目 次 - 日本鋳造協会

G 5901:0000
目
次
ページ
1
適用範囲························································································································· 1
2
引用規格························································································································· 1
3
用語及び定義··················································································································· 1
4
種類 ······························································································································ 2
5
粒度区分························································································································· 2
6
品質 ······························································································································ 2
6.1
化学成分 ······················································································································ 2
6.2
粘土分 ························································································································· 2
6.3
水分 ···························································································································· 2
6.4
粒度及び質量比 ············································································································· 2
6.5
微粒量 ························································································································· 3
7
試験方法························································································································· 3
7.1
試料採取方法 ················································································································ 3
7.2
分析試験 ······················································································································ 4
7.3
粘土分試験 ··················································································································· 4
7.4
水分試験 ······················································································································ 4
7.5
粒度試験 ······················································································································ 4
7.6
微粒量試験 ··················································································································· 4
8
検査 ······························································································································ 4
9
表示 ······························································································································ 4
(1)
G 5901:0000
まえがき
この規格は,工業標準化法第 14 条によって準用する第 12 条第 1 項の規定に基づき,一般社団法人日本
鋳造協会(JFSinc)及び一般財団法人日本規格協会(JSA)から,工業標準原案を具して日本工業規格を
改正すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が制定した日本工業規格で
ある。
これによって,JIS G 5901:1974 は改正され,この規格に置き換えられた。
この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本工業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。
(2)
日本工業規格(案)
JIS
G 5901:0000
鋳型用けい砂
Molding silica sand
適用範囲
1
この規格は,粘土分 2 %未満の鋳型用けい砂(以下,けい砂という。)について規定する。
引用規格
2
次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。
)を適用する。
JIS G 3555
織金網
JIS M 8100
粉塊混合物-サンプリング方法通則
JIS M 8852 セラミックス用高シリカ質原料の化学分析方法
JIS R 2212-1 耐火物製品の化学分析方法―第 1 部:粘土質耐火物
JIS R 2212-2
耐火物製品の化学分析方法-第 2 部:けい石質耐火物
JIS R 2216 耐火物製品の蛍光 X 線分析方法
JIS Z 2601 鋳物砂の試験方法
JIS Z 8801-1 試験用ふるい-第 1 部:金属製網ふるい
用語及び定義
3
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 2601 によるほか,次による。
3.1
天然けい砂
天然のけい砂粒に水洗処理などをしたもの。
3.2
人造けい砂
けい岩などを破砕加工して製造したもの。
3.3
粘土分
鉱物としての粘土,粒径 20 μm 未満の粒子及び水に可溶な物質の集合体。
3.4
微粒
けい砂の粒径(表 3 参照)が,粒度区分が 3 号~5 号では 20 μm 以上 106 μm 未満の砂,粒度区分が 5.5 号
~7 号では 20 μm 以上 53 μm 未満の砂。
2
G 5901:0000
種類
4
けい砂の種類は,SiO2 の含有量によって 6 種類に分け,表 1 による。
粒度区分
5
けい砂の粒度区分は,11 種類とし,表 2 による。
6
品質
6.1
化学成分
けい砂の化学成分は,7.2 によって分析し,表 1 による。
表 1-けい砂の化学成分
単位
種類
1種
2種
3種
4種
5種
6種
6.2
化学成分
SiO2
98 以上
96 以上 98 未満
93 以上 96 未満
90 以上 93 未満
85 以上 90 未満
85 未満
Fe2O3
0.5 以下
1.0 以下
1.5 以下
2.0 以下
3.0 以下
5.0 以下
%(質量分率)
不純物の化学成分
Al2O3
1.0 以下
2.0 以下
4.5 以下
6.0 以下
8.0 以下
20.0 以下
CaO+MgO
1.0 以下
1.5 以下
2.0 以下
2.5 以下
3.0 以下
10.0 以下
粘土分
けい砂の粘土分は,7.3 によって試験を行い,2 %(質量分率)未満でなければならない。
6.3
水分
乾燥けい砂の水分は,7.4 によって試験を行い,0.5 %(質量分率)以下でなければならない。
6.4
6.4.1
粒度及び質量比
粒度
けい砂の粒度は,7.5 によって試験を行い,その粒度区分は表 2 による。
表 2-けい砂の粒度区分
粒度区分
3号
けい砂の質量が最も大きい
ふるいの公称目開き a)
μm
1 700 (10)
3.5 号
1 180 (14)
4号
850 (18)
4.5 号
600 (26)
5号
425 (36)
5.5 号
300 (50)
6号
212 (70)
6.5 号
150 (100)
106 (140)
7号
75(200)
7.5 号
53(281)
8号
注 a) 括弧内の数値は,JIS G 3555 に示す
メッシュ数を表す。
3
G 5901:0000
6.4.2
質量比
質量比 P は,7.5 によって試験を行ったとき,最も質量が大きかったふるい(S2)及びその上下のふるい
(S1 及び S3)1)の面上にあるけい砂の質量から,次の式によって求める。なお,質量比 P は 70%以上が望
ましい 2)。
P
W1  W2  W3
 100
W
ここ
に,
P:
W1:
W2:
W3:
W:
質量比[%(質量分率)]
S1 のふるい面上のけい砂の質量(g)
S2 のふるい面上のけい砂の質量(g)
S3 のふるい面上のけい砂の質量(g)
試料の全質量 (g)
注 1) 質量比を求めるためのふるいの組合せ(S1~S3)を,参考として表 3 に示す。
注 2) 質量比が 70 %未満になると,粒度の偏析などによって鋳型の種々の問題が懸念される。
表 3-けい砂の粒度区分におけるふるいの組合せ
粒度区分
S1
注 a)
ふるいの公称目開き a)
μm
S2
S3
3号
2 360 (7.5)
1 700 (10)
1 180 (14)
3.5 号
1 700 (10)
1 180 (14)
850 (18)
4号
1 180 (14)
850 (18)
600 (26)
4.5 号
850 (18)
600 (26)
425 (36)
5号
600 (26)
425 (36)
300 (50)
5.5 号
425 (36)
300 (50)
212 (70)
6号
300 (50)
212 (70)
150(100)
6.5 号
212 (70)
150 (100)
106(140)
150(100)
106 (140)
75(200)
7号
106(140)
75(200)
53(281)
7.5 号
75(200)
53(281)
38(390)
8号
括弧内の数値は,JIS G 3555 に示すメッシュ数を表す。
6.5 微粒量
けい砂の微粒量は,7.6 よって試験を行い,表 4 による。
表 4-けい砂の微粒量
号の区分
注 a)
7
試験方法
微粒量
微粒の粒径
μm
%(質量分率)
3 号,3.5 号,4 号,4.5 号,5 号
20 以上 106 未満
2 以下 a)
5.5 号,6 号
20 以上 53 未満
1 以下 a)
6.5 号
20 以上 53 未満
1 以下
7号
20 以上 53 未満
2 以下
7.5 号,8 号
規定せず
規定せず
けい砂の種類が 1 種及び 2 種のものは,粘土分と微粒との合計が 1.5 %(質量分
率)以下でなければならない。
4
G 5901:0000
試料採取方法
7.1
試料は,品質を代表するように採取する。7.2~7.4 の試料採取方法は,JIS M 8100 による。
分析試験
7.2
けい砂の分析試験は,JIS R 2212-1,JIS R 2212-2,JIS M 8852 又は JIS R 2216 による。
粘土分試験
7.3
けい砂の粘土分試験は,JIS Z 2601 の附属書 1(鋳物砂の粘土分試験方法)による。
注記
この試験方法では,直径が 20 μm 未満の粒子は粘土分として測定され,20 μm 以上の粒子が粒
度試験及び微粒量試験用の試料となる。
水分試験
7.4
けい砂の水分試験は,JIS Z 2601 の附属書 5(鋳物砂の水分試験方法)による。
粒度試験
7.5
7.5.1
試料の準備
JIS Z 2601 の附属書 1 によって,粘土分を分離・除去し乾燥させた試料を準備する。
7.5.2
試験装置及び試験器具
試験装置及び試験器具は,次による。
a)
はかり
はかりは,JIS Z 2601 の附属書 2(鋳物砂の粒度試験方法)の 2.1(はかり)による。
b)
ふるい
JIS Z 8801-1 の網目ふるいのうち,枠の直径 200 mm で,公称目開きが,2.36 mm,1.7 mm,
1.18 mm,850 μm,600 μm,425 μm,300 μm,212 μm,150 μm,106 μm,75 μm,53 μm 及び 38 μm の
ものを用いる。
ふるい分け機械
c)
7.5.3
ふるい分け機械は,JIS Z 2601 の附属書 2 の 2.3(ふるい分け機械)による。
試験方法
試験方法は,次による。
a)
試料は,7.5.1 によって準備した試料の全量を用いる。
b)
ふるい分けは,7.5.2 b)のふるい目の大きさの順に重ね合わせたふるいの最上部の網目ふるいに試料を
移し,蓋をした後,7.5.2 c)のふるい分け機械に 15 分間かける。
c)
全てのふるい面上のけい砂の質量を測定する。
d)
ふるい面上のけい砂の質量が最も大きいふるいを求める。
微粒量試験
7.6
微粒量は,7.5.3 c)において測定した結果を用いて,号の区分が 3 号~5 号のけい砂では粒径が 106 μm 未
満の粒子の全質量を,号の区分が 5.5 号~7 号のけい砂では粒径が 53 μm 未満の粒子の全質量を,それぞ
れ測定し,全質量に対する質量分率を算出する。
8
検査
けい砂の化学成分,粘土分,水分,粒度及び微粒量は,箇条 6 に適合しなければならない。
9
表示
検査に合格したけい砂には,採掘所又は製造所から出荷するごとに,製造所(又はその略号)
,産地,天
然けい砂又は人造けい砂の別,種類及び粒度区分を,包装又は送り状に明示しなければならない(表 5 参
照)。
5
G 5901:0000
表 5-表示の例
製造所
産地
天然又は人造の別
種類
粒度区分
○○鉱業所
○○県○○市○○町○○○
人造けい砂
1種
5号