18.ガラス 18.ガラス 特徴 定義 結晶を析出することなく溶融体が冷却固化した無機物 歴史 太古 ローマ時代 1876年 明治末期 天然黒曜石から石刃 建築へのガラス使用 工部省品川硝子製作所 失敗 旭硝子尼崎工場(ベルギーよりの輸入設備 初の国産品製造 無限に大きい粘性を持った液体 均質等方性材料 結晶粒の界面が存在しない 高い透光性(可視光:0.3~2.7μmの波長を透過) 高い透視性(表面を平行・平滑) 高透光性・低透視性(表面を粗) 微量の金属類添加→着色→光の吸収率制御 表面に金属・金属酸化物の膜→光の反射率を制御 線形弾性体・脆性材料 理論強度(Si-Oの結合力) 29420N/mm2 実用強度(表面の微小な傷→応力集中) 49~98N/mm2 強度のばらつき大(傷の大きさ・方向・分布が不均一) 強度設計値:1/1000の破壊確率となる値 18.ガラス 18.ガラス 化学成分による分類 化学成分 種類 ソーダ石灰ガラス(クラウンガラス) 主成分 SiO2 Al2O3 CaO MgO Na2O 割合 70~74% 0~2% 6~12% 0~4% 12~16% B2O3 Al2O3 K2O、PbO アルカリ →化学的安定度・不溶性増加、熱膨張係数減少 →耐食性増加 →屈折率増加 →熱膨張係数増加 性質 用途 ソーダ石灰ガラス(クラウンガラス) 一般的 建築用板ガラス ソーダ石灰アルミナガラス 強さ・不溶性大 ビールびん カリ石灰ガラス(ボヘミアガラス) 耐食性・硬さ大 化学器具、ステンドグラス 食器 カリ鉛ガラス (フリントガラス、クリスタルガラス) 密度・屈折率大 高級食器、光学ガラス ホウ酸クラウンガラス (パイレックスガラス) 耐食性大、熱膨張小 理化学器具 ホウ酸フリントガラス 耐食性大、熱膨張小 理化学器具 屈折率大 石英ガラス 熱膨張係数極小 高融点、耐熱性大 理化学器具 18.ガラス 製造法 製造法 18.ガラス 表面加工 調合・溶融 成形 フロート板ガラス 溶融ガラスを溶融金属(すず)の上に浮かべて製板 型板ガラス 溶融ガラスをロール製板機(下ロール:彫刻模様)に通し、ガラス表 面に模様付け 徐冷・熱処理 徐冷 種類 サンドブラスト エッチング フロスト加工 Vカット シルク印刷 方法 金剛砂吹き付け→粗面・彫り込み サンドブラスト(彫り込み)→フッ化水素酸による表面腐食→滑らか サンドブラスト(粗面)→フッ化水素酸により半透明 彫刻刀で彫ったようなV字型溝(ガラスを何枚も断積みしたような視 覚効果) シルク板による印刷 セラミックプリント セラミックインクをシルクスクリーン印刷→焼き付け 製品内部の弾性ひずみ除去 熱処理(強化加工) 徐冷→再加熱(軟化点付近:650~700℃)→急冷(表面:圧縮 100N/mm2、内部:引張) 耐衝撃強度・曲げ強度3~5倍 破片は粒状 18.ガラス 製造法 切断 カッター ダイヤモンドカッターで割れ目→折る ダイヤモンドソウ ダイヤモンド埋め込みグラインダーで削り取る サンドブラスト 金剛砂を圧縮空気で吹き付け ウォータージェット 金剛砂混入水を拘束で吹き付け エッジ加工 ガラスの切り口を研磨・研削 エッジ露出使用時の化粧目的・危険除去 強度低下の防止 曲げ加工 軟化温度付近まで加熱→型に沿って折り曲げ 合わせ加工 2枚の板ガラスの間に強靱な樹脂中間膜を挿入 破片の飛散防止、衝撃物の貫通防止 シート貼り カッティングシート貼り 薄膜加工 金属・金属酸化物等の反射性薄膜をコーティング ・熱分解法(スプレー焼き付け、浸漬塗布焼き付け) ・金属イオン移動法 ・化学めっき法 ・真空法(真空蒸着法、スパッタリング法:微量の特殊ガス→電圧) 製品 18.ガラス 一次製品 種類 性質 フロート板ガラス 高精度な平滑平面 すり板ガラス プライバシーの確保と採光性 装飾性、プライバシーの確保、光と 型板ガラス 影 用途 一般建築の内外装 間仕切・建具、住宅の窓 窓、建具、間仕切、浴室、洗面所 防火戸、危険物を扱う建築物、展 防火性・耐火性、盗難防止、飛散防 望用エレベーターのかご、アー 止 ケード 線入り板ガラス 盗難防止、飛散防止 一般建築、店舗、住宅 柔らかく均一な採光、防火性・耐火 工場・倉庫・体育館の屋根・天窓、 網入り波形ガラス 性、安全性(波形)、経済性(外枠・ 住宅のテラス、アーケード 桟不要) 鉄・ニッケル・コバルト含有で着色 住宅から高層建築、家具、間仕切、 熱線吸収板ガラス 日射熱のコントロール、デザイン性、 インテリア、自動車 防眩性、プライバシーの確保 網入り板ガラス 18.ガラス 18.ガラス 製品 製品 表面処理 種類 性質 用途 表面に金属酸化物焼付け 住宅から高層建築 熱線反射板ガラス 日射熱の遮断、デザイン性・ハーフミラ ガラススクリーン ー性、プライバシー確保、適度な照度 ホテル、レストラン、ブティック、 カラーガラス 板ガラス片面に塗料焼付け オフィス、住宅の内装 エッチングガラス 住宅・オフィス・ホテルの内外装 和紙調フィルムを表面に密着 和紙調ガラス 障子・スクリーン、採光窓、壁面 装飾性、飛散防止 強化処理 種類 性質 強化ガラス 高強度、安全性、耐熱性 曲面強化ガラス 色焼付ガラス 用途 階段まわりのフェンス、エスカ レーターの腰板、浴室間仕切り 住宅、店舗 装飾性(昼:透明、夜:鏡)、安全性 片面にセラミック塗料を高温で焼付け 一般建築物の外装、カウンター デザイン性、耐久性、強度、安全性 合わせ加工 種類 性質 合わせガラス 安全性、盗難防止、着色可能 導電性金属(ニッケル)メッキポ リエステルネットを無色透明の2 枚の中間膜で挟み込んだ合わ 電磁波シールドガラス せガラス 電磁波シールド、透視性・採光 性、帯電防止性、安全性 装飾用合わせガラス 強化合わせガラス 和紙調合わせガラス 立体映像ガラス レインボーホログラム 18.ガラス 製品 種類 性質 ガラスとガラスの間に空気 断熱複層ガラス 層を密封 断熱性、結露防止、防音性 室内側のガラスに金属膜を 高断熱複層ガラス コーティング 断熱性、結露防止、防音性 断熱性能:熱貫流率、U 用途 冷暖房不可の大きな建物、温 湿度の厳密な調整を必要とす る建物 冷暖房不可の大きな建物、温 湿度の厳密な調整を必要とす る建物 天井照明カバー、ステンドグラス、 レストランの光壁、住宅の間仕切り 防弾・防犯、金融機関、水族館の 水槽、ガラスの床・階段、猛獣の檻 住宅・店舗・ホテルの内外装 店舗ディスプレイ、スタジオ 18.ガラス ガラスの2つの熱性能値 複層加工 用途 トップライト、屋根、浴室間仕切、ベ ランダフェンス、ショーウィンド 断熱性能を表す 室内外の温度差によってガラ ス窓を通過する熱量 単位:W/m2K 日射遮蔽性能:日射熱取 得率、η 日射を遮蔽する性能を表す ガラス窓に入射した日射熱が 室内側へ流入する割合 18.ガラス 18.ガラス ★★ ★★ ★★★ 2.7 2.3 ■板ガラスの断熱性 50.3 69.0 14.2 29.2 従来品 33.7 100 100 透明単板(FL3) 透明単板 FL3 透明複層 FL3-A6-FL3 透明複層A12 省エネ等級 FL3-A12-FL3 エコ ガラス 71.8 67.4 ★★ 4.0 Low-E複層 LE3-A6-FL3 8.1 9.4 LE3-A12-FL3 19.1 22.1 真空 100 真空複層 100 18.2 高断熱Low-E複層A12 LE3-V-FL3 遮熱Low-E複層A12 18.ガラス ■窓ガラスの断熱性能 複層ガラス 18.ガラス 100 U=6.0 空気層 90.1 空気層 Low-E膜 100 81.8 100 Low-E複層ガラス 空気層 85.9 13.4 7.7 74.5 4.3 アルミスペーサーと 封着剤 U=2.9 100 U:熱貫流率(W/m2K) 三層複層ガラス 空気層 LE3-Ar12-FL3-V-LE3 4.5 7.6 2.1 100 透明単板(FL3) U=1.6 U=1.9 透明複層A12 可視光 100 日射 ガス入り複層ガラス 特殊ガス層 (アルゴン, クリプトン) 真空ガラス 真空複層ガラス 真空層 特殊ガス層 (アルゴン) Low-E膜 Low-E膜 ガラス質 封着材 Low-E膜 U=1.3 U=1.2 真空層 Low-E膜 U=0.8 100 100 69.7 75.5 14.8 18.2 61.2 5.8 高断熱Low-E複層A12 37.6 23.4 35.4 3.6 遮熱Low-E複層A12 18.ガラス 18.ガラス ■板ガラスの遮熱性能 従来品 透明単板 透明単板 透明複層 Low-E複層 FL3 熱吸単板 真空 透明複層 FL3-A6-FL3 FL3-A12-FL3 エコ ガラス Low-E複層 LE3-A6-FL3 LE3-A12-FL3 真空 真空複層 LE3-V-FL3 熱吸複層 日 射 遮 蔽 性 能 が 高 い A12 熱反単板 A6 熱反複層 真空複層 高性能 熱反複層 LE3-Ar12-FL3-V-LE3 断熱性能が高い 高性能 熱反単板
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