サービス事業量推計(仮設定)
●第3回会議(11月下旬)
・計画素案について
・介護保険事業量推計
・パブリックコメントの実施について
●第4回会議(2月上旬)
・パブリックコメントの結果について
・計画の承認について
●第5回会議(予備)
業務内容
平成26年
6月
7月
平成27年
8月
日常生活圏域ニーズ調査事前準備(調査票設計、対象者選定等)
第1回策定委員会
第
6
期
高
齢
者
保
健
福
祉
計
画
及
び
介
護
保
険
事
業
計
画
策
定
★7/7(月)
日常生活圏域ニーズ調査
調査結果集計・分析・報告
5期計画の実績(保健福祉サービス、介護給付実績データ)、調査
結果、現状よりサービス見込み量・介護保険料の推計
第2回策定委員会
第6期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画素案作成
第3回策定委員会
パブリックコメント
第6期高齢者保健福祉計画及び介護保険事業計画の作成
第4回策定委員会
計画書概要版の作成
計画書・概要版の印刷・製本
6
9月
10月
11月
12月
1月
2月
3月
第6期計画の目次案(参考資料)
≪総
第1章
論≫
計画策定にあたって
1 計画策定の趣旨
2 計画の位置づけ
3 計画の期間
4 計画の策定体制
≪各
第2章
論≫
高齢者をめぐる現状
1 人口の現状及び将来推計
2 要支援・要介護認定者数の現状と推移
3 日常生活圏域ニ―ズ調査結果
第3章
計画策定の考え方
1 前期計画からの主な制度改正
2 基本理念
3 日常生活圏域の設定
4 施策の体系
第4章
施策の現状と展開
1 安心していきいきと暮らせるまちづくり
2 保健、医療と連携した健康づくり、介護予防
3 充実した介護サ―ビスを適切に提供する体制づくり
4 高齢者等を地域で支えるネットワ―クづくり
第5章
介護保険事業費の見込み
1 介護保険サ―ビス事業量と保険料の設定
第6章
推進体制の確立
1 推進体制の整備
2 計画の進捗管理と評価
第7章
資料編
7
第5期計画期間における保険料基準額(兵庫県下)
番号
保険者名
1
新温泉町
2
赤穂市
3
篠山市
4
佐用町
5
福崎町
6
相生市
7
淡路市
8
神河町
9
たつの市
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
32
33
34
35
36
37
38
39
40
41
第4期保険料額(月額)
第5期保険料額(月額)
伸び率
3,223
3,300
3,490
3,600
3,600
3,700
3,700
3,750
4,618
4,350
4,280
5,100
4,800
4,300
4,600
4,560
43.3%
31.8%
22.6%
41.7%
33.3%
16.2%
24.3%
21.6%
3,800
4,400
15.8%
3,807
4,351
14.3%
豊岡市
3,840
4,830
25.8%
洲本市
3,900
4,750
21.8%
川西市
3,900
4,210
7.9%
南あわじ市
3,900
4,980
27.7%
播磨町
3,900
4,400
12.8%
丹波市
3,970
4,830
21.7%
三木市
3,980
5,050
26.9%
加古川市
4,000
4,400
10.0%
小野市
4,000
5,100
27.5%
猪名川町
4,000
5,000
25.0%
宝塚市
4,000
4,867
21.7%
市川町
4,040
5,000
23.8%
加西市
4,050
4,970
22.7%
太子町
4,050
4,570
12.8%
西宮市
4,088
4,947
21.0%
上郡町
4,100
5,300
29.3%
伊丹市
4,200
4,400
4.8%
宍粟市
4,200
4,950
17.9%
明石市
4,208
4,980
18.3%
稲美町
4,300
4,300
0.0%
高砂市
4,300
5,200
20.9%
三田市
4,307
4,656
8.1%
加東市
4,350
5,600
28.7%
芦屋市
4,400
5,090
15.7%
西脇市
4,400
5,300
20.5%
多可町
4,400
5,300
20.5%
姫路市
4,580
5,240
14.4%
朝来市
4,600
4,920
7.0%
神戸市
4,640
5,200
12.1%
尼崎市
4,711
5,341
13.4%
養父市
4,750
5,450
14.7%
県 計
4,312
4,982
15.5%
全 国 平 均 4,972円
香美町
注)東日本大震災の影響等により未報告の14保険者を除く1,566保険者を対象に集計しています。
8
【8
協議事項】
日常生活圏域ニ―ズ調査(案)について
地域に居住する高齢者ごとの課題や多様なニ―ズを的確に把握・分析し、より精度の高い計画策
定を行うために必要とされている「日常生活圏域ニ―ズ調査」について、本市では次のとおり実施
いたします。
(1)目
的
日常生活圏域の課題や必要なサービスを把握・分析することで明確化し、計画策定に資する客観
的基礎データとして整備することで本計画を策定するための重要な判断資料とすることを目的と
しています。また、介護予防事業の対象者の把握を行い、今後の市介護予防事業の利用等に繋げて
いくことを目的としています。
(2)実施概要
対象者
調査期限
調査方法
調査項目
目標回収率
周知方法
65歳以上の方で、
①要介護認定を受けていない方
1,200人
②要支援 1,2 及び要介護 1,2 の認定を受けている方
500人
⇒日常生活圏域に居住する高齢者の人数割合、年齢区分、要介護度により
無作為で抽出します。
平成26年8月11日(月)まで (7月下旬発送予定)
①対象者に調査票を郵送。
②記入後、返信用封筒で返送。
③未記入・未提出について電話等にて対応。
①基本情報(家族構成、疾病状況、お住まいの状況、所得の状況等)
②基本チェックリスト(介護予防事業の対象者把握を兼ねる)
③身体機能状況(運動、閉じこもり、転倒、口腔、栄養、うつ、認知症等)
④日常生活状況(ADL(食事・排泄・入浴・移動等)、IADL(買い物・
洗濯・金銭管理・薬の管理等)、社会参加リスク) など
80%
⇒調査期間終了時点で未提出の方に対しては、再度依頼し、協力を呼びか
けます。
広報、市ホームページで啓発します。
(2)調査票(案)について
本市においては、原則、国が示した調査項目により実施します。ただし、地域包括ケアシステ
ムの構築におけるたつの市が取り組む地域支援事業の検討の基礎資料として必要と思われる項
目を本市で独自に若干追加しています
9