製品安全データシート

製品安全データシート
EC規則1907/2006、
EC規則1272/2008及びEC規則453/2010に準拠
版: 2.0/日
改定日: 2015年04月
印刷日: 2015年04月01日
1
化学物質/混合物及び会社情報
1.1
化学物質情報
物質名:
珪灰石粉
別名:
ケイ酸カルシウム
商品名:
Wollastonite: Nordkalk W-series, Nordkalk W, Nordkalk Wicroll,
Nordkalk NorWoll(複数コーティング・非コーティング製品)
CAS 番号:
13983-17-0
EINECS 番号:
237-772-5
REACH 登録番号:
附属書 V.7 に従って免除
1.2
物質又は混合物の確認された用途及び推奨されない用途
珪灰石粉の主な用途(以下の限りではない): 釉薬、セラミック成形体、塗料・プラスチック用フィ
ラー、溶接電極、冶金粉末、セメントファイバーボード、ケイ酸カルシウム板・レンガ、低温耐火材、
プラスチックやシーリング材の補強充填剤、路面標示塗料やブレーキライニングの補強充填剤、ガス
ケット。
推奨されない用途:
1.3
推奨されない用途なし。
安全データシート供給者情報
会社名:
Nordkalk Oy Ab
住所:
Skräbbölevägen 18, 21600 Parainen, Finland
電話番号:
+358 20 753 7000
Joona Mannermaa
+358 20 753 7374
加盟国(MS)又は EU における製品安全デ
ータシート担当者の電子メール:
1.4
[email protected]
緊急時の電話番号
緊急時の電話番号(欧州):
112
緊急時の電話番号(会社)
該当なし
営業時間外の利用:
有
無
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2
危険有害性の要約
2.1
物質の分類
印刷日: 2015年04月01日
本製品は、EC 規則 1272/2008 及び指令 67/548/EEC で定義される有害であると分類される基準に合
致していない。 取扱い・使用方法(研磨、乾燥等)に応じて浮遊性吸入性結晶質シリカ(石英 - クリ
ストバライト)が生成される場合がある。 吸入性結晶質シリカの粉じんの長期及び(又は)多量の吸
入は、一般的に珪肺症と呼ばれる、肺線維症を引き起こす場合がある。 珪肺症の主な症状は、咳や息
切れである。 吸入性結晶質シリカ粉じんへの職業上の暴露を監視し、制御する必要がある。 本製品
は、粉じんの発生を避けるために、注意深く扱われるべきである。
2.1.1 EC 規則 1272/2008 準拠の分類
分類対象外
2.1.2 指令 67/548/EEC 準拠の分類
分類対象外
本製品は、1%未満の吸入性結晶質シリカ(石英又はクリストバライト)を含む。
2.2
ラベル要素
なし
2.3
他の危険有害性
本製品は、無機物質であり、REACH 規則の附属書 XIII に準拠した PBT 又は vPvB の基準に合致して
いない。
3
組成及び成分情報
3.1
物質
主な成分
名称:
珪灰石粉
含有量:
> 87 %
CAS 番号:
13983-17-0
EINECS 番号:
237-772-5
不純物
名称:
石英及び吸入性結晶質シリカ
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印刷日: 2015年04月01日
含有量:
< 1%
CAS 番号:
14808-60-7
EINECS 番号:
238-878-4
石英(吸入性)は、STOT RE1 に分類される。
4
応急措置
4.1
応急措置の説明
目に入った場合
多量の水で洗い流し、痛みが持続する場合は医師の診察を受ける。
吸入した場合
新鮮な空気の場所に移動させることが推奨される。
皮膚に触れた場合
特に応急処置は必要としない。
飲み込んだ場合
応急処置は必要としない。
4.2
最も重要な急性及び遅発性の症状及び影響
急性及び遅発性の症状及び影響は観察されていない。
4.3
必要に応じた速やかな医師の手当て及び必要とされる特別な処置の指示
特定の手当ては必要としない。
5
火災時の措置
5.1
消化剤
特定の消火剤は必要としない。
5.2
物質又は混合物から生じる特別な危険有害性
不燃性。 有害な熱分解なし。
5.3
消火を行う者に対する注意事項
特定の消防保護具は必要としない。
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漏出時の措置
6.1
人体に対する注意事項、保護具及び緊急措置
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浮遊粉じんの発生を避けるため、国の法令に適合した個人用保護具を着用する。
6.2
環境に対する注意事項
特別な要求事項はない。
6.3
封じ込め及び浄化の方法及び機材
乾燥状態での清掃を避け、浮遊粉じんの発生を防ぐために水噴霧システム又は真空清掃システムを使
用する。 国の法令に適合した個人用保護具を着用する。
6.4
参照すべき他の項
第 8 項及び第 13 項を参照。
7
取扱い及び保管上の注意
7.1
安全に取り扱うための注意事項
7.1.1 予防措置
浮遊粉じんの発生を避ける。 浮遊粉じんが発生する場所では適切な排気・換気設備を設ける。 換気
が不十分な場合は、適切な呼吸用保護具を着用する。 偶発的な破裂を防ぐために慎重に包装された製
品を扱う。 安全な取扱いに関する忠告を必要とする場合は、供給者にお問い合わせ頂くか、第 16 項
に言及された「優れた実践ガイド(Good Practice Guide)」をご確認下さい。
7.1.2 一般的な労働衛生上の注意事項
作業領域内での飲食はしない。使用後は手を洗う。飲食を行う場所に入る前に汚染した衣類及び保護
具を脱ぐ。
7.2
あらゆる配合禁忌を含む、安全な保管条件
技術的対策/注意事項
浮遊粉じんの発生を最小化し、積み卸し作業時の風による飛散を防ぐ。 偶発的な破裂を防止するため
に、容器は密閉し、包装された製品を保管する。
7.3
特定の最終用途
特定の用途に関する忠告を必要とする場合は、供給者にお問い合わせ頂くか、第 16 項に言及された
「優れた実践ガイド(Good Practice Guide)」をご確認下さい。
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暴露防止及び保護措置
8.1
制御パラメータ
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あらゆる種類の浮遊粉じん(総粉じん、吸入性粉じん、吸入性結晶質シリカ粉じん等)の規定の職業
暴露限界値に従う。 該当する職業暴露限界値については、担当の労働衛生士又は地方の監督当局にご
相談下さい。
8.2
暴露防止
8.2.1 適切な技術的管理
浮遊粉じんの発生を最小化する。 規定の暴露限界値以下に空気中濃度を維持するために作業場の囲壁
、局所排気・換気設備又は技術的管理設備を使用する。 使用者の作業により粉じん、ヒューム又はミ
ストが発生する場合は、浮遊粒子暴露を暴露限界値以下に保つために排気・換気設備を使用する。 粉
じんの発生しやすい区域に人を近付けさせないなどの組織的な対策を講じる。 汚れた衣服を脱ぎ、洗
う。
8.2.2 個人用保護具なあどの個人保護措置
a) 目/顔の保護
目を傷める危険のある状況ではサイドシールド付き保護眼鏡を着用する。
b)
皮膚の保護
特定の要求事項はない。 手の保護については、以下を参照。 皮膚炎や敏感肌を抱える作業者に対し
適切な保護(防護服、保護クリーム等)が推奨される。
手の保護: 皮膚炎や敏感肌を抱える作業者に対し適切な保護(手袋、保護クリーム等)が推奨される
。 作業後は必ず手を洗う。
c)
呼吸保護
多量の浮遊粉じんへの長期暴露の場合には、欧州又は国の法令の要件に適合した呼吸用保護具を着用
する。
8.2.3 環境暴露管理
風による飛散を避ける。
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9
物理的及び化学的性質
9.1
物理的及び化学的性質に関する基本情報
外観:
固体、白い粉、粒形: 針状
臭い:
無臭
臭いのしきい値:
非該当
pH (400 g/l 水、20°C):
9.5
融点:
> 1400 °C
相対密度(水 = 1)
2.85 g/cm³
溶解性:
水への溶解性(ISO 787/8): 約 0.2 g/l
フッ化水素酸への溶解性: 有
9.2
その他情報
その他情報なし
10
安定性及び反応性
10.1 反応性
不活性、反応性なし
10.2 化学的安定性
化学的に安定である
10.3 危険有害反応の可能性
危険有害反応なし
10.4 回避事項
非該当
10.5 混触危険物質
特定の混触危険物質なし
10.6 危険有害な分解生成物
非該当
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11
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有害性情報
11.1 毒物学的作用に関する情報
a)
急性毒性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
b)
皮膚腐食性/刺激性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
c)
眼に対する重度の損傷/刺激性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
d)
呼吸器又は皮膚感作性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
e)
生殖細胞変異原性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
f)
発がん性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。 珪灰石(Wollastonite)は国際がん研究
機関(IARC)によりクラス 3 と評定された(「ヒトに対する発がん性について分類できない」
)
g)
生殖毒性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
h)
特定標的臓器毒性(STOT)(単回暴露)
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
i)
特定標的臓器毒性(STOT)(反復暴露)
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
j)
吸引性呼吸器有害性
利用可能なデータでは、分類基準に合致していない。
12
環境影響情報
12.1 毒性
非該当
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12.2 残留性及び分解性
非該当
12.3 生物蓄積性
非該当
12.4 土壌中の拡散性
僅か
12.5 PBT 及び vPvB の評価
非該当
12.6 他の有害影響
他の有害影響は知られていない
13
廃棄上の注意
13.1
廃棄方法
残留物/未使用製品からの廃棄物: 可能であれば、廃棄よりリサイクルが望まれる。 地方の規則に準拠
して廃棄することができる。
包装: 包装内の残留物から粉じんの発生が回避され、適切な労働者保護が保証されるべきである。 使
用済み包装材料は密閉した容器に保管する。包装材料のリサイクル及び廃棄は、地方の規則に従って
実施されなければならない。包装材料の再利用は推奨されない。包装材料のリサイクル及び廃棄は、
許可を受けた廃棄物処理会社が行う。
14
輸送上の注意
14.1 国連番号
非該当
14.2 国連正式輸送品名
非該当
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14.3 輸送における危険有害性クラス
道路での危険物の国際輸送に関する欧州協定(ADR):
区分外
国際海上危険物規則(IMDG):
区分外
国際民間航空機関(ICAO)/国際航空運送協会(IATA)規則:
区分外
鉄道による危険物の国際輸送に関する欧州協定(RID):
区分外
14.4 包装等級
非該当
14.5 環境有害性
非該当
14.6 使用者のための特別な注意事項
特別な注意事項はない。
14.7 バラ積み輸送(MARPOL73/78 の附属書 II 及び IBC Code に従う)
非該当
15
適用法令
15.1 本物質に対する安全、健康及び環境に関する規則/法律
認可:
必要としない
使用上の制限: なし
他の EU 規則:
珪灰石はセベソ(SEVESO)物質ではなく、またオゾン層破壊物質ではなく、
そして残留性有機汚染物質でもない。
国の規則:
なし
15.2 化学的安全性の評価
附属書 V.7 に従って REACH 登録が免除されている。
16
その他情報
第三者による原材料
Nordkalk Oy Ab によって製造又は供給されていない原材料が Nordkalk Oy Ab の原材料と組み合わせ
て、又はその代用として使用される限りにおいて、これらの原材料及び他の原材料に関連する技術情
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報及び性質に関する資料、並びにこれらに関連するあらゆる情報の取得は顧客の責任の下に行われる
ものとする。 他の供給者からの原材料と併用した、Nordkalk Oy Ab の珪灰石製品の使用に関して当
社は一切の責任を負いかねる。
責任
上記情報は Nordkalk Oy Ab の知り得る限りにおいて、記載された日付において正確かつ信頼性の高
いものとみなされた。 しかし、その正確性、信頼性又は完全性に対して一切の表明又は保証を行わな
い。 使用者による特定の使用において上記情報の適合性及び完全性の判断は使用者の責任の下で行う
ものとする。
訓練
作業者は、結晶質シリカの存在を知らされ、適用される規則に準じて本製品の適切な使用・取扱いの
訓練を受けなければならない。
吸入性結晶質シリカに関する社会的対話
「結晶質シリカ及びそれを含有する製品の優れた取扱い及び使用」による「作業者の安全確保」につ
いての複数機関の社会的対話合意書は、2006 年 4 月 25 日に調印された。この自律的な合意は、欧州
委員会の財政支援を受け、「優れた実践ガイド(Good Practices Guide)」に基づく。 本合意書の要
件は、2006 年 10 月 25 日に発効した。本合意書は、欧州連合の官報(2006/C 279/02)に掲載され
た。 本合意書及び優れた実践ガイドを含むその附属書は http://www.nepsi.eu から入手可能であり、
吸入性結晶質シリカを含有する製品の取扱いのための有用な情報及び指針を提供する。 参考文献は、
工業用シリカ生産者欧州協会(EUROSIL)より、請求に応じて入手可能である。
粉じんを含有する吸入性結晶質シリカへの長期及び(又は)多量の暴露は、結晶質シリカの吸入性微
粒子の肺沈着によって引き起こされる珪肺症、結節性肺線維症を引き起こす可能性がある。
1997 年、国際がん研究機関(IARC)は、職場環境で吸入した結晶質シリカは、ヒトに肺がんを引き
起こす可能性があると結論付けた。 しかし、全ての作業環境や全ての種類の結晶質シリカがその原因
となる訳ではないと指摘した。 (シリカ、珪酸塩及び有機繊維のヒトに対する発がん性の評価につい
ての IARC モノグラフ(IARC Monographs on the evaluation of the carcinogenic risks of chemicals to
humans, Silica, silicates dust and organic fibres)、1997、Vol. 68、IARC、仏国リヨン)。
2003 年 6 月、職業暴露限界に関する科学委員会(SCOEL)は、吸入性結晶質シリカ粉じんの吸入が
ヒトにもたらす主な効果が珪肺症であると結論した。 「肺がんの相対リスクは珪肺症を抱える人にお
いて増加していると判断するのに十分な情報がある(また、採石場及び窯業においてシリカ粉じんに
暴露した珪肺症を抱えていない従業員には該当しないと思われる)。 従って珪肺症の発症を防止する
ことが、がんリスクを軽減する...」(SCOEL SUM Doc 94-final、2003 年 6 月)。
ゆえに、がんリスクの増加がすでに珪肺症に苦しんでいる人々に限定されるという事実を支持すると
いう総体エビデンスがある。 珪肺症に対する作業者保護は、既存の規制の職業暴露限界値を尊重し、
必要な箇所に追加のリスク管理措置を実施することによって保証されるべきである(第 16 項を参
照)。
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