さらなる人気食材を目指して! 稲葉地区で作る「ホワイトスター」

葉地区
斑鳩町稲
ター
ホワイトス
京都府
滋賀県
奈良市
奈良
・
大阪府
三重県
奈良県
和歌山県
斑鳩町
→﹁より多くの消費者に私たちの作る﹃ホワイトスター﹄を届けたい﹂
と、全国出荷も視野に入れておられるメンバー。
奈良県
さらなる人気食材を目指して!
稲葉地区で作る「ホワイトスター」
(編集部)
奈良県生駒郡斑鳩町は法隆寺など
の歴史的寺院が多く、恵まれた自然
環境では特産品としてイチゴ、ナシ
などの栽培が盛んです。
今回は平成 年から本格的に﹁ホ
ワイトスター﹂の栽培に取り組まれ
トスター﹂のブランド化につながっ
ているのです。
作りやすい﹁ホワイトスター﹂
取材に訪れた一昨年の 月は出荷
最盛期ということもあり、一部収穫
土
﹂と、メンバーの皆様から﹁ホ
員が掲げる目標と、個人の持つ高い
れています。息の合ったメンバー全
安定供給できるよう計画的に出荷さ
の圃場によって多少異なることから、
います。また、収穫時期がメンバー
も個人差が出ないように工夫されて
メンバー全員で話し合い、品質的に
の土地に合ったベストな栽培方法を
おいしくて需要のあるネギをと、そ
こる生育の少しの変化も見逃さずに、
うですが、天候不順などによって起
の面積で作付けされています。
栽培過程では毎年試行錯誤もあるそ
初年度からメンバー全員が満足なで
にネギ部会を立ち上げました。栽培
かったことが決め手となり、本格的
﹁ホワイトスター﹂を作る人が少な
さと食味のよさ、そして周辺地域で
部会長が作り、納得のいく作りやす
初は野菜作りのベテランである吉田
かという思いがあったそうです。最
産品になればおもしろいのではない
すすめだったようで、この地域の特
もある近隣の木村種苗園さんからの
ドバイスを含め、心強い相談相手で
そもそも﹁ホワイトスター﹂を作
り始めたきっかけは、日ごろ栽培ア
ワイトスター﹂の話が飛びかいます。
楽
寄 せ は2 回 程 度 で い い し ね 。 皮 む き
年にネ
稲葉地区で﹁ホワイトスター﹂を
生産されるネギ部会の皆様は、男女
い人柄が印象的です。平成
作業も簡単だから調製作業がすごく
は軟白部が真っ白だからきれい
た。圃場では﹁﹃ホワイトスター﹄
﹁ホワイトスター﹂でいっぱいでし
が終わっているものの圃場は立派な
12
きと収量を得られたとのことです。
っと﹁ホワイトスター﹂で、現在約
ギ部会を立ち上げて以来、品種はず
18
含 む 計6 人 で 、 元 気 い っ ぱ い の 温 か
向上心を持って取り組む !
ている稲葉地区をご紹介します。
18
ノウハウが稲葉地区で作る﹁ホワイ
15
ha
33
2009. タキイ最前線 春号
→﹁ホワイトスター﹂を﹁おいしい、
作りやすい、
楽しいネギ ﹂と語
る木村社長︵左︶と、そのおいし
さに惚れ込む吉田部会長︵右︶。
備 考
.出荷規格
選別基準
品質基準
等階級
1ケースの入数 1本の重量 軟白部(白い部分)で規格決定する
されたりと、そのおいしさが消費者
に伝わり始め、売れ行きは好調のよ
は話されます。病害虫については初
つのポイントではないか﹂と部会長
よく効くことが、秀品につながる一
土づくりには有機質ブレンドの土
を使用されています。﹁ゆっくりと
は女性メンバーがおすすめする﹁ホ
がよく売れています。また、店内に
はもちろんのこと、珍しい野菜など
来店し、新鮮な﹁ホワイトスター﹂
たくさんのお客さんが開店時間から
すべて手作業で心を込めて
うです。良心的な値段で購入できる
期防除に努め、薬剤使用は最小限に
ワイトスター﹂の料理レシピが置い
斑鳩町の直売所﹁太子の里﹂では、
とどめられています。
ワイトスター﹂は、みずみずしくて
てあったりと、メンバー自慢の﹁ホ
播 種 は 毎 年4 月 上 旬 か ら と 決 め 、
定 植 は8 月 中 下 旬 か ら9 月 上 旬 に 行
やわらかい食感がお客さんに大人気
です。
月 ∼2 月 に 出
います。需要のある
月1 日 か ら の 出 荷
産地化に向けて !
ます。﹁ホワイトスター﹂は皮むき
語る木村社長の力強いサポートのも
ピールしてこそブランド商品
現 在6 名 の ネ ギ 部 会 に は 今 後 新 メ
ンバーが加わる予定だそうで、﹁ア
作業が容易なため、労働時間の短縮
と、﹁ホワイトスター﹂が奈良県か
れます。﹁これからの目標は、管理
﹂と
が 可 能 と な り ま す 。 出 荷 規 格 は 25
ら全国へ出荷されていくのが期待さ
ぎ﹂という商品名で奈良県内のスー
きました。
トスター﹂での手ごたえが伝わって
メンバーの眼差しからは、﹁ホワイ
ランにも出荷していきたい﹂と語る
と、東京はもちろん、料亭やレスト
体制をしっかりして産地化すること
おいしさが消費者に好評
パーに出荷されています。
0g 以上×
本を1 箱とし、﹁稲葉ね
どの徹底した選別を心掛けておられ
が病害に侵されているものは除くな
バーによって丁寧に行われ、軟白部
穫・調製・箱詰め作業はすべてメン
を基本的に考えているそうです。収
荷できるよう、
12
㎏に満たないもの
20本入れて
M
12
メンバーによっては地元スーパー
の地場産コーナーなどにも個人出荷
34 2009. タキイ最前線 春号
20
20 本
250 g以
上( 箱
㎏以上
満杯詰め)
段詰めとする。
段に 10 本入れた
.詰め方
本ずつ株の向きを交互にして
↑直売所「太子の里」でも「ホワイトスタ
ー」はお客さんに人気。食べ方の提案と
して、女性メンバーが作成したレシピも
配布される。
収穫後、風乾させたのち、
1本ずつ袋に入れ、箱詰
めすること
軟白部が病害に侵されて
いるものは出荷できない
選果・選別を徹底して、
大きさの揃ったものを定
数・満杯詰めとする
L
軟白部(外葉の付け根まで)が25
㎝以上のもの
軟白部の太さが ㎝以上のもの
軟白部(外葉の付け根まで)
が25
㎝未満のもの
軟白部の太さが ㎝未満のもの
L
→勉強会などにも積極的に参加することで、栽培上の問題
点を一つずつクリアし、年々秀品率が上がってきている。
↑生育旺盛な「ホワイトスター」。約15haの面積で栽培を行っている。
出荷標準規格表