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2016年3月号
発行 小林製薬株式会社 広報総務部
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特
アンメルツブランド 50周年の歩み
集
~「効果感」と「使い勝手」にこだわり続けた50年~
■ 初代「アンメルツ」の誕生秘話 ~“デートでも嫌われない”肩こり薬~
■ ロングセラーブランドへの礎となる「ヨコヨコ」誕生の裏側 ~洗濯バサミとの葛藤~
■ グローバルに展開するアンメルツブランド
■ 次世代「アンメルツ」の誕生と今後の展開
小林製薬ニュースレター
「アンメルツ」の誕生秘話
~“デートでも嫌われない”肩こり薬~
“ジンジン”する効果感でお馴染みのアンメルツブランド
は、今年で発売50周年を迎えます。
1960年代当初、肩こり対処薬といえ
ば貼り薬が主流の時代。ある男性社
全社一丸となった「アンメルツ」の販売促進
員が肩に貼り薬を貼ったままデートに
この「アンメルツ」で得た成功体験は、『ブルーレット』や
行き、相手の女性から「年寄り臭い」
「かっこ悪い」と振られてしまったという
『サワデー』など、後続のヒット製品を生み出す基盤となっ
経験が「アンメルツ」誕生のきっかけと
たとともに、全社に自信をもたらし、今日の挑戦的な企業
風土を醸成する極めて重要な機会となりました。
初代「アンメルツ」
なりました。
「見えない肩こり薬」というコンセプトのもと開発がスタート。
い筆を使う形状が主で、片手で塗ろうとすると容器が倒
ロングセラーブランドへの礎となる
「ヨコヨコ」誕生の裏側~洗濯バサミとの葛藤~
れてしまうなど「使い勝手の壁」にぶつかりました。いつで
「アンメルツ」のヒットに追随する競合製品との差別化、
液体を軸に開発を進めるも、当時の液体外用薬は小さ
も手軽に塗れるよう、スポンジを切って瓶の口にはめるな
さらなる使い勝手の追求から生まれたのが、1974年発
ど試作品を作り続け、現在では主流となった「ラバー
売の「アンメルツヨコヨコ」です。肩や背中への塗りやすさ
キャップ」を初めて開発。こうして新型肩こり薬「アンメル
を検討する中で、「孫の手」のアイデアに着目。大きな洗
ツ」が誕生しました。
濯バサミを作って「アンメルツ」を挟んで塗るアイデアから
始まり、試行錯誤の末、容器自体を曲げて塗布部を横
ラバーキャップ
向きにするといった思い切った発想にたどり着き、「アンメ
ルツヨコヨコ」が誕生しました。
発売当初の「アンメルツ」の新聞広告
1966年に発売すると、いつでも簡単に塗れる手軽さと
効果感から絶大な支持を獲得。新聞・テレビ広告と共に、
全社一丸となった大がかりなキャンペーンを実施しました。
発売当時の「アンメルツヨコヨコ」のTVCM
社員自らアイデアを盛り込んで製作したPOPを薬局に配り
首の曲がった独特のフォルムは、塗りやすさを向上させ
歩いたり、電話の受け応えを「はい、アンメルツの小林製
薬です」とするなど、職種に関係なく全社をあげて取り組
ただけでなく、液剤の充填技術が当時としては非常に複
みました。この成果もあって、「アンメルツ」は瞬く間に主
雑で、他社が容易に真似ができなかったため「アンメルツ
力製品に成長し、のちの弊社を代表するロングセラー製
ヨコヨコ」は瞬く間に大ヒット商品となりました。
品のひとつとなりました。
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小林製薬ニュースレター
その後、1986年には発売20周年の新アイテムとして、
を訪ねて訪問販売を行うことでマレーシアの隅々まで普
肩こり薬独特の臭いを無くした“無臭性”の「ニューアンメ
及させることができました。こうした努力の成果もあって、
ルツヨコヨコ」を発売し、男性だけでなく臭いに敏感な女性
現地では“YOKOYOKO”の愛称で親しまれています。
からも人気を博しました。1991年に処方改良し、今では
アンメルツブランドの約7割を占めるメインアイテムとして、
多くのお客さまから支持されています。
グローバルに展開するアンメルツブランド
「バンセールス」のセールスガールズとセールスマン
アンメルツは海外でも歴史の長いブランドです。海外展
開の歴史は、日本での発売から間もない約50年前の香
東南アジアを中心に、地道に売上を伸ばしてきた「アン
港・台湾にまで遡ります。言語や文化、生活習慣の違い
メルツ」ですが、大きな転機となったのは、日本と同じく
はもちろんのこと、当時、現地の薬局は個人経営が大半
「アンメルツヨコヨコ」の発売です。独自のフォルムが各国
を占めていたため、薬局1軒1軒を回る地道な営業活動
で支持され普及を加速させました。さらに1990年代後半
やマーケティングの繰り返しでした。
以降、各国に現地法人を設けると、現地に根付いたマー
ケティングに取り組めるようになり、アジアでも数少ない日
○香港(‘69年~)・シンガポール(‘70年~)
本のOTC医薬品の成功品へと成長しつつあります。現在
香港やシンガポールでは、現地の学校を訪問して、「ア
では香港、台湾、シンガポール、マレーシア、タイ、インド
ンメルツ」のミニサンプルを配り歩いて製品を紹介していく
ネシア、オーストラリアの7つの国と地域に展開しており、
ことからはじめ、現地の販売代理店には各地区の薬局に
2018年3月期までに展開数の倍増を目指しています。
製品を拡売してもらいました。現地での長い歴史と共に、
近年、香港では中国からのインバウンド需要の影響もあっ
海外で展開しているアンメルツブランド
て売上は伸長し、アンメルツブランドにとって重要な市場
となっています。
○マレーシア(‘71年~)
タイ
マレーシアでは、販売代理店のセールスガール5-6名
と数名のセールスマンが1台のセールスバンに同乗し、村
マレーシア
から村へと移動して販売する「バンセールス」を行ってい
シンガポール
ました。代理店セールスマンが薬局を訪問して「アンメル
インドネシア
台湾
香港
オーストラリア
ツ」を卸している間に、セールスガールが、 1軒1軒民家
店頭の様子
セールスバンの前で
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店頭に配布した手作りポスター
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小林製薬ニュースレター
次世代『アンメルツ』の誕生と今後の展開
アンメルツブランド ボトルの変遷
■新商品「アンメルツNEO」
厚生労働省の「国民生活基礎調査(平成26年)」による
と、「肩こり」は女性が感じる自覚症状の第1位、男性で
進化
追加
第2位と、もはや国民病とも言えるほど多くの方が悩まさ
れている症状です。
アンメルツブランドでは誕生50周年の集大成として、日
垂直タイプ
本で初めて鎮痛消炎成分のジクロフェナク製剤に血行促
“ヨコヨコ”タイプ
ロングボトルタイプ
進成分を配合した新製品「アンメルツNEO」を今春発売し
ます。
■新プロモーション
50周年を機に、若い世代にもっと親しみを持ってもらお
うと、「LINEスタンプ」のプレゼントキャンペーンを2016年
4月より実施します。CMでお馴染みの松重豊さんが “キ
タキタキタ~!!”など、アンメルツブランドならでは効果感
をコミカルなフレーズや動きで描いたスタンプを作成。ア
ンメルツブランドになじみの薄い若い世代への普及に取り
新製品「アンメルツNEO」シリーズ
組み、使用者層の拡大を図ります。
アンメルツブランドが長年継承してきた血行促進成分に
よる“ジンジン”する効果感と効き目を追求し続け、開発
スタート時から数えると約7年の歳月を経て、満を持して
の発売となります。
さらに今回、新たに “ロングボトルタイプ”を投入。初代
「アンメルツ」の垂直ボディから、首が曲がった「アンメル
ツヨコヨコ」への進化を経て、まさに“最強”ともいえるボト
ル形状です。肩こり薬市場で、「“あったらいいな”はもうな
いのでは?」というなか、「肩こりで背中や肩甲骨までつら
い」という実態に着目し、生活者も気づいていない“背中
の真ん中まで塗りたい”という未充足ニーズを見つけ出し
次の50年に向けて、今後もアンメルツブランドでは
ました。既存製品よりも約3cm長くした点に加え、ボトル形
“あったらいいな”を追求し続け、お客さまの快適な暮らし
状を握りやすくするなど細部にまでこだわりました。「効果
に貢献する製品をお届けしてまいります。
感」と「使い勝手」にこだわり続けたアンメルツブランド50
年目の“あったらいいな”の新提案です。
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