米子市光害マップ作成を 目指した予備調査

2010/3/29
目的
米子市における光害調査2
方法
丌適切な照明器具・照明方法が町にあふれている。
それらが引き起こす光害による影響は
・夜空が明るくなり星が見えにくくなる
・丌必要な光によるエネルギーの浪費(CO2排出)
・歩行者やドライバーへの眩しさ(交通事故の誘発)
・動植物への悪影響
米子工業高等専門学校
科学部
礒山 ●●
礒山 ●●
堀越 ●●
香川 ●●●
小谷 ●●●
田中 ●●●
などが挙げられる。
日本では光害の認識が広まっておらず、対策の意識も低い。
そこで、私たちの住む町の明るさを調べ、地図に示すと共に、
どのような照明が光害の原因になっているかを調査した。
‣米子市内各地の明るさをデジタル照度計で測定
‣GPSで歩行距離を測りながら、200m毎に測定
‣パソコンで地図上に照度値に応じてプロット
鳥取県西部
*目線の高さでの天頂方向の照度
*測定時間は19時~23時
*気象条件等によらず測定
(雨の日を除く。
気象条件による変動は0.1Lux以下であり、
町の明るさに比べて十分小さい。)
*6人で合計1022ヶ所を測定
セスナから撮影した私たちの街
A
C
B
D
A:米子駅・市役所周辺
街灯が多く、明るい
B:大型店舗が多いエリア
紳士服店,パチンコ店等
紳士服店、パチンコ店、大型電器店
などの上向き照明
C:国道沿い
ガソリンスタンド,電器店等
D:米子高専周辺
街灯が少なく、暗い
撮影日時 2010年2月23日(火) 19:15 上空3000mより
測定中に感じたこと
・駐車場やパチンコ店・ホテルの看板などの照明が明るすぎたり、営業時間
外であっても点いたままである所が多く、エネルギーの浪費だと感じた。
・交通量が多いところにパチンコ店などの施設のアピールのための照明が多
く集まっているが、交通事故の危険性が高まるので、アピールの仕方を工
夫したほうが良いと思った。
・街灯にも色々なタイプがあり、種類によっては必要ない上方向にたくさん
光が漏れている。上に笠をかぶせることによって、光漏れを防ぐなどの対
処をするべきだと思った。
・店舗がたくさん集まっているところは、1つ1つの店舗が明るさを競い
合っているようで全体的に過剰に明るくなっていると感じたので、それ
ぞれが照明を少しずつ減らしたほうが良いと感じた。
グローブ型とルーバ付き照明
による光の漏れ方の違い
大型スーパー屋上の
上向き看板照明と駐車場、
ガソリンスタンドの照明
(左から)パチンコ店、自動車教習所、ガソリンスタンド、
ドラッグストア、24時間スーパー、ゴルフ練習場
上向き照明による無駄がとっても大きい!
下向きでも、強すぎる光源では地面からの反射が大きい
まとめ
・今回の調査を通して、私たちの周りでは照明によりたくさんのエネルギー
が浪費されていると感じた。ガソリンスタンドやゴルフ場、パチンコ店、
コンビニなどの商業施設は特に光害の原因にもなるし、長時間の営業に
よってエネルギーの浪費にもなっている。
・営業時間外の照明や看板をひかえることで、エネルギーの浪費や無駄な
CO2の排出を少なくすることができるのではないか。
・夜の町の明るさ分布を作成し、私達の住んでいる米子市周辺では商業施設
が密集している米子駅周辺は明るいが、少し離れた米子高専周辺や大山の
ふもとなどはとても暗いことがわかった。中心部では星空も見えにくくな
りつつあると思われる。
・今後、今回測定できなかった範囲を測定し、完成したマップを一般の方々
に公表して、光害への意識向上につなげたい。
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