株式会社 東芝 戦 略 の 背 景 戦略のロジック 具体的戦略展開 現在の

Cases in Case:ブランド・ケースブック「REGZA」
REGZA
株式会社 東芝
[http://www.toshiba.co.jp/regza/]
戦 略 の 背 景
「REGZA(レグザ)」(Regsam:ドイツ語の躍動感の意)は、東芝が06年2月から発売し
ている液晶テレビのブランド名。前ブランド名は「face」で、8年ぶりのブランド変更。
06年末の商戦では店頭での指名買いが増え、「高画質の薄型テレビならREGZA」と
いうイメージが定着。「CELL REGZA」「LED REGZA」等を展開している。
国内テレビ市場に占める液晶テレビの割合は、06年に台数ベース
で約70%、金額ベースでは約80%を上回る。
11年7月24日に地上デジタル放送へ完全移行に向けて、高画質
な映像を楽しむニーズが高まっていた。
戦略のロジック
● 「REGZA」の液晶パネルは自社生産ではなく、LG電子、サムスン電
子、シャープ製パネルを使用し、パネルでは差別化していない。
● 機能面では、停止した個所から継続再生ができる機能、リモコン動作
感度の強化や「タイムシフトマシン」は6チャンネル15日分の番組をス
トックし、2週間前の番組でも見られるなど、顧客ニーズから改善・開
発したポイントがある。
● スペックの高さを訴求するため、「CELL REGZA」「LED REGZA」など
新機軸の商品を投入している。
● PCと連動しており、最新の機種ではiPadやスマートフォンでも視聴し
たり、録画やリモコンとして操作することが可能となっている。
液晶パネルで高画質の映像が楽しめるTVの開発
「REGZA」開発の重視ポイントは画質
● 「REGZA」は、スペックを理解できる男性の認知度が高い一方、女性
の認知度が低かったため、福山雅治をキャラクターに起用し、「福山
=REGZA」のイメージ訴求で、女性層の支持を高めている。
→ 薄型TVの映像は、色調がズレる場合が多かった。東芝はブラ
ウン管テレビ時代から、リアルな映像再現を実施し、画像処理
データを大量・高速に処理できるようにすることで、ホンモノの
美しさを追求した。
レグザ
サーバー
レグザ
レグザ
レコーダー
TVで録画を楽しむ
→ TVに録画機能を付けることで、操作が簡単になり、TVを消して
会話を楽しむ一方、TV番組を自分の生活のペースに合わせ
て視聴できる。
様々な機器
とネットワー
クする
レグザ
フォン
レグザ
タブレット
→ PC向けのUSB接続の外付けHDDに録画可能。500GBでハイ
ビジョン放送が50時間位は録画可能。
福山雅治の起用で女性層の支持を獲得
現在のポジション
国内液晶TVシェアは伸長し2位に
→ 08年秋以降、キャラクターに歌手の福山雅治を起用。ブランド
認知率は07年末の42%から63%になっており、認知率とともに
購買決定権のある女性層の支持を獲得した。
「CELL REGZA」「LED REGZA」の展開
→ 09年10月に高画質化を実現した「CELL REGZA」を、10年4月
には「LED REGZA」を展開し、高スペックな商品開発を展開。
具体的戦略展開
→ 国内液晶TVのシェアは、東芝はこれまで3、4位だったが、
09年度の「レグザ」のシェアは2位に伸長した。
「CELL REGZA」でブランドイメージが強化
→ 10年に「CELL REGZA」の認知率が65%となり、「REGZA」
の技術力や先進性などのイメージ評価が大幅に上昇。世
界初の裸眼3D技術採用の「グラスレス3D REGZA GL1シ
リーズ」を10年12月発売。
※上記は12年3月19日現在