コーポレートガバナンス・ガイドライン 日 本 瓦 斯 株 式 会 社 第1章 総則 (目的) 本ガイドラインは、日本瓦斯グループが(以下、 「当社グループ」という。 ) 経営理念に基づき、持続的な成長を維持し、中長期的な企業価値向上を実現さ せるためのコーポレートガバナンスに対する枠組と運営方針を明らかにするも のです。 (経営理念) 当社の経営理念は次のとおりとします。 地域社会に対する貢献 環境負荷の少ないエネルギーを、地域社会に最適な供給方法により安全と安定 供給を担保しつつ適正価格で提供することにより、お客様のより快適な生活に資 するとともに、地域社会の環境保全や防災活動に貢献します。また、地域社会の 一員として地域の価値向上に積極的に参加し、かつ納税義務を果たすことも企業 としての社会的責任であり社会貢献と考えます。 企業の持続的成長を目指す 地域社会に貢献し、お客様を増やすことが経営基盤をさらに強固なものとする と考え、適正な利益を確保し効率的な投資を行い、企業価値の長期的向上に努め ます。また、株主に対しては継続的・安定的な配当と内部統制体制の構築により、 株主価値の向上に努めます。 人的資源の尊重 社員をはじめとする人的資源は企業を支える重要な財産と位置づけており、お 客様に密着したきめ細かいサービスを行うため社員の能力を最大限に発揮できる ような経営を行うことは、企業の持続的成長のために不可欠な要素であります。 その根底に社員、お取引先並びにその家族の幸福が不可欠であり、経営に当たっ てその増進を目指します。 (コーポレートガバナンスの基本的な考え方) 当社は、上記の経営理念に基づき、株主、消費者、社員、地域社会等のステー クホルダーとの信頼関係を築き、中長期的な企業価値の向上を目指します。そし て、係る経営理念実現のために有効なコーポレートガバナンス体制の構築に努め、 業務の適正性を確保します。 第2章 株主の権利・平等性の確保 (株主総会) 1 当社は、株主総会が株主との建設的な対話の場であると考えており、いわゆ る集中日を避け、アクセスの良い場所で株主総会を開催します。また、参考書 類等の資料については、当社ホームページで開示し、当日出席できない株主の 議決権行使については、議決権行使書の郵送による方法を採用します。 2 当社は、当社株主における機関投資家や海外投資家の比率等を踏まえ、議決 権電子行使プラットフォームの利用や招集通知(参考書類)の英訳を導入する 方向で準備を進めています。 3 当社は、株主総会終了後、相当数の反対票が投じられた議案について、取締 役会において、議決権行使助言会社の方針等を参照し、反対の理由や反対票が 多くなった原因の分析と対応について検討を行います。 (株主の平等性の確保) 1 当社は、原則年2回以上の機関投資家向け決算説明会を実施し、その動画を 当社ホームページに掲載し、少数株主も閲覧できるようにします。また、会社 法上少数株主に認められる諸権利については、株式取扱規程で権利行使の方法 を定める等、その権利行使を円滑に行えるよう十分に配慮します。 2 当社は、信託銀行等の名義で株式を保有する株主が、株主総会において、信 託銀行等に代わって自ら議決権行使を行うことをあらかじめ希望する場合の取 扱いについて、信託銀行等と協議を行います。なお、現在のところ株主総会に おいて、実質的な株主の指示にしたがった議決権の不統一行使が可能となって おります。 3 当社は、株主の権利を実質的に確保する為に、法律上開示が必要とされる書 類に限らず、適宜、当社ホームページ、アニュアルレポートなどを通じて、英 語版も含め、必要な情報開示を行います。 (株主の権利保護) 1 当社は、支配権の変更や大規模な希釈化を伴う資本政策を行う場合、不当に 既存株主の利益を害することのないよう、社外取締役を含む取締役会でその必 要性・合理性を協議し、さらに社外監査役を含む各監査役の意見を聴取した上 で決議します。 また、その資本政策が、当社の企業価値向上に資するものであることについ て、株主に十分な説明を行います。 2 当社の企業価値及び株主共同の利益を毀損する恐れのある買収提案から当社 を防衛することは、株主の皆さまから経営を委任された取締役会の責務であり、 その為に、当社は、平成18年の定時株主総会の決議に基づき企業価値向上プ ラン(買収防衛策)を導入し、以来、2年毎の(同プランの継続を支持する) 取締役の選任を通じて、同プランを継続することについて、株主総会の承認を 得ております。 3 当社は、企業価値向上プラン(買収防衛策)に基づき、当社株式が公開買付 に付された場合には、それに対する取締役会としての考え方を公表します。な お、今後の本プランの採択に関しては、社会状況や資本市場の状況を勘案して 判断していきます。 (資本政策) 当社は、投資家との面談、年2回以上開催する決算説明会及びアニュアルレ ポートなどを通 して、資本政策の方針について説明を行います。 (政策保有株式) 1 当社は、取引先との安定的・長期的な取引関係の維持・強化、業務上の協力 関係の維持・強化等の観点から、当社グループの中長期的な企業価値の向上に 資すると判断される場合に、株式の政策保有を行います。 2 当社は、前項の観点から定期的に検証を行い、政策保有株式を継続保有する ことが当社グループの中長期的な企業価値の向上に資するかという基準に則り、 縮小・処分を検討します。 3 当社は、政策保有株式に係る議決権行使にあたっては、当社の保有する株式 の価値及び当社の企業価値向上に資するか否かを判断基準として投票します。 第3章 ステークホルダーとの関係 (行動規範) 当社は、当社のステークホルダーの権利・立場や健全な事業活動倫理を尊重 する企業文化・風土を醸成するべく、行動準則として「倫理規程」を定め、実 践します。 (関連当事者取引) 1 役員、主要株主その他の関連当事者との間で取引を行う場合、会社法等の関 係法令及び取締役会規則等の社内規則に従い、必要に応じて取締役会の承認を 経るものとしており、取締役会の承認にあたっては、一般的な取引条件と同等 であるかなど取引内容の妥当性や経済合理性について確認するものとしており ます。 2 取締役会の承認を受けた取引が実行された際には、会社法等の関係法令及び 取締役会規則等の社内規則に従い、その内容について取締役会で報告すること としており、会社や株主共同の利益を害する懸念を惹起することのないよう監 視できる体制を構築しております。 (ステークホルダーとの関係) 1 当社は、お客様・地域社会・従業員・株主など様々なステークホルダーとの 良好な関係が会社の持続的成長にとって重要であると考え、経営理念で規定し ています。 2 当社は、性別を含め人材の多様性が会社成長の大きな原動力になると考えて います。 3 当社は、内部通報制度の窓口を他部門から独立した監査室とする他、弁護士 を窓口にするものを設定しております。又、通報者を秘匿すること及び通報者 に対する解雇その他一切の不利益な取扱いを禁止する旨、明示的に社内規則に 定めています。 第4章 情報開示 (情報開示) 当社は、会社経営に関する重要な財務・非財務情報を可能な限り開示するこ とがステークホルダーの適切な理解を得るのに必要であると考えており、法令 に基づく開示を適切に行うとともに、法令に基づく開示以外の情報提供にも主 体的に取り組み、また、提供する情報が、正確で利用者によってわかりやすく、 有用性が高いものとなるよう努めます。 第5章 コーポレートガバナンス体制 (機関設計) 当社は、会社法上の機関設計として監査役会設置会社として、企業価値向上 プランにおいて経営評価委員会を設置します。 (取締役会の役割) 1 取締役会は、経営理念によって企業戦略等の大きな方向性を示し、取締役・ 経営陣全体で共有し、経営陣幹部による適切なリスクテイクを支える環境を整 えます。 2 取締役会は、事業環境の変化に応じた経営計画を策定し、当該計画に対して 達成度を確認し、未達成な場合その原因と対策を決算資料等で開示し、次の計 画に反映させます。 3 取締役会は、独立した客観的な立場から、取締役・経営陣に対する実効性の 高い監督を行います。 4 取締役会は、取締役会付議規程において取締役会に付議すべき事項に関して 審議及び決議を行います。 5 取締役会は、担当部署から金融商品取引法上の内部統制に係る計画書につい て期中に報告を受け、その体制、時期、範囲についての審議を行います。又、 その結果については期末後の内部統制報告書によって確認します。 6 取締役会は、内部統制の有効性について、担当取締役からその運用状況につ いて適宜報告を受けます。 7 取締役会は、上記各項を実行なさしめるために、知識、経験、能力をバラン ス良く兼ね備え、多様性と適正規模を両立させる形で構成します。 8 取締役会は、全体の実効性について、分析・評価を行い、その結果の概要を 開示します。 (取締役会の運営) 1 取締役会の運営は、 「取締役会規程」に定めます。 2 取締役会において、議長は、社外役員からの問題提起や質問に対して各担当 役員が適時に回答し、自由闊達で建設的な意見交換と議論ができるよう進行し ます。 3 取締役会は、会議資料を事前に配布し、また、会議資料以外にも、社外取締 役から要請があった場合その他必要に応じて提供します。 4 取締役会の日程は、各取締役の了承のもと、年間計画で定めます。 (監査役会の役割) 1 監査役会は、株主より付託を受けて、持続的な企業価値向上のために、独立 した判断で監査を行います。 2 監査役には、財務・会計に関する適切な知見を有する者を 1 名以上選任しま す。 3 監査役は、監査室、各部署の部門長らと連携をとり監査を実施するとともに、 外部監査人と定期的に協議を行うよう努めます。 (取締役及び監査役の責務) 取締役及び監査役は、株主に対する受託者責任を認識し、ステークスホルダ ーと様々な場面で対話をし、企業価値の向上が株主共同の利益に資するものと なるという共同の認識のもと行動します。 (独立社外役員) 独立社外役員は、各自の専門的な知識及び経験に基づき、取締役会に上程さ れた、経営方針や経営改善、投資や人事(経営陣幹部の選解任) 、利益相反取引 の承認に係る議案等について、審議に参加し、自らの知見に基づき意見を述べ、 採決(社外取締役に限る)に臨むことで、取締役会の重要な意思決定等につい て監督を行います。また、独立社外役員は、会社と経営陣・支配株主等との間 の利益相反を監督するとともに、少数株主等に係る議案等については、経営陣 から独立した立場から意見を述べます。 (独立社外役員協議会) 当社は、独立役員を含む社外役員のみから構成される会社経営に関する協議 会を四半期毎に開催し、経営陣の職務の執行に関して情報交換と認識の共有化 を図ると共に、必要に応じて経営陣に出席を求め、必要事項について質疑を行 います。 (会計監査人) 1 監査役会は、監査役会規程において会計監査人の選定・評価基準を策定し、 社外監査役の意見も踏まえて、会計監査人の独立性、専門性について確認しま す。 2 監査役会は、監査日程や監査体制の確保に務め、会計監査人の適正な監査を 確保します。 3 会計監査人と監査役会は定期的(基本的に四半期毎)に協議会を実施します。 4 会計監査人が不正・不備等を発見した場合は、管理本部長及び監査役会に報 告し、当社は、その問題の軽重に応じて、監査役会や弁護士の意見を求め、必 要に応じて速やかに開示する体制を確立します。 (取締役等の資格及び選任手続き) 1 取締役及び委任型執行役員(以下取締役等という。 )の候補者の指名に際して は、その候補者の経営に対する知見や能力や報酬決定の際の取締役等評価委員 の評価等を総合的に判断し、取締役会で審議の上決定します。 2 当社の独立性の判断基準は、東京証券取引所が定める独立性基準に準拠しま す。 3 取締役には複数の社外取締役を選任します。 4 取締役は外部の研修等を活用し役員として必要な情報・知見を習得します。 (取締役等の報酬) 1 取締役及び委任型執行役員の月額報酬の一部に業績連動部分を設け、各取締 役の報酬は経営に関し高い見識を有する第三者の評価を経て決定されます。 2 BIP信託制度を導入し、報酬の一定割合を自社株報酬とすることで、取締 役等は、株主と中長期的に利益を共有します。 (監査役の資格及び選任手続き) 1 監査役候補者の指名については、その経験及び知見を総合的に判断し、監査 役会の同意を受けた後に、取締役会で審議の上決定します。 2 当社の独立性の判断基準は、東京証券取引所が定める独立性基準に準拠しま す。 (取締役、監査役の社内情報へのアクセス) 1 取締役・監査役は必要に応じて会社の情報を入手できるようになっており、 主要情報については当社システム上で確認できるようにします。 2 社外取締役・社外監査役からの資料請求については総務部もしくは監査室が 一次的な窓口として対応します。 3 当社は、業務上必要と認められる場合には、社外取締役や監査役が会社の費 用で、外部の専門家の助言を得られる体制をとります。 (株主との対話) 1 当社は、持続的な成長と中長期的な企業価値の向上のために、株主総会の場 以外における、株主との建設的な対話が重要であり、様々な対話の機会を設定 します。 2 株主との対話において、当社は、代表取締役をはじめ各役員が株主の声に耳 を傾け、経営方針をわかりやすく明確に説明する等適切な対応に努めます。 第 6 章 その他 (改廃) 本ガイドラインの改廃は、取締役会の決議によって行います。 平成 28 年 1 月 21 日
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