「住吉の 住吉の語り部となりたい」 となりたい」 シリーズ第 シリーズ第 62 回 料亭つたも主人・深田正雄(栄ミナミ地域活性化協議会) 2016 年 5 月 24 日 栄ミナミ・ ミナミ・まちを演出 まちを演出する 演出する・・・ する・・・仕掛 ・・・仕掛けとしての 仕掛けとしてのデザイン けとしてのデザイン ~名工大・ 名工大・伊藤孝紀研究室からの 伊藤孝紀研究室からの提言 からの提言~ 提言~ ユネスコ認定というと和食、山車からくり、各歴史遺産などが思い浮かびますが、名古屋 市は 2008 年 8 月にユネスコから「クリエイティブ・シテ」の称号をもつ世界に認められた 数少ないデザイン都市ということをご存知ですか?こんな切り口で街づくりのブランド戦 略を語り続ける「よそ者・変わり者」(敬意を込めて)名古屋工業大学大学院・伊藤孝紀准 教授は伊勢桑名市多度町出身、栄ミナミ大好きで街の仲間たちに“栄=デザインタウン” コンセプトを熱く語り続けています。 実は栄ミナミの様々なプロジェクトやイメージ作りの多くは伊藤先生と伊藤研究室学生の アイデアと提案が原点、そして、社会実験の名のもとにトライしながら実現しています。 8-9 年まえ栄ミナミ音楽祭がスタートして地域コミュニティができ、街づくりへの課題が共 通の認識となったころ伊藤先生から研究室の学生がテーマとして栄ミナミ矢場町 1-2 丁目 のデザインプランを模型で作成したから、地元の人々に研究成果を聴いてコメントして欲 しいとの話がありました。チームごと数人の学生が 3 つに分かれ住みやすい街、緑の空間、 路地の活用・・・余りにもユニークなアイデアにビックリするとともに、通行量調査、個々 の建物の立体模型、矢場公園リニューアル、寺社の活用と共同開発、熱意ある発表に感動 するほか、レベルの高い学生の発想の転換といえる都市づくり案に唖然としました。そし て、縁ができた学生さんたちは街のイベントボランティア、清掃活動、若宮祭礼などに参 加しながら、ともに栄ミナミを演出する仲間となっています。 1988 年に実施した「世界デザイン博」から名古屋市は「デザイン都市」を宣言、栄ミナミ のランドマーク・ナディアパークがメディアポートとしてオープン、国際デザインセンタ ーを中心に矢場公園と空中階段でつながっています。この恵まれたデザイン環境に気がつ いたのも学生からの提言、四季折々のイベント運営から街づくりへのトータルコンセプト の重要性にも理解ができるようにもなりました。 今回は、伊藤研究室からの「市民主体のマスタープラン」そして、エリアマネジメントへ のチャレンジ事例を 2-3 紹介できればと思います。 名古屋市の都心部は、江戸時代から碁盤目状に構成、しかし、栄ミナミ地区は南北の通り が「く」の字型に屈折しているのが特徴です。逆「く」の字をデザインモチーフに、ロゴ マーク、街路灯、ベンチ、サイン看板、駐輪ラック・・・全てを統合しました。そして、 個性ある各通りのカラーイメージを決定、産官学が連携して地域主体のマスタープランの 実現となっています。 下図:各通 各通りの 各通りのイメージ りのイメージ統合 イメージ統合 住吉・プリンセス大通り・南伊勢町 テーマカラーの設定 伊藤孝紀研究室は名古屋駅地区まちづくり協議会に働きかけ、栄ミナミともに「NAGOYA 創 造協議会」事務局として、両地区をつなぐ三蔵通りに着目、クリエイティブ産業のクラス ターストリート「文化・交流軸」を提案しています。久屋通りから名駅南までオカメ桜を 2 kmに植樹、歩行者優先、トラム導入など従来の発想から飛躍したプランを実行させるべ くできることから行動しています。オカメ桜の植樹も南呉服町より開始、研究室からの提 案もあり、先月には第10回栄ミナミ音楽祭に連動して名駅ナナちゃんストリートで開催 でき話題となりました。 学生たちの固定概念を打ち破る発想は、プリンセス大通りアーチ広告の実現、路上でのデ ジタルサインボードで企業タイアップ、矢場公園リニューアルなど、これからの街づくり への話題提供にも事欠きません。 今年は栄ミナミ新たな街づくり社会実験でデジタルサイネージ、有料駐輪場、コミュニテ ィサイクル事業がスタートいたしました。 イメージ統合しながら、栄ミナミのブランディング、そして、市民が当事者意識を持ち経 営の視点から将来ビジョンへつなげるのが、今後のポイントとなります。 栄ミナミの街づくり、行政主導ではなく自らの街を自らの手で切り拓くパワーが基本、「安 心・安全」から、イベントによる「事づくり」、コミュニティ対話の「人づくり」が栄ミナ ミエリアマネジメント(株)設立プラン具体化しています。伊藤先生の働きかけで産官学 の力を結集させて 2016 年 10 月には始動しようと今動き出しています。 **************** 参考資料: 「名古屋魂 21 世紀の街づくり提言書」 伊藤孝紀著 平成 25 年 2 月・中部経済新聞社刊 使用データ:伊藤孝紀研究室より 伊藤孝紀:建築家・デザイナー 名古屋工業大学大学院 准教授・博士 (芸術工学) http://ti-di.info/ 74 年 三重県生まれ。94 年 TYPE A/B 設立。97 年 名城大学建築学科卒業。 07 年 名古屋市 立大学大学院博士後期課程満了。07 年より現職。建築、インテリア、 家具のデザインや市 場分析からコンセプトを創造しデザインを活かしたブランド戦略を実践。行政・企業・市 民を巻き込んだ街づくりに従事し、社会・世界に向け活発に活動中。 参考データ: 2013 年一本の街路灯の実現から:「く」の字ブルーカラーを南伊勢町にてトライ 三蔵通りの再発見と可能性:久屋大通りから名駅南までの周辺地区の既存コンテンツ 研究室のスタッフがクリエイティブクラスターを提言 栄ミナミエリアマネジメント社会実験 広報用チラシ案 2016 年 6 月地域に配布予定 三蔵通りの 三蔵通りの再発見 りの再発見と 再発見と可能性: 可能性: 久屋大通りから りから名駅南 名駅南までの までの周辺地区 周辺地区の 既存コンテンツ 久屋大通 りから 名駅南 までの 周辺地区 の既存 コンテンツ 伊藤研究室の 伊藤研究室のスタッフが スタッフがクリエイティブクラスターを クリエイティブクラスターを提言 三蔵通りの 三蔵通りの再発見 りの再発見と 再発見と可能性: 可能性: 久屋大通りから りから名駅南 名駅南までの までの周辺地区 周辺地区の 既存コンテンツ 久屋大通 りから 名駅南 までの 周辺地区 の既存 コンテンツ 伊藤研究室の 伊藤研究室のスタッフが スタッフがクリエイティブクラスターを クリエイティブクラスターを提言
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