第 1 回障害者権利条約締約国報告書まとまる

2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
vol.45 - 11(通算 512 号) 2016 年
2 月号
第三種郵便物許可
2016 年 2 月 15 日発行
(毎月1回 15 日発行)
1987 年 12 月 19 日第三種郵便物認可
発行人 公益社団法人やどかりの里
代表者 土橋 敏孝
〒 337 - 0043
さいたま市見沼区中川 562
TEL 048 - 686 - 0494
FAX 048 - 686 - 9812
定 価 50 円(含会費)
第 1 回障害者権利条約締約国報告書まとまる
作成過程,内容面に課題山積
2014 年1月に日本が批准した国際連合「障害
者の権利に関する条約(以下,権利条約)」は,
その効力が生じてから2年以内にその後の権利
条約の履行状況について,締約国としての報告
書を国連障害者権利委員会に提出することを求
めている.報告を提出すると,審査に先だって
「事前質問事項」が国連より出され,それへの回
答を経て「総括所見」が通知され,法律改正を
含む改善を求められることとなる.
日本においては,2015 年9月に外務省によっ
て原案が取りまとめられ,その後内閣府に設置さ
れた障害者政策委員会の議論を経て,12 月に第
1回政府報告書がまとめられた.2016 年1月よ
りパブリックコメントが行われている.政府報告
書の内容だが,添付文書である政策委員会の「議
論の整理」に現政策の課題への指摘があるものの,
政府報告書本文は関係法の規定の羅列に終始して
おり,この国に暮らす障害のある人の実態は見え
てこない内容であり,締約国としての報告書とし
ては,極めて残念な内容といわざるを得ない.
生活保護費の大幅な引き下げや,精神科病棟
を暮らしの場へと転換させようとする施策,安
永健太さん裁判の福岡高裁での敗訴,障害基礎
年金の判定基準見直しによる受給者の実質的削
減など,権利条約批准後も,この国の障害のあ
る人の暮らしは厳しさを増している.身体障害
者手帳を取得している人の7割弱が 65 歳以上で
あることから,権利条約の視点で介護保険の見
直しも必要であろう.自己責任が強調される社
会保障のあり方が,何らかの支援を必要とする
障害のある人の生活に大きな影響を与えている.
政府報告書はこれらの実態こそ,正直に明らか
にすべきなのだ.
一方国連は,障害者団体等の NGO が積極的
に権利条約の履行状況の監視に参加することを
促している.
「私たち抜きに私たちのことを決め
ないで」との視点から生まれた権利条約であり,
それは当然であろう.政府報告書の作成過程で
も障害関係者の意見を幅広く聴き,報告書に反
映させるという過程が求められており,その点
でも大きな課題を残すことになった.そうした
状況の中で,次なる課題は,民間団体による政
府報告書に対する民間の報告書(パラレルレポー
ト,以下パラレポ)の提出であろう.韓国のパ
ラレポでは,政府報告書とは内容の異なる指摘
がなされており,それがそのまま総括所見になっ
ているなど,パラレポが総括所見に大きく影響
していた.
総括所見の勧告が具体的であればあるほど政
策改善のチャンスとなることから,パラレポで
はこの国の政策が権利条約の求めていることを
実現できる内容であるのかどうかを,具体的な
事例や統計を通して明らかにしなくてはならな
い.パラレポは,さまざまな団体の連帯の上で
作成されることが重要だ.日本には全国の 13 団
体が加盟している日本障害フォーラム(JDF)
があり,JDF への期待は大きい.パラレポ作成
に向けて私たち1人1人にできることは,政府
報告書の内容がどうあれ,権利条約を物差しと
して政策の課題や障害のある人の実態を点検す
ること,そして,権利条約の理解を社会に広げ
ていくことである.
(1)
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
生活保護基準切り下げ反対! いのちの最終ラインを守ろう!!
『共に学ぶつどい』part 7報告
私たち抜きに私たちを決めないで
2016 年1月 22 日 , きょうされん埼玉支部主
催の「共に学ぶつどい」が,
障害者交流センター
で行われた.
2013 年8月から3年をかけて,生活保護基
準額が3段階で引き下げられ,それを「憲法
25 条『生存権の保証』に違反している」とし,
2014 年 11 月から,国に賠償を求める裁判を
行ってきた.
裁判の回を重ねるごとに,専門用語が増え,
裁判の内容が複雑化している.そのため,原
告を中心に,弁護士も交え,裁判に関する情
報共有も含めた「共に学ぶつどい」という交
流会を行ってきた.しかし,裁判の内容の難
しさもあり,原告が中心になりづらい部分も
あった.
そこで今回は,原告が率直に意見を出し合
えるよう,意見交換の時間を多く設けられて
行われた.
声を上げ続けることの大切さ
まず,きりしき共同作業所の南部さんから,
これまでの流れの話があり,昨年に行われた
「憲法 25 条大集会」の映像からスタート.そ
して,これからの裁判を前に,
「裁判に勝つこ
とも大切だが,ずっと声を上げていくことの
方が大切」という話があった.今から約 59 年
前に行われた,
生活保護違憲訴訟の「朝日訴訟」
では,結果として敗訴した.しかし,
「憲法 25
条は,『人間に値する生存』を保障しようとす
る基本的人権保障である」との判決がされた
ことで,社会的反響を呼び,多くの人が生活
保護制度の大切さに気づくきっかけとなった.
「『私たち抜きに私たちのことを決めないで』
と,みんなで声を上げ続けることで,勝敗以
上の効果がある.当事者が中心であるべきだ」
と,南部さんは締めくくった.
いっしょに支え合う仲間の存在確認
後半は,グループごとに「生活のこと」
「裁
判のこと」の2本柱で思いを出し合った.「健
康で文化的な暮らしは,どんな暮らしなのか」
「こんなに不安にさせる国は何なのか」
「ホー
ムで入所していると,守られているように感
じ,生活保護引き下げの影響をそんなに感じ
ない.それは,最低限度の暮らしなのか」等,
率直な意見が交わされた.
お菓子や飲み物を囲みながら,同じ思いで
あることを確認できたり,
「裁判をすることで,
国に逆らう事にならないか」と不安に思う人
を受け止める場面などが見られた.どのグルー
プでも笑い声が聞こえる和やかな会であった.
生活する中で,辛いことも多々あるが,参加
者みんなが,
「いっしょに支え合う仲間である」
と,再認識した時間であったように思う.
グループホームを利用しているメンバーで,
裁判の原告でもある,高橋操さんは,
「日比谷
の集会や,憲法 25 条が守られていないことの
話が分かりやすかった.また,今回のような
会であれば,参加したいと思う.グループで
話し合った時,いろいろ話ができてよかった」
と,感想を話してくれた.
今回の引き下げについては,憲法 25 条「生
存権」が揺るがされていることに同じく,障
害者だけでなく,国民の暮らしや命が蔑ろに
されているのも同然のように感じる.私たち
が求めることは,何も特別なことではない.
ただ,国民の声を聞いて欲しいということだ.
戦う仲間は多くいることを再確認した今,そ
れを励みに,
「私たち抜きに私たちを決めない
で」と,声を上げ続けていきたい.
(鈴木 真帆)
(2)
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
障害年金問題のいま
安心して生活し続けられるための具体的な対応を
障害年金問題の現状
障害年金制度が,今,後退の危機にある.
国は,「精神・知的障害に係る障害年金認定の
地域差に関する専門家検討会」を開催し,新
たな基準となる「国民年金・厚生年金保険 精神の障害に係る等級判定ガイドライン(案)
」
( 以 下, ガ イ ド ラ イ ン ) を 示 し た.( 詳 細 は
2015 年 11 月号の本紙参照)
これに対し,精神科医らでつくる「精神科
七者懇談会」は,精神または知的障害のある
人たちのうち,約7万9千人が障害基礎年金
の支給停止もしくは減額になると推計してい
る.これは実に障害基礎年金の受給者約 79 万
人の1割程度が影響を受けることになる.
また,障害年金をめぐっては,厚生労働省
がまとめた受給者実態調査(2014 年 12 月実施)
において,障害年金を受け取りながら仕事を
している人の約8割が就業による収入が年 200
万円以下であり,約半数が 50 万円に届かない
ことがわかった.障害年金受給者の多くが困
窮していると言え,そのような状況で新たな
ガイドラインにより支給停止等となれば,生
活への影響が計り知れない.
学習と具体的な対応の検討が急務
障害年金の置かれている問題を考えるため,
さまざまな団体が学習会を開催してきている.
12 月4日の「経済的支援の中心に位置づく障
害年金のいま」(中央法規/みんなねっと主
催),12 月 15 日の「所得保障制度としての障
害年金を考える学習会」(精神障害年金研究会
/日本障害者協議会主催)にはやどかりの里
からも多数参加した.ガイドラインについて
は再検討を求めていくこともさることながら,
受給者が不利益を被らないよう現実的に対応
していく必要があることが改めて確認された.
やどかりの里においても登録者のおよそ6
割が障害年金を受給して生活している.研修
等を通じて職員1人1人が障害年金について
学んでいくと同時に,障害年金の更新をする
前に等級判定の基準となっている医師の診断
書に障害の状態やそれによる生活の困難さな
どが適切に記載されるよう支援をし,等級落
ちによる障害年金の支給停止や減額を防いで
いく取り組みを行っていく.
障害年金を受給しているメンバーの声
障害年金の認定基準が厳しくなり,家族か
ら自立したい仲間や,少ない賃金と障害年金
で組み合わせて生計を立てていた私たちの生
活が困難になるとのこと.こんな話まさか実
現しないだろうと思っていました.普通に事
業所で働いているように見えて,小さいこと
かもしれませんが家族の事で悩むことや,薬
を飲みながらで 50 歳近い年にもなり,体力も
衰えを感じる日々です.病気が悪くなっても,
これからずっと継続して働いていかないと収
入が全くなくなってしまうのではないか,障
害年金を考えて立てていた将来の生活展望も
崩れて,13 年間かけて築いたひとり暮らしの
生活も失ってしまうのではないかと不安ばか
りが増えています.障害年金を最低限度の社
会保障として安心して受けられるように,当
事者の皆と関心を持っていきたいです.
精神障害のある人では無年金となっている
人も多い.障害年金制度が揺らいでいる今,
障害のある人の所得保障のあり方について,
きちんと議論をして検討するべき時が来てい
るのではないか.
(水村 舞)
(3)
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
地域とつながる新たな取り組み
不要な小型家電の回収を始めます
あゆみ舎では,PC や通信機器の買い取り,
リユース品の販売などを行っている(株)ア
ンカーネットワークサービスより,ノートパ
ソコン分解の仕事を受注している.
軽作業を中心に作業の組み立てを行ってい
るあゆみ舎であるが,このリサイクル作業で
は,メーカーや型番によってそれぞれ PC の
中身が異なっている.そのため分解の作業工
程を変更しながら対応していく技術が必要と
なる.しかし,そこがリサイクル作業の面白
い所でもある.試行錯誤しながら作業を進め
ることで,作業を終えた後には達成感がある.
この作業に携わっているメンバーも,分解に
悪戦苦闘しながらやっと1台やり終えた時や,
いつもより多くの台数を分解できた時など,
さまざまな作業工程で達成感や楽しみを感じ
ながら作業に取り組んでいる.
あゆみ舎では作業場の一角にリサイクル作
業のスペースを設けている.同時に3人が作
業を行える空間となっており,その中で現在
は8人のメンバーがリサイクル作業に携わっ
ている.この作業を始めた動機はさまざまで,
過去に PC 修理や電動工具を使用した仕事に就
いていた人,リサイクルを通して人や地域の
役に立てることを自分の役割としていけるよ
う取り組む人など,それぞれが思いを持って
関わっている.
また,この作業に携わっているメンバーと
毎月ミーティングの時間を設けている.あゆ
み舎の中で作業の拡大に向けて,どうしたら
今よりも作業効率を上げられるか,どの様な
作業空間にすれば良いのかなど,意見や作業
に対する思いを話し合う機会となっている.
皆で作業工程を見直し,1人が1台全てを
分解するのではなく,作業工程をいくつかに
分けて分担することで,以前よりも効率を上
げ,より多くの作業をこなせるようになって
いった.話し合いを進めていくうちに,各家
庭の中でも PC の処分に困っている人がいるの
ではないかと地域に目を向けるようになって
いった.そこから今後は,地域の人たちへ PC
回収に出向き,リサイクルを通して地域に貢
献していけるよう取り組みを進めている.
この新たな取り組みを含め,今後のリサイ
クル作業の拡大に向けて,メンバーとともに
意見を出し合い試行錯誤しながら,地域に貢
献する喜び,やり甲斐を皆で実感しながら発
展させていきたい. (斉木 辰雄)
リサイクル作業中の様子
<小型家電の回収について>
受付窓口:あゆみ舎
月~金(祝祭日は除く)
9:00 ~ 18:00 まで
TEL 048 - 648 - 2555
さいたま市大宮区堀の内町 1 - 37
一武ビル1F
(回収可能な機器)
デスクトップ・ノート PC,ワープ
ロ,液晶モニター,携帯電話,ス
マートフォン
(4)
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
やどかりの里 45 周年
人から人へ
メンバーといっしょに
笑顔で働ける環境
それぞれに充実した時間を過ごして欲しい
~情熱と笑顔で活動を支える~
山本 舞さん
とまる か よ こ
今回はエンジュで働いている山本舞さんを紹介します.
戸丸佳予子 さん
今回は,浦和区障害者生活支援センターやどかりと,大宮中部活
体力づくりのためにとランニング中,エンジュの求
秘めた思いが芽生える
動支援センターに勤務している,戸丸佳予子さんを紹介します.
人張り紙を見かけ,そのまま立ち寄ったところ,たま
お菓子作りが好きなのをきっかけにエンジュでもお
たま知り合いが働いていたのをきっかけに,とんとん
菓子製造を担当しています.管理栄養士の杉山さんの
拍子で面接,採用となった多彩な趣味を持つ2児の母
指導の下,メンバーといっしょに愛情込めて作ってい
活動の中で大切に感じていること
やどかりの里との出会い
です.
ます.注文製造販売のため,常時行っていませんが,
大宮中部活動支援センターでは,ホットサン
戸 丸さんがやどかりの里で働き始めたのは
それでも定期的に大量注文をしてくれるお客様がいま
ドイッチづくりを週1回,約7年間継続してい
約7年半前.以前介護福祉士として入所施設で
「喜び」は人を綺麗にすること
す.そんなお客様に喜んでいただきたい,いろんな種
ます.戸丸さんも入職当時より携わっており,
働いていた時,
入所中の人たちが地域での生活
ネイル(手足の爪と指の手入れ)
,
お菓子作り,
スノー
類を作っていきたいと秘めた思いが芽生え始めてきま
思い入れがあるということです.
に移
行できるように支 援する役 割を担うよう
ボード,フラダンスが趣味です.
した.まだまだ未熟ですが,私自身の成長とエンジュ
「みんながおいしいと言って食べてくれるこ
になり,
社会福祉を学ぶために働きながら大学
ネイルは中学生の頃から友だちの爪を綺麗にするの
菓子工房の発展にこれからお手伝いをもう少ししてい
が好きで学校に通って資格を取り,今でも口コミで
きたいと思っています.
とが嬉しい」と,70歳を超える今でもパン焼き
に通い始めたそうです.その頃,やどかりの里
行っています.エンジュの仕事柄,私自身は出来ない
を続けているメンバーや,楽しみにして参加し
に見学に来たことが,やどかりの里との初めて
のですが,お客様が綺麗になって喜んで帰っていくの
エンジュから学ぶ
てくれるメンバーの姿が,この活動を続けてい
の出会いでした.それは,戸丸さんにとって大
が嬉しいです.
エンジュの皆さんは,
家族のように温かい存在です.
きたいという戸 丸さんの原
動 力になっている
きな衝撃であったそうです.
フラダンスは,子供といっしょに親子フラダンスを
不思議なことにエンジュに入って2年3か月経ちます
といいます.
やっていました.2年前に辞めてしまいましたがまた
が,私自身が変わったことは,毎日が規則正しい生活
これからについては,高齢化してきているメ
「地域で暮らす」とは
やりたいと思っています.
をするようになり,仕事を休まないようになったこと
ンバーもいる中で,日常的に活動支援センター
1990年代の社会福祉基礎構造改革の流れの
です.自分が休んだ日は,厨房内がたいへんになるこ
でいっしょに過ごせるという非常勤 職員の強
中で,
施設でも収容から入所という考え方に変
料理は見た目から
とで,穴を開けてはいけないという実感が今はすごく
みを活かして,メンバーが充実した時間を過ご
わり,少しずつ地
域に出ていく取り組みが始
仕事担当は,
厨房と配達,
お菓子作りです.厨房では,
強いです.それとエンジュのお弁当は,栄養管理を重
せるための活 動をいっしょに創っていけたら
まっていったそうです.その頃,戸丸さんはや
主にミキサー食(食べ物の飲み込みがたいへんな方へ
点にやっているので,なぜか料理教室に通っている気
の食事)を担当しています.ミキサー食を行う上で,
分になります.仕事ではありますが,今まで作ったこ
いいなと,熱く思いを語ってくれました.
どかりの里の見学をして,
「地域で暮らす 」と
気を付けていることがあります.事業所など複数(常
とのない料理を習う場所であり,料理,お菓子作りと
いうことについての考え方が変わったといい
食や刻み食やミキサー食)のお弁当を注文いただいて
もに学ばせてもらっています.おかげで,最近では,
正義感とバイタリティーにあふれ,おかしい
ます.地域で生き生きと暮らすやどかりの里の
いるところでも,お弁当のふたを開けた時に通常の形
主人や子供たちからも料理が上手くなったと言われる
と思うと突き詰めたくなる性 分もあるという
メンバーの様子を目の当たりにして,
「同じよ
で食べている皆さんと変わる事のないよう食材ごとに
ようになりました.うれしい言葉です.
戸丸さん.事務に調理にガーデニングなど,持
うな障害の状態なのに,入所施設の中で生活し
ミキサーにかけ,見た目を大事にしています.そして,
ち前の器 用さを活かしてやどかりの里の活 動
ている人たちと,どうしてこんなに違うのだろ
飲み込むのに支障がないよう滑らかさを重視していま
仕事にすごく熱心で,活発なイメージを受けたイン
を支え続けてくださっています.
うか」
「地域性の違いだけではない」と衝撃を受
す.お料理は,まず目で楽しむことが大事です.皆さ
タビューでした.こんな方といっしょに仕事をさせて
このような熱い情熱を持った戸丸さんに,
改
けたといいます.その後,転職を機に,地域の
まに食事は楽しいと思っていただけると嬉しいです.
もらっていることが刺激となり,
喜びと感じられます.
めて頼もしさを感じたインタビューでした.
資源で働いてみたいと思い,やどかりの里に入
これからも今まで通り皆から好かれている人でいてほ
(鈴木 裕貴)
職したということです.
しいです. (聞き手 手川 深雪)
(5)
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
やどかりの里らしさについて考える
倫理綱領作成の取組み
1月 21 日(木).障害者交流センターにて
やどかりミーティングが行われ,約 50 人が
参加した.
やどかりの里らしさとは
昨年度より「やどかりの里らしさ」を後世
に 残 し て い く た め に, 職 員 倫 理 観 を 倫 理 綱
領という形でまとめていく活動が進められて
いる.その倫理綱領を作っていくために,や
どかりの里で活動をしているスタッフ・メン
バーで「やどかりの里らしさ」「どんな組織
であって欲しいか」
「どういうスタッフであっ
て欲しいか」について話し合い,報告を行っ
た.
「やどかりの里らしさ」では,「のびのびと
した雰囲気」「諦めずに活動を続ける組織」
「ともに育っていける,補っていける場」「ス
タッフとメンバーの関係に垣根がない」等の
意見が挙げられていた.またスタッフに対す
る意見では,「困っている時に相談にのって
くれる」「自分たちを尊重した関わりをして
くれている」などの良い面の意見がある一方
で,「忙しすぎて相談がしにくい」「仕事の幅
や質を向上させてほしい」「生活支援と労働
支援の両者が互いに現場を知ってほしい」な
どの改善を求める声も挙がっていた.グルー
プでの話し合いでは.さまざまな意見が飛び
交い,活発な話し合いが行われていた.やど
かりの里が活動を始めてから,時代とともに
活動を行う人や周囲を取り巻く環境が大きく
変わってきている中で,これからもやどかり
の里として大切にしていかなければならない
事は何なのかを明らかにし,倫理綱領という
形で残していく事が必要なのだと感じられた
時間だった.
マイナンバーについて知る
今年 1 月より本格的な運用が始まったマイ
ナンバー制度.役所などの手続きで記載を求
められるケースが増えてきている.実際に手
続きを行ったメンバーからは「マイナンバー
カードを作らないと役所での手続きが出来な
いと言われた」「カードが無くても印鑑だけ
で大丈夫だった」等,窓口の対応の違いに戸
惑う声も挙がっていた.
やどかりミーティングでは,マイナンバー
の使用用途や注意点についての説明と,○×
形式のクイズを行い,参加者全員で考える機
会を設けた.参加をしたメンバーからは「マ
イナンバーカードは作らないといけないもの
だと思っていた」「身分証明になるなら作っ
てみようかなと思った」等,さまざまな意見
が挙がっていた.まだ始まったばかりの制度
のため,よく理解されていない部分も多く,
誤った認識をされている方が多くいるように
感じた.今後もマイナンバー制度の動きに注
目していく事が大切だと感じた.
今月のスポットライト
12 月 13 日にサポートステーションで行わ
れたクリスマスミニコンサートについて演奏
を行ったハンドベルグループ Schloss(シュ
ロス)の映像を流しつつ,報告が行われた.
メンバー以外にも,自治会の方々や近隣の住
民の方も参加され,賑やかな時間を過ごすこ
とが出来た.これを機に,地域の人といっしょ
に取り組める交流企画が少しずつ増やせてい
ければ良いなと感じる報告だった.
(関口 和司)
(6)
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
やどかりの里の動き(1 月1日~ 31 日)
<全国ネットワーク>
日本障害者協議会
1/12 理事会に増田出席,ニュー
イヤー交流会に増田,萩﨑
参加
1/19 権利条約報告書検討会に増
田出席,広報委員会に増田,
萩﨑出席
日本健康福祉政策学会
1/ 9 実行委員会に多数出席
きょうされん
1/29 ~ 31 経営管理者総合研修会
に増田,三石,永瀬参加
病棟転換型居住系施設を考える会
1/27 寄合に増田,萩﨑出席
<埼玉県内ネットワーク>
埼玉県セルプセンター協議会
1/20 正副会長会議に増田出席
埼玉県精神障害者社会福祉事業所
運営協議会
1/26 役員会に三石,永瀬出席
埼玉県の精神保健福祉を考える会
1/26 例会に増田,永瀬出席
きょうされん埼玉支部
1/ 9 生活保護チーム会議に永瀬
出席
1/19 役員会に永瀬出席
1/25 南部ブロック会議に永瀬出
席
埼玉県精神医療審査会
1/13 第3合議体に宗野(文)出
席
<さいたま市内ネットワーク>
さいたま市コーディネーター連絡
会議
1/28 調査研究委員会委員長,副
委員長,事務局会議に三石,
渡邉(奏)出席
サービス調整会議
1/15 浦和区サービス調整会議に
渡邉(奏),若林出席
1/20 大宮区サービス調整会議に
鈴木(裕),阿部,水村出席
障害程度区分認定審査会
1/28 浦和第3合議体に渡邉(奏)
出席
さいたま市精神保健福祉地域ネッ
トワーク連絡会
1/26 打 ち 合 わ せ に 三 石, 中 村
(由),鈴木(裕),渡邉(奏)
出席
きょうされんさいたま市ブロック
1/12 ブロック事務局会議に鈴木
(真)出席
1/22 ブロック映画祭準備に鈴木
(真)出席
1/26 ブロック会議に椿原,萩﨑,
伊 藤, 小 野 寺, 鈴 木( 真 )
出席
大宮障がい者施設連絡会
1/20 職員研修会打ち合わせに永
瀬,鈴木(裕)出席
さいたま市相談支援連絡会議
1/15 浦和区相談支援連絡会議に
渡邉(奏),若林出席
その他
1/12,18,28 埼 玉 県 虐 待 防 止・
権 利 擁 護 研 修 に 宗 野( 文 )
出席
1/22 大宮コミュニティ「わ」の
女性の会定例会に浅見出席
1/22 OEC 例会に浅見出席
<研修事業>
研修会参加
(7)
1/19 ~ 20 社会福祉事業のあり方
セミナーに浅見出席
1/25 JD 連続講座に増田,石井み,
渡邉(昌),萩﨑,伊藤,鈴
木(裕)
,阿部,金子,麻野
参加
1/29 ~ 31 きょうされん経営管理
者研修会に増田,三石,永
瀬出席
<やどかりの里内部の
調整連絡会議>
1/ 5 危機管理委員会
1/ 6 チーフ会議
1/ 7 権利擁護委員会
1/14 障害年金調査チーム打ち合
わせ
1/15 プロジェクト見沼
1/21 生活支援連絡会議
1/21 やどかりミーティング
1/22 健康増進会議
1/22 生活支援会議
1/27 単身生活者調査チーム打ち
合わせ
1/27 機関紙編集会議
1/27 労働支援会議
1/28 顧問医研修
1/29 危機管理委員会防災部会
<その他>
1/15 全国セルプナイスハートバ
ザール会議に宗野(文)出
席
1/17 コムナーレフェスタ打ち合
わせに宗野(文)出席
1/23 やどかり情報館のお仕事説
明会開催
1/31 歯科保健の会
2016 年 2 月 15 日
機関紙やどかり
第三種郵便物許可
やどかり日誌
エンジュ
『創作や芸術などを通じて豊かな心を』
大宮東部活動支援センター
『一人暮らしに向けて』
月に1度エンジュのホールで,文化部とい
う創作クラブを設立しました.芸術に限らず,
字の練習や編み物をする人がいたりなど「文
化」をアバウトに楽しんでいます.現在は4
~5人で活動しています.
「創作は楽しいもの」
という考えで,ポテトチップスなどをたまに
持ち寄って広げたり,気軽におしゃべりして
いる雰囲気です.もちろんがっつり絵を描き
たい!という方も大歓迎です.集中できるか
どうか保障致しかねますが……やどかりに限
らず地域の方も参加できるようなサークルに
したいと思っています.
(春原 秀幸)
私は現在,家族といっしょに暮らしていま
すが,一人暮らしを目指してサポートステー
ションのショートステイで練習をしています.
年末年始もショートステイを入れることがで
き,31 日の夜は泊まっている人たちとテレビ
を観て夜更かしをしました.でも今までの年
は1人で夜を過ごすことが多かったので楽し
い年越しができました.
一人暮らしの練習を始めて約1年になりま
す.今年はグループホームに入ることを目標
にがんばっていきたいです.一人暮らしをし
ても,大宮東部を利用しながら変わらずに生
活をしていきたいと思います. (M.O)
やどかり情報館
『いっしょに働く仲間を募集しています』
総務
『街の見守りパン屋さん』
1月 23 日(土)やどかり情報館のお仕事説
明会を開きました.やどかりの里内外から 15
人の方がいらっしゃいました.初めて情報館
に来た方がほとんどでした.情報館の全体像
から,出版(就労継続支援 A 型・就労移行)
や農福連携(就労継続支援 B 型)の仕事をお
伝えしました.館内見学の後,農福連携で育
てた野菜,大豆ご飯,さつまいもコロッケ,
切り干し大根,大根の漬物,白菜や人参の汁
物,乾燥させたリンゴや王滝かぶを味わって
もらいました.体験してみたいという声も多
く,これを機会にいっしょに働く仲間が増え
たら嬉しいです. (木村 千夏)
毎週火・金曜 日の朝,中川にはピアノの音
とともに移動販売のパン屋さんがやって来ま
す.近所の路地に車を停めて常連さんたちを
待ちますが,その中には 一人暮らしのお年寄
りもいて,音楽が聞こえずに出て来ないとパ
ン屋のご主人が呼びに行きます.
「かぼちゃが
好きだけど固くて切れなくなっちゃった」と
話していたおばあちゃんに,奥様が炊いたか
ぼちゃをそっと差し入れしていたのを目撃し
たこともあります.サポステのメンバーもパ
ンを通して近所の方と言葉を交わすなど,自
然に地域交流の場になっています.
(日野 陽子)
私たちの暮らし・いのち・健康を守り,1人1人の生活をより良いものにしていくことが,政
治のあり方であり法制度の作り方であると思っていた.しかし,本誌に毎回登場するように,今
の日本のあり方は「自己責任」
「自助・共助」が全面に出され,公的責任や公助は雲隠れしている.
誰かがどうにかしてくれるなどと思ってはいけない.
「私たち抜きに私たちのことを決めさせない」
ためにも,情勢を掴む力,話し合う力,行動する力をやどかりの里全体で高めながら,機関紙を
通して会員の方々にも発信していきたいと思う. (大澤 美紀)
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