販売促進事例 販促特別レポート 「販促特別レポート」では、店舗系商売の販売促進として、 新規客獲得、 トライアル客のリピート化、既存客のファン化など、 販売促進について様々な切り口で、事例を中心にご紹介していきます。 最強の販促ウエポン 【地域密着コラボ】 Vol.19 ※今回の販促特別レポートは、主婦ならではの鋭い視線を持ち、主婦の独自のコミュニティを重ねるマーケッター 北山 周氏に 執筆していただきました。 岩本俊幸 株式会社イズ・アソシエイツ代表取締役 販売促進から商売繁盛の加速化をサポートするお役立ち情報サイト 販促特別レポート 最強の販促ウエポン Vol.19 地域密着コラボ 初対面の人であっても、知人・友人の知り合いならば、親密度も深まりやすくなるもの である。このような心理を販売促進に活かし、かつ地域の店を巻き込むことによって、新 規集客のきっかけづくりに成功したテニススクールの販売促進策を紹介する。 このテニススクールは、開校後たった1年で生徒 2,000 名近くを集めた。もちろん新 規集客が成功したのは、チラシの配布、パブリシティ活動など、様々な販売促進策を展開 してきたことにある。なかでも、リスクが少なく長期間効くイチオシの販売促進策が、販 促ウエポン「地域密着コラボ」だ。 この販促ウエポンは、新規集客のきっかけになることはもちろん、既存客へのサービス の充実、 さらには口コミを起こす原動力にもなる。具体的な方法として、近隣の店との「業 務提携」と「広告提携」の2つの方法がある。 この2つの方法で販売促進を開始したところ、半年で業務提携店 15 店、広告提携店 30 店を確保した。提携店として賛同している業種は、焼肉店、イタリアンレストラン、 そば屋、中華料理、すし屋、喫茶店などの飲食店が中心で、他に、スポーツジム、ネイル サロン、治療院もある。このように、比較的幅広い業種にわたっている。 では、 『業務提携店』と『広告提携店』、それぞれの違いを説明しよう。 ■業務提携店に対して 1.提携店には、テニススクールの会員対象に特典をつけてもらう。 例)焼肉店 … 会員証を提示したら → カルビ1皿 無料 喫茶店 …会員証を提示したら → ランチタイムは、コーヒーサービス ! 2.提携店への特典 ①お店の案内を全スクール生対象に案内する。(会報・掲示物など) ②テニススクール入会金割引(半額)券などをプレゼント。 ③お店のスタッフにも提携内容に応じて入会特典を付ける。 1 COPYRIGHT ©2013 IS ASSOCIATES All rights reserved. 販促特別レポート 最強の販促ウエポン Vol.19 地域密着コラボ ■広告提携店に対して 1.提携店には、テニススクールの下記の広告を実施してもらう。 ①ポスター掲示 ②オリジナルティッシュ設置 ③オリジナルライター設置 2.提携店への特典 ①チラシやパンフレットをスクール・ロビーに設置(毎週 1500 ~ 1700 名が来館) ②スクールでチラシやパンフレットの配布 「業務提携」店としてのコラボレーションを図るためには、「提携店のご案内」の情報誌 を発行し、スクール生向けの会報誌に同封したり、スクールで配布したりするため、それ なりの生徒数が必要だが、この提携が実現し、スクールの生徒が多く来店すれば、提携先 の店は、このテニススクールに大きな信頼を寄せることは間違いない。 そして、この店のオーナー、店長が次に起こす行動には「店のスタッフをテニススクー ルに通うように勧める」「店のお客にテニススクールの口コミをする」「他の近隣の店にこ のテニススクールと提携するメリットを伝え、勧める」。あとは、好循環のスパイラルが 起きるばかりで、地域コミュニティが出来上がるまでになってくる。 このケースの場合、テニススクール自体の認知、集客につながることはもちろんのこと、 生徒へのサービスの充実、そして提携店への集客支援というように、まさに WIN-WINWIN の販売促進策となった。 ただし、 このテニススクールは「楽しくなければテニスじゃない」というコンセプトで、 子どもからお年寄りまでをターゲットとしているので、比較的幅広い範囲のお店と提携を 結べるが、ある程度ターゲットを絞った店同士の提携には、注意が必要だ。 例えば、20 代の女性をターゲットとしたスポーツクラブが男性客しかいないような居 酒屋と提携することは、コンセプトに合わず、ターゲットに違和感を感じさせるため、止 めた方が賢明だ。 2 COPYRIGHT ©2013 IS ASSOCIATES All rights reserved. 販促特別レポート 最強の販促ウエポン Vol.19 地域密着コラボ ■広告提携の進め方 もしあなたの店で「『業務提携』はどうも難しいかな…」と思った場合、「広告提携」で あれば、比較的簡単にできるのではないだろうか。リスクがあまりないので、「広告提携」 を次のような順番でチャレンジしてみてはいかがだろうか。 1.まずは近隣の親しい店の何軒かに声をかけ、「広告提携」の主旨を伝える。 2. (1軒でも共感してもらえたならば)提携店に設置してもらう販促ツールをつくる。 (例=ポスター、リーフレット、ティッシュ、ライターなど) 3.自店に広告提携店の販促ツールを置く場所を確保する。 4. (2~3店のケースで上手くいくようになってきたら)広告提携のための簡単なパン フレットをつくる。(豪華につくる必要はない) 5.近隣のあらゆる店(ターゲットが合わないお店は除く)に上記パンフレットを持参し 交渉する。 6.あとはこの成功パターンを広げていくだけ 自店の集客はもちろんのこと、お客へのサービスの充実、そして提携店への集客支援と いう「三方よし」の販売促進策。ぜひ応用してほしい販促ウエポンである。 3 COPYRIGHT ©2013 IS ASSOCIATES All rights reserved.
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